2024/09/29

2024年 明治安田J2リーグ 第33節 藤枝戦

【大分 2 - 0 藤枝】


DAZN音声ミュート生観戦でした。いやぁぁぁぁ、安堵&安堵です。ひとまずホームで勝ち点3を得て安堵。まだ何も決まった訳じゃありませんが久々の勝利ですから、ひとまず安堵です。結果しか要らない試合で結果を出してくれました。前節、首位相手に互角以上に渡り合った試合を目の当たりにして、私はこのチームなら大丈夫だろうと再び自信を持った矢先、ホームで勝ちを得るために違う戦い方を選択した藤枝戦の前半。危うかった・・・。かなり危うかったんですよ・・・・。

累積警告による出場停止で弓場を、代表活動で保田を欠いたボランチの人選がポイントだったこの試合。池田と小酒井をチョイス。前節、シャドーに入って競り合い業務をこなした池田が一列下がったことで、ハイボールの競り合いよりも「繋ぐ」ことを選んでGKをムンに変更。だと思ったんですが、割と蹴りましたムンさん。ここが前半に「どういうこと???」というポイントではあったんだけれども、ホームで勝つというよりは負けないことを選んだ戦い方でした。いつもならゴールキックの時にムンと安藤で最終ラインからリスタートしてボールを繋ぐことが多かったのに、この試合に限っては蹴る割合の方が断然高かった。そういう意識だったということです。理想よりも現実。藤枝のハイプレス対応もあったとは思われる。1トップ鮎川、シャドーに野村と髙橋大悟。左に野嶽、右に吉田・F・真那斗。3バックは左から香川、安藤、ペレイラ。ベンチには遂に町田也真人が復帰。心強い。

対する藤枝。プレーオフ圏内を目指せる順位であるが故に、アウェイでも勝ちに行く姿勢を持っていた野心的な状況。この状況を逆手にとってカウンター主体で試合を組み立てた我が軍。がしかし、ボールを保持され過ぎて相当に苦しんだ。3-4-2-1同士のミラーゲームではあったものの、余計な保持は放棄し、裏を狙う意図で単発の攻撃に終始してしまい、ゲームは藤枝に支配されてしまった。何度もゴールを割られそうになるも、なぜかこの試合、いつもなら簡単に割られるはずのゴールは堅く閉じられたままであった。運、念、呪い、色々なものが渦巻いていた気がする。 

ちなみに私は、前節の試合内容で自信過剰になってしまい、藤枝に対して4対2くらいの乱打戦で勝つんじゃないかと思って久々にWINNERくじを購入。前半の内容を見てただただ青ざめるだけでした。ただこの念というか、情念、欲望、そういったものがゴールを割らせないことに繋がったという事にしてこうではないか。皆、この試合に臨むにあたって色々やったと思うんです、それらがゴールを守った、そういうことにしておきましょう。守備陣がギリギリで頑張ってくれたんだけど。

試合が動いたのは42分。5-4-1でブロックを敷くトリニータの守備を前に人とボールを動かして迫る藤枝。ふわっとしたボールを前線に供給した藤枝の攻撃に対し、そのボールを安藤が跳ね返し、再び藤枝がボールを保持しようとするもこぼれてしまう。こぼれ球に反応したのが小酒井。ダイレクトで前線に1本スルーパスを通すと、鮎川が単騎で抜け出してペナルティエリアに侵入。鮎川は藤枝DF山原に倒されてPK獲得。このPKを自ら決めて先制できてしまった。鮎の季節です。PKの重圧に屈することなくキッチリ決めてくれました。ありがとう鮎川。


非常に苦しんだにも関わらず、ゲームの様相をひっくり返すことに成功。これまで大分トリニータはシーズンの中で保持して攻めあぐねて退場者を出して苦しんだ試合がいくつもあったけれども、全て逆の現象が発生することもあるんですね。保持しない方が勝ってしまう、残念な潮流。藤枝のサッカー、面白いのに。サッカーは分からん。守備的に試合に入り、カウンター主体で負けない戦いを選んで、耐え忍んで得た大チャンス。得点した上に、藤枝はPKを献上した山原が2枚目の警告で退場。リードし、数的優位の状態で前半を終えることが出来てしまった。念です。情念です。欲望です。後半に3得点してサッカーくじが当たってしまうのでは?と、ほくそ笑みました。

よく読むと「背後をやられいように」と、よく分からないことになっています。ヨロレイヒ的な民謡だろうか?背後をヨロレリヒ。先制したし、退場者も出て数的優位なのでね、保持して押し込みましょうにトライした後半は背後をヨロレリヒでした(どういうことだ?)要はリスクを少なめにしつつ、保持して攻撃しながら時間を使うことが出来ていたと思います。ヨロレリヒ。藤枝も諦めずに過剰に走って攻撃を組み立て続けましたが数的優位ですから。前半よりは余裕を持って守れたと思います。守備陣集中していました。


待望の追加点は84分。ムンのロングキックを交代で入っていた長沢が競り勝って前線にボールを繋ぐ、そのボールをこれまた交代で入った屋敷が収めて前線にスルーパスを出すも跳ね返される。こぼれ球を藤枝が拾って横パスで展開しようとするも、吉田・F・真那斗がカットに成功。カウンターを阻止出来て上出来のプレーだったのですが、その後が圧巻。吉田がカットしたボールを精一杯足を延ばしてマイボールに。そのボールに宇津元が絡んで反転スルーパス。吉田はそのまま前線まで走ってボールを受けてシュートするも一旦はGKに弾き返されてしまう。しかし、走り切る者にはご褒美が待っていた。こぼれ球は再び吉田の足元に。2度目のシュートはGKの逆を突いて見事な突き放しゴールとなりました。体力を使い果たしているはずの80分過ぎに素晴らしいプレーの連続でした。ゴールを決めた後、ゴール裏までよく走れるなと思いました。若いって素晴らしい。プロ初ゴールおめでとう。

後半は攻撃も活性化してチャンスは多くあったのだけれども、この1得点止まり。私のサッカーくじ的には2得点足らなかったのでモヤモヤはしてました。もっと攻めろよと。そんなモヤモヤを吹き飛ばしてくれたのは屋敷。一人、ワントップ業務をこなし続ける屋敷はサッカーくじ的中の希望でした。最後の最後までチャレンジし、アディショナルタイムにドグソで藤枝CB中川を一発退場に追い込んで藤枝の3バックをほぼ粉砕。得点こそできませんでしたが、屋敷も仕事をしました。沢山時間を使ってくれた。町田也真人も久々にピッチに立ったし、交代メンバーを含めて全員でもぎとった勝利となりました。藤枝は良いサッカーをしていたのにも関わらず、退場者を2名出してしまい、プレーオフ争いが難しくなってしまったかもしれない。

ムンは後半に藤枝のハイプレスを受けながらリスク少な目のプレーでプレス回避が出来ていたので後半に関してはムンのチョイスが当たったかなという印象。とにもかくにも久々のクリーンシートです。2-0での勝利となりました。サッカーくじ当選には2得点足りないんだけれども、まぁ贅沢ってもんよ(涙)勝てれば良いんです、勝てれば。この試合に関しては勝利が、勝ち点3が必要な状況でしたんでね、4000円の賭け金は前半の情念と変わったと思えば安いもんです。ホームで勝利出来て本当に良かった。

この試合の勝利で最下位群馬の降格が決定。まだ対決を残しているので逆に不気味なんだけれども。順位も変わらず、残留を確定出来た訳でもないんだけれども、勝ち点3を積めたことは良い事です。吉兆です。残留を目標とし、生き残りましょう。


2024/09/22

2024年 明治安田J2リーグ 第32節 横浜FC戦

【横浜FC 1 - 1 大分】


2週連続のアウェイ観戦記。横浜に行って来ました。横浜はアクセスが良いので楽です。日中はまだまだ暑いですが、夕方になれば走れる気候。この日のニッパツは風が若干強く、涼しかったものの先週の徳島のトラウマを思い出させる環境だったのですが、前半はちゃんと風上を選択し、そして後半開始と同時になんと風向きが変わるという奇跡も起きていて、風の良い影響しか受けなかった試合でした。あんな試合もあれば、こんな試合もある。不思議。おそらくは亀です。亀が来たお陰で色々好転したのです。





代表で保田を欠く今節。ボランチの人選をどうするのか気になっていました。いつもの3-4-2-1でCBは左から香川・安藤・ペレイラ。ボランチが弓場と中川で右に吉田・F・真那斗、左に野嶽、鮎川のワントップに野村と池田がシャドーという組み合わせ。この試合、シャドーに初めて入った池田がキーマンとなった。GKは濱田太郎を継続していて、ロングボール多めになりがちな中、競り合いの業務をこなしつつ、プレスもボールの受け渡しも出来るとオールラウンダーっぷりを発揮。なぜ今まで隠していたのか。カチッと人選と戦術がハマった音がした。横浜だけにハマった。ベンチには待望の得点が期待できるFW、長沢が復帰。

対する横浜FC。我が軍と同じく3-4-2-1を運用中。この試合は「声を出して読みたいMF」こと、ユーリララが出場停止。その影響だったのか何なのか、え?首位のチーム?と感じてしまったのが正直なところ。17戦負け無しで安定した結果を出し続けている印象は持てなかった。しかし、やり口は判った。DF福森から放たれる「いやらしいFK」を軸にセットプレーを武器にして手堅い試合運びをしている模様。ずるい。福森のキックは相当に厄介でした。J2で首位なのにスタジアムに空席が目立つのは謎。どういうことだ?個人的にJ2でNo.1だと評価しているCBンドカとか、クオリティの高い選手は多い。不思議と横浜FCとのニッパツでの戦いは熱戦になることが多く、名試合を生み出すイメージ。


試合は大分トリニータのハイプレスがハマり、久々に攻守シームレスを発揮することが出来た。試合内容でピークだったアウェイ水戸戦の前半のような、今シーズン追い求めていた内容が復活した印象。走れるんです、走れる季節がようやく到来したんです。鮎川のプレス、野村の保持、ボランチに入った中川の献身っぷりに加えて、池田です。池田。身長もあってハイボールに競い、強くしなやかにボールに絡み、保持やセカンドボールの奪取に貢献。前半、意外にもゲームを圧倒的に支配できてしまった。


横浜FCのボランチの脇のスペースを起点に保持から前進してシュートチャンスを量産。残念ながら決定力だけは足りていないので決め切れなかったけれども、首位を相手に後は決めるだけ、という試合展開だった。野村の決定機は超惜しかった。3連敗しているチームが、首位相手にここまで「前から行くぞ」というメンタルになっていることがまず素晴らしかった。横浜FCにほぼシュートを打たせないまま飲水タイムまで進む。

前半途中で濱田太郎がセンターサークル付近に陣取ったので、さすがに出過ぎじゃないかと少し珍しく感じて写真を撮ったのだけれども、強気のポジショニングではあった。ハイプレスのリスクとバランスが難しい問題。32分に先制を許した場面はプレスを剥がされてワンタッチで前を向かれて先制点を献上してしまった。ハイプレスで相手陣内に押し込み続けることを前提とした場合、1枚剥がされると致命傷を負う。しかし、この日の大分トリニータは1失点で下を向くことなく、戦う姿勢を継続する強さがあった。何があった?ニータンか?1失点しても尚、ハイプレスを継続。ゲームの支配は続いた。唯一恐ろしかったのが福森さんのFK。


邪魔になった大分トリニータ側の水が入ったカゴを足蹴にしたりせず、ちゃんと手で移動する福森さんはきっと良い人です。この人のキックのクオリティだけがJ2では図抜けており、いやらしいスピードと曲がり方をするのでいちいちドキドキしました。うちのCB陣、特に安藤とペレイラはよくぞ跳ね返し続けたと思います。恐ろしいボールが多かった。前半は圧倒するも、1点ビハインドで折り返し。


前半が風上で、後半は風下になってしまうなと思っていた矢先、風向きが変わった。夕立のような雨がパラついた後、常に追い風状態。後半は風が弱まったのでほぼ影響は無かったとは思います。ボールを保持したのは引き続き大分トリニータ。同点弾は64分。カウンターのカウンターになったような、クロスカウンター状態でボールを高い位置で即時奪還して攻撃に結び付けた見事な得点。弓場のボール奪取から、吉田が受けてスルーパス、野村と交代で入った髙橋大悟のアシストで決めたのは鮎川。









即時奪還からのクロスカウンター。コーナーキックを跳ね返されて、そのままカウンターを受けると思いきやのボール奪取。中川、弓場の両ボランチが球際で戦ったことが起点。弓場がボールを奪い切ったのがお見事。髙橋大悟&鮎川のコンビネーション。吉田のスルーパスも良かった。良い得点でした。


ゴール後に自ら決めたボールをゴールネットから持って行く鮎川。鮎が網にかかった感じが良い。秋です。子持ち鮎の季節です。首位相手に同点に追いついた。ニッパツ三ツ沢は名勝負量産工場。次の1点が勝負を決める戦いへ。





お互いの監督が選手交代を繰り返す。大分トリニータはどうしても後半に強度が落ちる課題があって、ハイプレスを90分継続することは未だ実現出来ず。終盤は押し込まれる状態が続く。ワントップの鮎川を下げて屋敷をワントップに据え、長沢をシャドーに入れる。ほぼ屋敷の単独カウンターで攻撃を創るしか無くなった。何度か突破のチャンスはあれども、ンドカにキッチリ阻止されてしまう。相手はJ1でもやれるレベルのCB。マッチアップは見応えがあったけれどもあと少しのところで決定機は作れなかった。

終盤は押し込まれることが多かったけれども、本当に、よくぞ跳ね返し続けたと思います。守備陣はよく踏ん張ってくれました。ドローで終了した直後、大の字になる吉田としゃがみ込むペレイラ。粘って得た勝ち点1。この試合の内容では勝利しなければならなかったと思います。それでも追いついて首位相手に勝ち点1を持って帰れることはネガティブではありません。一番良かった状態に戻った試合内容、試合終盤に屋敷ワントップで継続したハイプレスとカウンター。この試合に向けた準備とチャレンジが垣間見れた試合でした。首位相手にここまでやれるのであれば、他の相手にも自信を持って対峙できるはず。



試合後にピッチ上で円陣を組んで中川さんの檄が飛んでましたが、この難局を乗り越えるためにこの日のメンタルを継続してトライしてくれれば結果は付いてくると思われます。残り6試合、踏みとどまって欲しい。

ニータンも勝ち点を積み重ねることが大事と言ってますんでね、次節、ホームで勝利を手にして欲しい。連敗は止められました。ホームでの勝利を願いたい。


2024/09/15

2024年 明治安田J2リーグ 第31節 徳島戦

【徳島 3 - 1 大分】

徳島に行って来ました。陰鬱な週末は旅をしても続きます。四国は行き辛いので遠慮しがちなのですが割と直前で決断しまして、J2のうちにJ2の試合を、観れるうちに観ておかないといけないと思い立った訳です。いや、でもビックリした試合でした。前半にこんなにうちが弱かったのかな?って思ってドキドキしましたけれども、後半も観て風の影響が大きかっただけか、と自己分析して落ち着きました。結局負けたんだけど。



徳島は20周年記念試合と銘打って光の演出。我が軍の30周年記念試合の方が盛り上がったし、コラボとかの演出も上回ってるんだけど、10年の差がありますから。10年若いクラブがここまでやれれば十分凄い。ほぼホームだけで1万人以上集まったし、シャツを配布したイベントとしては成功だったのではなかろうか。







湿度が80%近くあった環境。風が強かった。大分が陣取るアウェイスタンド側からホームゴール裏側のゴールへと風が吹く状況で、前半はGKのロングフィードが押し戻されて落下点に入れず、ボールをコントロールされてセカンドボールを制圧されて押し込まれる展開になる。これが前半と後半でクッキリ内容として出たので、どうしても一方的な展開になりがちであった。


徳島ゴール裏の写真。旗を見てくれ、旗を。風がずーっと吹く環境でした。涼しく観戦は出来たのよ。試合終了間際に雨も混じって嵐っぽくなったのだけれども、雨粒が風に乗って風が可視化された時に難しいコンディションだったな、とは思いました。

そんな風の中でハマタロウのチョイスだったので、蹴るけど空中でボールが戻ってマイボールに出来ない展開になりました。3バックは野嶽、安藤、吉田という組み合わせ。ボランチに弓場と保田、左に宇津元、右に松尾、野村と髙橋大悟がシャドーでワントップに鮎川。伊佐と中川が怪我でベンチ外、出場停止で香川を欠いたメンバー。ワントップが得意だと言い張る鮎川が前半には全然競れていなくて、本当に得意なのか?と疑ってしまったのですけれども、あれは風だ。後半に徳島が全くセカンドボールを拾えなくなったのを目の当たりにして、理解した。実力差とかボールの動かし方とか関係無いくらいにはGKからのフィードに対して競れなくなっていた。落下地点を予測できないので跳ね返す側が常に有利でした。ゲームキャプテンとなった野村がコイントスで陣地を選んだのを目撃したのだけれども、このスタジアムをホームとしていた経験を持つ野村が敢えてそうしたってことは、前半を風下で耐えて、後半に風上から勝負するゲームプランだったのではないかと推測する。残念ながら3分で2失点したので全て崩れ去ったのだけれども、フットボールとしての評価は普通じゃない試合として忘れても良いかなという印象になりました。前半だけ観た時は混乱したけれども、後半のあのプレーの入れ替わりっぷりを目の当たりにすると、そういうことか、としか思えませんでした。狙いを反復できる環境が一方的に有利になるので、そういう試合です。体力のあるうちに風上から3得点出来た徳島の勝ち。

その徳島、夏に岩尾が浦和から出戻りして別チームになった印象。保持による対ハイプレスが安定した。この試合は出場停止などがあって永木が3バックに入ったりと普通じゃない並びの3-4-2-1でミラーゲーム。渡、柿谷とタレント自体は揃っているので強すぎる保持の思想で躓かなければ真ん中より上にいなければおかしい戦力ではある。


蹴るスタイルで風に戻されて保持できず、元気な徳島に波状攻撃を浴びて3失点。もしもピッチ選択が前半に風上になれたとして、上手く環境を利用して攻められたかどうかは分からない。蹴るスタイルに変えて、残留に向けて安定した試合運びを目指した矢先のこの環境である。逆風を呼び込んでどうする。慎重に試合に入るチョイスをすべきであった。3失点した後に監督コーチの緊急会合。前半のうちにコーナーキックから1得点でも出来ていたらだいぶ違ったのだろうけれども。残念ながら3点のビハインドのまま前半を終えた。

後半は一転してやりたい放題。並びを変えたとかそういうレベルではなかった。ハイプレスから高い位置でボールを奪い続けることも出来たのはやっぱりセカンドボールの回収が容易になったから。風起点。宇津元アシストだったと思うけれども、髙橋大悟のゴールの流れは素晴らしかった。後半開始ですぐに何度もチャンスが作れたので、風で押し込めたらこうなるんだなって気付いた後半でした。徳島はミスも絡んで前半と全く違うチームになった。

ただ、3点のビハインドを跳ね返せるほどの得点力を発揮できず、チャンスはあっても決め切れない、得点力がJ2では最下位レベルの状態なのでGKハマタロウを前線に上げる荒業を使い始めたのだけれども及ばず。反撃は1点止まりで敗戦となりました。もっと風を、風を上手く使わなければダメでした。

前半だけを観終わった時は本当に心配だったのだけれども、後半も観て気持ちが落ち着いた試合というのは珍しい。どっちに陣取るかでここまで激変する環境も珍しい。風がなければこういう試合にはならなかったと思うので、風無しで戦っていたらどうなったのかは少し気になる。負けは負けなのでね、取り返しできませんけれども、慎重に試合に入るという概念を徹底しないとダメだろうと、ピッチ選択でどっちを選ぶべきだったかは反省せねばなりません。風が強いぞ、どうしようか?は2失点した後に話しても遅い。次のアウェイ横浜戦も大体雨降りますから、秋のニッパツは。名勝負を生み出す秋のニッパツ。環境に負けず、慎重に戦って欲しい。余裕は無い。


2024/09/08

2024年 明治安田J2リーグ 第30節 山形戦

【大分 0 - 3 山形】


30周年、30節、3失点。そこまで3を揃えなくても結構です。遠慮します。陰鬱な週末が続いております。つらい。DAZN生観戦でした。1得点さえも遠い。ケチャップの瓶が空なんじゃないかと思える程にゴールが遠い試合でした。シュートチャンスがガッツンガッツン増えているのに全く決められません。弊社と戦う対戦相手のGKが毎試合、神がかる訳もないので、弊社側の攻撃の問題です。ちょっとプレッシャーがかかり過ぎてシュートを置きに行った感が強く、余裕と自信の喪失、焦りしか感じられない試合でした。幸い、下位チームで勝ち点を積んだのは最下位の群馬が引き分けの1ポイントだけで、ぐっと詰め寄られはしなかったものの、崖っぷちまで来た感じは出ました。ますますプレッシャーを感じる順位です。しんどい。

スタメンに帰ってきたハマタロウ。セービングに定評のある濵田が戦線に復帰。パスミスが続いたムンをベンチに置き、繋ぐよりも蹴ってリスクを回避する形に微修正。しかし、前線の競り合い&ボールキープ業務を伊佐に丸投げする形にしてしまい、セカンドボールの競り合いでは優位とまではいかず、落ち着かない展開から始まってしまいました。業務に過剰な負担がかかった伊佐は前半途中で負傷退場。保持する山形に対し、ハメ切れずに裏のスペースを狙われ続ける構図でした。3バックを香川、安藤、吉田とし、右に松尾を入れた攻撃的布陣は中々機能しなかった。松尾のクロスの質は良かったと思うんだけれども。気候的には少しマシになってきたこともあって走って頑張れてはいたけれども、勝負どころの質がそのまま結果になりました。ベンチには屋敷が戻って来た。

対する山形。シーズン出だしは我が軍同様低迷模様も、経営的に成長を続ける山形は夏にしっかりと得点を取れるFWを補強。ディサロを再獲得し、鹿島から土居も獲得。4-3-3を運用し、ワントップにディサロ、トップ下に土居と急に強豪化。しっかりと真っ当に巻き返し中です。我が軍は得点できる人材を補強できなかったのでピッチにしっかりと結果が刻まれております。経営、強化部、差が出ました。 

現実逃避気味にニータンもめっきり普通のことしかツイートしなくなりました。退場者などでメンバーを変更せざるを得ない中で、GKを代えて若干ミスのリスクを下げつつも、戦術のベースは変えずに挑んだ前半。しかしそれは山形対策と合致したのかどうか。メンバー選考が出来るようで出来ない印象。今日のメンバーが間違いだったかと言われると微妙なところ。ベストではないけれどもベターだったとは思う。落ち着かない前半、先制は山形。右サイドからのロングフィード一発から、土居に裏抜けされて、一発のトラップで質の差を見せつけられてたった一人にゴールを奪われた。一度はハマタロウが止めたものの、再び土居の足元に戻るんだから不思議なものです。必死のカバーもすり抜けられてしまいました。あれはJ1ですね、明らかに普通にJ1でやれる選手です。J2に降りてこないで欲しいレベルの選手でした。



先制されてからは徐々にボールを持って押し込む形を作れるようにはなったものの、時折冷っとするカウンターを浴びつつ、一進一退の攻防が続いた。相変わらずCKは得点に繋がりません。攻防の中で伊佐が痛んで鮎川に交代。CFタイプが遂に居なくなりました。ブラジル人FWが復帰していたような気がするんだが気のせいだろうか。GKから繋がずに、蹴るスタイルにしたら前線に長身・身体張れるタイプが居なくなるという、ここまで噛み合わなくなる辛い試合も中々無いと思います。毎回どん底を更新する内容でリードされたまま前半を終える。

GKをハマタロウにしてリスクを回避したのに、CB香川が退場した時は皆さん白眼を剥いたと思います。私も剥きました。止める、蹴るの基本的技術。閉まらないドーム。心配な芝。何だか負のスパイラルから抜け出せません。さらに与えたそのセットプレーから追加の失点までしてしまうのは強烈でした。3失点目もペナルティエリア脇で与えたセットプレーを沈められてしまった。



それでも、選手達の戦う気持ちに陰りが無かったことだけは救いだったと思います。一人少ない状況でもチャンスまでは作れていたし、そりゃまぁ決め切れなかったけどさ、よく走ってボールを回収して継続してゴールに迫れたとは思います。それが引いて守っていた山形相手だったとしても、一人少なかったんでね、全員が110%で走らないと穴埋めできませんからね、何とか形には出来ていたので、その点は良かったとは思いますよ、えぇ。スタイル自体は変更せずにやり切ろうとしているのでね、継続か、残留だけを目標に保持せずに放り込みに徹する形で変更か、判断の時ではあります。一度落ち着いて整理すべきタイミングでしょう。



結果的には0-3という惨敗。シュートチャンスは多くあれど、決め切れないのはプレッシャーを感じ過ぎと私の眼には映った。自信を持って、余裕を持ってやって欲しいのだけれども、今の状態ではなかなか難しいかもしれない。しかしだ、これはもう選手達が頑張らねば打破できないし、我々はそれを応援しているし、乗り越えてもらうしかない。ケチャップの蓋を空けるのだ。


2024/09/02

2024年 明治安田J2リーグ 第29節 千葉戦

【大分 0 ー 2 千葉】


ホームの試合はDAZN無音観戦。台風で暑さが吹き飛ばされると期待していたら生まれ故郷に警報が出まくっててビビりました。県北地域の皆さん無事でしょうか?大分トリニータは無事ではありませんでした。台風の影響で開催も危ぶまれたこの試合、当日は晴れていましたが、移動や準備はままならず、両チームにぶっつけ本番感はありました。大分トリニータ側がリミテッドユニフォームを着た影響なのか?ジェフが何故かホームのユニフォームを準備するという混乱っぷり。移動が大変だったんだろうね・・・。スタジアムの芝も、今ドームの屋根が閉まらない影響でどっぷり濡れたからなのか?両チームのプレーがとんでもなく精度が低い試合の入りでした。それゆえにスリリングで面白い展開が連続したのだけれども、「ズコー」

_(┐「ε:)_ ←こんな感じのイメージね

「ズコー」みたいな失点が生まれそうな雰囲気しかない試合でした。実際生まれてやがんの。ズコー。白眼剥きましたよね。陰鬱な週末、何とかならないでしょうか。

頼む燃えろとはどういうことなのかは分かりませんが、野嶽を2試合の出場停止で失った我が軍は左サイドに宇津元を投入。それ以外は変更なし。現在の序列として繰り上がって松尾がベンチ入り。J2残留ラインがすぐそこまで来てしまっているので、勝ち点が必要な状況だからこそベテラン・中堅勢中心のメンバー構成になっているけれども、それでこの試合のようなクオリティだと酷く落ち込みます。夢や希望を売りにする稼業なのでね、我々観戦している側を燃やすような選手を起用して欲しい。この試合で結果出さなきゃもう後がないというくらいの選手が、そのプレーを、ピッチでの覚悟を販売して欲しい。若手よ、出て来てくれよ。30周年でなぜかピンク色のユニフォームをご提案されても、頼まれても、あの内容では燃えない。


対するジェフ。2017年からしばらく負けない相手になっているので大量に預けている勝ち点を引き下ろす「勝ち点ATM」くらいにしか思っていなかったのですが、再び負けて貯金を始めてしまいました。定期預金は解約したつもりだったのにな。死ぬほど預けてんだけど、勝ち点。今年フクアリに行ったときに感じたスタジアムの「ポジティブで異常な一体感」に、もはやJ1を知っているサポーターは入れ替わり、純粋にJ2のチームとしてJ1にチャレンジしていると思い込んでいる、かつて古豪として結果を出していたJ1時代を知らない世代のサポーター達への、正しい新陳代謝が行われた印象だった。もはや誰も大分には何だかんだあっても負けないなんて思っていないのではないか?かつてを知る諦め世代が本当に諦めてスタジアムの隅っこに移動したのならば素晴らしい。その素晴らしい環境の中で徐々にチームは調子を落としてしまっている模様。走るチームほど苦戦する酷い夏です。印象はガラッと変わってしまって、雑なチームに見えてしまった。春頃とか、去年のチームの方が手堅い、全て丁寧だったのに。4-2-3-1を運用中。試合の入りから我が軍同様、変なミスが多くてスリリングな試合展開を提供。お付き合いだったのか、何なのか。不安定な試合の入りでした。前半の途中までを観て、ジェフは今年もダメなのかなって思ってしまった私は古参です。


今シーズン、大分トリニータにはスタジアムを熱狂に包むようなのサッカーを目指すという目標があったのだけれども、読者の皆さんは覚えていらっしゃるだろうか?この試合、入りから面白いとは思った。お互いに目指しているサッカーは似通っており、課題も似通っている。プレスとバランス。ボールを奪いに行けると判断して全体で押し上げる場合、行けないから下がる場合。前線と中盤と守備陣が呼吸を合わせて連動が必要な戦術。そんなトレンドに沿った理論派監督が作り出す戦術を遂行しようとする選手達がミスを繰り返して攻守の交代が切り替わってしまうという、だれも望んでいない熱狂。いや、熱狂より不安が勝ってしまった前半でした。大分トリニータもジェフも大丈夫なのか?そんなミスをミスで上塗りし続けるような展開で、変な意味で面白かったんだけれども。芝が異常だったのか?暑さのせいなのか?台風で準備できなかったせい?理由は分かりませんが不安定プレーが多い試合となりました。例えるならこの中でJ1に行ける人選手権みたいな、早いプレースピードが求められる局面での、しっかりとしたパス、トラップが出来たら決定機!!みたいなシーンで悉くミスをするという両軍の織りなすサッカー。サッカーにミスは付き物なので、ミスを恐れずにチャレンジすることが重要なメンタルのスポーツでもあるけれども、ちょっと流石にお粗末でした。そんなどっちが先に致命的にミスするんだ選手権とも言えるような展開の中、致命的なミスをしたのは大分トリニータでした。我慢大会に負けです。


確かにジェフのハイプレスはあったけれども、そこまでのプレッシャーが無い中で、狭い所を通して中盤に渡そうとしてGKムンからのパスはJ2で得点を量産しているFW小森にひっかかり、そのままゴールを許すという、白眼剥く失点シーンでした。ズコーでした。確かにそこを通せたらフリーの選手には渡せるけれども、リスクが大き過ぎたプレー。それは誘いか、仕掛けだったのか。中盤フリーにさせておいてからの、FWでパスコース絞る、敢えて出したくなるよね的な?誘い?そんな気もしました。ムンさん、ミスをした愛媛戦以降のプレーが素晴らしく、ミスを乗り越えてチャレンジしまくっていたので、逆にそのチャレンジ要素を狙われたのかもしれない。今のチームに苦しい、先の失点です。ここからジェフはバランスを後ろに取るようになり、セットされた状況を崩さないといけなくなった大分トリニータの一人相撲が続くことになります。前半はリードされて終了。

後半は若干控えめになったジェフのプレスもあって、保持率は上がったトリニータですが、ジェフの守備を崩し切れない。守ると決めたら守るジェフです。いつもコーナーキックは多く獲得できるんですが、決定機に繋げられない。そんな大分トリニータの隙を突き、右サイドから左サイドに大きく展開をしてクロス1本で再び小森に決められて2点差。クロスの質ですね、土曜日に観たJ1の試合だと本当に素晴らしいクロスが飛び交うんだけど、我が軍のクロスはなかなか得点に結びつかない。「こうやるんだよ」ってのを見せつけられた感じでした。決めた人、クロス上げた人。J1に行ける人選手権、2名だけ該当です。


その後、若手を投入するも1点も奪えずに終戦となりました。試合内容的に、両軍にミスが多かったのでやはり台風の影響だとか、雨での芝のコンディションなど、きっとピッチレベルでは何かあったんだろうとは感じました。ただ、それを差し引いても両チームの選手達のプレーの質は残念だったと思います。正直、ジェフから勝ち点を取るのは厳しいかなと思っていたのですが、この日のレベルのジェフであれば勝てそうなコンディションだったので非常に惜しい。チャンスはあった。活かせませんでした。

最後に順位表です。もはや残留戦線にどっぷり浸かりました。生き残るための生存戦略を立てなければなりません。一度失敗した経験を活かす時です。J2に残るためには全て、攻守も、試合の結果も、切り替えて素早く、対応して行きましょう。生き残る。