2014/05/25

2014年 J2 第15節 東京V戦

【東京V 1 - 1 大分】

味気ない味の素スタジアムに行ってきました。FC東京が試合をする時にはお祭り感があるのですが、東京ヴェルディの試合の時はアマチュアの試合っぽい雰囲気に包まれます。残念な話なのですが、特効薬は何もないので緑色の方の東京に知恵と工夫で頑張ってもらうしかありません。もうJリーグの「緑」は松本山雅の代名詞になりつつありますけど。まぁスタジアムには何度も行ってますし、特筆すべきスタジアムグルメもなく、特筆すべきマスコットもいないので何を写真に撮るか悩ましかったので飛田給駅から適当に撮影。




調布は映画の街らしい。知らなかった。



俳優さんの手形が駅に飾ってました。



Jリーグ界隈では徳島のサポーターとして有名な大杉漣さんの手形も。



駅前の牛丼チェーン店。パワーアップ工事をやりまくってると噂ですが飛田給駅前は営業中でした。外から見たら店員さん1名でしたけど。全然緑じゃないでしょ?こういう感じなんです。そろそろお気づきの方もいるかもしれませんが試合がつまらなかったのです。だからこんなどうでもいい写真を貼ってるのです。



東京オリンピックだって決まったのに。味気ない。



味の素スタジアムです。今日は味気ないスタジアム。しつこいですけどね。



我らがネットワンシステムズ様の本社が都内にあるので今日は社員さん向けの何かしらがあったかもしれない。受付っぽいのあったし。しかし、企業イメージ的な色が我々と一緒なのが素晴らしい。良い青です。



規模的にはちょうど良いスタジアムなんですけどね。今日は素直にゴール裏でした。



試合開始1時間前の様子。えっ?って思うじゃないですか。首都ですよ、首都。ここは首都。アジアでも有数の都市です。都会です。他の場所は人で溢れているんです。長渕剛が死にたいくらいに憧れる花の都大東京なんですけどね、これくらいしか人が集まらないのです。試合前だから、試合中はもっと人がって思うじゃないですか。



これ、試合中のメインスタンド。



これ、試合中のゴール裏。



これ、バックスタンド。大銀ドームも、もうそんなにお客さん入ってないですけど、ここまでじゃない。花の都大東京ですからね、分母が違うんです。それでこれは寂しすぎる。もしも有名外国人を獲得できたとしたら特効薬として改善できるかもしれない。だが、クラブライセンス制度がそれを許さない。胸スポンサーも付いてないし。営業もしてない訳じゃないだろうし、J2で最も追い込まれたクラブかもしれない。


この辺りの事情は全て分かってたので、1ミリも負ける気がしなかったのです。圧倒されるようなものは何もない。絶対勝てるし、勝って当たり前だと思ってました。スタメンは前節と一緒で西がサイドバックのまま。



ノーモア松原!岩武育てろ派としては面白く無いスタメンです。西には申し訳ないのだけれども。しかし、攻撃面では西の方が結果を出したのは事実。複雑な心境でキックオフを待ちました。


















試合はヴェルディペースで始まってしまいましたが、西のいる右サイドからチャンスが生まれてジョンハンが1点ねじ込んで幸先良く先制しました。電光石火の先制点。そもそも負ける気がしていなかったので、これで更にビールが美味しくなる。安心しまくって試合を観てました。だがしかし、明らかに下がるのです。1点取り、相手が前に出てくると下がって押し上げられなくなる。信じないと走れないと思うのです。パスが来ないと走れない。守備に不安があると走れない。走るには信頼が必要で、ちょっとずつ意識が以心伝心し始めてズルズルと下がり始める。ただ、それでも負ける気はしてなかったのです。ヴェルディの攻撃にも精度が無かったので。我々にも無かったですけど。


失点シーンは西のポジショニングが謎だったけれども、抜かれる阪田も悪いし、運も無かった。西は守備の時に何の役にも立たないポジショニングをすることがあるような気がする。攻撃に集中させてあげたいんだけれども、ズルズルと下がるとそれも難しい。


試合は最後に高松を投入してパワープレーに打って出る。このパワープレーが高松の上手さによってか、形にはなっていたので意外だった。惜しい場面もあって、そこそこの密度になっていたアウェイ側の日陰で試合を見ていた大勢の人たちと同じように頭を抱えました。今日の試合は最後の10分くらいからトリニータのゴール裏が素敵な雰囲気を醸し出しました。まるでホームにいるかの如く、全体の手拍子に包まれて。最後だけは面白かったですね。



試合が終わった後も沢山の人達が最下段まで駆け寄って写真撮ったりしてました。都内に住む大分県民は味スタだけじゃなくて北関東にもおいでよって思いますよね。他のスタジアムだと行かないけど、味スタと国立競技場なら行く人が結構いそう。勿体無い。


得点力不足というか、2点目が取れない理由はもう選手自身も気付いているはずだし、壁を突き破って成長してくれるのを待つしか無い。ヴェルディの選手もピッチ上では戦っていたし、三浦泰年監督が武闘派パスサッカーを築いている最中なので都民ももう少しヴェルディの存在に気付いてあげて欲しい。味のあるスタジアムに。

2014/05/18

2014年 J2 第14節 横浜FC戦

【大分 1 - 0 横浜FC】

止まらねぇ俺たち大分でさえも、スマートアシストがあれば止まります!ダイハツ九州スペシャルデー、勝ち点量産の予感通り見事に勝利。アトレー!タント!ミラ!ムーヴ!ダイハツ九州様のお陰でございます。前節、昇格筆頭候補のジュビロ磐田を相手に後半試合を支配し、見事に勝ち点1とお餅を持ち帰ったトリニータ。目の当たりにした若手の躍動と形になった今年のサッカーの手応え。とにかく手応えがあったのです。ジョンハンも高松も戻ってきたし、連戦が終わって準備して、下位横浜FCをホームに迎えて必ず勝てると思ってたんです。しかし、発表されたスタメンで驚愕のポジションチェンジ発覚。



FWがジョンハンなのは分かる。だがサイドバックに西。それは何なんだと。FWだったジョンハンがSBになり、SBからFWに戻ったと思ったらFWの西がSBになっていた。困惑。前節の後半の手応を鑑みて変更する必要性なんて無かったと思っていたのだ。今日このタイミングで絶賛育成中だった岩武を代えてまで試すのかと。岩武も守備においては何度かミスをしてるし、経験は少ないけれども育成するということを考慮すると差し引きゼロで十分やれていた。西で守備は大丈夫なのだろうかと、不安で不安でキックオフまで信じられなかったですよ。今のDFラインは高めに設定してて呼吸を合わせてオフサイドトラップ仕掛ける連携が必要なのに大丈夫なのだろうかと。


対する横浜FCは個人の能力は申し分のない選手たちがいたはずだけれども今シーズンは意外にも苦しんでいる。今年もプレーオフ圏内には入ってくると予想していたけれども、連戦で3連敗と元気がない。カズもいない。良いタイミングでの対戦になったと思います。倒すなら今のうち。黒津は怖かったです。


試合は両者落ち着かない感じで始まった。横浜FCがトリニータの高いDFラインの裏を執拗に狙い、ロングボール多め。今までならオフサイドをとれていた場面でも前半は中々オフサイドが取れずにピンチも多かった。しかし前半24分、カウンター一閃。右サイドを猛然と駆け上がる西のクロスを風間がダイビングヘッドで決めて先制。神采配!田坂監督の采配が恐ろしいほどハマった。素晴らしい連動性あるゴールでした。流れの中からのゴールって最高に気持ち良い。攻撃面で西の特性が活かせた結果が即反映されるという、大成功のスタメン抜擢でした。


前半は30分過ぎから前節のようにボール保持し続けて、ペースを掴めていました。西は質の高いクロスを上げる場面が後半にもあり、新しい武器として活躍していました。結局、攻撃面で物足りない課題解決のためにジョンハンをFWに戻し、更には西をSBにするという追加策まで案じ、勝ち点をもぎ取ったのです。後半はオフサイドを仕掛けることもできていて、守備面でも西は奮闘。サイドバックに再就職可能と判断して正式採用されそうな勢い。


結局、1点しか取れなかったけれども武田のセーブと高木&阪田に救われて無失点で完封勝利。後半は暑さもあってか両チームにダラケた時間帯が多くあったような。前節に感じられた手応え程は内容的によろしくなかったのは暑さのせいか。しかし、必要な時に走れるようになっているような気もします。ただ闇雲に走れと言われても、パスが出る信頼性がないのであれば無駄に終わるので走れない原因になりますけど、最近は信じることが出来るようになったのか要所で走力を感じられることが多くなっていると感じます。


横浜FCの山口監督はトリニータの高いDFラインの裏を執拗に狙う采配であった。シーズンが3分の1を終えて、研究されてきている感じ。対戦相手の良さを消すようなサッカーをしてくるJ2下位との対戦も気を抜かずに頑張って欲しい。


正直なところ、西のサイドバックは「これでいいのか」という複雑な感じがします。育成を主体に、育てながら勝つ方針の中で、岩武で我慢するのが育成クラブなんじゃないのかと。確かに西も見た目は高校生みたいですけど、実は既に大人なのでSBとして手っ取り早く活用するのと岩武を育てるのとどっちが正しいのか。西と競わせて岩武を育てるのか。力を入れて応援していた松原を活用できなかった前例もあるので、私は複雑です。土岐田が戻ってくれば西は前線に戻るかもしれませんけど。坂井大将のW杯日本代表トレーニングパートナー発表後の1発目の試合だったので、岩武がスタメンにいなくて尚更複雑な感じでした。勝ったから気持ち的には贅沢な悩みではありますが。負けてたらこれ、怒ってましたよ私。勝負する必要のないタイミングで結構な勝負を仕掛けたような気がしますよ、田坂監督は。いや、もう、驚かされた。西にも驚かされたし。次節も目が離せないことだけは間違いない。

2014/05/12

2014年 J2 第13節 磐田戦

【磐田 1 - 1 大分】

静岡県YAMAHA市YAMAHA村に行ってきました。GW連戦を終えたと言うものの、中4日でのアウェイ戦、更に快晴で陽の強さあって過酷な環境は続いています。2位の磐田との戦いとあって、今後を占う重要な試合だと思っていました。もしも惨敗するようなことがあると遠征する精神衛生に影響が出過ぎるため、敢えて浜松に鰻を食べに行くと言い聞かせて万が一の惨敗に対して精神的予防線を張り軽い気持ちで遠征しました。珍しく友達と車で片道3時間程度。


精神的予防線を張る程度に及び腰になるには理由がある訳で、磐田は母体企業のある嫌いなタイプのクラブで、J2に降格しながらも代表レベルの主力を残し、おまけに我々にとって唯一のタイトルをもたらしたレジェンド監督シャムスカを新たに召し抱える3重苦。これに惨敗することだけは避けて欲しかった。


ということで、予防線です。予防線。お隣の浜松市で老舗らしい中川屋というお店でうな重を食べ、準備万端ヤマハスタジアムへ向かう。



昨年降格が決まっていたこともあり、最終節に磐田には行かなかったのでかなり久しぶり。スタジアムが改修されてからは初めて。いつかのナビスコカップ予選以来だったか?そのころまだシャムスカが監督だった気が。因果というか何というか、結局更迭されたのも磐田戦の直後だったし、シャムスカとトリニータとジュビロのちょっとした因縁。












専用スタジアムで2F席は勾配が急で見易い。チケットはちょっと高いけど。昔は反対側がアウェイ側で、勾配も緩やかだったような気が。見難いと思った記憶はないのだけれども洗練された良いYAMAHA社員のためのスタジアムという感じ。駐車場代は1000円だったのだけれども、トリニータも駐車場代を3000円くらいに設定すればシャトルバス使う人増えるかな?なんて考えたり。


スタメンは松本が揃い踏み。怜と昌也が両サイドに共存。高松とジョンハンがベンチメンバーに復帰していたのが注目ポイント。



対する磐田はかつての得点王前田遼一、クロス成功率No.1の駒野、ル・マンの太陽こと松井大輔、代表候補当落線上伊野波、ガタイの良いポポ、ミスターガンバGK藤ヶ谷(それもベンチ)、相変わらず危ういけどCBをこなしている藤田など一体おいくら万円かかるんです?という陣容。残念ながら既に全員下り坂ではあるのだが。10番を背負う山田大記は100試合出場を達成。


試合は精神的予防線を越えて、トリニータが戦える手応えから始まった。予算編成的には圧倒的な差があるにも関わらず、ピッチ上では圧倒的な差は感じず。時々ジュビロは最終ラインから反対サイド最前線に対角線の「そんなロングパス通るんです?」みたいなのはあったけれども、トリニータもボールを保持できていた。試合は日陰になっていたメインスタンド手前サイドの攻防が激しく、反対側の日向のサイドではあまり展開されなかった印象。特に駒野が元気なく、前線にまで攻撃で上がってくる回数は少なくて拍子抜け。むしろ安川の運動量と松本怜のスピードで押し込めていた印象さえあった。しかし、武田のキックミスから流れが変わり始める。相手にプレゼントしたボールが失点に繋がることはよくあることで、岩武の判断ミスも重なって山田大記のクロスから前田が飛び込んで先制されてしまう。相手の攻撃を凌ぎ切ってマイボールにしたのにリズムに乗りきれなかった前半でした。


後半に入って感じたのは磐田のガス欠。特に前半は動けていた松井大輔の存在感が消える。駒野は日陰のサイドに変わっても上がって来ない。トリニータがボールを保持し続けて攻撃し続けるという、まさかの展開。得点の匂いがし始めた時間帯にセットプレーから安川がヘディングを決めて同点に追いつく。その後もトリニータの時間帯は続き、逆転まで出来るかもという手応えが。コンディションの良さ、動ける若手。連戦の疲れも若さがあれば回復が早いのかと、思ってました。


為田、高松、ジョンハンと攻撃のカードを切るも決めきれず。シャムスカ監督も山崎やら阿部吉朗やらを投入するも突き放せず。痛み分けとなりました。しかし、試合はヒリヒリとした熱戦で好ゲームでした。精神的予防線を張る程だったのでハードルは最初から下がっていましたけど2位ジュビロ相手にアウェイで勝ち点1を持ち帰れるのは予想外。さらに観客動員累計500万人突破とあってお餅が配られる。お土産まで頂いてしまって大満足でスタジアムを後に出来ました。良い試合でした。そして手応えを感じられた。これから数試合でトリニータは勝ち点を稼ぐような予感がしております。下位からきっちりと勝ち点を稼いでくれることでしょう。ジュビロ磐田は印象として、スマートな紳士たちが綺麗なサッカーにこだわり過ぎている感じでした。4連勝中でしたが、止めたった。シャムスカ監督は自分の型にはめるのではなく、選手たちの強みを活かすチーム作りをする印象なので選手が怪我とか衰えがあると立て直しができずに14連敗もしちゃう監督でもある点が要注意。世代交代がタイミング的に難しいかもしれないジュビロ磐田。












個人的にはもっと感傷に浸るような感覚に陥るかと思ったシャムスカ監督との再会ではあるけれども、色々あり過ぎたし、ようやく債務超過解消の目処もたったタイミングだしで、過去のこととして割りきれていました。シャムスカさん、あんたは知らんやろうけど、あの後、大変やったんでと教えてあげたい。試合後の田坂監督のコメントで、会社に無理してもらって前々泊したという話を知ってコンディションの良さの理由が分かった。ちょっと前まで遠征メンバーが5人だけだった時から考えると戦術の幅も変わってくるし、より結果にこだわらなければならない。本当に大変だっんやで。・・・前々泊したって知ったので勝たなきゃダメだったなという気もする。しかし、アウェイの雰囲気がしっかりあったスタジアムだったので、1点に抑えられたのは十分だと考えましょう。ひとまず今、トリニータの試合は間違いなく面白くなって来ているので次節のホームの試合をお見逃しなく。

2014/05/06

2014年 J2 第12節 松本戦

【大分 0 - 2 松本】

GW連戦、関係各位はお疲れ様でした。4連戦最終試合はホームに帰っての松本山雅戦でした。松本山雅のサポーターも多数来場してましたが、珍しく1万1千人を超える観客が集まる中、結果だけ見ると完敗となりました。遠征から東京に戻って自宅でオンデマンド観戦。スタメンはローテーション。



後藤、為田、松本怜、伊藤がスタメン復帰。4連戦は誰が出てもクオリティは一定だったと思います。チームの底上げという意味では成果があったんじゃないだろうか。ただ、目指すべきクオリティには届いていない。この松本山雅戦でもそうですけど、結局得点が遠い状況が続いている。点を取るための武器が欲しい。松本山雅というチームと比べて差があったとすればその点だけだったと思います。武器です、武器。


松本山雅はロングスローだったり、船山カウンターだったりと確実に相手を仕留めるための武器が揃っていた。一昨年、アルウィンでの船山とだけ戦っているような感覚を思い出しました。松本山雅は反町監督が1つ1つ階段を登るように磨き上げたチームになってきていると思います。今年が勝負の年なんだろうなと。J2で勝ち点を稼ぐチームを作り上げたなと思います。分かっちゃいるけど止められない武器の前に、最後の最後で防御に失敗。2失点です。


対してトリニータはパスを繋げるのが得意です。って言ってもそれは得点に直接結びつく武器ではない。中央で崩せる場面も少なかったし。サイドからのクロスも跳ね返されるし。後半に入って楔のパスを入れるようになったらシュートシーンが増えたけれども、前半のうちにピッチ上の選手たちで攻撃方法を色々と試せるほどの武器のパターンがあればいいのに。若手には4連戦は本当に良い経験になったとは思う。ジョンハンも高松も怪我でFWの駒不足だったこのGW連戦。そう考えると2勝1分け1敗という結果は及第点か。1万人以上が入った試合で結果を出せたら4分の3シーズンパスも売れたかもしれないんだけれども、勝負どころで痛い敗戦だったことは確かなんだけれども及第点か。


沢山のサポーターが遠征して、アウェイでの試合で結果を出してチーム状況を上向きにさせることが出来たような手応えがあったと思うのだが、この敗戦で流れが止まってしまったようなイメージ。だがしかし、シーズン全体の中で考えれば若手が得たものは大きいと思う。シーズンは長いですから。連戦の結果じゃなくてシーズン通した結果で昇格は決まりますから。5月の残り試合は磐田、横浜FC、東京V、山形とかつてJ1経験のあるクラブがズラリ並ぶ。FWの怪我人が戻ってくれると良いのだけれども。後藤が打撲っぽい感じで交代したのが心配。軽傷でありますように。

2014/05/04

2014年 J2 第11節 福岡戦

【福岡 1 ― 2 大分】

バトルオブ九州連戦、長崎からずーっと九州に居続けまして連続観戦してきました。博多はどんたくで街はお祭りの雰囲気。「日程くん」でシーズンの日程を組む時に地元の大きなお祭りなどと試合日程が被らないようにするって聞いたことがあったのですが、モロ被りしていました。あれ?博多の男ならどんたくに参加しなきゃならないのではないだろうか・・・。まぁどんたくが一体何なのか、実は知らないのですけど。1年だけ博多に住んでいたことはあったのですが、その時も完全に無視して生活しており、大分県在住時も「渋滞とかでなんか面倒くさそう」なイメージしか持っていません。祭りは横に置いて試合です、試合。





この日はもう、試合に集中でした。初めてのスタジアムでしたが、蜂のマスコットなんざに興味は一切なく、まして博多の街には美味しいものが山ほどあるのでスタジアムグルメにも目を向けず、ピッチに集中。アビスパ福岡の本拠地、レベルファイブスタジアム。Lv.5です。ドラクエⅢならアリアハン近辺です。社名として成長が止まっているようなイメージで良いのか?という気はする。この日は快晴で、日向だと上着を着ていると暑いと感じるレベル。日陰だと上着がないと風があってちょっと寒く感じる気候でした。専用スタジアムとあってメインスタンドからは見やすかったです。


長崎戦から引き続き、大分側のゴール裏はトリニータブルーで埋め尽くされていました。隣県ということもあり、長崎戦よりも多かった。そんな中、メインスタンドに陣取ったのですが見かけたことがある御方が。大分熊猫の事件簿Ⅱで、お馴染みのくまねこさんでした。ブログ師匠の鳥脳さん呼ばれて行った2011年の昇格プレーオフの前夜に1度だけお会いしたことがあって、その時以来お互いたぶんそうだよね的に歩み寄ってご挨拶させて頂きました。くまねこさんに連れられて決起集会を見に行く。くまねこさんと若者たちを温かく見守る感じで決起しときました。miyashuさんともお会いできて老舗ブロガーさん達と交流できて嬉しかったです。残念ながらオッサン交流だけが広がっていくのですけど。






一方の福岡。「火傷するくらいハートを魅せろ」の横断幕を出す程度にはバトルオブ九州全敗中。昨年経営危機の話もあったけれども、明太子メーカーの支援と全国のJサポーターからの明太子経由の支援で乗り切った模様。だがしかし、胸スポンサーが付いてないのに戦力を維持できている点でよく分からない。債務超過もあるんじゃなかろうか。だのに、むしろ選手層厚くなっている気がする。大銀ドームも動員で苦しんでいるけれども、福岡も大都会の割には動員に苦しみ続けている様子。どんなに煽ろうとも結局大銀ドームのアウェイ席を埋め尽くすくらいの勢いで遠征してはくれない福岡のサポーター。フライングボディアタックを本気で避けるような、そんなプロレスをしてくれない博多の男たち。長崎のサポーターの方がまだ響いたかもしれない。それで九州のJリーグが盛り上がっている雰囲気が出るのかっていう話です。あの都市のポテンシャルでもったいない。




圭介はスタメンだったし、元気そう。末吉や安川などトリニータにも福岡に縁がある選手いる訳だが、圭介にはトリニータサポーターから温かい拍手が。末吉にはアビスパサポーターからブーイングが。





大分のビッグフラッグ×3は今日も運搬されていました。連戦の中、ご苦労様でした。スタメンはローテーションを考慮してか前節の後半をベースにしたようなスタメンでした。




試合は前半早々に動きました。トリニータの右サイドをカウンターで突破されて中へ折り返される。坂田がスルーしたところを石津がシュート。これが決まってしまう。試合早々に先制される実に見事な出鼻の挫かれっぷりでした。こうなってしまうと諦めムードが漂いがちですがこの日は詰め掛けたサポーターの物量が違います。早い時間帯での先制など気にするなと選手たちを鼓舞。取り戻せると声援を送るのでしたが・・・。残念ながらピッチ上では全くもって攻撃の起点が作れない。特に両サイド、西も昌也も福岡のフィジカルを前面に押し出した守備の前で沈黙。足元へのパスはことごとく挟まれてボールを奪われまくりでした。ボールを前線で保持できない時間帯が続きました。特に昌也は吹き飛ばされる場面が多く、プロのオッサン達の身体能力を前に何も出来なかった様子。昌也は為田くらいの強さを身につけないとこれから厳しいかなと感じました。良い先輩が身近にいるので為田から盗んで欲しい。


後半途中に後藤と伊藤が田中と西に代わって投入されると、足元ではなく裏のスペースでボールを受けようとする後藤が躍動。いい位置でファウルを受け、FKを蹴ろうとしたときに高木が福岡DFに低空タックルで倒されてPK獲得。これを伊藤がきっちりと決めて同点に追いつく。圭介が相手で複雑な感情でしたが、ゴール裏が一斉に喜び、一気に反撃の狼煙が上がった雰囲気になりました。さらに後藤からチャンスが生まれる。後藤のクロスを風間が10年に1度の出来のボレーシュート。ゴラッソ。このゴールが決まった瞬間、少しだけ時間が止まったかのような感覚に陥りましたが、トリニータサポーター大爆発。今シーズン初の逆転劇。選手交代からピタリと結果を出して見せました。風間はプロ初ゴール。このゴールの直前、福岡の最終ラインからのフィードに猛然と突っ込んで阻止。ちょうどその時がメイン側のサイドで表情まで観れたのですが疲労っぷり満載でした。ゴール直後に脚を攣っていたのでギリギリの動きだったかもしれない。頑張っていたのでチャンスが来たと思われる。サッカーの神様は見ているのである。お父さん、息子さん頑張ってますよ!川崎で余った戦力があったら格安で貸し(以下略


福岡の監督、マリヤン・プシュニク監督は強烈な印象に残りました。全てのアピールが過剰でメインから観ているとチラッチラ目に入ってくる。逆転された瞬間、少しだけシュンとなりましたが、上着を着て復活。ピッチ外で1人第4審判員と戦ってました。あの人だけ試合中ずっと写真撮ってたい衝動に駆られました。相当面白い写真集出来ると思う。


プシュニク監督は荒ぶってましたが、試合はそのままで終了。今季初の逆転勝利となりました。バトルオブ九州で全く勝てなかったりした過去の経験からすると本当に大きい1勝だったと思います。今季初の逆転勝ちで、今季初のアウェイでの勝利で、風間のプロ初ゴール。本当に応援に行って良かったと思える試合でした。いやー、良いもの観ました。次節はホームに戻って、打たなくても響く松本山雅サポーターが大挙してやってくることでしょう。単独7位浮上となりましたが、松本山雅を倒せれば確実に順位が上がります。結果が出始めた若手を観に、GWの締めくくりは大銀ドームで。