2017/05/21

2017年 明治安田生命J2リーグ 第15節 町田戦

【町田 2 - 2 大分】



5月連戦の締めくくり、町田戦を観戦してきました。晴天に恵まれすぎて真夏に近いコンディションの中、気温も試合も熱い戦いとなりました。熱戦。



ゼルビアキッチンを遠目に観たかったので、ダイエットも兼ねて駅からトータル5キロ以上歩きました。ゼルビアキッチンはJリーグクラブが副業として経営する定食屋さんで、食育のノウハウもあるし、健康的なメニューを提供することを売りにしているはずなのですが、ここで食べてしまうと不健康なスタジアムグルメを堪能する余力がなくなるので通過。地元民じゃなきゃなかなか利用できなさげ。割とオシャレで良い感じでした。次のチャンスがあれば早起きしてチャレンジしたい。


2015年に入れ替え戦でJ3に降格した我が軍トリニータとしては、対戦相手だった町田に対して八つ当たり的であっても仕返しをしなければなりません。元々はろくに勝ち点も稼げず、入れ替え戦に回った自軍にしか問題は無く、個人的には町田よりも監督をしていた奴(※以下略)ということで、とにかく因縁が出来た相手ですから、こういう因縁を大切にしながら脈々と受け継ぎつつ、試合を楽しむ1つの要素にしていければ良いかなと、個人的には考えています。







バランスの良い健康的な食事なんかクソ食らえ状態ですが、町田の得点要素のレーダーチャートはバランス良く分散されており、若干セットプレーに強みはあるものの偏りは感じない結果になっています。4-4-2をベースにしぶとく守り、縦パスを起点にした堅守速攻のイメージです。相馬監督のサッカーはサイド攻撃に比重を置くイメージでしたが、長身FWを使った戦術に若干変わった印象を受けました。


対する我が軍は林がスタメンに復帰。そしてシャドーでは國分が初スタメン。サイドには岸田と黒木という配置。3バックとボランチ2人が安泰なら何とかなります。ベンチにはキャプテン山岸、伊佐とある程度連戦の疲労やダメージを考慮しての布陣だったと予想できます。



序盤からトリニータはボールを保持しながら攻撃を作れていました。町田の4バックはかなりラインの設定が高く、かつボールサイドに寄る傾向を上手く突いて、常にフリーになれる岸田、もしくは黒木の両ワイドへ向けた「逆サイドへの展開」ができれば即チャンスになっていました。真ん中から裏を取る動きもありましたし、チャンスの数は右から左から真ん中からと、多彩だった。トリニータの3バック3人も割と前線に正確に蹴れるし、鈴木(夏侯惇)が最終ラインまで下がって受ける4-1-5の形からも前線にボールが供給され、町田のコンパクトな布陣の後ろのスペースを狙っての攻撃がズバズバ決まっていました。だって前線に1人余るんだもの。



正確なシュートさえできれば得点出来そうな匂いがしていた前半19分、黒木がサイドから強引にシュートを放ち、GKが弾いてゴール。スタメン出場で結果を残しました。枠に飛べば何かが起きます。


このゴルゴ13的な黒木の眉毛が素晴らしい。アイマスクにプリントして黒木アイマスクとして商品化して欲しいレベル。この先制点で楽な展開に持って行けるかと思った矢先、セットプレーからの流れで失点して追いつかれてしまいます。プレー自体は運が無かったですが、もう少し落ち着いてボールを保持し続けるだけの時間帯に出来れば完璧な前半だったのに。



迎えた後半の立ち上がり、またもやセットプレーで失点。コーナーキックから決められてしまいます。この後すぐに、前半に厳しいファウルを受け続けた林を下げ、助っ人メジャーリーガー、イサを投入します。ここからイサが流れを強引に変える。コーナーキックでやり返すイサ。やられたらやり返す、倍返ししてくれたら最高だったけれども、そこから幾度も決定的なシーンはあれどもシュートは決まらず。危ないシーンもありつつ、勝ち点1で痛み分けとなりました。



エリアをコンパクトに保つ町田の4バック、サイドのスペースに何かしら対策を行うわけでもなく、どんなに裏を取られても下がらないDFライン、相馬監督の思想が色濃く生き渡ったチームに感じました。両監督の思想の真正面からのぶつかり合いがピッチ上で展開されてこその、この熱戦。とても面白かった。サイドを破られても中で跳ね返せば良い、というパンがなければケーキを食べれば良い的なマリーアントワネット的戦術。あれだけのサイドからのチャンスをゴールに繋げられたのは1点のみ。J1だったらどうなのかとか、実に興味深かった。それに対するトリニータの攻撃。あんなにサイドチェンジが出来るチームだったっけかな。今話題のジェフもラインを高めに設定しすぎるらしいので、ジェフとの対戦が楽しみになりました。



ジェフ繋がりのおまけですが、谷澤ですよ、谷澤。今日も一人だけ頭が大きいバランスのおかしい2頭身くらいの選手がいるなと思ったら谷澤選手で、試合の中で倒れながら両足でボールを挟んでキープしつつ、後ろ周りにでんぐり返しし始めた時は度肝を抜かれて魅了されました。あんなプレーの発想出てこない。やっぱり千葉で何度もでんぐり返ししたからだろうか。とんでもないファンタジスタっぷりだったけれども、この想いは世間一般には届かないかもしれない。サッカー界のカープ達川、谷澤。この男を観るだけでお金を払っても良いと思う。お客さん少ないのがもったいない。



もう一人ついでに裕大。偉大なるユース世代のキャプテン。ちょっとうざい感じの運動量ある中盤の選手の系譜は姫野にしっかりと受け継がれている。プロ選手としての旅を怪我に気を付けて続けて欲しい。うっかり動く本人の写真は撮り忘れました。



もう少し勝ち点を稼げたような気もする連戦でしたが、それ以上に、もうこのチームは余計な心配など要らず、どこまでやれるのか、それだけを楽しみに観れるチームになったと感じます。怪我人が多いことと、似た戦術を用いていた先輩格のJ1広島の状態が気になりますが、今シーズンはこのまま突っ走ってもらいたい。引き分けだったけれども、今日は明るい未来を観た気がする。ゴール裏もほぼ満席で素晴らしい。




2 件のコメント:

  1. どうも……
    4時間半かけて遠征し、東京(町田)には待機列1時間を含む5時間、帰りにまたまた4時間半でしたが、以前の試合より強さを感じました‼️
    大きなサイドチェンジといい、かなり楽しめそうな面々ですね(。-∀-)

    水戸戦は是非とも勝ち点3を……


    あっ!アウェイゴール裏のビール売り娘はトリニータTシャツ着てましたよ

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    1. 自転車最高様

      コメントありがとうございます。大遠征お疲れ様でした。引き分けに終わりましたが内容は良かったと思います。次の試合へ、そのまた次の試合へと繋がっていくと思いますよ。ゴール裏にビールの売り娘さんいたんですか、さぞかし販売したんじゃないでしょうか、ビール好き多そうですし。

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