2017/11/19

2017年 明治安田生命J2リーグ 第42節 熊本戦

【大分 2 - 1 熊本】

何となく大団円。2017シーズンお疲れ様でした。途中までは何度もホームで観たような試合で、良くても追いついて終わるやつだな、と思って観ていましたが、大怪我から復帰の清本が全てを変えました。今シーズン初の逆転勝利を最後に実現し、黒木のためにゆりかごダンスまで出来たので素晴らしかった。



前節と同じスタメンで始まった試合も、ボールを保持しつつも熊本のブロックを崩すには至らず、今シーズンを通じて観てきたいつもの前半の試合運びってやつでした。早い時間からリスクを追うべきかどうか悩ましい問題ではありますが、後半に得点を決めて勝てば何も言うことはないのです。


ただ、残念なことに決定機を外し続けると相手がですね、ワンチャン決めるじゃないですか、やっぱりこの試合も先制を許して、プレーオフ圏内に届かなかった今シーズンの集大成的な結果を覚悟したその矢先、清本が変えました、清本が。伊佐もシキーニョも変えられなかった試合の流れを、雰囲気をドカンと気持ちいい位に変えてくれました。



追いついて終わりではなく、後藤が得たPKを自らが決めて逆転、ゆりかごダンスと終わり良ければ総て良しコンボでシーズンを締めることができました。引き分けとか負けで終わるよりも格段に冬を越しやすい内容で精神衛生上助かります。


片野坂監督の続投をシーズンが終わるところまで発表せずにとっておいた感はありましたが、2年積み上げたものを無駄にせず来シーズンへ期待を込めて冬を越せるので精神衛生上やっぱりとても助かります。今シーズンのまとめについてはまたどこかで落ち着いて書きます。J2にもDAZNマネーは落ちてきますし、後は諸々、大分FCに頑張ってもらいましょう。


キャプテン山岸と山口の挨拶は素晴らしかったですね。私スピーチとか苦手なタイプなので感銘を受けました。キャプテン山岸はJ3に降格した我々にとっては希望の光で、代表を経験した選手がJ3に来てくれたことに感謝しかありませんでした。山口も同様に悔しい想いをしながらも、一緒に戦うことを選んでくれた有志です。いまJ2に戻れたのは間違いなく二人の貢献があってこそ。本当にありがたいベテランの力だったと思います。山口が後輩のCB達に託したものを大切にするためにも、若手が頑張ってくれたら良いですね。まずは契約して欲しいです。契約して、脈々と受け継いで欲しい。


また来シーズン、同じ顔触れも、違う顔ぶれもあるでしょうがプレーオフ圏内を目指すチームになることを夢見て冬を越しましょう。来シーズンのJ2がどのクラブとの戦いになるのか、気になるところです。今シーズンの残り試合もJ1、J2、J3あとわずか!


2017/11/12

2017年 明治安田生命J2リーグ 第41節 徳島戦

【徳島 1 - 0 大分】



今シーズンのラストアウェイ。ラスタウェイ。意味もない、くだらない事を書き続けてきたシーズンも遂に佳境。結果的に2017年の最後のアウェイ観戦記となってしまいました。徳島のポカリスエットスタジアムに初潜入。大塚製薬の工場の庭でした。蛇口からポカリでそうな雰囲気。




可能性的にはもう厳しいものがありましたし、若干悩んだんですけどね、東京から貯めたマイルを利用して無賃旅行できる条件が整っていたので予定通り飛びました。やはりその、このクラブ特有の出会いと別れがありますから、今の選手たちの写真とか、これが最後かも、と思いながら撮っておく儀式と言いますか、自分の中で踏ん切りをつける覚悟を持って観戦してきました。お互いに負けられない条件の中、行われた試合は非常に良い試合ではありました。残念ではあったけれども素晴らしかった。



結果だけ見れば得点できず、今シーズンの昇格の可能性は無くなりました。プロの世界ですから、結果だけが重要だということは重々承知ではございますが、仕上がったトリニータのサッカーにやはり私は、開幕戦で感じたあの大分トリニータ復活の狼煙を、感じざるを得なかったのです。経営危機やら昇格やら降格やらを繰り返す中で、見失っていたサッカーの本質を思い出させてもらったシーズンになったというか、やはりプロサッカークラブですから、ピッチの中で繰り広げられる内容が充実していてなんぼであって、それがあればこそ、人もお金も集められる環境に近づいていける条件だと思うので、この日の内容を鑑みて、前進することが出来たシーズンだったと確信できたと思います。



J3から這い上がったばかりのシーズンで、勝ち点45の目標に対し、勝ち点60を超える結果と昇格戦線を甘噛みできるところまで戻れたことは、3代目社長就任と片野坂監督就任後にホップ・ステップと完璧な2シーズンのロードマップでJ2に戻れているという評価に繋がると思うのです。間違いなく期待を上回る結果です。個人的にはシーズンの観戦は最後でしたから、負けはしたものの、観客として出来る意思表示として拍手を送って帰ってきました。やっぱりJ3よりJ2の方が良い。断然良い。改めて思いました。J1の方がもっと良いんだけれども。個人的にはJ3、J2、J1を3年で3連覇する夢見ていたんですけど夢破れてしまいました。


スタメンはGKが高木になったことや、竹内のベンチスタート、鈴木義宜のゲームキャプテン、黄の奮闘ぶりと選手が代わってもサッカーの質が落ちないという、明るい未来を示すことができたものでした。この試合だけのことを考えるともちろん、ゴールが出来なかったという不満はありますが、徳島がシーズンを通して磨いてきたプレッシングを見事にいなしながらボールを繋いで決定機を生み出せたあの内容は、徳島の観客を89分間黙らせ続けたあの内容は間違いなく本物でした。シーズン前半で戦った時を思い出せば、GKを含めたボール回しからの展開がビビらずに出来るようになっていて、全員がサッカーが上手になったように感じる。大分トリニータ史上、最も攻撃的戦術が先鋭化。ここまで攻撃が整備されたことが今まであったでしょうか。もしどこかで先にゴールが決まっていれば全員が称賛されるべき内容でした。



条件的にリスクを冒してでも勝ちに行くしかなかったゲームだったので、シキーニョの縦を切る一か八かみたいな守備が外れてフリーでクロスを上げられて、それまで完璧に抑えられていた渡に決められてしまったのは、敗北の内容としては受け入れられる範囲の結果だと思います。リスクを冒して前に出ての敗北なので、諦めがつきました。



もしも今シーズンのスローガンが初志貫徹じゃなかったら、昨シーズンの様に勝ち点を稼ぐことを優先する戦術に切り替えて戦っていたかもしれません。しかし、自分たちの選んだコンセプトで、最後まで戦い抜いて、目標を超える勝ち点を得ている現状を評価すべきと私は思います。勝ち点45を積み重ねた後に戦術を変えていたら、それこそ今シーズンの我慢が何だったのか分からなくなってしまいます。結果だけが重要だけれども、その結果を出すためのアプローチとして自軍の戦力を鑑みた上で最短距離で進んでいるかどうか。



本当に重要なのはシーズンが終わってからで、この反則ポイントの少ない、魅力的な攻撃的サッカーを商品としてスポンサードを募り、どこまでの戦力を維持・上積みできるか。監督や選手ごと、ごっそり持って行かれるなんて日常茶飯事の世界ですから、普通にジャンプアップすらままならない最悪の事態も考えられます。プレーオフ圏内に届かなかった理由は、競合に比べてどこかに何かが足りなかったからであって、勝てた相手と勝てなかった相手がくっきりしているので、しっかりとした分析をした上で、来シーズンの戦力を積み上げて欲しい。



我が軍をもっと強くするための方法は、実は簡単で、サポーターがシーズンパスを去年の3倍買えば良いだけです。ホップ・ステップ・ジャンプですから、ジャンプアップのために、いつもより財布に血を流させれば良いだけなんです。いや、マイナスの考え方ではなく、サポーターも収入を増やせば良いのです。サポーター各々が仕事なり、バイトなりで目標を上回る実績を出せば収入も上がりますから、サポーターが頑張って、企業がジャンプアップして、街がジャンプアップして、クラブもジャンプアップ。これで行きましょう。馬車馬の如く働きましょう。



西のタヌキはプロフェッショナルで凄かった。東のタヌキはいけ好かない感じですが、徳島の関西系の血が、コテコテのサービス精神がありながもアクロバティックな動きまで出来るという西でモテる感じが凄い。もうちょっと人気出て良いはず。



徳島は2度目のプレーオフ昇格が実現できるでしょうか?プレーオフ昇格を2度体験したクラブはまだなく、初代プレーオフ芸人としては悔しくもありますが、真のプレーオフ芸人となるべく福岡や名古屋をなぎ倒せるか、次節の東京Vとの最終節は1つ1つのプレーに魂が奮えること間違いなしでしょう。松本山雅が負けていると、お互いにボールを回すだけのつまらない状況にならないように、千葉にも頑張ってもらいましょう。私としては相性が悪すぎる千葉に居なくなって欲しいのですが。



若干強引なシーズンの締め括りではありますが、まだ1つホームで試合を残していますので、現地に行って、今シーズンの内容が納得いかない方はブーイングを、納得できた方は拍手をすれば良いと思います。終わり良ければ総て良し、最終節に勝って追われれば印象が全然変わってきますから、開幕戦で勝って、最終節でも勝って、来シーズンのジャンプアップに繋げられる雰囲気を出して欲しいと思います。ついシーズンパスを3倍買ってしまうような何かを、完璧なホップ・ステップを!


2017/11/05

2017年 明治安田生命J2リーグ 第40節 山形戦

【大分 1 - 1 山形】

ホークスは勝ったけれども、我が軍はまたしてもホームで勝ちきれず、という結果だった山形戦。これでもうPO進出は厳しくなったかな・・・・と思いつつ順位表を眺めると、6位までの勝ち点差が1だけ縮まっているポジティブな内容。何チームかに追い抜かれましたけれども、残り2試合で直接対決を残しているチームが多く、何が起きるかはまだよく分かりません。他の全員が相打ちで、自分だけ生き残ってた、みたいな状況も10%くらいの可能性で発生しそう。残り2試合で勝たなければ何も起きませんけれども。



今日のスタメンはここ最近の固定メンバー。試合はお互いにパスミスが多く、チャンスメイクに精度を欠いた印象。山形のしつこいプレッシャーに慣れてからはボール回しに積み重ねてきたものが如実に発揮され、ゲームを支配出来ていたとは思うのですが守備の堅い山形を打ち破れる決定力は発揮されず。シュートシーンが少なかったですかね、今日は。


芝の状況がかなり悪くなったような印象で、ピッチに対して縦の虎刈り状態。ただ、この芝のお陰で同点弾が転がり込んできたような気もするので何が正解なのかよく分かりません。交代で入った大津耀誠がキチンと詰めていたことが大前提ではありますけれども、あんなに入らなかったゴールが転がり込んだので、諦めないことの大切さ、これな。これ重要な。


ホームで勝たせてあげられないのは悔しいことではありますが、負けさせなかったとポジティブに考えて美しいコレオにあった初志貫徹を、心にもう一度掲げて残り2試合戦いましょう。次節は謎の強さを発揮するアウェイで、相手はプレッシャーを感じる側の徳島。もう他力本願の本願寺派なので、気楽に戦って最終節に繋げられると良いな、くらいで四国に強い大津耀誠にまた頑張ってもらいましょう。