2024/09/22

2024年 明治安田J2リーグ 第32節 横浜FC戦

【横浜FC 1 - 1 大分】


2週連続のアウェイ観戦記。横浜に行って来ました。横浜はアクセスが良いので楽です。日中はまだまだ暑いですが、夕方になれば走れる気候。この日のニッパツは風が若干強く、涼しかったものの先週の徳島のトラウマを思い出させる環境だったのですが、前半はちゃんと風上を選択し、そして後半開始と同時になんと風向きが変わるという奇跡も起きていて、風の良い影響しか受けなかった試合でした。あんな試合もあれば、こんな試合もある。不思議。おそらくは亀です。亀が来たお陰で色々好転したのです。





代表で保田を欠く今節。ボランチの人選をどうするのか気になっていました。いつもの3-4-2-1でCBは左から香川・安藤・ペレイラ。ボランチが弓場と中川で右に吉田・F・真那斗、左に野嶽、鮎川のワントップに野村と池田がシャドーという組み合わせ。この試合、シャドーに初めて入った池田がキーマンとなった。GKは濱田太郎を継続していて、ロングボール多めになりがちな中、競り合いの業務をこなしつつ、プレスもボールの受け渡しも出来るとオールラウンダーっぷりを発揮。なぜ今まで隠していたのか。カチッと人選と戦術がハマった音がした。横浜だけにハマった。ベンチには待望の得点が期待できるFW、長沢が復帰。

対する横浜FC。我が軍と同じく3-4-2-1を運用中。この試合は「声を出して読みたいMF」こと、ユーリララが出場停止。その影響だったのか何なのか、え?首位のチーム?と感じてしまったのが正直なところ。17戦負け無しで安定した結果を出し続けている印象は持てなかった。しかし、やり口は判った。DF福森から放たれる「いやらしいFK」を軸にセットプレーを武器にして手堅い試合運びをしている模様。ずるい。福森のキックは相当に厄介でした。J2で首位なのにスタジアムに空席が目立つのは謎。どういうことだ?個人的にJ2でNo.1だと評価しているCBンドカとか、クオリティの高い選手は多い。不思議と横浜FCとのニッパツでの戦いは熱戦になることが多く、名試合を生み出すイメージ。


試合は大分トリニータのハイプレスがハマり、久々に攻守シームレスを発揮することが出来た。試合内容でピークだったアウェイ水戸戦の前半のような、今シーズン追い求めていた内容が復活した印象。走れるんです、走れる季節がようやく到来したんです。鮎川のプレス、野村の保持、ボランチに入った中川の献身っぷりに加えて、池田です。池田。身長もあってハイボールに競い、強くしなやかにボールに絡み、保持やセカンドボールの奪取に貢献。前半、意外にもゲームを圧倒的に支配できてしまった。


横浜FCのボランチの脇のスペースを起点に保持から前進してシュートチャンスを量産。残念ながら決定力だけは足りていないので決め切れなかったけれども、首位を相手に後は決めるだけ、という試合展開だった。野村の決定機は超惜しかった。3連敗しているチームが、首位相手にここまで「前から行くぞ」というメンタルになっていることがまず素晴らしかった。横浜FCにほぼシュートを打たせないまま飲水タイムまで進む。

前半途中で濱田太郎がセンターサークル付近に陣取ったので、さすがに出過ぎじゃないかと少し珍しく感じて写真を撮ったのだけれども、強気のポジショニングではあった。ハイプレスのリスクとバランスが難しい問題。32分に先制を許した場面はプレスを剥がされてワンタッチで前を向かれて先制点を献上してしまった。ハイプレスで相手陣内に押し込み続けることを前提とした場合、1枚剥がされると致命傷を負う。しかし、この日の大分トリニータは1失点で下を向くことなく、戦う姿勢を継続する強さがあった。何があった?ニータンか?1失点しても尚、ハイプレスを継続。ゲームの支配は続いた。唯一恐ろしかったのが福森さんのFK。


邪魔になった大分トリニータ側の水が入ったカゴを足蹴にしたりせず、ちゃんと手で移動する福森さんはきっと良い人です。この人のキックのクオリティだけがJ2では図抜けており、いやらしいスピードと曲がり方をするのでいちいちドキドキしました。うちのCB陣、特に安藤とペレイラはよくぞ跳ね返し続けたと思います。恐ろしいボールが多かった。前半は圧倒するも、1点ビハインドで折り返し。


前半が風上で、後半は風下になってしまうなと思っていた矢先、風向きが変わった。夕立のような雨がパラついた後、常に追い風状態。後半は風が弱まったのでほぼ影響は無かったとは思います。ボールを保持したのは引き続き大分トリニータ。同点弾は64分。カウンターのカウンターになったような、クロスカウンター状態でボールを高い位置で即時奪還して攻撃に結び付けた見事な得点。弓場のボール奪取から、吉田が受けてスルーパス、野村と交代で入った髙橋大悟のアシストで決めたのは鮎川。









即時奪還からのクロスカウンター。コーナーキックを跳ね返されて、そのままカウンターを受けると思いきやのボール奪取。中川、弓場の両ボランチが球際で戦ったことが起点。弓場がボールを奪い切ったのがお見事。髙橋大悟&鮎川のコンビネーション。吉田のスルーパスも良かった。良い得点でした。


ゴール後に自ら決めたボールをゴールネットから持って行く鮎川。鮎が網にかかった感じが良い。秋です。子持ち鮎の季節です。首位相手に同点に追いついた。ニッパツ三ツ沢は名勝負量産工場。次の1点が勝負を決める戦いへ。





お互いの監督が選手交代を繰り返す。大分トリニータはどうしても後半に強度が落ちる課題があって、ハイプレスを90分継続することは未だ実現出来ず。終盤は押し込まれる状態が続く。ワントップの鮎川を下げて屋敷をワントップに据え、長沢をシャドーに入れる。ほぼ屋敷の単独カウンターで攻撃を創るしか無くなった。何度か突破のチャンスはあれども、ンドカにキッチリ阻止されてしまう。相手はJ1でもやれるレベルのCB。マッチアップは見応えがあったけれどもあと少しのところで決定機は作れなかった。

終盤は押し込まれることが多かったけれども、本当に、よくぞ跳ね返し続けたと思います。守備陣はよく踏ん張ってくれました。ドローで終了した直後、大の字になる吉田としゃがみ込むペレイラ。粘って得た勝ち点1。この試合の内容では勝利しなければならなかったと思います。それでも追いついて首位相手に勝ち点1を持って帰れることはネガティブではありません。一番良かった状態に戻った試合内容、試合終盤に屋敷ワントップで継続したハイプレスとカウンター。この試合に向けた準備とチャレンジが垣間見れた試合でした。首位相手にここまでやれるのであれば、他の相手にも自信を持って対峙できるはず。



試合後にピッチ上で円陣を組んで中川さんの檄が飛んでましたが、この難局を乗り越えるためにこの日のメンタルを継続してトライしてくれれば結果は付いてくると思われます。残り6試合、踏みとどまって欲しい。

ニータンも勝ち点を積み重ねることが大事と言ってますんでね、次節、ホームで勝利を手にして欲しい。連敗は止められました。ホームでの勝利を願いたい。


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