2018/09/29

2018年 明治安田生命J2リーグ 第35節 水戸戦

【水戸 1 - 2 大分】



またもや勝った!勇往邁進が止まらない!残り試合全部勝つと書き続けて4試合目、全勝、おりゃーっと勝ち、全部勝ち続けています。全部勝ち続けているのです。重要なポイントなので4回書きました。大鬼門、平成最後のケーズデンキスタジアム。台風が近づくも勢い衰えず、勝率の低い水戸での試合でジンクスを吹き飛ばす試合となりました。


何もこのタイミングで水戸の悲願、J1ライセンス(仮)の交付を発表しなくても良いのにっていうレベルの間の悪さ。我が軍大分トリニータと対戦直前に水戸に超絶怒涛のモチベーションが発生。地元住民にも、地元マスコミにも、全国にも注目されるであろう一戦となってしまいました。故・橋本真也の名言「時は来た」横断幕。



元ネタは蝶野笑ろてもうてるやん、っていうプロレスファン界隈では超有名なやつです。この頃、下降線を辿るもギリギリ業界でトップに君臨し続ける猪木&坂口組に挑戦する新進気鋭の橋本&蝶野組というカードでの試合前のインタビュー。この試合って確か東京ドームで行われた注目の試合だったはずで、橋本&蝶野組が盛大に負けて「まだ来てない」ってオチもついていたのでこの横断幕を見てどこまで考えてやっているのかは分かりませんけれども、ニヤニヤせざる得なかった訳です。これ言った橋本&蝶野組は負けてるんだぞ。しかし、このプロレス話を知っていなければ全くもって意味が分からないであろう水戸の横断幕、想定平均年齢が高すぎて楽しむのにはレベルが高すぎる。若い人、さっぱり分からんだろう。J2を楽しむ敷居の高さよ。スーパーファイトin競図伝嬉。



対戦する我が軍を猪木&坂口組に例えて頂けるのはやぶさかではないものの、本来の悲願はJ1昇格そのもの。J1ライセンス(仮)の取得は過程でしかなく、ライセンスを持っていてもずーっとJ2にいる千葉とか京都方面を見れば分かるように、ライセンスを持った上で戦い抜かなければなりません。水戸のモチベーションが上がり切ったところで叩き潰さなければならぬ、ならぬのです。


今日のスタメン、ワントップに伊佐を置き、ツーシャドーに三平と小手川を配置。ボランチには前田を久々の投入。連勝しているのに割と先発入れ替える片野坂監督。ここに来て変換システムへの原点回帰。前田投入だけどトリプルボランチの形ではなかった。相手のフォーメーション、戦い方に応じて組み合わせを考えられる我が軍。我ながら嫌なチームである。前田投入ということはカウンター対策、中盤の運動量で主導権を奪う気であると予想しました。水戸はそれほど前から来ないのではないか、と。













しかし、蓋を開けてみると水戸は4-4-2っぽく、バランスを保ちつつも前から積極的にボールを追う形でした。しかし無理はしない。両軍共に落ち着いた試合運びをしていた印象で、いわゆる堅い試合な印象。山口県で超攻撃的なアホ試合(※褒め言葉)を観た後だったので多少まったり感じましたけれども、こっちが平常運転です。





水戸はFWジェフェルソンバイアーノにボールが入らないと攻撃のスイッチが入らない。スパルタ人みたいな見た目のバイアーノ。おそらくスパルタ人の模様(※ブラジル人です)。スパルタ教育を受けただけあって身体が強い。鈴木・福森・岩田が守備激務に励んでくれた。試合後のコメントを読むと、水戸はもっと前から奪う守備を徹底したかったらしいが、前半はやりきれなかったとのこと。





前半にボールを保持したのは我が軍。長谷部監督になってから水戸も昨年とは変わってボールを大事にするサッカーを展開していたがこの日はミスを連発。雨のせいかプレッシャーのせいか精彩を欠きまくり、前半はほとんどサッカーにならなかった。そんな水戸のミスにつけ込めた先制点。超絶意外な松本怜のショートコーナーではないコーナーキック崩れから。全員が意表を突かれた。超ビックリした、俺が。


ダイビングヘッドが似合う伊佐の先制点。ほとんど水戸の選手が触って決定機が出来まくっているという、我が軍の勢いと水戸の「まだ来てない」感が満載のゴール。三平の折り返しをしっかり押し込んだ伊佐、素晴らしかった。この後も松本怜と星の両ワイドが高い位置を取り、水戸の4バックを左右に動かしチャンスメイク。内容的には上々の前半でした。





後半、「時は来た」と信じる水戸は中央から崩そうと奮闘。前がかりになり始めた水戸の裏を取ろうとする我が軍の攻撃が単調になってしまったこともあり、DFラインがズルズルと下げられてしまった。前半はもうめっきり得点を奪う術が思い浮かばなかった水戸でしたが、一転得点の匂いを醸し出すには十分なほど攻撃的に。





特にスパルタ人に代わって入ったバティスタという巨人が面倒過ぎた。スパルタ人で消耗した後に巨人ですよ。守備陣大変だったと思います。高木のセーブに救われた時間帯でもありました。守備陣はスパルタ人やら巨人やらの対応に追われる中、最後の砦となってくれた高木。しばらく危うい受けざるを得ない時間帯が続くと、浅田飴の缶をカスタネットの様に叩くようになった片野坂監督が動く。雨の中で飴です。浅田飴です。









69分に三平に代えて藤本、78分には前田に代えて馬場を投入。先制後、相手が前がかりになった場合にスペースを活かせる勝利の方程式藤本と、攻撃と守備のバランスがとれる馬場で流れを変えようとする。馬場投入後、2分でラッキーな追加点が転がり込む。水戸のパスミスを足元に収めた伊佐が独走、折り返しを「ペナルティエリアが実家」でおなじみの藤本がやっぱり落ち着いて押し込む。


4試合連続での実家への帰省。実況も落ち着いて決めたと叫ぶレベルの落ち着き、だってペナルティエリア内が実家だもの。仏壇で熟れた桃を見つけて、風呂上がりに流し台で食うが如く冷静。桃に集中して黙々と食う感じ。お皿とか使うと洗い物が増えるから。この集中力と冷静さ。凄いぞ藤本。遂にJ3得点王の本領発揮。勇往邁進が止まらない!













喜ぶ攻撃陣とベンチメンバーと対照的に話し合う激務をこなし続ける守備陣。



この後、ミスによる失点でも下を向かなかった水戸による、未来へ繋がるコーナーキックからの1失点を食らわされましたけれども、クローザー岡野も投入して上手く時間を使い2-1で勝利を手繰り寄せることに成功しました。水戸はクラブ史上、初めてJ1への昇格権を保持して戦った試合で残念ながら大分トリニータに土を付けられることになりましたが、確実に一歩前進。長谷部監督のまま精度さえ、精度さえ上げられれば、近い未来に「時が来る」のではないか。猪木の1、2、3、ダーが生まれたのもあの伝説の日in闘強導夢。「出る前に負けること考えるバカいるかよ」ってのもあの日の出来事です。いつかこの日が水戸の伝説となれ。誰からも名言出てないけどな。







久々に登場した前田。前節は宮阪が先発でしたが、今節はベンチにも入れず。3ボランチなら前田かな、と思っていましたが2ボランチでも先発に躍り出ました。守備面では言うこと無しも、攻撃面ではもっと絡めたのではないか。求められるレベルはどんどん上がります。ボランチの人選は熾烈を極めていますが、より密集した4バックで戦う町田であれば前田か、宮阪か。京都相手ならどうすべきか。いやー悩む。どっちも観たい。



次節、ホームに戻っての京都戦。恐らく引いて守ることが予想される京都だと中盤を3枚にするのか、2枚のままか。1トップか2トップか。変幻自在のシステムで先制できるかどうか。この勢いをホームに持って帰れるのか。そして今日ゴール裏にいた人たちは台風の中、大分に帰れるのか!?



残り全部勝つ勢いを保つため、来週の京都戦に大注目。2万人が集まれ、2万人が。5連勝を成し遂げるのだ、藤本は5試合連続で実家に帰省するのか、勇往邁進を止めるな!




2018/09/23

2018年 明治安田生命J2リーグ 第34節 山口戦

【山口 1 - 3 大分】



大逆転勝利。残り全部勝つと書き始めて本当に勝ち続けています。勝ち続けています。勝ち続けているのです。3連勝なので3回書きました。敵地山口に乗り込んでの34節、アグレッシブなノーガードの殴り合いのような試合で無事殴り勝ちました。





行ってきたのです、山口まで。維新みらいふスタジアム。未来とライフがかかっています。全員が分かっていることを敢えて書いてみました。



維新が大好き山口県民。平成最後のJ2維新を目指すも夏以降失速中。前回の対戦では誰も予想だにしない首位攻防戦だったのに、未勝利という名の長いトンネルに入り過ぎてしまい、それってもう底無しの秋芳洞なんじゃないです?っていうくらいの苦しみっぷり。我が軍は苦しい時期が短かったのが幸いした。プレーオフ圏内ひょっこりはん対決。岐阜と違ってどっぷりの連敗ではなく、引き分けが多い点に注意が必要。山口の攻撃的であっさり失点するサッカーは健在。MF小野瀬がガンバに移籍した影響もあるのか。ちょっとしたスタメン変更で微調整出来る選手層が大事ってことです。全員が分かっていることを敢えて書いてみました。



初めての維新みらいふスタジアム、メインスタンドから観戦しましたが良い雰囲気でした。勾配もあって観やすかったし、至って普通のJクラブが山口にいつの間にか定着しまくってて末恐ろしい。あの、国道沿いのカーディーラーに囲まれている公園感が何とも言えない雰囲気で良い。マツダだけがユニフォームスポンサーだが争わなければならぬ感が良い。


本日の我が軍、前節で5得点無失点の爆勝組を変更。何故だったのか。讃岐の4バックとは違い、アグレッシブな4バックをかいくぐり、逆サイドへのロングパス砲としての宮阪と読みました。





レノ丸の隣にいるお姉さんが凄く良かったです。



試合はキックオフ直後から期待を超えるアグレッシブさで、前半のうちに3点とらなきゃ死ぬみたいなテンションで始まり、お互いに決定機を外しまくるという期待感溢れるノーガードの殴り合いが繰り広げられました。15分過ぎに停滞して少しずつトーンダウンしてしまいましたが、試合の入りは両軍らしさが出ていて目まぐるしい攻守の切り替えが凄かった。前線からプレッシャーをかけ、ボールを奪ってすぐに攻撃に移行したい山口と、ボールを回して山口の裏のスペースを狙いたい我が軍との攻防。読みとしては、ボールを動かし続けて山口を疲弊させた上で、後半にこの広大な山口守備陣後ろのスペースに藤本を解き放つ戦略なのだろうとは思ってましたよ、私は。しかし、意外な形でスコアが動く。27分、バックパスが乱れたところを突かれ、オナイウ阿道にゴールを決められてしまう。ミスからの失点。



オナイウ阿道は相変わらず良いので浦和さん、来年はJ1で育ててあげて欲しい。先制を許してから逆に不思議に感じたのが山口の試合運び。リードしたのに落ち着いて時間を潰すそぶりさえ見せられない。あまり強度を変えず攻め続けて来てくれる。当然裏にはスペースがあり続けるので試合運びノウハウが足りなさ過ぎてもったいない山口、といった印象。ボール持たせた方が不安定になっていて霜田監督の針の振り方が凄い。田嶋が悪い。



諸君!狂いたまえ!横断幕付近に陣取る人達、ほぼ冷静説。後半始めから宮阪に代えて清本を投入。今日の宮阪は産休明けとあってキックが浮き気味で出来はよろしくはなかったけれども、何かしらの狙いがあったはずで、唯一まともなプレースキッカーとして投入されていた可能性もあったかもしれない。ショートコーナーが激減してしまったし、なんかあったんだとは思うけれども惜しくも先発活躍チャンスを逃してしまった。先制されてプランが崩れたため、後半開始から攻撃を強めるために清本を入れて小手川を下げ気味に。



交代が効いたのか攻撃陣と片野坂監督が活性化。山口のDFワシントンは足が遅く、狙い撃ちに。伊佐がワシントンをぶっこ抜いてカウンターにスイッチを入れた時に両サイドがぐんぐん上がれる運動量が得点に繋がった。追いついたのは59分、伊佐の突破をきっかけに、最後は星のアシストを松本怜が決めるという両ワイドが直接絡む我が軍らしいゴール。松本怜さん今シーズンキャリアハイをどこまで伸ばせるのか。攻撃のスピードで山口を圧倒し始める。



圧巻だったのは三平と交代して入った藤本。前回のブログで「ペナルティエリアが実家」と書きましたが、本当に落ち着き払った仕事っぷりを発揮。やはり、読み通りで、疲れの見え始めた山口DF陣の裏のスペースに解き放たれた藤本が躍動。



逆転となった藤本の1点目は伊佐のドリブルでのスペースの作り方と松本の運動量で勝負ありだった。1つ抜かしのパスってやつです。伊佐のパスと松本の加速。松本の折り返しを、まるで実家でくつろぐが如く簡単に決める藤本。



衝撃的な、勝利を決める藤本の2点目も右サイド松本怜のロングパスから。後ろからのボールめっちゃトラップするもん、フジモン。そして冷静にGKを交わして角度のない所を決め切る。まるで小学生が家に帰って靴を脱ぎ棄ててランドセル放り捨ててニンテンドーDSの電源を入れてゲーム始めるが如く、流れるような実家でのくつろぎ方。落ち着きがエグい。試合を決めてしまった。



後半3得点での大逆転。山口を秋芳洞に閉じ込めることに成功して3連勝。またもやトリニータオーレを浅田飴で潤った喉で歌ってしまった。残り全部勝ってしまう勢い!



山口相手にきっちりと勝ち点3を得られたことは非常に大きい。前半の自分たちの失敗を後半に自分たちで取り返すことができた勝負強さ。試合終了間際までスプリントしまくる岩田の恐ろしさ、涼しくなって止まらない運動量の我が軍。残り全部勝てる勢いが出てきました。次節は水戸。どこが相手でも負ける気がしない!残り全部根こそぎ勝って行くぞ!


2018/09/16

2018年 明治安田生命J2リーグ 第33節 讃岐戦

【大分 5 - 0 讃岐】



完勝!5点差で勝ちました!残り全部勝つと書き始めて2戦目、無事全部勝ち続けております!内容的に何も言うことなく、ただただ全員を褒めたい。そして三平選手を産んでくれたお母さんの誕生日を祝いたい。三平家あっての大分トリニータです。二世帯住宅にまとめて皆でJ1へ行こう。


今日のスタメン、藤本のワントップに三平と馬場のシャドーが予想されましたが、馬場が中盤に下がっての3-5-2の時間帯の方が長かったような気がする。姫野、國分、林がベンチ入り。新スポンサーとして広告ボードを出してくれた浅田飴の社長がスタジアムに来てくれて、飴の無料配布までやって頂けたということで取り上げざるを得ません。


我が軍は兵糧が足りずに全滅しかけたことが過去にあったため、サポーターはお金とかスポンサードについては人一倍敏感。新スポンサーを獲得できたことが非常に喜ばしいのです。皆でキャピキャピしすぎな気もしますが、これはもう歴史から考えるとしょうがない。貧乏時代が長過ぎた。しかし、浅田飴広報担当のツイッター、今回の騒動の初動、医薬品でドーピングに関わる商品を展開していることから沈着冷静の対応をしつつ、冗談を交えるという高度なデジタルマーケティング戦略を一手に背負う高レベルの広報活動が印象的。シンプルに仕事出来る人。凄い。


貰った飴を嬉しそうに、用法用量を無視してガツガツ舐めるもう一人の仕事が出来る人。もう二度と喉を嗄らすことが出来ないプレッシャーと戦う使命を背負っての残り10試合。


対戦するのは現在最下位のうどん軍、カマタマーレ讃岐。勝てない状況が続いており、苦しんでいる。そういうチームと戦うことは逆に、逆にですね、難しくなることが往々にしてあるのがサッカーなので不安ではありました。相手は勝ち点1でも持って帰れば十分というシンプルな結果を求めて戦うので、選手の意思統一が成され、戦略という道筋ができてしまう。今日も前半は守って耐えて、どこかでワンチャンス決めるという戦いを選択していた模様です。


こういう場合、先制点が非常に重要な勝利への要素となる訳ですが、4バックの讃岐に対して両ワイドを高い位置に上げて左右に揺さぶり続けたことから、マークをずらし、スペースを生み出し、ミドルシュートを決める形で先制出来ました。


ディフェンスを横に釣り出した三平によるアシスト、その三平を産んでくれたお母さん、そして馬場のミドルシュートの精度と3人が絡んで生み出されたゴールとなりました。在籍した讃岐に気を使ってやっぱり喜ばない漢・馬場。前も書きましたけど、今まで我が軍に在籍した経験がありながら恩返しゴールを決めて喜びまくってた卒業生一同、お前たち許さないからな、という強い気持ちを思い出させてくれます。



2点目は藤本。もうね、私ね、ショートコーナー嫌いになり始めていたんですよ。どうせゴールに繋がらないし。松本怜がボールをセットする時点でもうショートコーナーってバレバレじゃないですか。どうせ決まらないって・・・って思っていました。が、入りました。大変申し訳ございませんでした。私が間違っておりました。分かっていてもやられる、それが完成されたセットプレー。ただこのゴールは藤本が凄い。飛び出してくるタイミングとか、1回目のおしゃれなシュートとか、2回目の冷静さとか、落ち着きが凄い。慌てない。もうペナルティエリアが実家なんじゃないかなって思えるレベル。おばあちゃんただいま的な振る舞いですよ2回目のシュートなんて。なんであんなに冷静なのか。


これでぐっと楽になった試合展開のはずでしたが、2点ビハインドとなってカウンターで1点を返しておく共通意識が生まれたうどん軍。直線的なカウンターが鋭くなり、危うい場面を多く作られてしまいます。その中で決めた3点目、星のゴール。とにかく打てば何か起きるという好例。打てば良いんです、打てば。

今日は引いた相手に対するミドルシュートの意識が高かったと思います。前半で3得点。言うこと無し。


後半になって完全にゲームプランが崩れた讃岐はリスクを捨てて、1得点を目指す戦いに。前がかりになると裏にスペースが生まれる。右からの岩田のクロスを藤本が頭で合わせて4点目。クロスが真ん中で合うなんてしばらく観てなかったので新鮮。

ここでも実家でくつろぐレベルの藤本。冷蔵庫にサイダーあったはず的な動き出し。ごく自然に動き、ゴールを決める。それが普通みたいな感じ。今日はとにかく藤本の日になりました。10番が輝いた。ようやく藤本の使い方を共有出来た印象。



5点目は途中出場の清本にパス。ハットトリックを決めるために強引に行っても良かったけれども敢えてパスを選択。清本が楽に決める。晩御飯を食べ終わった後に流し台に食器を持って行くんですよ、この子は。そのままでも良いのに、敢えて自然にアシスト出来てしまうんです。ペナルティエリアが実家。JFLからの叩き上げ、それが藤本。実質ハットトリック。この後もう1回決定機があってGKに弾かれたのは動画が残ってないので忘れましょう。守備陣も無失点でよく頑張りました。特に高木はスーパーセーブ連発で素晴らしかった。


大量5得点の固め打ち。終了間際、DAZNから聞こえたサポーターの歌うトリニータオーレがこころなしかキレイな歌声に聞こえたのは喉飴の効果でしょうか?(※浅田飴方面をチラチラ見ながら)遂にショートコーナーからも得点出来たので100点満点。浅田飴の社長にも気持ち良くなって頂いたと思うので、全てが完璧な試合でした。2万人入って欲しかったけどな。勝ち点3、得失点差も+5と素晴らしい結果となりました。残り9試合、全部勝てば十分あるね、ありますね。1試合1試合、目の前の試合に集中です。この勢いで次節は山口。ショートコーナーをお見舞いしてやろう(※掌を返しながら)



2018/09/08

2018年 明治安田生命J2リーグ 第32節 熊本戦

【熊本 1 - 3 大分】



日本中大災害が多すぎて陰鬱とする日々でしたが、無事週末に滑り込み。台風で関西、大地震で北海道が大変なことになっていましたが九州は雨模様。何とか勝利して全国のトリニータサポーターを元気にして欲しい一戦でした。2週連続の九州ダービー。J3降格圏の21位に沈む熊本相手に結果が、結果とゆりかごダンスだけが必要な試合でした。


スタメンには遂にフォーメーションの変更に着手する痕跡が。中盤を厚くした3ボランチからワントップツーシャドーの2ボランチに戻る。ワントップには伊佐が入り、シャドーには清本が入る。同じくシャドーに入り、試合開始前から真顔だった三平からはゆりかごダンスをやりたい気持ちが溢れ出して止まらない雰囲気しか感じなかった。ボランチは丸谷と小手川のコンビ。


熊本は3バックなのでどうせ両サイドも下げて5バックで守り固まるだろうと思いきや、コンパクトな布陣で前線からプレッシャーをかけるスタイル。ダービーですからアグレッシブです。結局お互いにホームのユニフォームで戦うことが出来なかったことだけが心残り。偽ミラノダービーが観たかった。


この時期になると上位クラブのサポーターも中位も下位も「残り全部勝つ」と言い出す訳で、訓練されたサポーターとしては秋風しか感じないのですが、当然我が軍も残り11試合を全て勝てば自動昇格も夢ではなくなる。そのためにもまずは下位に沈んでいるクラブに取りこぼしは許されず、逆にプレッシャーになり過ぎてしまう。厳しい季節がやってきました。この時期になると下位に沈むクラブが鬼強くなることはよくありますが、余計なブーストがかかる直前で助かったかもしれない。


熊本が皆川、巻といった高さに強いタイプのFWをベンチスタートとして機動力を選択した布陣であったことからも、我が軍のボール回しに対してプレッシャーをかけて高い位置で奪うことが狙いであったと予想できる。最終ラインを押し上げて、布陣をコンパクトにして中盤以前にプレッシャーを掛けて、守備からの素早い攻撃を目論んでいた。が、ボール回しに関しては練度が高い我が軍。プレッシャーをかいくぐり、いなし、サイドへ展開したり、直接裏のスペースを狙ったりと試合の主導権を握る。


試合が動いたのは30分。三平のシュートをブロックした熊本DFがハンドという判定でPKを獲得。かなり怪しいPKではあったものの、一生のうちで1度あるかないかの超絶好のゆりかごダンスチャンスを自らの手で得ることになった三平。これをきっちりと右隅に決めて無事にゆりかごダンス。おめでとう三平さん。家族でJ1へ行こう、家族で。もう1回見ときましょう。


しばらく無得点が続いた我が軍にようやく生まれた待望の第1子。違う、待望のゴール。これで熊本は大変厳しい状況に追い込まれ、逆に我が軍は楽に試合を運べるはずだったのですが・・・。


後半に入り、前に出ざるを得ない熊本の勢いをまともに受け、我慢できないんじゃなかろうかと感じたその矢先、ペナルティエリア内で福森が熊本FW八久保を倒したという判定でPKを献上。かなり怪しいPKではあったものの、行って来い。GK高木がコースを読めていたものの止められずに同点に追いつかれてしまう。


前半の終了間際に岩田が顔を蹴られて、前半頭から岡野が入って交代枠を1つ使ってしまった。しかも伊佐に代えて川西を投入した直後にPKを献上して同点に追いつかれてしまうという流れ。本当に嫌な流れにはなりましたが、今日のトリニータは踏ん張った。落ち着いて攻撃を続けることができた。成果が出たのは79分。クロスのこぼれ球を納めた丸谷が対処に前に出た熊本GKの頭上を越えるループシュートを決めて勝ち越しに成功。パーフェクトスキル!


直後に交代で入ったばかりの藤本が前がかりになった熊本の裏のスペースに抜け出して3点目を決めて勝利。本当に大きな3点目を決めてくれました。采配もズバリってことです。浅田飴さんありがとう。北海道出身の松本怜さんが素晴らしかった。



ということで、久々の勝利。昇格戦線に踏みとどまる大きな勝利をもぎ取ることが出来ました。失速してたまるか、という強い気持ちを感じられる一戦でした。熊本は21位という順位を感じさせない戦術的クオリティだったと思うのですが、4月以来ホームで勝てていないという惨憺たる状況。福岡FW陣のプレッシャーと比べてしまうと確かに強度は劣ったかもしれないけれども、それほど悪くなかったので不思議に思える結果。やはりJ2は魔境。


次節は最下位に沈む讃岐をホームに迎える。鬼門の四国勢。昇格戦線崖っぷちのプレッシャーに打ち克てるか。三平、第2子を早く。次を踊るために早く。とにかく残り全部勝ちゃいいんです、勝ちゃ。残り10試合、帳尻合わせの秋が始まる!


2018/09/02

2018年 明治安田生命J2リーグ 第31節 福岡戦

【福岡 1 - 0 大分】



博多まで行ってきました。ちょっとだけ特別だったんですよ・・・。この日は2018年9月1日。このブログの開設が2008年9月1日。そこから書き続けること879回目。ブログ開設から10周年記念日だったのです。10周年なのです、10周年。10年ですよ?10シーズン続いたんですよ!我ながら本当に、本当に狂ってると思います。しかしこの日は特別な日なんでね、そりゃね、負ける気がするわけないじゃないですか。絶対勝つわ、と。勝つに決まってますよ、10周年記念日ですからね、大分トリニータに週末を捧げ続けて10年ですよ?3650日ですからね、私だってね、週末の夜遅くまでブログ書いてる場合じゃなかったんですよ?色んな事を、膨大な時間を、捧げ続けて10年目。そんな日にね、愛する大分トリニータがですよ?勝利をプレゼントしてくれない訳がないじゃないですか!



全く誰にも読まれなかった糞みたいな1回目から数えて879回目。語呂合わせ的に「鼻くそ」を引き当てる辺りにどうしようもなさを感じますけれども、10周年なんでね、現地に飛んで、勝って、日頃全く書き込まれないコメント欄にもお祝いのメッセージが2万件くらい書き連ねられると思うじゃないですか。その辺の場末のスナックでも開店10周年には何かしら花輪が贈られるんでね、このブログにも花輪が贈られて来てもおかしくないレベルのはずで、立食パーティーでも開催してやろうかとも思いましたからね。壇上スピーチ中に野坂昭如に殴られるところまで妄想したっつうの。



気合のダービーですから、大分から駆け寄ったサポーターもコレオグラフィで応える訳です。もしかするとこのブログ10周年記念コレオグラフィだった可能性もある(※ない)。大☆分です、大☆分。漫☆画太郎と兄弟ってことです。少ない人数でよくぞ出来たなと思いました。俺のために(※違う)。





今日はもう勝ち点3なんて当然で、その上で8得点して憎き福岡をけちょんけちょんにしてくれるくらいの試合内容になると思って博多まで行きましたから、レベルファイブスタジアムどころじゃない訳ですよ。こっちは10年やってますから、レベル10以上はあるに決まってますから、そろそろベギラマ覚えてもおかしくないんでね、負ける訳がない。焼き払ってやんぞ。そんな我がブログ開設10周年記念日を勝利で飾ってくれるであろうスタメンがこちら。


星がスタメンに復帰。それ以外は我慢の面子。中盤の3枚のシステムは小手川と前田ありきのシステムの模様。このメンバーを代えてしまうと全然違うバランスになりそう。堅守の福岡相手に先制出来れば勝てるであろうし、ゴールをこじ開けられなければ、まずいことになろうとは思っていましたよ。ただね、繰り返しますけどね、10周年なんです。だから大丈夫。今日だけは大丈夫。



馬場がベンチスタートだったのでキャプテンは鈴木。両軍キャプテンが鈴木。鈴木鈴木。



試合は一進一退の攻防が続く好ゲームとなりました。ぶっちゃけると組織がイマイチで個の力で打開する福岡と、個の精度がイマイチでも組織の力で奮闘する大分との塩梅が絶妙な加減で噛み合い、要するにどっちも下手なんだけど、理屈抜きで面白いと思えるサッカーを提供してくれました。これがダービーってやつです。負けられないプライドの鍔迫り合い。その想いにカテゴリーなんて関係ない。J1でやろうがJ2でやろうが負けられないものは負けられない。必要なのは強い気持ちと浅田飴。



球際を争う時に気持ちは前面に出るし、ミスによって発生したチャンスをミスするみたいな、本当に絶妙のバランスでしたが、何よりも福岡が4バックで前からプレッシャーをかけるという、しばらく5バックでドン引きしやがるアンチフットボーラーと戦い続けていたので本当に新鮮でシンプルに面白かったし、週末にお金払ってプロの試合を観るならやっぱり安心と信頼の九州ダービーだなと。だが四国勢、お前らは許さん。



福岡は前線にボールを追わせて、高い位置からのショートカウンター狙い。久々過ぎてめっちゃ新鮮だった。我が軍はそれをかいくぐってボールを運び、逆サイドに展開してから攻撃するとチャンスになる本来の形。福岡は4バックで狭く戦う思想はあれど、町田ほど徹底されておらず、横に開いた後に縦に入れることも使い分けが出来ており、縦に横に攻撃のチャレンジは出来ていたと思うのですが、最後のシュートチャンスに全然合わない。両ワイド高い位置に押し出して、えぐってクロス出せても誰にも合わない。福岡のワンチャン攻撃の方がチャンスになり、危うい場面も多く作り出されながら、ピンチをチャンスに、チャンスをピンチに目まぐるしい攻防は後半へ。



後半からは完全に小手川を上げて、旧来のワントップ2シャドーダブルボランチっぽくなった気がするんだが、実は前半途中から既にそうだったらしい。10年観ててもまだこんな戦術眼レベルではあるんだけれども、割とハマって後半の開始から良い時間帯が続いた。福岡も3バックに移行したらしく、この時間帯を凌ぐ。両軍ともに攻めの姿勢を貫く交代枠を使う。福岡の城後に大分の後藤。城後後藤。城後藤。最後に得点が決まる予感がしました。10周年ですからね、試合が動く気配が。



残念ながら福岡の方に決められましたけれども。雨の中、アディショナルタイムに決勝点を決められる10周年記念日ですよ!まさに鼻くそ回目です、鼻くそ回目。お陰様でこのブログにふさわしいアウェイ観戦記をまたここに刻むことができました。らしいと言えばらしい。福岡はここから連戦になるので、我が軍からすると引き分けでも十分だったのではないかとも思いましたよ、私も。でもね、これはね、ダービーなんですよ。引き分けで良い試合じゃないんです。生きるか死ぬかの選択をしてくれた方がまだ納得感が残る。福岡を倒せるなら死んでもいい、この気概が必要。普通に死んだけど。堅守の福岡を倒すにはリスクを背負うしかなかった。最後は大味な試合展開ではあったものの、お互いに勝利を目指した結果、前がかりになった裏を取られての失点。まだ諦めがつく。



今日はピッチが雨の影響でスリッピーになっており、インターセプト出来てもボールが相手側に転がるみたいなことが何回かあって、ツキが少し足りない感じはしていたのです。10周年記念にしてはおかしいな、と薄々感じてはいたのです。残念ながら力が足りませんでした。もっとスリッピーなピッチを利用するようなミドルシュートが観たかった。10周年記念日を勝利では飾れず。11周年記念日にご期待ください。



10年以上、大分トリニータの試合を観続けて、今日改めて感じたスポーツの素晴らしさ。1試合1試合がもしかしたら誰かにとっては本当に特別な試合なのかもしれないということ。たかが1試合されど1試合。誰か最初の観戦試合だったかもしれないし、最後の観戦試合となるかもしれない。この試合を観て、アディショナルタイムに夏休みの宿題も間に合わせられると勇気づけられた博多っ子もいるだろうし、悔し涙にリベンジを誓う神戸の子もいる。その1試合1試合に全力で、全身全霊で戦っている選手が我が街のクラブにはいる。その選手の気持ちの高まりを作れるサポーターという集団もいる。隣県には素晴らしいライバル達もいる。10年で経験させてもらった絶頂からの転落、復活からの失敗、そしてまた前進して成長を見据える波乱の歴史。クラブと共に生き、クラブと共に歩む。戦術的スタイルが定着し、若手の育成路線がもう少しで開花するかどうか。もう一皮、全員がずるっと剥けなければなりません。あと少し、本当にあと少し足りない。人もお金も少し足りない。その差を埋められるまで少し頑張りを増やして生きていく。あぁプロスポーツ観戦。終わらない大河ドラマ。



もう一度メジャータイトルを獲得するまでブログを続けるつもりで10年経ってしまいました。youtubeやtwitterなど、公式で対応してくれるようになったので余計な情報発信者の役目はもう終わろうとしています。なるべく早いうちに強くなってもらって、J1に昇格して、定着してもらいたい。週末に早く寝たい。気持ちよく勝利する試合を観て酒飲んでさっさと寝たい。残り11試合、目標勝ち点70が絶妙な感じになってきました。順位は落ちましたが、まだまだ何でも巻き起こせる順位です。次節、もう一度九州ダービー。乗り越えられるか。次回880回目、末広がりなんで負ける訳がない、勝つに決まってる。勝ってくれるに違いない。