2019/03/10

2019年 明治安田生命J1リーグ 第3節 磐田戦

【磐田 1 - 2 大分】



昨年J1参入プレーオフで東京ヴェルディを寄せ付けず、J2の夢を砕いたジュビロ磐田。そのジュビロ磐田を相手に、J2オールスターズ大分トリニータがJ2の仇をとれるかどうかという試合。J2以上、J1未満王者決定戦。見事、敵の本拠地で勝ち点3を得てJ2の仇討ちに成功。J1でもやっていけそうな手応えを得た試合となりました。


磐田との試合では「さわやかのハンバーグ」を食べまくるのがアウェイサポーターの定番ではありますが、私は浜松にある天丼屋さんに行きたくて仕方なかったのでこの機会に行って来ました。浜松駅前にある天錦という小さいお店なのですが、まずは動画を観て欲しい。


店主がカウンターの向こうで油に卵黄を入れるんだけれども、もう直接手が入っちゃってて意味が分からない。卵黄だけを揚げる。これを見ただけで食べたくなって早2年。なかなか浜松に行く機会が無かったのでこの際にと行って来ました。カウンターメインの小さめのお店。




天丼1000円に詰め込まれた、こだわりが凄かった。写真じゃ普通以下の天丼に見えるかもしれませんが、天丼なんだけど、他の天丼とは明らかに違う何かがあった。喰べるたのしみ、生きるよろこび。深い。細かいお仕事に衝撃を受けた。美味しかった・・・。黄身が半熟で天ぷらになっていて、それがご飯の真ん中に鎮座。たれも美味、米もサラサラ。卵も絡まって色々な味がハーモニーとなって襲い掛かる。これはおススメしたい。満腹感と共にスタジアムへ。喰べるたのしみ、生きるよろこび。









久々のヤマハスタジアム。どの席からも観やすい専用スタジアムなのですが、今日はバックスタンドで観戦。メインスタンドは席が少な過ぎ、出遅れて入手が困難でした。バックスタンドはただひたすらに眩しい。そして座席が若干高い。普通に座っても、つま先立ちになる感じで疲れる。位置が高いのだ。おかげで観やすいんだけれども、足がプラプラするので、上級観戦者は小さな台を持参していたのが特徴的。繰り返し繰り返し、選手・スタッフに対する罵倒をするなとか、公序良俗に反することはするなとアナウンスされまくっていた。治安はとても良かったので逆にしつこいアナウンスが恐ろしかったです。


水曜日のルヴァンカップを挟み、今日選ばれたスタメン。勝ち越しゴールを決めた後藤が先発を勝ち取り、オナイウ阿道がベンチ外へ。ボランチはティティパンと前田。丸谷はベンチ。星と伊佐がルヴァンカップで躍動したからか、ベンチ入りを勝ち取る。まだフィットしていない選手達も多い印象ですが、個人個人の能力は疑いようが無いので、時間が必要です。戦術を理解しながら、個性を活かす、活かされる。特徴の相互理解。ここの練度はまだまだ伸びしろがある段階。試合に絡めないメンバーも必ずチャンスは巡ってくるチーム運営方針です。一つ上の段階に駆け上がるためには融合が必要。そういう意味では練度の高いメンバーで得点が取れていることが大きい。得点する楽しみ、生きるよろこび。



我が軍にとってジュビロ磐田戦が楽しみだった理由が1つ。松本昌也との再会。J3時代に10番を背負って優勝へ導いてくれた漢との再会。J2に戻してから出ていきましたから、そこはやはり思い入れが違います。そんな松本昌也がどうも「偽SB」という、よく分からない仕事に従事しているらしく、不安で仕方なかった訳ですが、元気そうではありました。再会する楽しみ、生きるよろこび。スピードよりも緩急の使い方が上手い松本昌也の能力がサイドバックで活かされるのかというと、首をかしげざるを得ないのですが、「偽SB」なるものが一体何なのか、試合が終わった今となっても全く分からなかったので磐田は今年も厳しいのかなという率直な印象です。アウェイで勝っておいて良かった。勝つ楽しみ、生きるよろこび。



試合は磐田がボールを保持する展開から始まりました。ロドリゲス、アダイウトン、ムサエフ、カミンスキーと外国人を4人同時に使ってくる布陣に、川又とJリーグで最も得点数の多い大久保嘉人が絡むんだから弱い訳がない。松本昌也が偽サイドバックに追いやられるのも仕方ない。しかし、ロドリゲスという新外国はボールを持ちすぎる割に何も考えておらず、ボール奪取の餌食に。7分過ぎ、ティティパンのミドルシュートをカミンスキーが掻き出したシーン。この辺りから徐々に大分トリニータが落ち着いてボールを持てるように。



磐田のプレス、マークを剥がしまくりでした。大久保嘉人がボールに寄せる→パス出される→大久保嘉人振り返る→プレスが連動していなくて剥がされている→大久保嘉人激怒、みたいな観ていて気持ちのいい場面が散見されており、これはやれそうだなという雰囲気が漂い始めた矢先、右サイドのカウンターが発動。裏のスペースへ抜け出した後藤のクロスを藤本が冷静に決める。カミンスキーから決めた。J3得点王、ペナルティエリア国を統治する王たる威厳を示すダイレクトシュートでの先制ゴール。落ち着きが違う、落ち着きが。美しい流れのゴールだった。



プレスは嵌らず、先制を許してしまった磐田は大久保嘉人が上がったり、下がったり、ラジバンダリしながら奮闘するもチャンスらしいチャンスは作らせず。またしてもロドリゲスが不用意にボールロストしまくってカウンター発動。30分に抜け出したペナルティエリア国の国王を引き倒して磐田DF大南が一発赤紙召集令状。グズグズだったロドリゲスを引っ込めて、DF櫻内を投入。前半のうちに磐田は1人を欠く状態へ。



これで楽な試合展開になるかと思いきや、アダイウトンの美しいバイシクルシュートが決まってしまい、前半のうちに同点に追いつかれてしまう。何度もあったコーナーキックに対しても良く耐えていたのだけれども、シュートのリフレクトとなったこぼれ球に上手く反応されてしまった。





1人多い訳ですから、焦らずにじっくり、ボールを持てるはずなので、前節の松本戦で出来なかったボールを握りながらサイドから崩す、が実現出来れば勝ち点は持ち帰れる。後半の試合運びは上手でした。じっくりサイドを変えつつ、左サイドで駆け上がりフリーになった福森のアーリークロスを後藤が美しく決めて勝ち越し。あとはこの1点のリードをただひたすらにボールを回して時間を潰すだけ。



磐田は川又へのシンプルなロングボールが最も得点の匂いがするという単調な攻撃に終始しつつも、個の能力が高い川又が厄介この上なかった。途中、川又が出血してしまい、止血しきれずにピッチの外に出る時間帯が多かったことに助けられもしました。ムサエフも非常に厄介なボランチで、攻撃に入るパスの供給元のほとんどがムサエフであったかの印象でした。これに対する交代策も今日はビシビシ先手を打つことが出来ました。ムサエフに対抗して、我が軍の仮想外国人助っ人、イサエフが磐田DFを吹っ飛ばしていたので改めて可能性の塊だなと感じました。星も伊佐もJ1デビューに成功。着々とJ1定着を目論む成長戦略が活発化し始めております。



長めとなったアディショナルタイムもしっかりと試合を終わらせ、無事勝ち点3を持ち帰り。J2ではほとんど警告をもらわなかった鈴木義宜がもう既に2枚も警告をもらっているので、厳しい戦いを強いられているとは感じます。逆にやりがいというか、この壁を乗り越えられるかどうかで成長できるかどうか、J1に定着できるかどうかに繋がるので、場慣れしてもらって、成長に繋げて欲しいと思います。楽しんで取り組んで欲しいものです。喰うか喰われるか、厳しい環境でこそ成長できるもんです。喰べるたのしみ、生きるよろこび。



この日、最もスタジアムが沸いた12,345人という連番となった観客動員。誰かひとりでも欠けたり多かったりしたら達成できない奇跡の数字。



偽SBが何なのかはまだ個人的によく分からないので、分析メディアの解説を待ちたいと思います。身体が完全にプロっぽくなった松本昌也が次は昭和電工ドームに戻って戦う日を楽しみにしておきましょう。本物のSBになっているのか、MFに戻っているのかは分かりませんが。



リーグ戦は連敗を回避し、2勝目を挙げることができました。今日の内容的にはすこぶる良かったものの、楽観視は出来ないとも感じました。厳しい戦いは続く。ただ、縦パスをワンタッチでサイドに叩いた小塚、それを受けて質の高いクロスを上げた高山、そのクロスをダイレクトでシュートした後藤、前半に1度あった、今まであまり観たことのない質の高い連携が素晴らしかった。戦術の上で個の能力が発揮されるとまた一つ上の段階に行けそうな、伸びしろを感じた。成長する楽しみ、生きるよろこび。次はまたルヴァンカップ。連戦を全員で乗り越えましょう。

4 件のコメント:

  1. ホームのジュビロ戦は市陸なので今期昭電ドーム帰還失敗。

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    1. tuck7155様

      コメントありがとうございます。えーっ!なんというタイミングでしょうか。市陸トラップあるから今年は安易にホームスタジアム書いておけばええやろ的な話じゃないですね。ご指摘ありがとうございました。市陸の時にネタにします。

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  2. 藤本の実家が国家となり国王に就任していたとはΣ(゚д゚;)

    真面目な話、この勢いだと夏場に代理人へオファーが殺到するのではという嬉しい悩みもあります(;´∀`)

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    1. とりてん様

      コメントありがとうございます。J3得点王ですから王ですよ。まだ研究されていない感じもしますし、結果を残し続けられるかどうか分かりませんがJ1得点王目指して頑張って欲しいですね。

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