2018/11/10

2018年 明治安田生命J2リーグ 第41節 金沢戦

【大分 2 - 1 金沢】



おい、やっぱり昇格の女神がこっち見てっぞ、そんな試合でした。横浜FC、金沢、山形の3チームとの対戦を残していた時点で、個人的には前に出てくる意欲のある横浜FCが一番勝てそうだなって考えていたんです。金沢と山形との対戦の方が難しくなるであろうと。その横浜FCに逆転で負けてしまって暗雲立ち込めた前節。立て直せた!とまでは言い難い内容でしたがプレッシャーに打ち克ち、やり辛い相手になんとか勝利をもぎ取った。素晴らしいホーム最終戦となりました。


ちょうど10年前の11月、ナビスコカップ決勝、国立競技場でのコレオグラフィと同じデザインで選手を迎えるゴール裏。縁起物です、縁起物。長く応援してきた人にはグッとくるデザインですし、最近応援し始めた人はこの日の結果が素晴らしいものになったので、やっぱり縁起物として記憶しておきましょう。めきっきりブログを書かなくなった熊猫さんの写真が素晴らしいので借りました。



これです、これ。懐かしい。今日も素晴らしい結果を呼び込んでくれました。一体誰が、どれくらいの時間をかけて準備しているのでしょうか?誰にも褒められず、それでもクラブのために無償の献身を続けている人達がこのスタジアムには沢山いるのです。ありがたい話です。DAZNで生観戦していましたが、昇格争い真っ只中でのホーム最終戦とあって観客は多め。この日、募集されていた広告に野太いタニマチの存在感を放つ大分出身アイドルの支援者達からの贈り物が凄かった。


台車製造業者の仕業としても出来過ぎである。質がえげつない。自己紹介が張ってあったり、ナンバープレートはニータンの誕生日だったり、「さしこ」で345だったりと芸が細かすぎる。完全にプロの支援者の犯行。この台車1台だけで記事が2~3本書けるレベル。大切に20年間は使おう。指原様と指原様を応援する方々、ありがとうございました。



スタメンにはやっぱり前線に変更あり。10月のJ2月間MVPに選出された三平をベンチに追いやってスタメンを奪取したのは伊佐、馬場、清本という前線。意外だった清本の抜擢。しかしほとんど実戦で組んでいないこの前線、連携で息が合わずに馴染むまでに前半ほぼ全てを必要としてしまった。


対する金沢は間近で見るとデカくて怖い柳下監督の元、質実剛健なサッカーを展開しており、直近の試合で福岡、大宮と引き分けるという面倒くささっぷり。今日の金沢も前からボールを奪いには来ず、ブロックを作って待ち構える守備の形でした。特に我が軍のボランチ丸谷と前田へのプレッシャーが厳しく、攻撃的な展開を生み出せないという状態に。緊張というよりも戦術的な問題で堅い展開になってしまったと感じる前半でした。前線が噛み合い、シュートを打つまでに40分も費やしてしまった。


後半に入った直後に得たFKで鈴木がシーズン初ゴールを決めて先制に成功。前節横浜FCにやられまくった角度、場所に似ている得点。キッカーを務めたのが清本。素晴らしいFKでした。中盤と前線との組み合わせの相性により質の高いプレースキッカーよりも流動性を重んじた今シーズン。堅くなる試合を想定して、セットプレーでの期待値を高めるためのスタメン清本だったのではなかろうか。ここに来て清本の特性が活きて、ようやくセットプレーでDFが得点出来ました。伸びしろと言い続けた部分、遅ればせながら伸ばせました。


しかし!!前節同様!堅い試合の中でも先制出来る!得点が取れる素晴らしいチームなのに!この後に!前に出て来た金沢の勢いを!まともに受けて!同点にされるところまで前節と同じ展開にしなくても良いのに!!わずか7分後に失点で試合が振り出しに戻ってしまう。もったいない。金沢の攻撃は縦パスと長身FWのタメが面倒で、そこにサイドから清原が絡むという二重三重の面倒くささっぷりでした。耐えきれなかった。


ホームでどうしても勝っておきたいトリニータは月間MVP三平と川西を2枚同時交代で投入。丸谷を下げて川西を投入し、疲れの見えた清本に代えて後藤を投入するという攻撃的采配が実を結んだのは86分。左サイドでボールを持った川西が中に切り込んでのシュート。これには痺れた。


わたし、昇格圏内を諦める精神的予防線を張り始めた矢先の出来事だったのでテレビの前で変な声出てしまうくらい嬉しかったです。プレーオフになればなったで、まだ試合が観れるし悪くないなぁ・・・なんてポジティブに考えようとしていたので落差が凄い、毎週精神的落差が。龍門の滝くらい落差ある。観ているだけなのにぐったり。しばらく試合に絡めなかった川西がですよ?腐らずに戦い続けて来てくれたからこそのゴールですよ。試合に出れていない選手のために、出場している選手が頑張ろうという試合後のインタビュー。本当に常日頃考えていないと、ああいう場所で言葉にするのは難しいはず。想いのこもったゴール。ボランチなのにまるでFWのような動きじゃないですか!なんなんですかこの人!なんでボランチやってんだろうね!なぜFWから転職してボランチにいるのか。FWから転職して市議会議員やるくらいに謎。10年前はあんなに襟足が長かったのに、市議会議員て。閉じかけた未来への扉をこじ開ける素晴らしいゴールでした。前髪が長い川西も将来短髪の市議会議員になる扉を開けたかもしれません。(※開いてない)


ここからリードした後の金沢のパワープレーに戦慄しつつ、4分という永遠に感じたアディショナルタイムを超えて無事勝利。安堵感に溢れる勝利と、来週に繋げるホーム最終戦セレモニーが出来て本当に良かった。お通夜みたいなセレモニーをするようなシーズンじゃないので本当に色々な人が報われて良かったです。監督の声が枯れているかどうかを気にする観客ってのはどうなのかと思うけれども、結果良ければ全て良し。


これで日曜日に試合をするクラブに無言のプレッシャーをかけることも出来ますが、気にすることはありません。目の前の1勝に集中するのみ。町田が10得点くらいしない限り大丈夫です。最後に山形で待ち構えるのはあの木山監督率いるモンテディオ山形。ただでさえ因縁深き山形との対戦のうえに、千葉を率いていた2012年に国立競技場で大分トリニータの昇格を見届けた強烈な因縁を持つ監督。絶対に燃え上がっているに違いない。リーグ戦最終節、決戦の90分。勇気を持って邁進しましょう。勇往邁進!


2 件のコメント:

  1. 川西の一撃とあのインタビュー
    期するものがあったのか「腐らなくて……」
    感動してしまいました‼️
    こりゃ昇格するしかないじゃないですか

    最後のサンペーの切り返しからのシュートも痺れました

    山形との最終戦、もちろん参戦です‼️

    返信削除
    返信
    1. 自転車最高様

      コメントありがとうございます。なんとか乗り越えられた41節でした。川西素晴らしかったですね。遂にリーグ戦はクライマックスです。楽しみですね。

      削除