2018/05/27

2018年 明治安田生命J2リーグ 第16節 甲府戦

【甲府 6 - 2 大分】



甲府で豆腐。守備が豆腐です。開始数分で前半に勝負を賭けた甲府のプレッシャーをまともに受けてゲームをぶっ壊してしまいました。体調不良により自宅で白眼剥いてDAZN観戦していましたが、余計に具合が悪くなるくらいの惨敗でした。あぁ惨敗で3敗目。


スタメンはワントップのチョイスが三平、刀根が復帰した程度でそれほど変わりなし。対する甲府は主軸となるブラジル人FWバホスを怪我で欠いている状態。それなのに3連勝中とようやく本領発揮という状況。DAZNマネーを手に入れられた今年こそが昇格への大チャンス。監督交代で一気に上向いたのか、何なのか。我が軍の手の内を痛い程知っている上野監督だからこその仕掛け&甲府の強度が発揮されてしまった試合となりました。J2を知っている監督のスタンスと、それ以外とではスタンスが変わる。もしも吉田達磨監督のままだったら、トリニータ相手に初っ端から勝負賭けないはず。


あっという間に試合がぶっ壊れたので特にも書くことがないのですが、試合開始直後からマンマークっぽく大分守備陣のボール回しを狙う甲府の攻撃陣の気配に気付けなかったのが悔やまれます。いや、気付いていたような気もする。それを上回ろうと野心を持っていたのかもしれない。失点をしてもスタイルを崩そうとはしなかった。3失点してようやくGKがボールを蹴り始めたくらい。その心意気は良い。我が軍の選手達は1枚岩であった。その点においては心強かったが、実際甲府に対しては弱かった。1失点目は状況把握の判断、2失点目と3失点目はパスミスとドリブルを止める守備の課題。待ち構える守備に慣れてしまって、ドリブルを止める守備への主体性が無いように見えてしまった。


後半に攻撃に転じても1点しか追加点を奪えず、さらにカウンターで失点を重ねてしまったので普通にやれていたとしても厳しい内容だったかもしれない。いずれにしろ、首位を相手にすればあの手この手で引きずり落とそうとするのが当然のお話。受けて立つ側の覚悟不足でした。もう一つは相手の力量を見誤らないように。やはり「個」で上回る攻撃陣が居るチームに対しては慎重に試合に入らなければなりません。


思い起こせば過去、J2天下取り物語とか、何がどう物語だったのかよく思い出せないイベントを共催したこともある甲府との黒歴史。2012年のあのイベントを開催したシーズンに甲府はJ2優勝、そのシーズン甲府に勝てないまま6位からのプレーオフ進出でJ1昇格して話題をかっさらってしまった我がトリニータ。すぐその翌年に降格してしまったトリニータに対し、甲府は5シーズンもJ1残留。その5シーズンの間まさかJ2がこんな恐ろしいリーグになっているとは想像もしていなかったと思います。我が軍はJ3も恐ろしいリーグだと知ってしまっているのでJ2が幸せで仕方無い逞しさを身に付けられたのは収穫。我が軍はJ1で14連敗、甲府はJ2で19連敗と信じられないくらい連敗したり、経営問題で存続が危ぶまれたりと地方クラブで似た境遇を経た両チームの邂逅が一番ドラマチックではある。地方クラブとしてコツコツと積み上げた甲府さんと紆余曲折を経てようやく普通の地方クラブに成れつつある大分トリニータ。J2は新興クラブが恐ろしいですよ、甲府さん。


しかし、シーズン途中とは言え上野監督就任は大成功だったかもしれない。甲府の人材を上野監督に渡してしまうのはJ2各クラブにとっては脅威でしかない。レノファ山口の規模であれだけの結果を残した監督が、甲府の人材を手に入れてしまったらどうなってしまうのか。恐ろしいチームが息を吹き返してしまったかもしれない。勝手知ったる小塚の使い方な。


我が軍は確かに惨敗を喫してしまいましたが、それでもまだ3敗目ですし、絶望に身を焦がすほどの事態ではないと思ってはいます。守備面での課題はあれども、得点が取れているうちは問題ない。上手くやれる要素はあるはず。後半戦の初っ端が甲府戦ですから、その時にリベンジできるように修正に修正を重ねて参りましょう。

2018/05/20

2018年 明治安田生命J2リーグ 第15節 山口戦

【大分 2 - 2 山口】



第15節、山口をホームに迎えて首位と2位の直接対決をDAZN生観戦しました。誰も予想だに出来なかったであろう、この時期に大分トリニータとレノファ山口が自動昇格圏内という混沌としたJ2界隈。攻撃力のある2チームらしい得点を奪い合って勝ち点を分け合う試合となりました。毎試合毎試合名勝負を生み出してしまう今年のトリニータ。ホームで先行出来ていたので勝ちたかったのは正直な気持ちですが、負けなくてよかったというのも正直なところ。


本日のスタメンは刀根が前節に続きベンチメンバーから外れ、黄がスタメンに。林がワントップ、シャドーは後藤と馬場という組み合わせ。対する山口はハリルホジッチ日本代表監督を招聘した男、霜田監督が山口の攻撃的サッカーを継承中。JFAの会長選で敗北した側の派閥だったせいで現場まで降りて来てしまったのがJ2界隈の不幸。選挙に強かった田嶋会長が悪い(※筆者の妄想です)。


好天に恵まれた大分県民デー&ダイハツ九州スペシャルデー、観客多めとなりました。比較的近隣の山口県からも、どこぞのアビスパなんちゃらよりも多くのサポーターが大銀ドームに襲来。お陰様で緊張感のある雰囲気が醸し出される。どこぞのアビスパなんちゃらサポーターも来月の対戦ではあれくらい来て欲しいものです。ホーム大分トリニータサポーターもインスタ映えするスタジアムを目指してコレオグラフィで応戦。


試合は大分トリニータが先制。課題であったコーナーキックから得点出来ない問題を遂に克服。なかなかコーナーキックを活かせませんでしたが、馬場がニアで触れてコロコロと転がって入るという珍しいタイプのゴールを決める。コーナーキックでも得点出来始めれば、いよいよ手が付けられない雰囲気が出てくると思うのですが、今日は先制後に山口のプレスがハマりあまりボールを動かせませんでした。もっとボールを保持して動かして、山口の前線を疲弊させたかった。


山口にボールを持たれても最後に崩されることは無かった前半でしたが、後半早々に初めて崩されてしまう。霜田監督のアドバイスが効いた模様。田嶋会長が悪い。後半早々に左サイドを突破されて中でオナイウ阿道に合わされて同点とされてしまう。福森と鈴木がどっちもやられたシーンは珍しい。試合を通じてオナイウ阿道に手を焼いたDF陣。スピードと高さと強さがあって、納得のJ2得点王。浦和さん、W杯中断期間中に早くトップチームに戻した方が良いです!1日も早い方が良いです!オナイウ凄く良いです!


同点とされても訓練済みのサポーターは山口との対戦では撃ち合いになることは覚悟の上。1失点くらいは織り込み済み。案の定2得点目も美しいカウンターで、後藤のスルーなのか空振りなのかを絡ませながらまたもや馬場が2点目を決める。左から右、右から左と山口守備陣を左右に振り、完全にフリーと化した後藤が空振りするという、味方でも騙されそうなプレーが決め手となりました。馬場が髪形をイメージチェンジして2得点。怪我後、ゴールから遠ざかっている後藤も襟足だけ伸ばす高松スタイルにイメージチェンジして気分転換してみてはいかがだろうか。気負わず楽に行こう、楽に。


このまま終わるならば、山口がこの順位にいない訳で、リスクを背負って攻撃陣を交代注入。日出の男、岸田和人が入ってきて嫌な予感しかしなかったのですが山口の2点目を決めたのは大洋ホエールズの遺伝子を紡ぐ高木大輔でした。お父さんもすすきのの店舗に続き、西麻布にガールズバーの2店目を開店したと噂の2点(店)目の高木家。素晴らしいミドルシュートだったので調子を落としている東京ヴェルディは早く呼び戻した方が良いです!1日も早い方が良いです!高木凄く良いです!ガールズバーは詳しくないのでよく分かりません!


同点に追いつかれた後、川西投入で再追撃を試みるも惜しくも不発。2-2で勝ち点を分け合いました。良かった点はコーナーキック時に得点の匂いがし始めた点。今日の山口もトリニータ対策を施した痕跡があった訳ですが、今後2周目の対戦時に攻めあぐねることも考えられるので、困った時のセットプレー頼みは良い武器になる。


山口は我が軍のシャドーをケアしていたらしいのですが、そのシャドーの馬場に2得点を決められているので守備戦術はイマイチで助かったかもしれません。前線が若く、連動したハードワークが出来るチームという印象。トリニータのワントップを完全に潰し切った大宮と違って今日は林が上手く活きたので決定機も作り出せていました。ワントップへの楔があってこそのサイド攻撃なので、守備側の目線を散らせているうちは何とかなるんですけれども、それが防がれたときにセットプレーで何とかできると、より一層勝ち点を拾ってこれるかと思われます。コーナーキックに磨きをかけてもらいたい。大型ビジョンを活用した応援を開始して数試合で結果が出たので、すこぶる一体感は出て来た。


得られた勝ち点は1ですが、それ以上に伸びしろを感じる試合となりました。去年はシキーニョという2代目雰囲気だけ助っ人を途中出場させるしかなかった交代カードですが、伊佐、清本、川西が選べるというのは贅沢。三平もいるし、攻撃陣の交代カードは充実。ただ逆に、リードしている時に試合を終わらせるカードも欲しい。J1のどこかに、イニエスタに押し出されて出場機会を失ってくすぶる中盤の選手とかいないだろうか。あぶれるのは攻撃的な人材か・・・。玉突き人事で誰か余らんだろうか。重要なのは常に上乗せを狙う気持ちな。


J2ではつまずいていた陣営も立て直しを計り、少しずつ調子を取り戻している軍勢が出てきました。次節対戦する甲府と6月に対戦する松本、福岡、徳島。熊本、愛媛も相性は良くないハードワーカー揃い。ここから試練の6月に突入する前に5月最後の対戦はアウェイで甲府との対戦となります。どこまでやれるのか、非常に楽しみです。


2018/05/13

2018年 明治安田生命J2リーグ 第14節 岐阜戦

【大分 2 - 1 岐阜】



前節でGW連戦を終え、選手層の厚みを感じさせた大分トリニータ。大銀ドームに戻っての14節、クセの強い岐阜を迎えての一戦をDAZN生観戦。前日まで天候が悪かったようで無事、芝がシャバシャバの状態でパスサッカー向きの環境が揃っていました。岐阜さんの方が躍動してしまったけどな。先週このブログでももう誰がスタメンなのか分からないと書きましたが、予想するのが難し過ぎるレベルの驚きのスタメンとなりました。


思想の強すぎる岐阜を相手に4バックで布陣。蓋を開けてみれば4-1-4-1で星と怜をサイドバックに使うという攻撃的なメンバー選定。アンカーに丸谷を配置して、久々のスタメンとなった小手川と宮阪を一列前に使い、中盤を厚くすることで岐阜のパスサッカーに対抗するという、岐阜対策をふんだんに採用した岐阜ギャフン大作戦が発動となりました。心配された後藤も怪我から復帰。これが功を奏するのか、裏目と出るのかが楽しみな試合前となりました。


大木監督の特長である過剰なパス回しに対して、昨年も4バックで対策した片野坂監督。我が軍は基本的に速めに帰陣してブロックを作る守備なので岐阜がしっかりとボールを回しながら徐々に侵攻してくるゲーム展開に。無理して奪いに行かず、とにかく我慢して構える。時折ダイアゴナルランと呼ばれる斜めに走ってマークの受け渡しを混乱させる動きを見せた前半の岐阜ですが、我が軍の守備陣はしっかりと我慢して流れの中から決定機を作らせなかったのは対策が活きた証拠。


ただ、ボールを奪うチャレンジの数が少なかったので、攻撃の回数も少なくなってしまった。それでも攻撃の質が高い今年のトリニータは決定機も作り出せており、思想の争いとして訓練済みの人が観戦すると非常に面白いんだけれども、世間一般にはトリニータが押し込まれるだけの退屈な一戦に観えてしまう試合だったと思います。そんな思想とは無関係のセットプレーから失点してしまうというのがこれまた味のある前半となりました。岐阜はパス回しにGKをあまり使わない。我が軍はゴリゴリ使う。違う思想が面白い。


リードを許したトリニータでしたが、後半開始早々にロングボールに抜け出した伊佐が直接決めて同点に追いつくことに成功。手数をかけて攻撃を行う岐阜に対するアンチテーゼ、パス1本で1得点というゴールという結果を得るための手段として何を良しとするのかという思想闘争の最たるゴール。素晴らしい精度のあるゴールで、試合の流れを一変させた値千金の同点ゴールとなりました。最終ラインからアシストとなったパスを出した福森、今日は最終ラインでボール回しをしている時に相手の股を抜くとか不必要に恐ろしいことをやってのけていたので調子が良かった模様。あれ、スペインなら「オーレー!」って観客が喜ぶやつ。圧巻でした。


ここからトリニータは清本、川西、三平と攻撃陣を次々と刷新。岐阜の攻撃を受け切った上で、回数は少ないけれども質の高い攻撃で、ヤルかヤラれるかという様相に。試合を決めたのはアディショナルタイム。カウンター気味に小手川がボールを保持すると、ゴール前に走り込む清本にピタリと配給されるパス。昨年最終節熊本戦のライダーキックを彷彿とさせるシーンもシュートは力なく、岐阜GKビクトルに弾かれるも、三平が押し込んで逆転ゴール判定となりました。怪しかったけど、判定は判定ですね・・・。スッキリはしないゴールだったけれども逆転成功。試合はこのままタイムアップとなり珍しく逆転勝利となりました。首位のチームが美しい連携攻撃を奏でたので逆転となってしまいます。コーナーキック時に手拍子が聞こえるスタジアムに生まれ変わったことも大きかったかもしれません。雰囲気が味方しました。対岐阜、相性が良すぎて申し訳なさを感じる。


これで勝ち点30となり、30台に一番乗り。引き続き単独首位キープに大成功してしまう。終わってみれば戦略勝ち。特に後半は岐阜のパス回しについていけなくなり、かなり危うい守備状況ではありましたが、身体を投げうって失点を「1」以内に留めれば今の攻撃陣は2点取れてしまう破壊力を有しているので何とかなってしまいます。1失点くらいでは動じないメンタリティが大事。セットプレーから得点が生み出せればもっと楽になるんだろうけれども。


恐ろしいことに、最終的な公式記録上のシュート数はトリニータ8本vs岐阜9本とほぼ変わらず。思想の違いはあれどもチャンス数は似たり寄ったりでも勝つのはゴールを決めた方。判定は怪しかったけどな。ともかく我が軍は圧倒的に敵をなぎ倒していくような強さがあるレベルでもないので、競合を分析しながら柔軟に構え、毎試合敵を倒すことを続けていく以外ありません。次節は2位山口をホームに迎えての首位攻防戦となります。お互いにここまで同じ総得点数27を生み出している攻撃力を持つもの同士。1試合平均約2点取っているチーム同士の試合ですので、次節もヤルかヤラれるか、動きのある試合になると予想されます。非常に楽しみな一戦です。次の日曜日が待ち遠しい!


2018/05/06

2018年 明治安田生命J2リーグ 第13節 新潟戦

【新潟 1 - 2 大分】



ヤサガラスのアウェイ側を味方する独特のノリに困惑したであろう新潟の皆さんお元気ですか。そろそろJ2に慣れたと思った矢先のヤサガラスに、さぞかし面食らったと思われますが大丈夫です。あれ、まだどこのサポーターもどう返すべきなのか答えを持ち合わせてはいないので心配無用です。



ということで行ってきました。ゴールデンウイーク連戦皆勤賞。散財のゴールデンウイークに久々の新潟。J2でナニシテルニイガタ。我が軍期待の若手、セカイの坂井をスタメンに抜擢して育ててくれていたらしい噂は聞いておりましたのでタオマフ買わざるを得ませんでした。ありがとう、ありがとう。



以前来た時の記憶がキレイさっぱり無くなる程度に久々に来たビックスワン。やっぱりデカい。今はデンカビッグスワンスタジアム。これでもかなり減ったんだろうけれども観客も多い。凄い、J1みたい(※連戦で語彙力を失う)



失った以前の記憶はイタリアンを食べたことで若干取り戻せました。コストパフォーマンスに優れた食べもの。並んで買って食べるけど、それほどでもない感じがデジャヴのように記憶を呼び戻す。飛び切り美味しい訳でもなく、まずい訳もなく、何とも言えないんだけど、お腹いっぱいにはなります。焼きそばにミートソースかけただけ。チーズハンバーグは卑怯なトッピング。この感じ、オモイダシタニイガタ。これぞソウルフード。我が県にもだんご汁と呼ばれるただのすいとんがあるのでソウルフードってそんなもんなんでしょう。



前節、特にトリニータ対策をしていた訳でもない、普通のことしかしない、ほぼ無戦術の大宮相手に普通に負けてしまった我が軍。連戦の中で、お互いにメンバーを入れ替えていたとは言え、私、割と凹みまして、デュエルに持ち込まれてしまうと押し返せなくなる傾向に、このまま来年J1で戦えるのかなと不安になっていた訳です。J2での心配ではなく、来年の心配なので余計以外の何ものでもない訳ですが、新潟に乗り込んでの13節、またもやJ1降格組との試合でチームの真価が問われる一戦であったと思います。中2日という、どう考えても無茶な日程の中、勝ち点1さえ持ち帰れれば十分だと考えていました。


問題はスタメン。かなり入れ替わりました。ワントップには林、久々過ぎて存在を忘れかけていた國分がシャドーに入り、左サイドに那須川、右が怜、ボランチコンビが川西と宮阪に。CBには家族が増えた黄が右に入って、お父さんミルク代稼いで来てねという最終ライン。



対する新潟、オーソドックスな4-4-2に見えたけれども、こちらも連戦の中で色々と変わっている模様。詳細は知らん。レンタル契約の制約でセカイの坂井は出場できず。この坂井、あまり新潟では評判が芳しくない様子。まぁ今日の新潟のサッカーを観た後だと「そりゃまぁそうだろうな・・・・」という感想になってしまう。中盤を省略してロングボールを放り込む割合が高かったので、坂井をボランチで使っても活かし難いだろうし、FWターレスのプレーにいちいちどよめくスタジアムだったので、観客の求めるものとの差異が大き過ぎるのは容易に想像がつく訳で。ただ、それでもプロであればゴールという結果を出して全員を黙らせれば良いだけなので、我が軍との試合以外の時に頑張れ坂井。鈴木監督の戦術はよく分からんかったが、連戦だからこの試合に関してはしょうがない。世の中には色々なサッカーがあるのだ。しかし本当に新潟の人達、ターレス大好き。我が軍にも昔、エヴァンドロという雰囲気だけは凄かった外国人がいて、全然ゴールを決めないまま一緒にJ3に降格してしまったので居た堪れない雰囲気を感じます。



しかし、このターレスに我が軍の守備陣は手を焼きまくったのは事実。頑張るお父さん、黄はボロボロになってしまったし、とにかく攻撃の起点とされてしまい、潰すことが出来なかった。ただ、逆にトリニータの攻撃に対して新潟前線からのプレッシャーは緩慢で、じっくりとボールは回せる要因に。大分-大宮戦をスカウティングした直後になぜか前半に構えて守った新潟。前半は温存だったのか、何だったのか。カウンターにも中々出て来れない程度には連戦で疲弊していた印象。駆け上がれなさ過ぎてスタジアムがどよめいてた。連戦で身体の重さを感じ取れる試合でした。中2日が悪い。



試合開始早々にまたもや先制出来てしまう最近のトリニータ。那須川の左からのクロスが素晴らしかったし、中で合わそうとした林も惜しかったけれども、ファーに怜がいる訳です。大外の怜。ファーにレイ。戦術ファーレイ。1回目は偶然ぽさがあったけれども、今回は確実に待っていた感があった。松本怜が再現VTRじゃないかなっていうゴールを決めて先制。素晴らしかった。新潟はスカウティングどころじゃなかった模様。中2日が悪い。



先制を許したことで、若干プレスを強めた新潟は、ターレスで起点を作ってからサイドに振ってクロスで攻め立てる。このクロスの質が高かった。新潟のクロスもファーに一直線。ファーレイの頭を超えてしまい、渡邉新太に決められてしまう。これで振り出しに。とにかくターレスが潰せなかった。主審も最近の主流であるボディコンタクトを流す系であったため、肉弾戦でCBが大変そうだった。



2点目もファーレイが絡む。3点に全て絡んでハットトリックと言っても過言ではない。左サイドから抜けて来たボールを保持してクロスを上げたらオウンゴールを誘発。これにはザンギエフ似のGKも対応できず。このオウンゴールがJ2通算600ゴール目ということでした。まぁもう、入ればいいんです入れば。前半のうちにリード出来て折り返しに成功してしまう。



後半もターレス劇場が継続。我が軍で目立ったのは川西。独特のリズムでヌルヌルとしたドリブルでボールをキープ。パスサッカーにアクセントとなって異質な存在が際立っていました。トリニータはプレスバックに疲れが見えた馬場に代えて清本を投入後、ターレスとの戦いで疲弊した黄が痛むと、カメナチオイズム最後の継承者刀根を投入。攻めあぐねた新潟はFW小川に代えて矢野貴章、同じくターレスに代えて田中達也を投入。これで我が軍のCB的には楽に。ターレスに比べればまだ何とかなる矢野貴章だけになってからは時間を潰すだけでした。ツインタワーがもう少し長い時間帯続いたらヤバかったかもしれない。仕上げの交代は丸谷で守備固めしてタイムアップ。



ということで連敗をせず、勝ち点1で十分だと考えていたのに3を、勝ち点を3倍も持って帰るに至りました。那須川のクロスは素晴らしい武器だし、そつなくこなすことが出来る國分のことも思い出せたし、かつ良く走っていたし、黄もボロボロになるまで戦った。メンバーが代わっても違和感無くパス回しが出来て、連戦のアウェイで結果だけ残して帰ってくるという、夏以降もチーム内での競争激化必至のおまけ付き。新潟相手にデュエルで戦えたのは収穫(※ターレスを除く)。もう我が軍はこの連戦後、誰が主力なんだか分からない。来週のホームでのスタメンが全く予想できない良い状態に。とにかく、まずはゆっくり休んで次に備えて欲しい。やっぱり中2日は酷い。



日本語コレオが素晴らしかった新潟。新潟は本当に優秀な外国人を連れて来る能力に長けていましたが、ザンギエフ似のGKにその枠を使ってしまっていることと、ターレスが未だ怪しいという点で苦しんでいるのではないか。この酷い連戦とルヴァンハンデもあるし。新潟と甲府はハンデがあるのでJ2各クラブ的にはちょうど良いかもしれない。しかしなんだろう・・・・ターレスは来年岐阜にいる予感がしてならない。



次節で3分の1が終わることになるシーズン。来週勝てば勝ち点30台一番乗りになる一戦になります。他の有力クラブが一斉にコケているような状況ではありますが、片野坂体制3年目として種を撒き、コツコツ積み重ねて来たことが開花できるように、ホームに水を撒いて慎重に事を進めましょう。岐阜とのパスサッカー真っ向勝負。水を撒いて真っ向勝負か、逆に撒かないという手もありか、いや撒くか。気になる次節は日曜日14時キックオフ。





2018/05/03

2018年 明治安田生命J2リーグ 第12節 大宮戦

【大分 1 - 2 大宮】



GW連戦に連続参戦してみましたが、J2屈指の金満クラブに札束で殴られて力負けした試合となってしまいました。崩された訳ではなかった2失点。個人の力量が札束の差。それに加えて意外にハードワークする大宮の守備の前に得意のボール回しも不発。今季2敗目、無敗を誇ったホームも遂に陥落ですが中二日ですぐさま試合が来るので切り替えてもらわねばなりませぬ。札束持ってるクラブがハードワークし始めたらどうすればいいんだろうか、J2の民たちは。



今回の観戦で一番確認したかった点が「水を撒く」運用。それくらい芝が心配で仕方ない訳ですが、見ましたよ散水。嘘じゃなかった。確かに聖水が撒かれていました。割と控えめの印象。











メイン、バックの両スタンド真ん中からと、両ゴール側から4か所で散水。何を夢中でシャッター切ってるんだって話なんですけど、嬉しかったんだからしょうがない。アウェイ民の経験をひけらかすとですね、他のスタジアムってハーフタイムにも散水したりする訳ですよ。今日みたいに気温が上がると後半開始頃にはピッチは乾いている雰囲気があったのでハーフタイムにも撒けないものかと見ていたのですが、ワンオペでしたね、散水。



水を撒く機械というか、なんて言うんでしょう、あの独特の「ししおどし」みたいな器具。あれが1個で1人でピッチを回るとするとハーフタイムの散水は時間的にギリギリ厳しい。かといって2人を使う余力が果たしてこの人員不足のご時世にあるのか、と言われると無理強いも出来ないだろうし。ピッチに水を撒く、という普通レベルの要望に応えてもらうにも長い道のりを経た我が軍。パス主体のサッカーやらなきゃ意味無いですし、芝も根付かないと水撒いたらグチャグチャになってしまう。やっとここまで来れた。更に求めるならば、これもうサポーターが支援してあげるしかないのでは。ハーフタイムに持参した水鉄砲を撃ちまくるしかない。相当飛ぶ奴。100メートルは飛ばないとダメだけど。それもう兵器に近いので流石に持ち込めないか。ダメか。前節も今節も後半に勢いを無くしているので何とかしてあげたいのだが。ファブリーズ持ち寄ってシュッシュッやりますか。少しでも湿度を。大銀ドームがサウナ状態になって死人が出るんだろうけど。


連戦とあってかメンバーには変更が。前線は三平、馬場、清本という人選。右サイドに岸田が入り、左に松本怜が回るという初のパターン。3バックとボランチ2枚が同じなら何とかなると私も思っておりました。





対する大宮、出遅れはしたものの優勝候補筆頭レベルの戦力を保持。大宮も連戦とあってシモビッチをベンチスタートビッチにして温存。シモビッチが出てくるまでにあわよくば先制してリードしておきたいゲームプラン。今にして思えば守備から試合に入るための人選だったかもしれません。



両軍様子見で始まった前半、10分であわよくばに大成功。手数を掛けないカウンターが発動され、清本の突破に繋がり、目の覚めるようなミドルシュートが決まる。あっさりと先制出来てしまって、はい、ほっこりはん。学生無料の効果もあって、若人たちが集まった大銀ドームで今年のトリニータの良いところを存分に楽しんで欲しかった・・・。



先制したので後はもう、ボール回して時間潰せば良いだけで少なくとも前半をリードのまま終わらせて後半にシモビッチと対決、という青写真を私は描いたのです。トリニータの守備陣も身体を張って守れていましたし、ボールを持たせても守備ブロックを崩すほどの攻撃は無いと感じ始めたその矢先、左サイドでペナルティエリア内まで侵入を許し、技ありのシュートを打たれてしまう。これが決まってしまって前半のうちに追いつかれるというよろしくないパターン。



後半もボールを持たれる時間が多くなりつつも、時折カウンターでサイドまでボールは運べてはいました。ただ、シュートチャンスを作れるまでには至らず、ほぼシャットアウトを食らった印象。大前のコーナーキックが直接ゴールとなる、イマイチ盛り上がりに欠ける逆転弾を決められると刻々と時間だけが過ぎていき、タイムアップとなってしまいました。川西、林、藤本と交代要員も不発で久々の敗北を味わいました。久々の敗北、3割増しくらいで悔しいものです。連戦も考慮すれば少なくとも引き分けに持ち込んで勝ち点1さえ手に出来れば十分だったと思うのですが、岡山戦でのリードされた後にも似た、攻撃の道筋が切られてしまう難しさを上回れなかった一戦でした。



岡山が千葉に負けていたこともあり、勝ち点1でも積み上げられていれば勝ち点で完全な単独首位に浮上できていたのに、惜しい。大宮サポーターも多くご来場頂いたおかげで1万人を超える観衆を集められたのは収穫。若人がリピーターになって欲しい。そのためにも次節は結果を出したい。次節は新潟。こちらも降格組ではあるものの、ルヴァンハンデに苦しんでいるはず。降格組とか、福岡とか松本とかが復調傾向なので、J2は折り返しを迎える夏以降に一波乱も二波乱もありそうな様相。目標勝ち点70に向けて残り30試合。アタッカーを替えても得点は生み出せているので、課題は守備面。頑張れ守備陣。連戦を乗り越えましょう。