ページ

2020/09/28

2020年 明治安田生命J1リーグ 第19節 鹿島戦

【鹿島 0 - 2 大分】


連戦の締め括り、アウェイで絶好調の鹿島戦という過酷な条件だったにも関わらず勝ち点3を持ち帰り。7連勝と暴走する鹿を止めました。そっと置かれた亀の甲羅に足を取られた鹿。誘った場所に置き亀作戦。堅い亀だった!少しずつ観客動員の制限が解除されつつありますが、今日もアウェイ観戦することなくDAZN観戦。生で観たかった試合でした!

 

フレッシュな選手を中心に選抜された様子のスタメン。久しぶりのスタメンとなった星は左サイド、小出が右、小塚と田中達也がシャドーに入る布陣。しばらく行方不明となっていた長谷川がスタメンに復帰。ベンチには伊佐も三平も知念も不在。連戦の傷痕としばらくスタメンから遠ざかっていたメンバーの混成により、不安と期待が入り混じる試合前の状況でした。

 

対する鹿島。シーズン開始直後は4連敗とスタートダッシュには失敗したものの、新監督であるザーゴ監督の戦術浸透、内田篤人引退による若手達の責任感向上など複数の要因があるとは思われるが7連勝と一気に上位にまで浮上。8月のホームではまだ調子が上がり切っていなかった鹿島相手にボコボコにされて強いんだか弱いんだか分かりませんでしたが、結果やっぱり強いじゃん鹿島は。という結論で良いと思われます。やられまくったエヴェラウドと再び対峙。

 

試合前、三竿健斗選手のJ1通算100試合出場セレモニー。大分での試合も三竿雄斗のJ1通算100試合出場試合のセレモニーがあった鹿島戦。この兄弟の凄い巡り合わせ。次は200試合での同時セレモニーを目指して欲しい。雄斗と健斗。兄より優れた弟などいない!みたいな骨肉の伝承者争いとは無縁の仲の良さでした。

 

試合開始直後から鹿島の強烈なプレスを前に、ボールを保持できず立て続けに攻撃を仕掛けられて生きた心地がしない時間帯が続く。白目を剥くレベル。この試合の全てだったと言っても過言ではない程の鹿島の波状攻撃に対し、守備陣が堪えられたことが大きかった。シーズン序盤であれば無理してボールを繋ごうとして奪われて失点するみたいなことが往々にしてありましたが、無理せず遠くに蹴ったりと良い判断も出来ていて、戦術習熟度の高さと割り切りのバランスも素晴らしかったと感じる。強烈なプレスは20分以上続けられないので、よくぞこの時間を耐えきった。試合早々が勝負の分かれ道だったのではなかろうか。1点でも失点していたら後は鹿島に時間を潰されて終わっていたはず。 


あの鹿島の「ホームにおける試合の入り方」って理想だとは思うんです。畳みかけるというか、潰す勢いで入る感じ。下位は潰す気概。ホームでの横浜FC戦でのみにそんな雰囲気がありましたけれども、あんな試合をホームで観れると毎回興行としては面白いんだけれども。まぁ、良い試合の入りが出来たとしても決め切れないとひっくり返される、絶対が無いのがサッカーでもある、それがまた良い。

 

プレスの強度が徐々に落ちたことで少しずつボールを保持できるようになって来た後半。ワントップだった渡に代えて後半頭から髙澤を投入。先制点は長谷川のサイドチェンジから。監督の指示通り、右サイドを起点に攻められていた時間帯。サイドに置き亀です。小出が高い位置に残っていた状態でスローインからボールを一旦戻し、一度左の星に振り、再び真ん中で受けた久々のスタメン長谷川が久々のダイレクトサイドチェンジ。小出がヘディングで流して田中達也がカットインドリブルからシュート、ブロックされたこぼれ球を小塚が足でシュートを決めた。昨シーズンはヘディングシュートからのゴールのみだった小塚、大分移籍後ようやく足でゴール。この先制点が大きかった。この連戦で休むことなく走り続けた田中達也凄い。

 

ホームでエンジン全開で試合に入った鹿島はそこがピークとなってしまい、選手交代をしても最初の状態を超えられることが無かった。連戦の疲労が両軍にあったと思われる。無理に前がかりになればなるほど広大なスペースが生まれ始めたその矢先、小塚と野村を交代。

 

更には疲れの見えた小出、まだコンディションに不安が残るであろう長谷川を下げて、跳ね返し要員の羽田と、六郷満山に修行に入って髭が剃れないまま下山して来たばかりの刀根が入りました。(※おしゃれ髭です)追加点はこのメンバー交代後の79分。コーナーキックを跳ね返されて最終ラインにボールを戻したところから。大分の守備陣が戻る間、ラインを上げる鹿島。ムンまで戻したボールをロングキックで前線に入れて、なぜか戻らなかった三竿が前線で競る→こぼれ球をロングキックする鹿島DF→頭で跳ね返す島川→ヘディングで繋ぐ羽田→受けたまだ前線から戻っていない三竿がダイレクトで野村へ→野村がスルーパス→抜け出した髙澤がゴールを決めるという流れ。三竿が星に守備を任せて戻らなかったことが功を奏した形に。置き亀の三竿。


このゴールで昨シーズンの鹿島スタジアムでの開幕戦の2得点目、オナイウのスルーパスを藤本が決めた形が思い出されてしまった。二人ともJ1の他チームに引き抜かれてしまったけれども、J2とJ3で活躍した野村と髙澤が同じように常勝鹿島からゴールを奪うという、下部リーグで活躍した選手で補強した強化部の手腕が間違っていなかったことを示すゴールとなっていました。感慨深い試合を決めるゴール。J1で選手を奪われるならJ2J3で活躍した選手を引き抜けば良いというマリーアントワネット的発想。
   

結果、2得点無失点という完璧な結果に。7連勝中の鹿島を止めて勝ち点3を持ち帰るという、気持ち良すぎる週末となりました。14年ぶりに鹿島を無失点に抑えたとか、凄いね。這い上がったね、僕たち。全員良かったよね、風貌的にもボール盗賊団にしか見えなかった刀根とか身体がキレていたし。小出も岩田も星も島川も良く走ったし。鈴木義宜はエヴェラウドを完封。選手もチームもホームで負けたリベンジを達成。とにかく素晴らしかった。連戦の中でどうしても結果や内容の波が出来てしまったけれどもひとまず連戦は乗り切った。しっかり休んで週末の清水戦、これまたリベンジをしなければならない試合です。ホームで畳みかけるような試合を期待したい。ホームで下位は潰す気概、これを観たい。

 



 

0 件のコメント:

コメントを投稿