2015/07/27

2015年 明治安田生命J2リーグ 第26節 群馬戦

【大分 2 - 0 群馬】



マイルってあるじゃないですか、マイルね。サラリーマン奴隷として飛行機に収監されて飛ばされた時に貯まるやつ。あれが貯まっていたのですが有効期限が7月末で切れる分が結構ありまして、使わないともったいない気持ちで満たされたので飛び立ちました。えぇ台風とか考えずに思い切って飛びました私、無料の旅に。総力戦ですし、チームが苦しんでいますし、台風の影響も行きはそんなに無かったですし。背番号12のユニフォームを着たサポーターも台風12号も結集×決蹴。心配された台風は結局、大分銀行ドームに心地良い風を連れてきただけでした。新しい風をベンチにって現場に降りてきた柳田監督に追い風だったのでしょうか。天気晴朗なれども風強しトリニータの興廃この一戦にあり。微力ながら動員要員として参加して本当に素晴らしい雰囲気を味わえました。遂に悲願の総力戦勝利。ごちそうさまでした。



3度目のホームでした、わたし。3度目の正直で初めて勝利を堪能。ただ、基本的にホームは不慣れです。正田醤油スタジアムの方が行き慣れているレベル。にわかサポーターにも程がある訳です。未だに色々分かっていない。日本国のとある業界には「にわか笑うな来た道だ 古参嫌うな往く道だ」という金言がありまして、にわかを受け入れる土壌が無いとコミュニティは先細るだけですし、かといって古参をないがしろにするようなコミュニティでは人が残らないのが定説となっております。総力戦はにわか向けに針を振り切った年に一度の重要なイベントの日ですから、私みたいなにわかが集まる訳です。にわかのための日です。しかし、今日感じたのはそんなこまけぇこたぁ良いんだよって言えるレベルのサッカー文化でした。



色とりどりの横断幕があり、大きな旗がはためき、可愛いマスコットがいて、選手を迎える歌と鼓舞する歌があり、良いプレーに拍手をし、残念なプレーにはため息を吐き、高松がゴールを入れればタオルぐるぐるして、勝利の歌を歌う。ため息は余計だけど、ホームで観ると全然違うものが沢山ありました。




チャンスになると「オイ!オイ!」ってテンポアップするチャントがあるじゃないですか、あれアウェイだとチャンスに繋がらないことが多いこともあって、トリニータ側の選手を焦らせているようで好きじゃなかったんですけど、今日初めてあれは相手側を焦らせるためのチャントだったんだと理解できましたね。いや、何となくは分かってたもののドームで聞くと全然迫力が違う。今日はサポーターが多めだったから余計にそうだったかもしれませんが、本当にあぁここがホームなんだなって当たり前のことですけど、そう思いました。西の突破と見事にリンクしていた。



ハーフタイムのジェット風船は意味が分からなかったですけど、にわか向けには分かり易くて良いガジェット。私にわか過ぎてどこで手に入れるのか分からなかったんですけど、昔は恒例だったというのは聞いたことがあるんです。あれ、風船に企業名入れて売りたいですねぇ・・・。



群馬からも湯もみ娘含むサポーターがいらっしゃっていました。群馬といえば伊香保のへそ踊り。最近は伊香保の有志だけでなく監督までよく分からない勝利のダンスを踊り始めたらしい。不思議な踊りを観ずに済んで良かった。前橋での対戦でFWタンケが怪我をしてしまった因縁深い相手。あのタンケが怪我なく活躍していたらもっと上位にいたかもしれない。



スタメンは柳田監督体制での常連の面子。内容的にも選手達に自主性が出てきて充実してきているのでいじらないのが鉄則。徐々に疲れとイエローカードが蓄積されていくのが心配ではありますが今はこのまま突っ走ってもらうしかない。もしかしたら今日に合わせて補強の話が出てくるかと思いましたが何もありませんでした。馴染む時間を考慮するとそろそろ厳しいかもしれない。


試合は群馬ペースで始まりましたが、徐々に落ち着いたトリニータが試合を支配する展開でした。印象に残っているのは高松が元気に前線から追う守備を行っていたことと、右サイド偏重の攻撃です。高松は五分五分のボールも保持してくれるので攻撃に継続性が出て助かる。前節から攻撃が右サイドに偏っている気がするのですが、意図的なものなんだろうか?特に山口が印象に残ったんですけど、再三クロスを上げていたし、守備面についても堅い。田坂体制が始まってからずっと右サイドバックが定まらない状況が続いていましたが、ここに来て山口がフィット。ようやくDFラインが固まった感じが。


先制は後半開始直後のコーナーキックから高松がヘディングで決める。喜び方がナビスコカップ決勝の先制点の時にそっくりで、トリニータJ2通算500ゴール目のメモリアル弾となりました。やはりミスター。役者が違う。2点目は流れの中から為田が決めて勝利を手繰り寄せ、無事最下位脱出。今日は攻撃陣も守備陣も完璧なお仕事でした。ダニエルが入った後の5バックに総力戦で勝利をもぎ取る強い意志を感じましたし、雰囲気も最高だったし、言う事無し。久々にドームで応援した人や、初めて来た人に素晴らしい体験をさせることが出来たんじゃないでしょうか。遂に総力戦、成功。強化費が少ない群馬相手でも良いんです。上位ですから、群馬は。


次節、兵働が出場停止と非常に痛い逆境さんがいらっしゃいますが、出てこい代役。福岡相手に是非とも連勝して欲しい。降格圏から抜け出すのは今だ。









入場時のビックフラッグをパノラマ撮影すればよかったなぁ・・・・。機転が利きませんでした。猛省。




しかしだ、「青」が多くてホームは良い。

2015/07/22

2015年 明治安田生命J2リーグ 第25節 徳島戦

【徳島 1 - 0 大分】

ただでさえ体力的に厳しい夏場の連戦の中、ピッチコンディション不良という悪材料たっぷりの平日アウェイ徳島戦でした。応援に行かれた方々は本当にお疲れ様でした。徳島との相性はすこぶる良いトリニータ。今までトリニータに勝ったことがない徳島はピッチに大量のポカリスエットを撒いて水溜りを作り、トリニータのパスを封じる作戦が大当たりとなりました。さすがはポカリスエットスタジアム(事実誤認)





被害妄想はさておきスタメンはGK上福元が前節のままで、左サイド安川が累積警告による出場停止から復帰。前節左サイドバックに入っていた阪田はベンチにも入っておらずお休みの様子。他のメンバーはローテーション無く、夏場を乗り切れるのか不安要素ではあるものの連携はかなり練度が上がってきた感じの印象。


J1から落ちてきたばかりの徳島も我々同様苦しんでいたものの、同じようなタイミングで息を吹き返し、下位大混戦から抜け出そうとする勝ち点3差で激突となった両チーム、負けられない大事な試合でした。


ボールが水溜りで止まるようなピッチコンディション不良により、ある程度両チーム割り切ってロングボールを蹴り合うような試合展開となりました。天候の問題で難しいゲームに。普通にやれれば良い形を見せられる状況なのに運が無い。セカンドボールを拾い合う体力勝負になるような中でも、ここ数試合良かった部分が出せていた。しかし決定機を何度も逸してしまう。よく頑張って動けていたとは思うんです。でも決めきれなかった。ユース出身の福元が立ちはだかり、良い仕事するDFを輩出してしまった感に苛まれる。福元には感情移入してしまうのでなるべく気にしないようにしていたのですが、今日は良い仕事っぷりで否が応でも目についてしまいました。


こうなると我慢しきれずに失点する予感がしてしまうのですが、ラッキーボーイ上福元がもうダメだと思われたシュートを止めて神福元降臨。やっぱり相性の良い徳島になら2連勝の勢いもあるし、何とかなるような気がしていたのですが、非常にもったいない形でボールを奪われて失点。先制を許して、結局そのまま大切な試合を落としてしまいました。相性の良かった徳島に初黒星となりました。


大切な試合だったので私、激おこです。プンプン丸です。不満がある点は2点、エヴァンドロ投入のタイミング。後半早めから投入でも良かったかなと思います。全体のバランスが良くチャンスも作れていたので難しい判断ではありましたが、ピッチコンディションを考慮に入れると突進のあるエヴァンドロに何か事故っぽい得点を期待出来たような気がします。先制されて徳島が引いた後よりは先にエヴァンドロ投入の方が期待値高めだったんじゃないかと。ただエヴァンドロはエヴァンドロで最もピッチコンディションの悪さに対応できなさそうな感じがあるので先に入ったところでって言うのもあるんですけど。まぁ攻撃陣が仕事出来ませんでした。福元が良いのが悪い。今日は福元と上福元が良い仕事しました。もう一つの不満はキャプテンマークを若狭に巻かなかったことでしょうか。若狭がキャプテンマークを巻いておけば、何故か躍動するのでシュートチャンスも決めていただろうし、失点に繋がるプレーも無かったと思いますよね。


と、こんな冗談を書けるのでまだギリギリ余裕がある私ですが、やはり最下位転落は辛い。選手はもっと辛いでしょう。しかし、内容的には大きく崩れることは無い安定した試合運びが出来る内容になってきたことは確か。顔を上げて欲しいと切に願います。いやもう次は総力戦ですからやるしかないんです。


今年のスローガン、覚えていますか?結集×決蹴です。結集です、結集。集まるんです。呼んでもいない台風が集まって来ているのが今年の運の無さを結集しているような感じですが、やるしかない。今年こそ勝つと信じて。

2015/07/19

2015年 明治安田生命J2リーグ 第24節 長崎戦

【大分 2 - 1 長崎】

ずっとホームで勝っていないトリニータが前半に先制しながらも、後半長崎に同点に追いつかれた時は、もうダメかと負けに見える瞬間がありましたが「とにかく走る為田」が「安心してください、決めますよ」と素晴らしい決勝ゴールを決めて歓喜の週末を連れてきてくれました。あと半年経ったらお寒くなるであろうネタをフル活用するくらいには浮かれています。本当は1ミリも安心できなかったんですけど。でもまぁウッキウキです。やりました、連勝しました。今季絶不調にも関わらずなぜか長崎には全勝確定。


今日は運悪く休日出勤&出張という天から授かってしまった二重苦を跳ね除け、帰宅途中にスマートフォンで観戦という、もはや平常営業。出張観戦のプロとして電車と新幹線での移動にも負けずスカパー!オンデマンドで途切れ途切れ観戦。しかし運よく得点シーンは全て観ることができました。長崎のもしっかり。





この試合のスタメンは何と言っても違和感バリバリのGK上福元。安川の累積警告による出場停止による影響でCB全員集合みたいなDFラインの中にあって、見慣れない上福元の名前にビックリ。それもそのはず、試合直前にリーグ初出場が決定した模様。そんな状況での出場にも関わらず、怖じ気ず怯まず上出来のプレーっぷりでした。私の中ではイケメンイベント要員程度の認識でしたが猛省せねばなりません。弛まぬ努力が、準備がなければ厳しいプロの世界では転がり込んできたチャンスを活かせません。随所に意気込みを感じるプレーがありました。失点はGKとしてはノーチャンスだったので仕方ない。セットプレーからでしたし、相変わらずの男前な、正確無比の伝説のキッカー石神選手のボールからの流れでしたし。


長崎は決定力不足で勝てない状況が続いてプレーオフ圏内で足踏み状態の様子。それでも上の方にいるのが凄い。チャンスがありながらも決めきれない。うん、あるある。そういう時期ってありますよね。14試合くらい経過したら変わりますから我慢するしかありません。コンディションの波とかもあるし、日ごろの行いが良ければ足を出すだけで得点も生まれるって三平も言ってたし。我慢ですね。


今日の様な120%の力を振り絞るような試合を続けてくれたのであれば、おのずと結果は付いてくると思います。前節のアウェイでの試合に見事に繋げられました。ただしまだ4勝目。足りない。全然足りない。巻き返し足りない。エヴァンドロの活躍もあんなレベルじゃまだまだトリニータの背番号10番としての仕事としては納得しない。もっと勝ちたい、総力戦に向けて水曜日の徳島戦は勝たねばなるまい。勢いを本物にするために相性の良い徳島に勝たねばなるまい。


今日の結果によって何よりも地元ブロガーさん達の更新が楽しみです。久々の内容の濃い、熱のある試合だったので、濃いブログが続々と更新されることでしょう。最高の週末到来。

2015/07/13

2015年 明治安田生命J2リーグ 第23節 東京V戦

【東京V 1 - 2 大分】




緑色の味の素スタジアムに行ってきました。14試合ぶりに勝ち星到来。トリニータの黒歴史には14連敗ってのがありまして、何となく14試合って聞くとさすがにそろそろ勝つな、って感覚になるのがよく訓練されたサポーターです。


関東地方は逸れた台風の影響か気温がグングン上昇し、日中は35℃近い厳しい環境となりました。18時のキックオフ時はずいぶん涼しくはなりましたがそれでも連戦中にアウェイでこの気温の中で戦うトリニータが勝てるイメージは全く思い浮かばなかったのが正直なところです。味スタは行き慣れたスタジアムですし、もう写真や映像を撮るモチベーションもダダ下がりのため、実に記憶にないくらい久々にカメラを持たずにスタジアムに行きました。今日の写真はスマートフォン適当撮影です。まぁそんな時に限って勝っちゃうんだから私もまだ訓練が足りません。



不安の根源は、シーズンを通して作ってきたチームでは無くなってしまっている点。夏の気温が高い期間をしのぎ切る大局を考慮したチーム作りが失われているので、とにかく再建途上のチームが目の前の試合を一つ一つこなしていくのが精いっぱいの状況だと思っていました。今日のスタメンも連戦にも関わらず主力はほぼ固定。最短でチームを再構築するならメンバー固定がセオリー。その中で今日の注目は何と言ってもミスタートリニータ高松。途中出場はあったものの久々のスタメンでやってくれそうな雰囲気はありました。そして右サイドの西。試合はこの2名がスタメンなのが納得できる内容でした。


今日の試合、カメラを持たなかったこともあって久々にトリニータの試合を集中して観ました。しかし、どちらかというと対峙したヴェルディの攻撃が印象に残る試合となりました。ヴェルディはボールを保持すると右サイドに展開することが多く、右から攻撃を始めるけれども、実は本当に勝負したいのは左サイドなんだろうなという印象。右でジャブを繰り出し、左ストレートで仕留める左利きのボクサーのような攻撃。右から作って左で仕留める。左にはサイドバックも含め素晴らしいドリブラーが並んでいました。しかし、その攻撃の組み立てをトリニータの右側に構えていた守備力高めの山口とキレの戻った西、球際がしつこい昌也でほぼ完封。現地で見る限り、今日の守備はいける、そんな雰囲気を感じられる前半でした。


特に印象に残っているのは兵働のスルーパスが主審に当たってしまい、カウンターを受けた場面。主審がよけられずに「ごめんね」って兵働に言っていたのでこれは貸しとして色々とメリットありそうだとゲスな顔でほくそ笑みました。


トリニータの攻撃面ではやはりミスター、高松が起点を作れたのが大きかった。簡単なロングボールでも失わずに保持できるのは高温の季節において特別大きな意味を持つ。守備陣は一息つけ、攻撃陣は信じて走ることが出来る。三平、西、為田の距離感が良く、チャンスメイクが出来ていました。ヴェルディが真ん中を使わずにサイドに展開することもあり、守備はボールを追い込みやすく、高い位置でボールを奪えており、後は決めるだけの後半に遂に試合が動きました。


起点はGK武田のキック。今日も不安定なキックを繰り出していた武田ですが、まぐれだったのかもしれませんが相手のロングボールを前に出て蹴りだしたボールが為田におさまる。一発でチャンスに。為田は兵働に戻すと、兵働が実にいやらしい山なりのボールを上げ、三平と競り合った相手DFの頭でのクリアが枠内に転がってしまいあわやオウンゴールに。ヴェルディのGKがなんとかはじき出すもキレの戻った西が詰める。キレは戻っても決定力はそのままの西のシュートはポストにはじかれるも、最後はミスターこと高松がねじ込む。アウェイで先制に成功。縦に速い攻撃が結実。さすがミスターの決定力である。


後半からヴェルディは必殺の左ストレートに磨きをかけようと、ブラジル人を左サイドに張らせたのですが、局面を変える前に均衡が破れてしまい空回りに。さらに今日は黄色いトレーニングシャツで現れた柳田監督が先に動く。前線から追い続ける守備で疲れの見えた高松に代えて元気な伊佐を投入。このままの状況を続けろというメッセージを送ると、伊佐のファーストプレーがこぼれ球を産み、三平からフリーで走りこむ為田へと渡り、目の覚めるようなミドルシュートが炸裂。本当に炸裂。気持ちのこもった勇気あるシュートが勝利を手繰り寄せました。苦しい状況を乗り越えるにはピッチにいる選手が奮闘しなければ打開できません。流れの中から2得点と出来すぎの攻撃陣でした。


この後、2点差でリードなんて久しぶりだったのでダニエルで守備固めでもしてもらいたかったのですが、柳田監督は前線からの守備を活性化するために西に代えて後藤を投入。攻撃の手を緩めずに試合を進めるメッセージを送りました。ヴェルディも平本を投入し真ん中に起点を作る作戦に。これが失点に繋がる。サイド一辺倒だったヴェルディがこの試合ほぼ始めて真ん中の平本への楔のパスを出し、そこからの若手の個人技でシュートを決められてしまった。ほぼサイドを封じ込められただけに、失点は余計ではありました。


14試合勝ちのないチームが1点差でリードという、安心も信頼感も皆無な状況が25分程度続き、生きた心地がしませんでしたが何とか凌ぎ切って無事勝利となりました。本当に苦しかった。勝利の瞬間のゴール裏はほとんどの人が両手を挙げてガッツポーズしてしまうくらいの一体感に包まれた素晴らしい雰囲気でした。カメラ持ってたら撮ってたなー、良い画でした。勝利のラインダンスも久々に観ましたけど、エヴァンドロの怪我しそうなバク宙もカメラ持ってたら撮ってたなー、なんで手ぶらで行ってしまったのか・・・。


ということで勝利のブログを書くのが久々すぎて、全く調子が出ないのですが、とにかく勝ちました。勝ったんです。試合自体も面白かったし、選手たちの戦う姿勢が素晴らしかったし、遂に現状を打開できたのでホッとしました。勝てない状況が続くと、悔しさから各方面に八つ当たりする人々が現れるものです。監督が悪い、戦術が悪い、果ては横断幕が悪いとか、応援の仕方が悪いとか、上から目線のブログが悪いとか、社長の器量がよろしくないとか、でもそんなことは嫌と言うほど既に経験していて、外野が何をどう言おうが打開できるのは結局、選手達しかいないことを知っている人がよく訓練されたサポーターだと思っています。その選手の後押しをしてあげること、それが全てでしょう。今日は良いプレーに自然と拍手が起こるような、よく訓練されたサポーターが多くゴール裏に駆けつけていました。かつて14連敗という苦境、クラブ存続の危機、シーズン2勝という屈辱を得ても応援を続けている人たちが沢山いるということが1つの財産になっているはずです。


そういう意味ではヴェルディにも濃い雰囲気を感じました。観客動員では寂しい状況が続いてはいるものの、残っている有志達の質は格段に高く、少しずつではあるものの、創意工夫を感じさせるものを色々と見かけました。今日はなぜか東京なのに地方クラブの温かみを感じたのでした。東京の利を活かして自軍のサポーターより敵軍を呼び込む戦略もありなんじゃなかろうか。


今日手に入れられたのは1勝です。しかしここ数試合の内容を鑑みれば状況は好転していく雰囲気が出てきています。オーソドックスな守備ですが、最終ラインには勇気が必要で、誰もサボらず、走り続ける姿は共感できます。まだ何も成し遂げていませんが、苦境を乗り越えた先には若い選手たちの成長があると信じています。松本昌也の球際の攻防は試合を重ねるごとにねちっこく、しつこさが増してきています。次世代を担う為田とミスタートリニータ高松が揃ってゴールをするという、歴史を継承していくような素晴らしい日となりました。巻き返しを本物にするために、連勝して欲しいものです。ここからが本番。



2015/07/09

2015年 明治安田生命J2リーグ 第22節 水戸戦

【大分 1 - 1 水戸】

七夕だったじゃないですか。七夕ね。織り姫と彦星ね、あいつらでさえ1年に1度は会えるらしいんですよ。私ね、もしかすると1年以上勝ち星に会えないかもしれない。何姫かは分からないんですけど、そんな気配が漂う試合でした。


平日夜の試合でしたから、現地に行ける人も限られていたと思います。天気も悪かったし、勝てない試合が続いていますし、応援に行ってくれた4000人もの方々には感謝の念しかありません。私は出張先でお仕事を投げ出して、電車と新幹線を乗り継ぎながら帰宅しがてらオンデマンドで観戦していました。開始早々の酷い失点で電車の窓からスマートフォンぶん投げそうになりましたけど、阪田のゴールで平常心に戻れました。



今日の試合はその同点ゴールを決めた阪田がコンディション不良の若狭に代わって先発でした。若狭に代わってキャプテンマークを巻いたのは左サイドでスタメンだった為田。盟友の風間が残留争いライバルの岐阜にレンタル移籍で放出されてしまい、寂しい彦星為田キャプテン。風間を呼び戻すためにもJ2に残留するしかない。彦星為田と織り姫風間を引き離すための天の川として大分FCは決断した訳ですよ、為田奮起しろと、そういうことなんでしょう。


しかしあの、絶対に負けられないはずの大事な試合で、開始早々の惨い失点は何だったんでしょうか。武田のプレゼントパスとDF陣のオフサイドトラップの失敗と酷すぎた。あの失点をみせられて、あ、こいつら俺の心を折に来てるなって思いましたよ。被害妄想でしょうけれども、悪意しか感じなかった。前節のセレッソ戦でも武田のキック精度は酷かったし、雨に弱すぎるのかもしれません。しっかりして欲しいです。


若狭のコンディション不良で久々の登場となった我らが鳥人阪田。DF陣のミスを自ら取り戻す素晴らしいゴールでした。久々に鳥人を観た気がします。後半怪我っぽい感じだったので心配です。無理はしないで欲しい。阪田まで長期離脱されてしまうと非常に苦しい。


対する水戸さん。水戸さんも非常に苦しんでいた。水戸といえば柱谷哲二監督くらいのイメージになってきていたのですが遂に解任し、代行監督が監督に就任するという似た境遇のチーム。水戸さんと言えばハードワーク。激務をこなす社畜の如く毎度ハードワークをこなすイメージですが、後半に珍しくヘロヘロになっていた気がします。それでも仕留められなかったトリニータ。あと少しなんですが、相変わらず決めきれません。


現有戦力で前線に厚みを持たせるために、新しい風を吹き込む柳田監督はダニエルをFWとして終了間際に投入。シーズン前から得点を期待できるブラジル人FWを欲していた我々ですが、ダニエルをそこに当てはめるとは意外でした。でもダニエルは足元も上手いしエヴァンドロより可能性あるんじゃないかと、これには私も膝を打ちましたが残念ながらダニエル本人があまり乗り気じゃないないように見えました。かつて水戸に在籍していた「代えてあのFW」とか言い出す勝気な日系ブラジル人とは違って、真面目なダニエルはFW向きの性格ではなさそう。奇策も空振りに終わって引き分けでした。もう少しパワープレーが出来ても良かったかなぁ・・・。


内容なんかいらない結果さえあれば良い、内容が良くなっているから次こそ結果だ、なんてシーソーのように揺れ動く文章を書き続けてもう22節。後半戦が始まるも亀の歩みの様に勝ち点を少しづつ積み上げている。いい加減勝たねばなるまい。次節ヴェルディ戦。連戦もあるがそもそも簡単な相手ではない。乗り越えなければ残留はあり得ない。各員一層奮励努力せよ。勝ち星に会わせておくれよ。

2015/07/05

2015年 明治安田生命J2リーグ 第21節 C大阪戦

【C大阪 0 ― 0 大分】



大阪に行ってきました。いつも黒いポロシャツの柳田代行監督が正式に監督に任命されて、ジャージに着替えての初戦でした。代行監督から監督になったのでスーツでも着るのだろうか?と思いましたが特に変わっていない監督のファッションでした。雨降って寒かったからジャージだったのでしょうけど。そんなところを気にしていたのは試合前まで現実逃避気味だった私だけだったでしょうか。


社長は監督を招聘すると公言しながら、結局3人の候補にフラれたと発表し時間的制約を優先して代行監督からの昇格人事となった今回の経緯には残念な思いしかありませんでした。こりゃもうカルカン猫まっしぐら並みにJ3まっしぐらかもしれない、そんな悲観的な思いが強く、天気も相まって暗い気持ちで大阪に乗り込みました。しかも相手はJ2有数の戦力を保持していた(既に過去形)C大阪。また勝てない試合を観に行くのかと己の行動に矛盾を感じながらも行ってしまったのでありました。



我が軍のフォーメーションは前節同様でした。前節の札幌戦で前半と後半で別のチームになってしまったこの面子。対するセレッソは世界レベルのFWフォルランとカカウの契約を継続せずに放出し、更には長谷川アーリアジャスールもこの試合がラストマッチとなって海外移籍。されどもスタメンの2トップには玉田と田代というJ2では十分驚異の戦力。一時からは若干見劣りしたもののJ2上位争いを演じられるだけの戦力はあるはずのチーム。ただ、中位にあって戦力落としているので「ん?」という感じは否めない。カボレの補強とか後半戦からの穴埋めはしていますが、この日のセレッソはシーズン最弱のタイミングだったのかもしれません。フォルランを観たかったなぁ・・・。




試合開始から雨の影響で両チーム精度の低いパスが出てしまう落ち着かない立ち上がりでしたが、この試合はとにかくトリニータが守備で奮闘した試合だったと思います。セレッソは攻撃時に両サイドをワイドいっぱいに展開する特徴があり、大きなサイドチェンジきっかけで攻撃を加速させる組立でした。それに対してキャプテンマークを巻くと何故かプレーに自信が漲る若狭を中心としたDFラインが勇気あるラインコントロールで中盤を圧迫。走る前線がプレスをかけ、狭いエリアに追い込んでからボールを奪取して攻撃に転じるというオーソドックスな守備を続け、見事無失点に抑えられました。完全に危うい場面もありましたが最後はC大阪出身の武田が止めてくれました。


攻撃面に関してもチャンスはあったし、後藤のFKは読み勝っていたので惜しかったし、最後は退場者を出させるまで追い詰められたし、選手交代を含めて試合が作れていたと感じました。試合前は悲観的でしたがC大阪相手にアウェイで勝ち点1を持ち帰れた結果に自信を持って欲しいと思います。ずーっと勝ててはいませんがこの試合が復活のきっかけになったと言えるように次に繋げて欲しいと思います。FWが点を取り、DFとGKで無失点に抑えれば勝てるというシンプルなルールを思い出させてくれる一戦でした。単純に面白い試合でしたし、後半戦の巻き返しの狼煙は上げられたと思います。


次節は水曜日に試合とあってスタメンを維持するのかどうかなど、不安はあります。代行監督からの昇格人事にも不満がありますが、現場は結果がすべて。結果さえ出せば許されるのが現場です。散々だった前半戦が終わり次節、正念場。降格圏を抜け出すために絶対に負けられない水戸戦。前半戦は無かったことにして、上々の後半戦スタートを切りたい!



土曜日夜の試合とあって、雨にも負けず大阪まで来られた人は多かった。キンチョウスタジアムは意外とゴール裏は勾配が無くて観にくいのでメインで観ましたが、さんふらわあで別府と繋がってるからか、明らかに関西弁だけど大分を応援している人とか多かったですね。スポンサー様ご一行も熱く応援してくれていました。2年ぶりにこのスタジアムのメイン席で観戦しましたが、2年前はセレ女が多かったのですが、この日は家族連れが多く、セレ女のセレ嫁化が進んでいる印象を受けました。トリガールも1人で8人くらい子供産んでくれれば観客動員も劇的に改善すると確信しましたね。増えたんだろうか、トリガールは・・・。