2019/06/30

2019年 明治安田生命J1リーグ 第17節 浦和戦

【大分 2 - 0 浦和】



DAZNで生観戦したJ1前半戦最後の試合となる第17節ジェイリースサンクスデー。株価はノーサンクスデーが続くジェイリースさんと共に巻き返しを図る1戦。本当に頑張れジェイリース!(※切実)対戦相手は6年ぶりの浦和。浦和からレンタル中のオナイウ、伊藤涼太郎が出場できない条件下での気になるスタメン。


後藤がシャドーのスタメンを奪取。そして右のCBにはA代表から帰って来たばかりの岩田が復帰。ボランチは前節の島川から長谷川にチェンジ。ベンチには前節途中出場で存在感を示した小林成豪が控える。対する浦和のスタメン。


ACLを戦う浦和。我々としてはACL?何それ美味しい?状態ですが、浦和は3日前に韓国で対戦したばかりとあって、フレッシュな7選手に入れ替えた布陣らしい。巡り合わせ的には有利な条件。ただし、GKの高精度なフィードに気を付けなければなりません。浦和GKは異常な程フィードの精度が高いのでそこだけは注意が必要でした。


浦和はもうミシャが指揮を執った直接の影響が薄れてきている印象があるけれども、フォーメーションは同じ3-4-2-1。ミシャが遂にJリーグでタイトルを獲得したのが浦和を率いていた時代。そのミシャの戦術の系譜を持つ両チームの試合だったので、戦術的にも、西川周作の里帰り的にも楽しみにしていた試合でした。大槻監督がやり繰りの中でどのような大分対策(※カチコミと読む)を形成するのか。見どころの多い試合となりました。


試合開始から浦和はGK高木にまで連動してプレスをかける動きはそれほどなく、トリニータにとってはボールを保持していつも通りに動かすことが出来た前半でした。前節の神戸戦に比べれば緩かったプレス。今日のビルドアップは上手く動かせていた印象。右サイドは岩田が戻ったことでより攻撃的に、左サイドも三竿と高山がしっくりくるようになり、全員が良かった。両ワイドが高い位置を維持できた試合はかなり久しぶりで、ボールの動かし方がまた一つ研ぎ澄まされた。あとは1度後藤がボールを受けると見せかけてスルーしたけれども、昨年は頻度高く絡んでいた1トップ2シャドーの絡み。懐かしささえ感じる程に裏抜け一発の藤本頼みになっているので、後藤があの頃大切にしていた何かを思い出させてくれたような気がします。全面的に引かれるようになったらスルーとか絡めて頑張ろうな。


前半が上手くいってはいたものの、ゴールを割るまでには至らず。浦和の選手達の身体が重そうであったのも事実。連戦で大銀ドームの屋根が閉まるという苦行が重なった点もあり、冴えない浦和、という印象。組長と呼ばれる大槻監督がベンチに置いている戦力を使い始める前に先制しておきたかった。ACLを戦いながらJリーグを戦うという辛さが想像さえ出来ないのでチャンピオンチームは大変だなと思いますね。しばらく平民のままでいたい。


試合が動いたのは後半早々。小塚と藤本の2人で獲ったかのような得点でした。この試合は割と小塚への寄せが甘く、小塚のファンタジスタっぷりが発揮されることが多かった。小塚に時間を与えると藤本が実家に久々の帰省を予定してしまう。ペナルティエリア内での落ち着きたるや、実家の如く。ファーストタッチでダイレクトシュート打とうとしていたけど、ミスしたのに落ち着いて決めた!1秒くらいしかないのに凄い!ペナルティエリア内が実家の藤本の得点により先制に成功。おばあちゃんただいま!藤本さんJリーグ通算100試合出場おめでとうございました!


こうなると前に出ざるを得ない浦和。しかし、すでに足が重かった。最終ラインでボールを回す大分に対して、カウンターを警戒し、プレスをかけられなくなってしまう。前がかりになると藤本と後藤という我が軍の誇る2大裏抜け要員が仕事をし始めるので、行くに行けない。大分県警の暴対法が完璧に機能し始める。


畳みかけたい大分は疲れの見えた後藤に代えて、小林成豪を投入。この成豪がやりおりましたわ。豪のモノに成りよりました。こぼれ球を拾い、中央でボールを持つとドリブルで前進。細かいステップを踏み、豪快なスーペルゴラッソを決める。試合も決める。西川周作も止められず。後輩の後藤のシュートは止めるのに。先週のトリテンを読むと、戦術を考えるようになったとか書いてあったけど、今日のプレーは素で持っていた部分が出た。素晴らしいゴールだった。ベンチに控えるジョーカーが爆誕。豪の戦力に成ってくれました。


大槻監督も武藤、興梠、宇賀神と若い衆を投入するも打開できず。飲水タイムが設けられるほどの過酷な状況で、浦和からすると連戦の中で本領を発揮できずに消化してしまった試合という印象。浦和からすると鬼門の昭和電工ドーム、我が軍は巡り合わせに感謝。


内容としては浦和を寄せ付けず、完勝。鈴木義宜と杉本健勇のマッチアップも見応えがあったし、左サイドの高山がようやくシュートシーンに絡めるようにもなって左サイドがしっくりきた。良かった。全員が勇猛果敢なパスの意識があり、素晴らしい内容でした。試合としては面白かった。この内容の素晴らしさをもっと広めなければならないし、観に来て欲しい。岩田の怪我の具合だけがかなり心配。軽症であれば良いのだけれども。


TKPと九州乳業の出資による投資ファンドからの株の買い戻し完了の知らせもあり、遂に、10年の再建フェーズが完了し、ゼロに戻すことができた大分FC。このタイミングで西川周作が6年ぶりに挨拶に来てくれるという巡り合わせ。やっと対等に戦える場所まで戻って来れた。あの時、出て行かざるを得なかった選手達の帰れる場所を守り続けられたことが本当に感慨深い。これから再び、今度は亀の歩みのスピードかもしれないけれども、徐々に成長していけるクラブになれるように頑張って応援していきましょう。そのためにもまずはJ1定着のために残留大作戦です。勝ち点45を目指して勝負の後半戦へ。



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