2024/03/31

2024年 明治安田J2リーグ 第7節 岡山戦

【大分 0 - 0 岡山】


DAZNで生観戦したJ2首位、岡山を迎えての一戦。2試合連続でモヤモヤしっぱなしのゲームを観たよ!今年のチームは怪我人が多くても守備がしっかりした事を繰り返し繰り返し復習させられております。良い傾向なのでね、このまま維持しつつ、怪我人が戻って来てチームとしての総合力を発揮できるであろうその日まで、梅雨明けくらいかな、もう少し我慢でしょうか。そんなこと言ってるうちにシーズン終わりそうだけどな!


とは言え、この試合には大きな価値があって、ユニフォームの背中にスポンサーが入ってデザイン的にしっくりきたこと(※非常に大きい)、そして日本代表の活動に参加していた保田堅心が無事に帰国し、先発出場したのでね、保田堅心が元気だってことが認識できたんだからそれで十分なんです。DAZNの某解説者という肩書の解説しない人に執拗に「身体にキレがない」みたいなことを言われていましたけど、前節小酒井が脳震盪で途中交代し、ボランチの人員が足りない中、緊急事態で保田を出さざるを得ない状況に、漢気で頑張っている若者にはね、我々からは労いの言葉を送ろうじゃないか。保田さん、本当におつかめさまでした。前半にドリブルで駆け上がったシーンはキレてました。大丈夫です。


DAZNではスタメンのフォーメーションが4-4-2になっていましたが、4-2-3-1を継続しているように見受けられた。右サイドは宇津元がスタメン復帰。ベンチメンバーには梅崎復活。怪我人が一人戻って来ました。後半にあった決定機が惜しかった。日程が厳しいので戦力復帰は喜ばしい。



対する首位岡山。クラブ史上初の5連勝を目指したものの、止まりました。しかし首位。岡山のスタートダッシュを予想したのは岡山サポーターでさえも少ないと思われますが、首位です岡山。圧倒的な強さで首位なのかどうか、微妙なラインにいるというのはJ2を観ている人間たち以上に岡山サポーターが感じているとは思いますが、首位です岡山。今年の岡山はメンバーがかなり変わった印象も、3-4-2-1で戦い方のベースは大きくは変わっていない。結果が出ている時の木山監督の自信満々な感じが印象的でした。シーズン最後は呆然とする木山監督がもはやJ2名物なので全てがネタ振りに見えてしまって仕方ないけれども、首位です岡山。印象に残ったのは退場した第二の柳こと柳。右サイドの柳です。デカい。そして山形から移籍した藤田息吹。サッカーが上手い選手。そこにゴツいだけで定評のあるルカオ、ドリブラーのガブシャビで攻撃面でアクセントを付ける。人員が変わってもやることは変わらない、ブレない編成が実現しています。メンバーは変わっているけど、やることは変わらない。首位です岡山。



試合前、熱い。こうやってテンションを上げて、アドレナリンを出していく。前半は一進一退の攻防が繰り返された白熱の好ゲーム。サッカーよりも肉弾戦が多かった気はする。激しい球際でのボールの奪い合いの連続。しかし、ゴールは遠い我が軍。前節の反省は活かされたのだろうか。高い位置で奪い切れそうだったり、奪えなかったり。右サイドからの攻撃が鍵だったように見受けられたのだけれども、打開してからの1対1やクロスの精度やらがもう一山を超えないもどかしい感じ。岡山のCBも強いので前半は納得のスコアレス。勝負は後半。



後半、試合が動いたのは50分。バカスカやられたコーナーキックのこぼれ球を野嶽が回収して、一撃スルーパスを渡邉新太に通す。独走してゴール前で倒されて決定機阻止として一発レッドカード提示で第二の柳が退場処分。このシーン。何故故に岡山がそんなにコーナーキックで前線に人を張ったのかは不明。3人に背走させていたので「なんで?なんでこんなことが?」という感情の方が勝ってしまった。リスクとリターンが合って無さ過ぎの岡山のコーナーキック。何度もチャンスを得ていたのに決め切れなかったからどんどん前がかりになってしまったのだろうか。それにしても見事に裏返しました。野嶽&渡邉新太。


問題はここから5バックになる岡山が、前節の攻略できなかった栃木戦の5バック攻略追試となったこと。何度か崩せて決定機が作れたので前進はしている。前進はしていると思うけれども決め切れず。逆に決めさせなかった守備陣はおつかめさまでした。ということで、ホームで数的優位を活かせずに痛恨のドロー決着。


シュートが少なく感じて、パス回しばかりに見えてしまうのだけれども、5バックで守られればコースは自然と消されてしまうので評価は難しいところ。岡山のCBも守備力高めなので、もやもやする試合となってしまいました。背中にスポンサーが入って、保田が無事で、勝ち点1ならほぼ問題ない。大丈夫。考え方次第。試合は続くので梅雨明けくらいまでは守備で耐えましょう。



2024/03/25

2024年 明治安田J2リーグ 第6節 栃木戦

【栃木 2 - 1 大分】



3週連続の週末アウェイです。静岡2連戦に引き続き栃木に行って参りました。お金無くなるっつうの。日程的にはこの試合までキツい。キツかったろうけれどもだがしかし、勝ち点を持って帰らなければならない試合だったと思います。J2観戦歴があればあるほど、「こういう試合ってあるよね」という経験値は観戦者側に蓄積されて行くのですが、チームが克服できる日が来ないのです。それではずっとJ2なのではないか。チームとしては明確にダメな結果なので簡単に受け入れてはならぬのです。反省、猛省、血肉にせねばならぬ。でもきっと得点が取れる外国人FWでも補強できない限り、ずっと続くんです、これ。







昨年の10月に行ったばかりのカンセキスタジアム。半年経過していないですから、記憶も鮮やか。短期間での2回目なので新鮮味は無くなりましたが、スタジアムグルメに新鮮さを求めて鮎の塩焼きとイチゴチョコ棒という食べ合わせが悪いものを選択。淡水魚と果実の串。美味しかったです。鮎にスマホのカメラがピントを合わせて顔を認識し始めた時はAI怖いってなりましたけど。山の上にあるスタジアムでは無いので駐車場問題を除けば比較的公共交通機関でのアクセスはし易い。スタジアムは2階からの観戦が最高に分かり易い。良い。好き。


野村と保田が離脱中。引き続きボランチには小酒井が選ばれました。前節結果を出した渡邉新太をワントップ気味にして、長沢をトップ下的な位置にする4-2-3-1を継続。左サイドに薩川を先発起用。微調整。ベンチには宇津元が復帰。個人的にはですね、既に保田大好きおじさんになってしまったので、保田が居ない試合は心にポッカリ穴が開いてしまったような、何とも言えない表情で試合を観ていたと思われます。ポッカリ。



対する栃木。昨シーズン、降格圏に漂っていたものの、ギリギリ回避でJ2残留に成功。新監督に田中誠監督を招聘し、コーチには柳下正明を据える新体制へ移行。何かしらの関係性があっての体制なのかと思っていたのだけれども、選手交代の際に揉めていた雰囲気があって、どうも面倒な何かを試合途中の出来事で感じてしまった。あれ?って思いました、今日。栃木ベンチ。でも敢えて書かずにそっとしておこうと思います。フォーメーションは3-1-4-2というか、3-3-2-2というか、そんな感じの並びで守備時は5バックになる。5-3-2で守備陣形を敷いていた。まだ始まったばかりで、捉えどころがないというか、基本は守備のチームだとは思うのだけれども田中誠監督の思想が出ているのかどうかは評価し辛い。今日の試合も含めて、今シーズンはGKに盛岡から丹野を補強したことが大当たりしている印象。







栃木のベンチをズームレンズで撮ってみたけどフォーメーションは認識の通りっぽい。秘策は書かれてなさげでした。前半はボールを持てた印象。栃木相手に明らかに優位でした。野村と保田不在で若干攻撃の精度が下がっている印象ではあったものの、「良い守備をするチームになった」という前節の雰囲気のまま、高い位置でボールを奪う即時奪還の意識が高く、奪いたいであろうところで奪えるシーンは増えた。







問題はシュートが丹野に止められ過ぎたということくらい。もともとJ1でやれるほどのポテンシャルは持ちつつも、外国人GKが増えたことにより実力者がJ2やJ3に流れ出ている余波をくらいました。GK余波。キックの精度は相変わらず少しアレでしたが、栃木のサッカーであればさほど問題ではない。真ん中に蹴れれば大丈夫。守備力重視の濵田太郎と系列的には同じタイプなのかもしれない。前半は0-0で折り返し。得点さえできれば完璧な内容でした。逆に栃木側にとっては凌がれてしまった。これが勝ち点を持ち帰れない理由となってしまいました。



今シーズン、開幕戦から左サイドの守り方に不安があってですね、フリーでクロスを上げられるシーンがあるのです。めちゃくちゃフリーなの。スペースを埋めているのか何なのか、ずっと気にはなっているんだけれども、あれはどういう現象なのだろうか。改善できず。得点が出来ないうちに左サイドからクロスを上げられたところを起点として先に失点。シュートがリフレクトしているけれども、不運とも言い切れない起点の方が気になる。






1失点はまぁ、仕方ないとして、その後の試合運びもそこまで慌てたような印象も無かったのだけれども、追加で失点を喫してしまった。2失点目は足元のミスからボールを掻っ攫われたことが起点なのでどうしようもないような失点でした。軽率。試合前にスプリンクラーで水を撒いていたのだけれども、栃木のスタイルに水が必要なのかは不思議ではあった。あれは敵を滑らすための水なのだ。そうに違いない。栃木の選手も滑ってたけど。


試合終了間際にPK判定で長沢がキッチリ決めて1点を返したものの、反撃もそこまで。こちら側のミスで2失点目があったので不運だけで負けた訳ではないですし、GK丹野が優秀でした。堅い。得点出来そうなうちに得点すべし、ただしそれはキッチリとチャンスを決め切れる高額年棒を必要とする人材を運用する必要がある。その課題を、編成を、出来ないから繰り返す。戦術面でのカバーを期待するのであれば、我慢が必要。練度が上がること、チャンスメイクを繰り返すこと、その向上の過程を楽しめるかどうか。今観ているのはそういう内容だと思います。







勝ち点を落としてしまった試合となりました。残念。小酒井が試合途中で担架で運ばれて退場したことが不安要素。無事を祈る。ボランチが出来る人材が不安ですが、保田が戻って来るはずなのでそこは期待したい。遠征で怪我をしていませんように。遠征中の保田に電報打とう。ヤスダ トリニータピンチ スグカエレ。



2024/03/21

2024年 明治安田J2リーグ 第5節 鹿児島戦

【大分 3 - 0 鹿児島】


開幕直後から日程的に厳しい詰め込み具合。水曜日の祝日開催となった第5節。静岡への遠征続きで選手達の疲労具合が心配された試合でしたが杞憂でした。3得点出来た前半が全て。大勝利の完勝でした。九州ダービーでの完勝は大変気持ち良い。1万人以上も観客動員があったし、ナイスゲームでした。私、今シーズンはまだ1試合予想WINNERを買っていないので心健やかに観戦出来ております。完璧な水曜日、パーフェクトウェンズデーです(※文字数を稼ぐために同じことを2回書いているだけです)


リカバリーできた選手が先発、という雰囲気ではあった。代表遠征に旅立った保田の代わりにボランチに入ったのは小酒井。前線には薩川、長沢、野村を並べてワントップに渡邉新太が入っていたような4-2-3-1。羽田がベンチ入り。長沢がトップ下にいた時間帯が長かった気がする。ワントップが渡邉新太という前線の形が面白かった。縦関係で距離感良し。長沢が真ん中にいて、起点となる。攻撃はサイドからシンプルになりました。



対する鹿児島。バスツアーで多くのサポーターがレゾドにも駆けつけてくれていました。J3から久々の復帰。こちらも4-2-3-1を運用中。守備時もそのまま4-2-3-1のまま、という感じ。ワントップにはペナルティエリア内での落ち着きに定評があり過ぎる藤本憲明。もうね、むしろペナルティエリア内が実家なんじゃないかというくらいに落ち着きがあります。このフレーズ、書いてて懐かしい。ボランチには金沢から移籍した藤村がいたり、J2を戦う戦力は揃っている。野嶽や星など、お前の兄弟知ってんよ的に話しかけて来る先輩感があります。鹿児島は前節あの優勝候補ジェフを4得点で粉砕。基本はハイプレス型の守備を行うチームだけれども、この日はこれまで戦った相手と比べるとプレスの迫力はそこまで感じなかった。トリニータのプレス回避能力とボールの動かし方が勝った印象。分かります、前節我が軍も清水相手にこんな感じだったので分かります。連戦でアウェイ、そうなります。



分からないのは鹿児島県民の価格設定です、価格設定。焼酎の方が水より安いという経済学。分からない。私、分からない。製造コストを考えても焼酎の方が割高になるはずなんだけれども。おかしい。鹿児島はあれなの?芋が勝手に発酵して自然蒸留した焼酎が川となって流れてくるの?海に焼酎が流れているのならば水より安いは納得。いや、そんなわけあるか。おかしいぞ鹿児島。逆に水が高いのかな。鹿児島恐るべし。



試合はトリニータの守備が徐々にハマり、シンプルな攻撃がザクザクと効率よく刺さった内容。清水戦の反省として、プレスが剥がされるからプレスに行けなくなる、ではなく、どうせ負けるにしても負け方ってものがあるだろプレスに変わりました(※変わったんです)。清水戦に比べて前線で時間も作れたし、前線でボールも持てたし、展開も上手かった。一番良かったのはプレッシングで、ボールを奪い返すというアグレッシブな守備が出来ていた。ただただ、守備が良いチームに見えました。うちが良かったのか、鹿児島が悪かったのか。試合が動いたのは前半7分。左サイド香川とのコンビネーションで薩川が上げたセンタリングを決めたのは長沢。



相変わらず控えめな写真ですが素晴らしい先制点でした。中に入る動き出し、ヘディングの質と高さ。特長を活かしたゴールでした。シンプルで良いぞ。


2点目はキャプテンが押し込みました。CKからのサインプレー的な流れ。この、「犯人はお前だ!!」感のある写真が素晴らしいですね。最前線で仕事する方がイキイキする渡邉新太さん。プレスバックの運動量を求められるのでワントップ気味に走り回りました。


そして3点目は再び長沢。左サイド、ペナルティエリア奥で得たFKを野村が蹴り、真ん中で待っていた長沢にピタリ。J2では屈指の高さを誇るのでありがたい存在。前半だけで3得点ですよ、あなた。余裕の試合運び。


3点リードの後半なんてね、中身無くて良いんです。45分をやりすごせば100点。割とバカスカシュートを打たれた気はしますけれども、結果は無失点です。問題ありません。

 


クリーンシートで濵田太郎。写真は控えめ。守備力高め。3点リードで余裕があって、小短のパスを出すときがあって「あなたは大きく蹴って!!」と願ってしまいましたけど、結果はちゃんと出しました。今日も安定感が素晴らしかった。キックの精度が上がればSGGKです。たて続けに得点が入った鹿児島戦でしたが、逆に鹿児島は前節の千葉戦がそんな感じの試合でした。安定してパフォーマンスを出し続けることの難しさ。日曜日には北関東、宇都宮に行かなければなりません。ここでまた安定した試合を見せられるかどうか。乗り越えて欲しい。



2024/03/17

2024年 明治安田J2リーグ 第4節 清水戦

【清水 2 - 0 大分】


静岡県はお茶の栽培が盛んなのでカテキンの殺菌力で花粉は何とかなると思っていたのですが、何ともなりませんでした。ということで同じ書き出しで始めてみた2週連続静岡県遠征。ただ花粉は都内の方が酷かった。つらい。清水の方がまだマシだった。試合は想像していた通り。つらい。結構守れたのかもしれないけれど、そこから前線で時間が作れなさ過ぎてずっとつらかった。勝ち点1さえ持って帰れれば大変ポジティブとの考えで観戦していたので、ワンチャンスはあった戦い方ではあったと思うのだけれども、チャレンジ失敗。清水が強かった。






静岡県のスタジアム2連戦。藤枝と同様に片側1車線の細い道で続く山の上にスタジアムを建設したがる昭和から平成にかけての街づくりがベースになっていて、最近の街の中にあるスタジアムが大正義という流行からすると遺跡のようになりつつある。帰りのバスの本数が藤枝とは桁違い。入場者数の桁が違うのでそりゃそうなのだ。町田に分けてあげたいくらいの台数が揃っていた。観戦が終わったらさっさと下山させる準備とノウハウが詰まっているんだけれども、売り上げが伸びている清水だとしても、1万人以上集めるイベントでこれが勿体ない気もする。街中スタジアムであればスタジアムでの飲み食いもできるだろうし、試合後にもイベント開催ができるだろうし、色々な可能性が出て来るんだろうけれども、帰らせることが課題になる場所であれば可能性は限られてしまう。清水、藤枝、沼津とスタジアムの環境自体は素晴らしいものの、街型ではないスタジアムが多い静岡県。磐田だけ山の上じゃないのは文化的水準が高いからでしょうか?でもあれも企業の敷地っぽいしな。広島や長崎に出来てしまったスタジアム、脅威的です。スポーツ施設かつ興行を行う施設として考え方を変えなければいけない時代。山の上の健康バカが作ったスタジアムで戦い続ける軍の一員としては、このままでは没落していく側になったのだろうなということを改めて感じた観戦でした。


スタメンは前節と同じ。フォーメーションも4-2-3-1で同じ。保田がU-19日本代表に当然、当然ね、選ばれてしまったので次節から代表の活動に選任です。保田が居なくなった場合、ボランチには誰を入れるのだろうか。野嶽の復帰か野村が1列下がるか。次節のボランチの人選は気になるところ。怪我人が戻ってきませんね・・・。ヤバい。保田がいなくなったらヤバい。

 


対する清水。4-2-3-1を運用中。守備時は4-4-2。前節長崎に4失点で負けたこともあってCBを替えました。替えたCB住吉ジェラニレショーンが獅子奮迅の大活躍。ハイプレス型のチーム作りにおいて、課題となる裏のスペースが長崎相手にズタズタにされてしまったことへの満額回答。ロングボールをヘディングで跳ね返し続け、対人守備の強化とスペースのケアを両立。優勝予想オッズ人気No.1本命馬、清水の守備陣が「今年はこれで行こう」と決まってしまった感じの試合でした。ただ、ただですね、私にはそれが水戸ホーリーホックのサッカーに見えてしまってだな、何とも言えない気持ちにはなりました。もしも水戸ホーリーホックに資金があったらこうなっていたのかな?そんな風に清水エスパルスを観てしまった。攻撃面では質の高い乾やブラジル人がいて、小気味良いパスとサンバのリズムで清水エスパルス感ももちろんありました。融合です。ホーリーパルス。











ハイプレス型の2チームではあるものの、個人技で剥がせる清水に対して次から次に守備に人手をかけると、攻撃陣がプレスバックで戻って来てしまうことになり、ボールを奪えたとしても窮屈な状態に陥る。そこから展開できずに逆に清水のハイプレスの餌食になるような、皆で守備で頑張るが故にシームレス感が生まれない大分トリニータでした。守備だけのシームレス感はあったけれども、それは目指すべき姿ではないはず。1対1で勝てないとシームレス感は出せない。ただそんな状況でも濵田太郎がゴールを守りまくって耐えていたので、勝ち点1を持ち帰るプランは実行できていたという印象の前半。残念ながら耐えれずに1失点はしたものの、1失点なら想定の範囲内だったかと思われます。濵田太郎も守備力に能力値を全振りしているような強固さがあった。守れる。守れるけど、そこからどうする?が突きつけられ続けた。



後半に選手交代でギアチェンジして攻撃をテコ入れできるようにするプランだったような気もする。ハイプレス型のチームは疲労との戦いにもなるのでどこかでトーンダウンする時間帯は訪れる。その時に困った時のセットプレーで一矢報いることができるかどうかがこの日出来ることの最大限の攻撃だった。チャンスは作れたけれども決め切れず。70分のコーナーキックのプレーは素晴らしかったのだけれども清水GK権田にゴン出されてゴールは奪えず。権田も全然シュートを打たれなかったので暇そうでしたけど、集中は切れていませんでした。








権田に負けず劣らず後半も濵田太郎は素晴らしいプレーを連発。1本だけ止められず追加点を奪われてしまったけれども、この日の濵田太郎が止められないならしょうがないと思えるレベル。シュートの方が素晴らしかった。一番目立った濵田太郎、ブレイクしました。清水のホームで勝ち点を持って帰れるならば優勝争いできるレベルなので、まだまだ足りていないということでしょう。どこまで迫れるか。ハイプレス型としては我が軍のCB2枚も中々のポテンシャルはあると思うので、あとは攻撃陣。今がチャンスの若手がブレイクして欲しい。宇津元が怪我をしていなければ良いのだけれども。右サイドのスペシャリストとして茂平が復帰するまでは中々攻撃面でのテコ入れは難しいのではなかろうか。今のうちにブレイクする若手が出て来るかどうか。次節は水曜日。日程的に厳しいけれども頑張って欲しい。



2024/03/11

2024年 明治安田J2リーグ 第3節 藤枝戦

【藤枝 0 - 1 大分】


アウェイ観戦記、開幕。初めて藤枝総合運動公園に行って来ました。静岡県はお茶の栽培が盛んなのでカテキンの殺菌力で花粉は何とかなると思っていたのですが、何ともなりませんでした。投薬したのでギリギリ生きて帰って来れたけれども、致死量の花粉が飛び交う腐海の底です、静岡は。富士山は王蟲の群れの死骸が山なりに重なり合って出来ています。ナウシカ並みのマスクが必要。来週も清水戦なんですけど、どこかに売ってないだろうかあのマスク。


蹴球都市、藤枝です。蹴球都市として100周年らしい。何?蹴球都市って。何をどうカウントして100年目なのかを調べてみたところ、「サッカーの強豪で現在の藤枝東高校が1924年に開校した際、サッカーを「校技」と定めたことにちなんで、「サッカーのまち100周年」としてさまざまなイベントを企画しています。」ということらしい。これが本当ならば藤枝東高校サッカー部100周年なだけじゃねぇのか?(※凄い歴史だけど)という疑問が生じる訳ですが、今回実際現地に行ってみて分かったんですけどね、市民たちは基本全員サッカーボールを足元に転がしながらドリブルで通勤・通学していますし、昇給や昇格は上司との一対一のPKで決めるそうです。住宅ローンを組むのも草サッカーリーグでの成績が査定になるらしい。足元からボールロストすると藤枝では生活が出来なくなるらしいので蹴球都市で生活するのは大変そうでした。以上、こんな蹴球都市は嫌だ(©ビートたけし)でした。


スタジアム自体は一本道で繋がれた山の上の総合公園にある、プロの興行などを誰も考えていなかった頃の、典型的な昭和の健康バカが作ったであろう立地。我が軍も多分に漏れずですけど、J2やJ3にありがちな、初めてなのになぜか既視感があるスタジアム環境。しかし、そこは蹴球都市。専用スタジアムでバックスタンドの改修も終わり、暫定J1ライセンスが交付されているので設備としては申し分ない。すり鉢状の底にある感じで、風の影響は少なそう。スタジアム周りは階段が辛い。花粉がバンバン飛んでそうな風景です。バンバン。


専用スタジアムで勾配のあるスタンドからは全体が見通せて観戦はしやすい。ゴール裏以外は屋根もある。スタジアムグルメも揃っていて観戦環境としては十二分にJ2レベル。さすが蹴球都市です。残念なポイントを敢えて挙げるとすればあいつです、あいつ。


こいつです。蹴っ飛ばし小僧。なぜに眉間にしわを寄せるような表情のマスコットを作った?スマホを向けたら愛嬌を振りまいてくれたんだけど、顔が怖い。ダブルピースされても怖い。眉間のしわが反社の人なのよ。可愛くしない方が逆に目立つみたいなね、昭和のブランディング的過ぎて、東京Vのリヴェルンとの差がえぐくなっている。コントラストがえぐい。そこはもう、蹴球都市だからしょうがない。サッカー以外は得意じゃない蹴球都市。割り切ってやるしかない。


水曜日にルヴァンカップを落としたトリニータ。メンバーは温存し切れなかった感もあるけれども、4-2-3-1を継続。GKは濵田太郎。この日も攻撃面は多少物足りない雰囲気だけれども、守備面では素晴らしい活躍。DFと中盤は第2節同様。変化点は前線を松尾から宇津元に切り替えたところのみ。ワントップは伊佐。ベンチメンバーには水曜日に120分の過重労働を行ったメンバーが入る程には未だ怪我人が多い状態。

対する藤枝。我が軍同様今シーズン未勝利。前節は千葉に4-0でボコられて、水曜日にFC琉球と沖縄で戦い、ルヴァンカップも落とした。移動も大変だったはず。3-4-2-1がベースだけれども保持すると最終ラインではGKを含めたビルドアップを敢行するエンターテインメントサッカーを志すチーム。保持時は可変して前線に人を厚めにして擬似カウンターを誘う。そこからロストした場合はハイプレスでの守備に切り替わるので、今シーズン我が軍が目指すシームレスなサッカーを既に体現しているようなチーム。保持型は勝ち辛い時代に突入するのかどうか、今シーズンのJ2全体の方向性の中では異質なポジショニングになるのではなかろうか。面白いサッカーなんだけれども、リスクの方が大きくなって行っている印象。


後方保持型の藤枝との試合にこそ、今シーズンのシームレスサッカーのポテンシャルを確認できると思っていたのですが、前半は藤枝の方がシームレスではあった。戦術面で「スタート」の概念こそ異なれど、そこからゴールを奪うまでの筋道は似ていた両チーム。結果ハイプレスにハイプレスを重ねて常に動きのある面白い試合展開ではあった。しかし、私のこの日の目的は「堅心マジ堅心」ということで(※どういうことだ)とにかく保田堅心をカメラ越しに追いかけるだけだったので、試合のことはふんわりと掴む程度です。戦術面では藤枝に上回られるも、個の力で何とか組み立てた前半だったという印象。保田堅心は前を向いてから2回ほど良い展開を作った、というのは強い記憶に残ってます。


後半早々に試合が動きました。前半から保田堅心の写真ばかり撮っていて、後半開始直後にグッと前線に加速して行った瞬間が訪れる。


保田堅心、目の前に3人くらいDFがいたのにゴール決めました。昨シーズンから保田ヤバいとこのブログで書き続けて来た保田ヤバいおじさんとしては驚いてはいません。な?という感情の方が強い。まだずーっと輝き続けるレベルではないけれども、一瞬一瞬良いプレーをした時の輝きが違う。ゴール後にゴール裏へアピールした時には眩し過ぎてカメラのISO感度確認したレベル。雑なプレーもまだあるように見受けられるけれども、私の印象では他のメンバーのプレースピードが付いて行っていないような印象がある。これパリ行くんじゃない?オリンピック代表。もう一つの青いユニフォーム着るんじゃない?大分トリニータに30年に1度現れると言われる代表選手についての古い言い伝え。その者青き衣をまといて金色の野に降り立つべし。ババ様!遂に現れたよ!ババ様!


まぁちょっと試合中のネタが少ないからって書き過ぎなんですけど、それくらいのポテンシャルはあると思いますし、観ていて楽しい選手なので多くの人に観てもらいたい。観れるうちに観ときやの精神。10得点10アシストはマスト。残り9得点です。


藤枝のコーナーキックの時にビジョンに「つ」がクルクル回っていて、どういう意味なのか困惑したのですが、おそらくタオルマフラーを回せ的な煽りでした。分からんかったよ!両チーム水曜日の試合の影響もあっただろうし、この日ハイペースに走り合ったこともあってか後半途中からは割とぐでんぐでんな展開に。特に藤枝が前線に長身の選手を投入してからは藤枝のハイプレス系の守備が台無しに。ロングボールでパワープレーに出るも、ペレイラを投入して5バックにして迎撃した片野坂監督・コーチ陣。コーナーキックを守り切って出た吉坂コーチのガッツポーズが熱かった。静岡マラソンの影響なのか、このサッカーの内容で2600人しか集客がないのは蹴球都市としては寂しい印象。もうちょっと増えて良い内容だと思うのだけれども。蹴球都市のプロクラブの戦術面は評価すべき。

ということで勝ちました。シーズン初勝利でホッとしたというのが正直なところ。内容はまだまだですが、勝って反省出来る方が良い。勝ち点的には3節終わって無敗の良い感じなポジションに落ち着きました。もっともっと練度を上げなければなりません。来週も静岡。優勝候補の清水相手にどこまでやれるのか、勝ち点1でもポジティブな試合という位置付けです。厳しい試合になるでしょうけれども乗り越えたい。