2019/04/21

2019年 明治安田生命J1リーグ 第8節 G大阪戦

【G大阪 1 - 1 大分】



手負いの虎、ガンバ大阪を仕留め切れず。アウェイ連勝と生観戦無敗神話が崩れ去ってしまいましたが、勝ち点1は妥当。試合内容はイマイチだったものの、初のパナソニックスタジアムへの参戦に心躍ってしまいました。ガンバのメインスポンサーということで、宗教上の理由でパナソニック製品は買えない訳ですが、このスタジアムは素晴らしかったと認めざるを得ませんでした。







3階席で観戦したのですが、スタンドに入った瞬間の光景に感動しました。「欧州のスタジアムみたい!」と思いましたよ、欧州行ったことないけどさ。サッカーの試合を俯瞰して観るの大好きおじさんとしては申し分ない勾配と高さがあり、ピッチにも近くて理想的な設計。J3時代もこのスタジアムでは試合をしておらず、ずっと来てみたかった初めてのスタジアムだったので大奮発してメインスタンドの机付きの席を買ってしまいました。散財。











机の幅は小さいですけど、「くくる」のたこ焼きを置くことが出来て、悠然と観戦でした。ふわとろ系のたこ焼き、大好きです。カリカリに揚げたようなどこぞのたこ焼きは認めない派。



この3階席の目の前にあるアクリル板がプラスチックの結束バンドで留められていて、軽く衝撃を受けました。結束バンドって何年かすると劣化して割れるイメージもあって、スタジアムの施工で使われているのは超意外で。でもコストダウンがギリギリまで検討されている痕跡でもあって、削るところを削ってしまえば、サッカー専用スタジアムを建てることが出来るという、夢の痕跡でもある。このスタジアムを基準に地方都市に専用スタジアムという夢が生まれ始めたので日本サッカー界にとってはこの創意工夫が非常に大きな良い効果を生んだのではと、この結束バンドひとつで感慨にふけりました。京都にも建設中ですが、日本中に良い影響を波及させてくれたパナソニックスタジアム。



ガンバのゴール裏もこのスタジアムに適合して、3階席に太鼓が多く、屋根に反響させた音を利用しようとする意図を感じました。大きい旗も3階に沢山あって、このスタジアムでしか観れない光景だったと思います。



もうひとつ、遠藤選手の提案で惜しい場面があったら低音で「ウー」って言う、という雰囲気づくりの決まり。スタジアムもヨーロッパっぽいし、観戦の雰囲気もヨーロピアンテイストに近づけようとする現役選手からの稀有な提案。とても面白い。後半は「ウーウー」言うてはりましたわ。そういうの、単純に楽しいと思うんですよね。このスタジアムでしか観れないものが多くあれば、観光資源としても魅力的になっていくので羨ましい限り。パナソニックスタジアムは良いぞ。



ガンバとのリーグ戦での対戦は10年振り。我が軍のゴール裏も初のスタジアムとあって気合十分。2枚のビックフラッグを左右から広げて並べました。鉄壁のビッグフラッグカーテン。









今日の試合で唯一の後悔は、気合を入れて良い席を買ったのにズームレンズを家に忘れて、チアをズームで撮影できなかったことでしょうか・・・。なんで忘れたんだ・・・・。くやしい・・・・くやしいよぉ・・・・来年リベンジしなければ・・・。



観客動員のためなら幼稚園児向けよりも、こういうチアに例のトリニータイソウでお尻プリプリし(※以下自粛


スタメンは2名の変更。前節怪我をした左サイドの星がベンチ外となり、高山が。シャドーに得点という結果を残したオナイウがそれぞれスタメンを勝ち取りました。少年時代にガンバの下部組織に属していた藤本は気合十分。


対するガンバ、試合が始まるとまさかの3バック。今シーズンは基本4-4-2で戦っていたのに、まさかまさかの大分対策。あのガンバ大阪がですよ?新旧の日本代表を擁するガンバ大阪が?ホームで大分対策を打ってくるという、信じ難い大分リスペクトっぷり。我々が強い、というよりもそれほどガンバの状態がよろしくないってことだと思います。前節藤春が怪我で離脱してしまい、連敗中のチームなのに離脱者が多くなってしまうという泣き面に蜂状態。ガンバレジェンドの宮本監督が、大分対策をせざるを得ないという状態に陥っている。絶不調のガンバ。



宮本監督は前半を捨てた。捨てざるを得ない事情があった。全くもってガンバの前線は我が軍のボール回しにプレスをかけることもせず、前半開始直後から自陣に5バックで引きこもってしまった。以前、我が軍の戦術をアントニオ猪木の風車の理論に例えたことがありましたが、対戦相手がプレッシャーをかければかけるほど、ピンチになればピンチになるほど、風が強いほど強く回る風車の如く、チャンスが作れるのが片野坂式3バック。相手のプレスを受け切って跳ね返す猪木イズム。しかし対峙するのはボール奪取を放棄したガンバ。J2時代に同じように対策をされて苦しんだ時期もあり、これも既に想定内。引きこもられたらサイドから崩す、というのがチーム内の共通の認識。我が軍をリスペクトし過ぎな宮本監督にサッカーの神は微笑まず、右サイドからのクロスがこぼれ、オナイウの身体に跳ね返ったボールが先制ゴールとなる。オナイウ、良い波に乗って来た。良い波乗ってんねぇ。



しかし、驚いたのはこの後。それでもまだボールを奪いに来なかったガンバ。ということは宮本監督は1失点以内は想定内だったということ。それほどまでに前半をやり過ごさなければならなかった事情があった模様。後半に2点取れ!というプランだったとしたら恐ろし過ぎる。しかし、いずれにしろ先発させた渡邉千真が足首をグネってしまい、早々に交代枠を使ってしまったことが響いてガンバのゲームプランは崩れてしまう。とにかく前半はプロのサッカーとしては残念な45分間だった。



後半早々からアンデミウソンを投入し、大胆な攻撃を指示する宮本監督。試合後に分かったことですが、このアンデミウソンもコンディションが万全ではなかった模様。しかし後半からは攻撃する意図が剥き出しとなり、ようやくいつものガンバっぽく戻る。しかし、我が軍もギリギリのところで守備陣が踏ん張る。


さらに畳み掛ける宮本監督は昨シーズンレノファ山口から引き抜いた小野瀬を投入。さらに攻撃を加速させる。特に我が軍の右サイド、岩田が上がった後のスペースを狙っており、右サイドからピンチを招いた。我が軍は受け気味になってしまい、クリアボールが味方に当たりまくって戻ってくるという謎の現象に見舞われる。クリアが下手なだけだけどな!そんなボールを見逃さなかったのが低音ウーでおなじみの遠藤。オウンゴール気味のゴールを許してしまった。攻撃の意思あるチーム、サッカーの神様、微笑む、俺、知ってる。


ヤットさん、22年連続のゴールらしいです。凄いことです。これで試合は71分かけて振り出しに。しかしこの得点後、ガンバから攻撃の推進力は消え、エネルギー切れの雰囲気。交代枠を使い切ってしまっており、走らされっぱなしのガンバの左サイドは限界だった。80分過ぎから途中で入った後藤も攻撃に絡むようになり、何度か決定機を作れたが決め切れず、タイムアップで引き分けとなりました。



パーカーに白Tシャツだけでこんなにカッコいい40代が存在していいのだろうか。前世にどんな功徳を積んだらこうなれるんだ。この宮本監督の手腕が独特で、一点集中型采配でこの難局を乗り越えようとしていた試合という感想しか出てきません。コンディションが揃わない選手達を抱えており、この試合はガンバがガンバらしく戦える時間は約30分。その30分をどこに持って行くかを逆算してプランニングしていたのではないだろうか。怪我人が出て更に想定時間が短くなってしまい、反撃を食らってしまいましたが、もしも後半に2得点以上する前提でゲームを考えていたとしたら恐ろしい監督です。チームが出来ること、出来ないことを読んで、一点集中型の時間帯で一気呵成に乗り越える。連敗中で、4バックのまま戦うよりも前半を捨てて、勝ち点を拾いに行った。この冷静なマネジメントが昨年ガンバを残留に導いた手腕なのではなかろうか。やれること、やれないことが何なのかを把握できている。手負いの虎。それでも虎は虎。勝ち点1は悪くない結果として受け入れられると思います。アウェイでは2得点して勝つ、という法則だったので1得点では勝利には届かないってことです。





試合後、ヤットさんと片野坂監督。試合前も挨拶に来ていたし、特別な関係なんだろうか?(※1日経って鹿児島実業高校繋がりに気付いた)ヤットさん、上手だった・・・。まだまだ現役を続けて欲しい。来週も大阪で試合。水曜日にはルヴァンカップ。我が軍も怪我人が増えており、試合に絡んでいない若手達のしっかりとしたアピールが必要になってきます。ルヴァンカップの生き残りも賭けて、結果を出して欲しい。ルヴァンカップ生き残りたい。





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