2014/10/26

2014年 J2 第38節 岡山戦

【大分 1 - 0 岡山】

一喜一憂強化月間、2勝2敗の五分で10月が終わりました。優勝争いや、残留争い、昇格争いを戦うクラブのサポーターが焦点の定まらない目線で「残り試合全部勝てば良いんだ」ってつぶやき始める季節です。秋の深まりを感じますね。


我が軍は前節に劇的な負け方でプレーオフ圏内を争う千葉に負けた訳ですが、今日は重要な試合で劇的に勝ちました。劇的勝利です、漫画みたいな勝利。私、自宅でスカパー!生観戦していましたがあまりにも劇的な勝利だったので魂が抜けかけました。いや本当にシビれる勝利でした。前節同様に徹頭徹尾戦う集団となれていましたよ。今日の試合は、勝ち点はより勝利を欲した方に転がり込むという典型的な試合だったように思えます。しかし、この重要な一戦の意味が世間一般には全く届いていないことが非常に悔やまれます。1万人くらいは入って欲しかったです。





スタメンには阪田も若狭もいないという、日頃忘れかけていたCB不足を思い出させるメンバー。だがしかし、我々にはダニエルがいました。えっ、ダニエルがCB?大丈夫かな?とも思いましたがそもそも本職はCBですよ、ワタシっていう自己紹介が伝わってくるくらいのド安定ぶり。しかし、攻撃に絡む配球力が活かせるアンカーでの役割が少しばかり影を潜めるという、もう一人ダニエルをおかわりしたくなるもどかしさに包まれる。前線では風間がスタメンに復帰。ベンチには高松が戻ってきました。アンカーのジョンヒョンは何度かやっていたので心配はしていませんでした。むしろ今日はジョンヒョンの成長が感じられました。ゴールまであとちょっとのシーンまであったし。来シーズンあたりにジョンヒョン、ひょっとすると化けるかも。


対する岡山、夏場から負け知らずでコツコツと勝ち点を積み上げていましたが終盤戦になって失速。今日の戦いっぷりを観る限りはかなり自信を失っている感じが伝わってきました。失点が止まらないらしい。何やっても失点する時、ありますよね。ロングボール使った試合への入り方とかに成熟した感じがあるのですが、カウンター主体のチーム作りで、相手をなぎ倒す感じではなく、隙を突いて出ていく感じ。相手に隙があれば勝てるけど、隙が無ければ引き分ける。15引き分けが納得できるくらいほとんど出てこない。自陣に籠る時間帯が長い。3バックで、両ワイドが押し込まれると5バック気味になり、スペースを与えず守れるけれども一旦押し込まれると前に出るのに時間がかかるという、いつかどこかで観たトリニータですか?っていうようなチームの状態でした。3月に戦った時の記憶が全然無いので、仕方なく自分が書いたブログを読み返してみると、やっぱり引きこもりサッカーって書いていたので戦い方はブレてはいない岡山なんでしょう。ホームでもアウェイでも戦い方が同じ。終盤になるとスカウティングも完成するし、慢性疲労も出てくるし、戦術の幅が狭いのもあって、失速の原因は色々なところにありそう。比べると我がトリニータは状況に応じて変化し続けて、連勝も連敗もしない強いのか弱いのか分からない遍歴。対照的なシーズンを送った2チームです。


試合序盤は固い試合になりそうな雰囲気がありましたが、徐々にボールが落ち着くとほとんどトリニータペース。時折岡山が出て来ましたがそこはド安定ダニエルのお仕事。高木との初コンビもベテラン同士落ち着いたチャレンジ&カバーで安心快適。前線が絶えずプレッシャーをかけ続けるからこその安定感です。スカパー!の実況は決定機がないから岡山ペースだって言っていましたが、トリニータにはボールを奪われてもすぐに奪い返す意識、切り替えを速くしてカウンターをケアする意識満載だったので安心して観ていましたよ、私はむしろトリニータが優位に試合を進めていたと思いますよ。バランスを崩さずにじっくり焦らずに戦えていたし、前半は我慢比べ対決みたいな状況で見どころがあったと思うのですが、残念ながら世間一般には全く届いてないのが悔やまれます。


松本戦は後半に相手が出てきて、なぎ倒された経験をしたばかりなのでどんな入り方になるのか注視していましたが不安定な要素はほぼなく、引き続きトリニータペースで落ち着いた戦いから始まりました。後半の勝負所でベンチに復帰した高松を投入してワンチャンスを狙えば活路は見出せると信じていました。徐々に間延びし始める中盤。走り続けるトリニータの選手たち。前線では林も為田も風間も土岐田もよく走っていた。その中でも最もハイペースで走り続けていたのが末吉でした。


両監督が選手交代で動きを見せる中、勝負に出たのは田坂監督。岡山の影山監督は前線を削ってDFを投入。勝ち点1を持ち帰るメッセージを送ると、切り札に高松を投入しようとした直前、安川が痛んだのを観て、一瞬間をおいて考えるも安川に代えて高松を投入した田坂監督。急場でもDFを削って攻めろとメッセージを送ったのでした。バランスを崩したトリニータは何度かピンチを迎えますが、岡山の決定力の無さに救われながらも迎えたロスタイム、途中出場の木島のクロスを林が落とし、走り込んで決めたのは末吉。ロスタイムに入っても走り続ける頼もしい男が残り30秒で決勝弾を蹴り込みました。久々の劇的すぎる勝ちっぷりでした。我慢比べに勝利!安川の負傷交代なんてさすがに練習できていない状況だったろうけれども、ピッチ上でうまくやりくり出来た選手が頼もしかった。


この、勝負に出る感覚。田坂監督の持ち味が活かせる局面になってきました。不思議と勝負に出た時は勝てるイメージ。勝負する必要のない時は普通に負けたりしますけど。安川に代えて高松入れた時は正直どうなることかと思いましたよ、私も。得点の時に渋く高松が前線で潰れ役を担っていたので、勝敗を分ける勇気ある采配でした。


千葉戦ではロスタイム、最後の最後に逆転を許して悔しい想いをした我々ですが、数字上可能性があるまでは諦めずに、この試合に切り替えるために戦えていた選手たちにゴール裏から拍手を送ったのが報われました。諦めない選手、スタッフたちの姿勢がゴールという形で結実しての6位再浮上。ゴールが決まった時は何だか、じんわり涙が出そうに。喜びと、安堵と、感動とが入り混じる不思議な感情。私、ご近所に「スエヨシィー!!」と叫ぶ不思議な住人と思われていたらどうしましょう。1年チームを観続けるとこんなことになってしまう訳です。ただこれ、世間一般には通じないのが残念ですね。今日の試合で7000人の入りっていうのが危機感を覚えます。どうやったらこのJ2中位の熱さが伝わるだろうか。去年勝てなさ過ぎたのが悪いのか・・・。


残りは4試合。勝負の10月が過ぎたとは言え、楽に戦える試合なんてありません。10月の戦いを経験してチームは成長したと思います。この勢いを、今度こそアウェイで連勝に繋げたい。プレーオフ圏内を死守するするためには残り試合全て勝てば良いんですよ(※しっかりとした目線で)。

2014/10/20

2014年 J2 第37節 千葉戦

【千葉 2 - 1 大分】



一喜一憂強化月間、アウェイ2連戦を見届けて来ました。前回のブログ、きっと多くの松本市民が見に来るだろうと予測していましたが、予想を上回るアクセスがあり、ブログ開設以来の最高記録を更新するという予想の斜め上を行く出来事がありましたがそれはまた別の機会に。SNS怖い。


前節は松本山雅相手にパスミスから自滅した我が軍。相変わらずアウェイでは勝てていません。今節は超苦手ジェフ千葉相手とあって一週間、陰鬱な気持ちで過ごしていた訳です。田坂監督就任以降はちょくちょく勝ててはいますが、今季勝率の高いホームでもジェフ千葉相手には普通に負けましたし、長年の苦手意識が毛穴にまで擦り込まれています。ジンクスを打破するには「何か」が必要です。ジェフがJ1から降格するくらい勢いがないとか、借金返済する勢いとか、無敗の国立競技場で試合するとか。今年は特に外的要因が無いので個人個人の小さいジンクスの積み重ねで何とかするしかない。ホーム千葉戦の時は家でスカパー!を全裸観戦してみたりしましたが、昨今中指を立てたら入場禁止になるレベルの厳しさがあるスタジアムで全裸になる訳もいかず。ブラジャー着用とかインナーに一工夫加えるか悩みましたが、もしバレたら社会人としての生活の方に支障をきたすし、自分だけが変態の道に進んでるだけになってしまうので仕方なく普通は着て行かない白いアウェイレプリカユニフォームを着てスタジアムに行きました。珍しくチームは青いユニフォーム着ていて出鼻を挫かれましたが。そんな変なことも考えてしまうくらいのものなのです、千葉戦っていうのは。





2012年以来のフクアリ。ソーセージ美味しかったです。今日は友達と一緒に観戦したのですが、札幌戦と磐田戦も一緒に観ていて、どちらも1-1で引き分けになった試合だったので、今日も1-1だったりして、なんて糞つまらない話をしながらキックオフを待っていました。そんな時にジェイリース様のご厚意により、ゴール裏売店で時間限定ドリンク無料というお知らせが。家賃もドリンクも保証するジェイリース様ごちそうさまでした。お蔭様で今日のゴール裏は一段階応援のボルテージが高かったような気がします。アウェイのゴール裏に来るとブドウとかドリンクとか驕ってもらえて楽しいですね。勝てればもっと楽しいのだけれども。





スタメンには右サイドに松本怜が。さらに阪田がCBに復帰して右サイドバックに若狭がスライド。前線は引き続き走ってなんぼのメンバー中心。対する千葉、関塚監督が就任してから天皇杯も勝ち残っていて勝ち点積み上げながらプレーオフ圏内に浮上。ケンペスがベンチスタートで日本人中心のメンバー構成になっていました。幸野志有人とか、相変わらずイヤらしい動きをする谷澤が先発でした。その谷澤が一仕事して試合が動くんだから困った。


固い試合を予想してはいましたが、ジェフは両ワイドを広く使う印象で、ロングボールなんて使うこともなく至って普通。特別にこの試合で何かを感じさせるものはありませんでした。それが得点してリードしても普通のままで、全体的に試合運びに抑揚が無かった。谷澤の一仕事を除けばトリニータがペースを握っていたし、惜しいチャンスも何度もあった。ボールの追い込み方、奪い方、林もワンタッチではたくことが多くて潰されずに攻撃に繋げられていました。やはりダニエルは素晴らしく、前を向くことが出来るので組み立てが格段にスムースに。シーズンを通して、全く安定しなかった今年のチーム。前半と後半で全く別のチームになったり、良い試合したかと思えば次の試合がグダグダだったりと不安定でしたが今日の千葉戦に至っては遂に、前半開始からロスタイムで試合が終わるまで徹頭徹尾戦えていました。出来はとても良かった。


ジェフの戦い方が前半も後半もリード前もリード後も変わらなかった印象があったのも、ペースを握れていたからかもしれない。先制点も、ロスタイムで食らった森本の逆転弾も最後の一仕事。全体的に流れの中でチャンスを作られた場面は少なかったし、良い戦いは出来ていた。森本のゴールはバッチリの軌道まで観れました。武田がコースを読めていたので止められると思っていたのですが、無回転ブレ玉シュートだったみたいで難しかった様子。セリエAで修業をした森本なだけあって正面からでも止められないゴールなんて初めて観ました。スーパーだわ。


失点しても為田のゴールで一旦は追いつけたこともあり、気持ち的にガッカリ感が8倍(※筆者独自調べ)くらいになっていますが、そもそも千葉戦では事前に期待はしないようにしていたこともあり精神衛生のバランスは保てています。やはり遂に、遂に内容が伴っていたからだと思いますよ。2失点は確かに確認が必要ではありますが、とても良かった。ラドンチッチや高松が戻って来れたとしても、今のままでシーズン最後まで戦うべきかなと思いました。走ってなんぼのコンパクトな布陣、お客さんを呼べるチームになれるんじゃないだろうか。


試合が終わって、選手が挨拶に来た時に沢山の人が拍手していたのは、この試合で決まったことなど何もないことを知っているからだ。落ち込んでいる暇などない。この一戦で負けたからと言って下を向く必要などなく、自分たちの力を信じて次の試合に勝てばいい。プレーオフに出て、2回勝ったものがJ1へ行くだけ。自力でプレーオフ圏内に戻る可能性は残っている訳だから、岡山戦はホームで沢山の応援をお願いしたい。





















2014/10/11

2014年 J2 第36節 松本戦

【松本 2 ― 0 大分】



前を行く雷鳥を捕まえようとして、ヤマハのバイクで加速したけど自分で盛大にすっ転び、後ろから付いて来ていた犬に追い越されました。もう雷鳥の姿も見えないよ・・・・。ということで、鬼門のアウェイでまたもや勝てずに波に乗り切れなかった試合を観てきました。もうお腹いっぱいなんですけどね。アウェイ民は辛い。


松本市のアルウィンは2度目。一昨年の最終節、引き分けで6位を確定してプレーオフ進出が決まった思い出のあるスタジアム。あの時は寒かったんだけど、今日は陽射しが強くて暑かった。試合に影響が出るくらいの暑さでした。






試合を通じてトリニータのゴール裏から松本山雅のゴール裏方向に風が吹いていて、今思えば前半と後半の雲泥の差は攻める方向に関係していたかもしれません。


J2で2位をひた走る松本山雅。ブログをやっていると、このクラブが放つ熱を感じるのです。今シーズン一番アクセス数が多かったのはホーム松本戦の記事。なぜか通常の倍以上のアクセス数になっていました。スカパー!生観戦の記事なので写真もないし、全然大したこと書いていないんだけど、J1で絶好調だった2009年くらいのアクセス数になって、あぁ、松本の人って松本山雅好きすぎて、もう対戦相手のブログまで読み漁っているんだなってことがアクセス解析から分析出来るのです。松本市からのアクセスだもの。あ、どうも松本市民の皆さん。よろしくどうぞ。


そんな因縁浅からぬ松本山雅のサポーターさん達ですが、個人的には2年前に初めて目の当たりにして「プレーオフ頑張ってね」的な声をかけてもらったこともあり、好印象。ちなみに2年前のブログはここをクリック。余談ですがプレーオフへの肌感覚が抜群に当たっていて凄いです、あの頃のわたくし。松本のサポーターはむしろ温かすぎるというか、クラブと共に着実に歩みを進める感じが伝わってくる。今、トリニータをアウェイまで駆けつけて応援するような人達はクラブ存続の危機で色々と試されることがあっても、それでも乗り越えて応援する変態の人達ばかりが残っている状況なので、私の目には松本の方々は比較的純朴な方々に映ります。眩しい。単体AV女優と企画物AV女優くらいの差を違いを感じます。我々はもう、鼻フックありきなのです(※筆者の勝手な思い込みです)だから余計なお世話なんですが、とりあえず緑色のビールでも売っておけば良いだろう的な屋台にボッタクられたりしていないか心配です。もちろん全てが順風満帆なクラブなんて無いわけですが、それでも真の地方クラブの星になれる可能性を秘めていると思えます。だからこそ今日は負けて本当に悔しかったです。自動昇格圏が非常に厳しくなったこと以上に。


今日のスタメンですが、伊藤が下がってダブルボランチになることもあったし、4-1-4-1なのか4-2-3-1だったのか?映像でじっくり観ないと分からんです。



試合開始から木村末吉伊藤が同時にピッチに立つのは予想外。西がベンチにもおらず、右サイドバックは土岐田でした。ダニエル、ようやく初めて生で観れました。身体が大きいし、ボール奪取率高いし、ドリブルもパスも良いし、良い補強。スタジアムでの選手紹介の音楽がエヴァンゲリオンのBGMだったので、第35の使徒ダニエルって雰囲気でした。


前半は無理に繋ぐこともなく、安全なプレーに終始して蹴り合いから始まりましたが強敵船山に裏を取られる場面が一度もなく、守備はほぼ完璧な内容でした。前節もほぼ完璧だったし、試合をまたいで継続できていてホクホクしていました。両CBがセンターラインを超えて押し込んでいたので、これは最低でも勝ち点を持って帰れるな、という手応えがあったのですが後半に一変。1点勝負の堅実な試合になると思われていた展開でパスミスから失点して先制点を献上してしまう。松本相手に先制されたら厳しい。松本得意のカウンター狙いの展開になってしまう。決め手を欠いたトリニータは追加点を許して終戦。自滅の試合でした。パスミスの場面、それまでセーフティに蹴ることが多かったのになぜ繋ごうとしたのか不思議だったのですが、蹴っても戻ってくる風の影響だったのか・・・・。非常にもったいなく、残念な失点でした。


勝負の10月第2戦は残念ながら敗北となりました。自動昇格はさすがに現実的でなくなったと思いますが、まだプレーオフ圏内争いは続きます。遂にプレーオフ圏内の門番から陥落し、次節直接対決する宿敵千葉に追い越されましたが追いかける方がモチベーション高く戦える面もあるし、まだ10月は折り返しですよ。この一喜一憂が千葉戦と岡山戦と2試合残っています。もう一段階ハゲそう。来週はアウェイで千葉ですよ・・・・・。














2年ぶり2回目。やっぱりついつい緑色のビール飲んじゃうよね(←PARCOさえ撤退する県出身の純朴な人です)



試合前にゴール裏の方々から美味しいぶどうをご馳走になりました。ありがとうございました。ぶどうで乾杯という謎の変態のノリが楽しかったです。















2014/10/04

2014年 J2 第35節 磐田戦

【大分 2 - 0 磐田】

決戦の秋、勝負の10月。思い起こせば5月のアウェイ磐田戦後半、意外にもボールを回し、ゲームを支配出来た若い前線の選手たち。その試合で見せた可能性を信じて、連勝できずとも心の拠り所にして我慢が出来ていた私です。しかし、前節、前々節とヘロッヘロな試合内容を見せつけられて、流石にあれは何かの間違いだったのかと今週1週間は悲観的な予想をしながら過ごしたのですが・・・・・完勝じゃねぇかよぉ!!終わってみれば完勝でした。スカパー!で生観戦していましたが、為田がゴールを決めた時は泣きそうになりました。今日の試合はシラフで観る勇気が無くて、珍しく自宅で昼から軽くビール飲むくらいは悲観的だったのに勝っちゃったから反動が大きくて感情が不安定です。



前節と比べて選手の変更が多く、試合前の並びの予想が難しかった。西が前に出てサイドバックに阪田かな?なんて考えたり、もしかして阪田ワントップか!?と色めき立ったのは私だけだった模様で、西が普通にサイドバックをやっていました。ただ、前線に走れる選手を並べて、アグレッシブに仕掛けるメンバーであることは明白。前からプレッシャーをかける方の守備をやる気だなというメッセージを受け取りました。真っ向勝負。


対する磐田。前節にシャムスカ監督に代わって就任した名波監督が2戦目で初のアウェイ戦。代表経験者を取り揃えた給料高めの選手たちが揃う。J2でも注目度は高く、地上波でも露出する可能性が高い、対スポンサーの広告効果的にも負けられない試合でした。


キックオフ直後から林が走り回ってチャンスメイクする位に、今日は前線がよく走りました。磐田が繋ぐサッカーにこだわり過ぎるので、プレスが効き、前線に有効なボールを供給させず、良い守備が出来ていました。シャムスカ監督が解任された水戸戦、磐田は劣悪なピッチ上で苦しみ4失点していました。大銀ドームも芝が良い状態でないことが手伝って終始大分ペース。ただ、流れの中からゴールをこじ開けられそうなところまでは届いてはおらず、負けはしないかもしれないけれども、今日はセットプレー頼みで1点取れればラッキーかな程度の期待でした。今日のセットプレーは一工夫加えたものが多く、堅い試合になる終盤戦対策もしている雰囲気が感じ取れました。


後半、先に動いたのは田坂監督でした。木村に代えて伊藤を投入。すると直後に伊藤のシュートが相手に当たってループ気味でゴールが決まって先制。いや、私ね、流れの中からゴールが入るなんて思っていなかったから悶絶しましたね。問題はここから。残り20分。守り切るには時間が長い。ここからの選手の意識合わせ、監督の采配が勝負どころ。直後名波監督は前線2枚を一気に変更。筋肉の塊ポポ、山崎を投入。しばらく耐え忍んだ田坂監督は疲れの見えた土岐田に代えて松本怜を投入。守りに行くぞ、ではなく現状維持もしくはもう1点、若干攻撃的な交代。ちょっと分かりにくい交代ではあったけど、おかえりレイチェル。


苦しい時間帯でも走り続ける為田と末吉、林、西。韻を踏んでみました。この努力がカウンターに結実。今シーズンなかなか実現できなかった先制後の2点目を、前半からなかなか思い切ったシュート打たなかった為田がここではキッチリと決めて試合も決めた。ゴールの瞬間はホッとしました。ダニエルのパスも素晴らしかった。この後も追いあげる磐田をなんとかシャットアウトして完勝となりました。えぇ、勝ちましたね。全員素晴らしかった。采配もズバッと当たりまくった。完璧でした。観客が少ないことだけが残念で、磐田戦を総力戦にしとけば・・・・という思いがふと・・・・湧き上がったのは事実。まぁ結果論ですからね。


今日の試合は選手のやる気が漲り過ぎて、やっぱりやればできる子だったのか、何だったのかとても不思議なのだけれども、今日思ったのは磐田がボールを過剰につなぐチームで、ロングボールを簡単に蹴るようなチームじゃなかったからプレスがハマってボールを奪えていたことが大きいかなと。もちろん運動量は凄かったけれども、ロングボールを蹴ってくる相手だと、ここまでシャットアウトは難しいはず。セカンドボールも拾えていたし、球際で戦えていたし、いつもと違うモチベーションがあったのは感じ取れた。自分たちよりも下位の相手にはやる気が起きないのか、上位陣にだけやる気を出すのか、ひょっとすると今日の勝利給が凄かった可能性もあるけど、プロとして結果を出したので褒め称えてあげたい。よく頑張りました。去年、散々勝利給を使いそびれて貯蓄したのでこういう時こそ使って欲しい。シャムスカ監督と敵として再会できたら、それもドラマチックだったのだけれども、会えないのもまたドラマチック。磐田とはもしかするとプレーオフで再び戦う可能性もあるので、今日の完勝は勝ち点3以上のとても大きな価値のあるものだと思います。


今日は内容も素晴らしい一戦でしたが、毎度毎度それが続かなかったのが今6位にいる理由な訳で、次節こそ、2位松本山雅相手にどこまで出来るのか。磐田に相性が良かっただけなのか、縦に速い松本相手にどう戦うのか、10月決戦は上々の滑り出しで始まりましたがしびれる週末は続きます。今週は、悲観的に過ごさずに済むのが何より。さて、勝利の祝杯で乾杯。