2019/05/13

2019年 明治安田生命J1リーグ 第11節 湘南戦

【湘南 0 - 1 大分】



シーズン開始からアウェイ負け無し継続!絶好調!五月病も吹っ飛んだ!絶好調過ぎてどうすればいいのか分からない。アウェイ観戦記を書き続けて10年。こんなことがあったでしょうか。14連敗、2度のJ2降格、1度のJ3降格。厳しい試合の中で、重箱の隅を楊枝でほじくるようなポジティブ情報発信を心掛けてきましたが、もうそのまま書くだけ。観てやってくれ今のチームを。誰でも分かる。ルーキー2人使って勝つんだもの。J1で勝ち続けている時の書き方が分からん。





相変わらず池のほとりでお爺ちゃんマスコットの股間に出たり入ったりする子供たちが多かった。ブログを遡ると2017年の4月以来。毎回撮る写真も一緒だし、書こうと思った内容も似ていたので進歩のないブログっぷりを痛感する訳ですが、湘南はJ1で進化していた。



軽トラにピザ窯が搭載されているスタジアムグルメは初めて観た。



公園の片隅に建立されていた石碑。テレビゲームだとセーブポイントになりそうな石。2018年ルヴァンカップ優勝記念碑。これ、これから何回もタイトルを獲得したらこの石が並ぶ訳でしょ?湘南が黄金時代を迎えたら公園がお墓みたいになりそう。昨シーズン湘南がタイトルを獲得するまでになった「湘南スタイル」、このハードワークの流派に対して分の悪いポゼッションサッカーである今の大分トリニータがどこまでやれるのか、ここがこの試合の一番の見どころだったと思います。


前線からプレスをかけてくるに決まっている湘南に対して、選ばれたメンバーには前節から変更がありました。ボランチに長谷川が入る。J1リーグ初スタメンの大卒ルーキーデビュー戦。水曜日のルヴァンカップで良いプレーをした若手が大抜擢。前田はベンチ外。CBの左には高畑が入ったので福森はやっぱり攻め上がりのなさが期待外れだった模様。ここにきてルーキーを抜擢し続ける片野坂監督。しかし、湘南の前線は長身ワントップを利用する形なので身長は普通の高畑で大丈夫なのかどうか、そこは不安でした。


湘南も3-4-2-1でミラーゲーム。長身CBのフレイレが出場停止になっており、ここが一つのポイントになったと思います。空中戦ではオナイウ阿道が勝ち続けた。この巡り合わせがトリニータ優位に傾けられたポイント。良い時は全てが良い方向に。


試合前日に燃えています宣言をする梅崎司。我が軍は恩返しゴールを食らいやすい傾向にあるので燃えられると困る訳ですが、ファンボさん鉄拳制裁世代として育ったU-18の礎を築いた世代ですから、今のコンプライアンスで育った選手達とは違う血の味を知るメンタルの強さが自然と溢れ出して止まらないのでしょう。燃えるレジェンド梅崎の仕事を止めるのがU-18出身の岩田や高畑というのがこれまた趣が深い。終わらない大河ドラマ。











湘南のハイプレスに対するボール回しがどこまで通用するのか、立ち上がりからゲームの主導権を握ったのは残念ながら湘南でした。最終ラインではボールを動かせるものの、前線にはなかなかボールを運べなかった我が軍。湘南がボールを保持する、という違和感しかない状態に。湘南はドリブルを主体とした攻撃が冴えており、なんとか止めようとしてファウルを誘発。ゴール正面の同じ場所で3度もFKを与えた時は流石にもうダメかと思いましたが、今日も守護神の仕事っぷりが素晴らしかった。高木の存在感が抜群。最後の砦となり、守備に安定感を与え続けました。



前半からある程度割り切ってボールを蹴っていた我が軍。相手の出方を伺いつつ、上手くいかない場合はプランBを自発的に発動。ハイプレスということはDFラインも高くなる訳で、1本抜ければ絶好機を迎えられる。今日も藤本が湘南DFラインと駆け引きを続けましたが、中々パスの供給に至らず。そこでロングボールを供給し、オナイウ阿道が競り勝って何とかする、という力業に。これを弾き返されるようであれば万事休すだったかもしれないけれども、フレイレ不在の湘南CBに対して悉く競り勝った阿道。前線に起点を作って湘南を押し込む。湘南の地上戦、トリニータの空中戦。終わってみれば保持率五分の試合は後半早々に動いた。


51分、島川のスルーパスに抜け出した藤本が強引に突破した上で、冷静に1人躱してゴール。島川の縦への意識と藤本の決定力が生み出したゴールでした。


公式だと島川は「ロングボール」を出したことになっていますが、スルーパスと言ってあげたい意図のあるパスです。素晴らしい場所に落としました。島川、美声なだけはある。そして藤本。日本代表の森保監督が視察に来ていた試合で結果を残した。今日もペナルティエリア生まれ、ペナルティエリアが実家かと思える程の落ち着きっぷりが素晴らしかった。7得点目で再び得点王タイとなった。これでもし日本代表選出があると俄然動員的にも盛り上がる。もしかすると高木も可能性があるかもしれない。ただ、国際試合であんなにリスクのあるボール回しをする選手を選ぶのか?と言われると可能性は低そうだが・・・。高木はもう、ちょっと違うレベルのスレスレさ加減を楽しみ始めているので国際試合では危う過ぎるかもしれない。観てみたいけれども。


1点を追いかける湘南はワントップを指宿に代えて投入するも、高畑のサイドを狙う訳でもなく、鈴木が対応出来て何とかなった。今日の片野坂監督の采配は珍しく守備的で、湘南で育った高山を湘南で育った三竿に代えて、高畑をサイドに上げて、三竿を最終ラインに組み込む。更に小塚を下げて丸谷を投入し守備への比重を高めていく。最後は高畑をベンチに下げて岡野を投入し、湘南の攻撃をシャットアウト。1点を守り切る采配で勝ち点3の持ち帰りに成功。現実路線で勝ち点を手にした。



大分トリニータは本当に戦い辛いチームになってきた。相手からすれば嫌。ボールを奪おうとプレスをかければ裏に出されるし、守って引けば得点が取れなくなる。今日はゲームとしては湘南が主導権を握った試合であって、昨年までであれば前半のうちに失点してしまっていたと思うのですが、今年は粘り強い守備が実現出来ている。しかもなぜか高畑にも既に我慢強い守備が身についていたので頼もしい限り。


J1リーグデビュー戦を無難にこなせた長谷川。デビュー戦なのでそれで必要十分ですが、もっと攻撃的にチャレンジ出来たろうし、攻め上がらないと満足しない監督なので安住のポジションではありません。若手のうちにどこまでやれるのか失敗を恐れずにチャレンジし続けて欲しい。



次節、ホームで清水戦ですがまたもや監督交代。暫定監督が昭和電工ドームに来るの巻。立ち上がり固めになりそうですが、相手の出方をじっくり探りつつ、プランAでもプランBでも炸裂させて勝ち点を稼いでおきたい。上手くいかなくても勝ち点を積み上げる、そんなチームならばJ1に残れるのではないか。勝てるうちに勝っときやの精神。


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