2021/05/31

2021年 明治安田生命J1リーグ 第17節 福岡戦

【大分 2 - 1 福岡】


今シーズン初めて生観戦が出来なかった試合であっさり勝利する大分トリニータさん。私のことは嫌いなんでしょうか。忙しい休日出勤で試合を観れず、全ての情報を遠ざけて帰宅してからのDAZNディレイ観戦。まぁそういう時に限って良い試合するんですよね。Jリーグあるあるではある。アビスパ福岡を迎えてのTKPスペシャルデーでした。そう、TのKのPですよ!


2017年に東京証券取引所マザーズに上場した新進気鋭の貸しオフィス事業から、事業規模を拡大しようと企業買収。オフィスサービス事業で収益を拡大し始めた矢先にコロナ禍で大変な影響を受けてしまったTKPが、一致団結して踏ん張ってスポンサーになってくれたっていうんだから有り難い話な訳ですよ。社長自らが!ツイートして下さっているのに!このブログを読んでいるボンクラどもは!リツイートも!いいね!も押してねぇんですよ!お前のTwitterの使い方とかのポリシーとかはどうでもいいから!とにかくこういうのを見つけたらリツイートといいねを押せ!いいか、リツイートといいね両方だ!他の人がもうやってるし、とかじゃねぇから、血眼になって押せ!いいな、絶対に押せよ!どこで戦っているんだって話だ。試合内容よりこの日はこの戦いが一番重要だったのに寂し過ぎるリツイート数だぞ!猛省!



はい、気を取り直して試合です。仕事でしんどかったのでここからはさらっと流します。坂の右への配置、ようやくここに到達したので満足なのですが、私が観たい理想は真ん中羽田であって、ボランチ羽田ではないので、中断期間に考え直して欲しい。ただこの試合で「ボランチ羽田」が獅子奮迅の活躍であったことは否めない。目覚めてしまったかもしれない。チームの中核であるワントップの長沢、シャドーの町田、ボランチの下田が無事なら一安心のメンバー構成。



対する福岡。5年に1度の昇格&降格ジンクスを打破するために、かなりの「無茶をやっているのではないか疑惑」を感じている。きっちり5年に1度昇格するのも面白いんだけれども、福岡は残留するために外国人枠をフル活用という過剰な札束の使い方に手を出してしまった。ファンマやら、ブルーノメンデスやら豪華布陣。あの頃のアビちゃんはもう居ない。ダークサイドに堕ちてしまった。それもそのはず、19年11月に柳田氏が強化部長に就任し、水戸から監督と主力を強奪するという、ビックリするほど正しいが邪悪なお仕事に手を染めてしまった。昇格に浮かれるサポーターを尻目に鈴木惇を放出し、邪悪なアビスパ福岡へと変貌に成功。失われるアビスパ魂。昇格し、J1でもクラブ新記録の連勝を飾って盲目になってしまっているが、操っているのは邪悪な札束ダークサイダー。毒を飲んで残留を勝ち取るつもりだ。そんなアビスパ福岡の目を覚まさせるためには、戦術と大卒育成路線でなんとかギリギリJ1で生活している大分トリニータが勝利するしかない訳です。絶対に負けられない思想闘争の戦いでもあった訳ですよ、この試合は。



試合の入りから素晴らしかった大分トリニータ。福岡を完封。攻撃面ではしっかりとした最後列でのボールキープと長沢の高さ&町田のカバーを活かすメリハリが効き、守備面ではスペースを埋めつつ前線ではプレスをかけて福岡の攻撃を分断。左は守り、右で突き、右で作って左で決める、そんな試合展開の中、早々に先制点が生まれた。右からのクロスが起点であったが、左サイドから小林成豪と香川が一緒にツインシュートするんじゃないかくらいの大チャンスだったのに、真ん中に折り返してしまうという、福岡DF、GKだけでなく全員が「なんで打たないんだよ」と騙された瞬間、その折り返しを長沢が綺麗に流し込んだ。7分での先制は大きな勇気を得るには十分であった。


先制後もボールを握りつつ、優位に試合を進められていた。福岡のストロングポイントである右サイドのサロモンソンを抑えつつ、左サイド輪湖とのデュエルになるような狙いがあったのではなかろうか。



しかし、後半から邪悪なアビスパ福岡は邪悪な身体能力を持つFWファンマを投入し、日本人DFではどうしようもない高さと強さで抑え込むというただの暴力で1点を追い始める。肉弾戦の様相を呈する試合展開の中、我が軍も若干頑張って獲得したこの日唯一の外国籍選手エンリケと羽の生えた羽田が覚醒。肉弾戦なら任せろと言わんばかりに跳ね返し続けた。長沢を含め、身体的に負けない人員を先発に揃えて準備したことが伺えたことが良かった。采配は当たった。更に準備が伺えたのがこの人員を前提としたコーナーキック。攻撃のコーナーキック時、安田ヘッドコーチが前に出て行くようになってから良い形が増えている。自陣コーナーキックは吉坂コーチが、敵陣コーナーキックは安田ヘッドコーチが出ていくスタイル。下田のキック→長沢ワンチャン触ろうとするがこぼれる→エンリケが押し込む形での追加点。エンリケは大興奮でヒーローインタビューでも練習している形とバラしてしまったけれども、分かっていても守れないコーナーキックこそが完成品なので気にせずバンバン決めていこう。邪悪なアビスパ福岡相手に2得点で安心したのもつかの間、PのKで1失点して詰め寄られてしまう。TとかKとかPの日でした。しかし、TKPがきっと割り増ししてくれたであろう勝利給を得るために選手たちは奮闘。この後も福岡自慢の肉弾戦に負けず劣らず跳ね返し続けて勝利をもぎ取った。



そんなに2得点してませんでしたでしょうか。逆にどうした。やはり思想闘争が火をつけたか。



チームの中核、骨格にポープ、エンリケ、羽田、長沢と長身のメンバーが揃った。そのメンバーを操りながら自らも全てと絡むという下田の顔の出しっぷりが素晴らしい。サラリーマンに例えるならば金曜日の夜に飲み会6件くらいをはしごしているんじゃないかっていうくらいのタフネスぶりを感じる。ハンドをしてしまったことが気にならないくらいの貢献っぷりでした。1失点くらいなら許容範囲です。そこよりも2得点できるチームであって欲しい。



久々の勝利で若干上と詰まりました。こうやって見ると、中断期間に10番野村を中心としたけが人が帰ってくればまた盛り返せるんじゃないかと思えてくるんだから勝利って不思議。あんなに悲観的だったのに、一気に光が差す感じ。九州ダービーの勝利の味は格別。アビスパ福岡との思想闘争に勝利したことで、きっと向こうの強化部長は「こんなにお金を使っているのになぜ勝てないんだ」と、悔しがっているに違いないので、ビールが美味しい夜になる訳です。乾杯。



2021/05/27

2021年 明治安田生命J1リーグ 第16節 横浜Fマリノス戦

 【大分 0 - 1 横浜FM】



どんなに辛い敗戦を重ねようとも日程は進む。シーズンが終わるまで進み続ける。今のチーム状態でマリノス相手に勝てるイメージが持てなかったのが正直なところだったんですが、選手たちがひたすら続けるハードワークに、徐々に前のめりになり、勝ち点の可能性を感じる試合になりそう・・・・なところでやっぱりダメなんかい!みたいな試合となってしまいました。期待しない→選手たちの頑張りについ期待してしまう→負けてショックという、自己防衛とファン心理で揺れ動く日々です、これ。一人で悶えた水曜日のDAZN生観戦でした。



連戦という事もあるけれどもスタメンは異常が続く。スタメン発表の時点では何をどう当てはめてもしっくりこない。それもそのはず。今までにないメンバー構成。



右サイドに左利きの高畑を置くなんてことね、予想できませんでしたよね。DAZNやJリーグ公式が予想で配置した通りの並びとなったこの試合、まさか本当に右サイド高畑先発。左足のクロスに強みのある高畑を右に配置する意図が何だったのか?高畑は粘り強く守れていたけれども、後半に左サイドに入った後の方がやっぱりしっくりしていたので松本怜と井上健太のリカバリが間に合わないサイドの要員として緊急出動だったか。スピードもあるのでマリノスと対峙する守備的対応は十分やれていました。守備時右上がりの4バックになっていた時間帯もあったけれども、意図したものだったのかどうかは評価が分かれそう。ボランチ継続の羽田、縦パスのチャレンジ意識が良かった。ベンチに入った上夷、小林成豪が久々に存在確認出来たのは良いポイント。みんなお帰り。長沢は前節顔面を負傷しておりフェイスガードを着けて強行出場。



対するマリノス。宇佐からトリニータでプロになった男3代目、岩田がボランチで先発。マリノスに移籍して新境地を開拓中だけれどもオリンピック候補に選ばれていないのは残念。さっさと活躍して海外へ行け、海外へ。連戦で2代目松原健は帯同せず。二人が同時にピッチに立ってトリニータと対峙することになったら、この二人の背番号を順にユニフォームに入れて応援してきた県北民としては大変複雑な気持ちになってしまいそう。二人が老後に宇佐に帰ってきたら村八分にしてやろうか(※宇佐の酷いニュースを見かけただけです)オナイウはベンチスタート。



試合はホームスタジアムでもプレスに来なかった仙台戦と打って変わって、アウェイだろうが構わずハイプレスを仕掛けてくるマリノスを相手に前を向く時間を作らせてもらえず防戦一方という構図に。多種多様で素晴らしいなJリーグは。ボールを保持しても負けた仙台戦の直後にボールを保持できないマリノス戦。こりゃもう4失点くらいするな、という覚悟ができたくらい立ち上がりは防戦一方。攻撃の時間を作らせてもらえず、即時奪回を許してしまう。寄せがことごとく速いマリノス。ロングボールで長沢が競り勝ててもセカンドボールの回収・保持・展開ができず。しかし、防戦が続く中でトリニータの選手たちのハードワークっぷりに徐々に応援好きの魂がですね、ソウルがですね、熱いものがたぎる訳です。負けることに慣れて、今日も負けるんだろうなーなんて冷めて観始めたのに、チームの熱が、少しずつ伝播して応援の気持ちが復活してしまう。生きているチームなんです。バラバラじゃねぇかって!ならないんです。スローガンが一致団結だから!つい団結して応援してしまう良いチームなんですよ!しっかりとハードワークして前半守り切れてしまった。



後半になって香川と高畑の右と左を入れ替えた。左で抜けた高畑のクロスを中沢がヘディングで合わせたワンチャンスに夢を観てしまった。あわよくばを感じてしまった。とにかく我慢、我慢してチャンスをうかがい続ける。0-0であれば夢は見続けられる。しかし、マリノスには異常なスピードの前田、テクニシャンの天野、決定力を持つオナイウがベンチにいて次々出てきた。これに対してトリニータも選手交代のカードを切る。



この交代カードが残念ながら失点に繋がった。三竿を左サイドに上げてエンリケを左のCBに投入。この左サイドから天野にクロスを放り込まれて、前田大然にヘディングを決められてしまった。失点のシーンをじっくり振り返ると一列前に出た三竿は攻撃的意識が上がって攻め急いで縦に配給、この時点で一回戻しても良かったんじゃないかと感じたのです。嫌なロストの仕方だった。チャレンジだったのでしょうがないけれども、この後の左サイドでボールを回されている時にエンリケが食いついて間ができるんですよね、間がね。天野をフリーにしてしまうのはエンリケが中に絞ったから。スペースを埋めなかったエンリケ。後半開始に左右を入れ替えた香川が右に居て、前田に前に入られてしまう。この失点のシーンだけ凄いくらい交代策が裏目に出ていた。この瞬間は崩された。崩れたって言う方が近いかもしれない。対するマリノスは途中交代の二人で1得点。交代カードが活きたマリノスと、交代カードにより守備の質を落としてしまったトリニータ。明暗が分かれてしまった。この後、小林成豪、長谷川と最後の攻撃的カードを切るも不発。ホームで敗戦となりました。



毎回ポステコマリノスと片野坂トリニータは走り合いになるんだけれども、テンポの良いパスで剥がせなかったこともありボールを保持できず、裏抜けも出来ず、パスも回せず押し込まれてしまった。それでもこの走行距離から分かるようにハードワークが出来ていた。ボールを展開できずすぐに戻り続けて無駄に走らされたという見方もできるけれども、やっぱり走っているチームは応援したくなるし、熱が伝わってくるので走行距離大好きおじさんとしてはこの試合は勝ち点を積み上げさせてあげたかった。残念。丁寧にパスを回すこと、丁寧に止めること、我慢してスペースを埋めることが大切と毎試合考えさせられる。マリノスの速い寄せに対抗する術を持ち合わせていなかったけれども試合を捨てずに守れていただけに、惜しい。



引いて守ったというよりも、プレスがハマらず、ずるずると押し込まれて守らざるを得なかった試合ではあったと思います。それでも割り切ってハードワークで乗り越えようとする意欲は感じられる試合であった。この割り切りが全員で意思統一できれば良い方向に行くのではなかろうか。



ここまで明確に順位に出てますから、明らかに今は上手くいっていないので、もう割り切って、なんでもいいから勝ち点を稼ぐ方法を見出すしかない。見出すしかないのです。乗り越えて欲しい。




2021/05/23

2021年 明治安田生命J1リーグ 第15節 仙台戦

【仙台 2 - 1 大分】



陰鬱な週末となってしまいました。大変辛い。遠征は後ろめたい気持ちもありますが、サッカー観戦以外では家に籠っていることもあってひっそりと仙台に移動し、ひっそりと観戦、ゲッソリして帰って来ました。大切な6ポイントマッチだっていうのに、慎重な試合運びが出来ず、あっさりと失点した時はガッカリでしたがすぐに追いつけた点は良かった。追加点を取れなかったパワー不足は人員不足のせいでもある。戦力になり得ている人員が不足中です。よろしくない。


水曜日にルヴァンカップを消化して中2日でこの試合を迎えたトリニータ。スタメンやベンチメンバーから色々と推測すると人手不足感が滲み出てしまう。この試合は水曜日のルヴァンカップ同様にエンリケをCBの真ん中に配置し、個人的には待望の右CBに坂を配置するというポジションカスタマイズを敢行。羽田を引き続きボランチで起用し、ワントップは長沢でスタート。何とかいつもの3-4-2-1に出来ました。


ホームで迎え撃つ仙台は守備時4-4-2がベース。手倉森監督就任後、ようやく結果が出始めた雰囲気のある仙台。シマオマテがチームの顔だったけれども、いつの間にか中盤で髭が独特なフォギーニョのチームになっていた。刀根との髭マッチアップ対戦は実現ならず。フォギーニョは運動量豊富で最終ラインに落ちたりと色んな場面に絡んで顔を出すけれどもプレー精度はそれほど高くは見えず、まだ評価しづらい選手。というか、この試合ほとんどの選手のパスの精度は低かった。ルヴァンカップの疲労なのか、芝の影響なのかは不明。風も無かったし、両軍なぜあれほどミスが多かったのか?きっと手堅い試合運びをするだろうと推測していたのだけれども、パスミスが多く不安定な試合となり意図せずドキドキハラハラするゲームとなってしまった。両チーム共に試合運びに関してはゲームを掌握するレベルに達していなかったのではないかというのが全体のゲームの印象。残留争いの直接対決でこのレベルでは両軍共に厳しいものを感じざるを得なかった。直接対決だったからこそこうなったのかもしれないけれども、ミスして奪われたボールをミスして返してしまうみたいな、あまりにもミスが多すぎた。


マスコット、ベガッ太さんの公式ツイッター。ほぼ食べ物しか映っていないという異例の使用状況。公式だと謳ってはいるものの、まだツイッター社の認定マークが無いので怪しい。写真は明らかにベガッ太さんの手だが、マスコットが自分の昼飯を発信し続ける意味が分からん。めちゃくちゃ斬新だけれども果たして需要があるのか?このアカウントは。目的は何だろう?ただただおっさんがツイッター始めただけになっているのだが、それで良いのかベガルタ仙台。





前半立ち上がりは仙台がハイプレスを仕掛けることが無かったことが1つの確認ポイント。前からプレスをかけて引っ掛けてカウンターではなく、ある程度引いて構える方を選んでいた印象。行くときは連動してプレス、行けない時は無理せず構える、奪ったらトリニータの右サイドを攻める、というメリハリ系トリニータ対策。ただ、縦の問題は解消出来ていたとしても横の対応は全く準備がされていなかった。この点は意外であった。引いたが故に4バックでの対応が後手に回り、トリニータの両サイドが高い位置を取ると逆サイドが必ずフリーになる状況に。左右に振られるとスライドする必要があるけれども、スライド自体が遅い。このためトリニータは真ん中に縦パスを入れることもあり、的を絞らせない攻撃・ボール保持は出来ていた。下田と羽田の両ボランチのいずれかが最終ラインに落ちることはあまりなく、坂を右サイドに置いたこともあって逆サイド香川への高精度フィードが発動するなど今までにない攻撃の形が発揮されていた。ただ、トリニータが良かったというよりも仙台の対策が機能していなかった印象。ここまで4バックに対して優位に立てたのは片野坂体制J2初期の頃以来ではなかろうか。



問題は失点の起点となったシーン。6ポイントマッチなんだから慎重に試合運びをすべきなのに、ボールロストの仕方は残念極まりない。自滅でしかなかった。アウェイで最低でも勝ち点1を持ち帰らなければならない堅い試合にすべき試合で、開始早々に攻め急ぐ必要がどこにあったのだろうか。優位に試合を運べそうなのに自分たちで試合を難しくしてしまうという謎のハンデを背負わなければならなくなったのは大きな痛手。



この試合はたまたま仙台のスライドが遅くて、サイド攻撃が活き、同点に追いつくことが出来たところまでは良かった。左右に揺さぶり、左サイド香川のクロスを町田がダイレクトシュート、ヤクブスウォビィクに弾かれるも長沢が押し込んでの同点弾。素晴らしい攻撃であった。 終わってから振り返ると前半に畳み掛けて逆転弾を生み出せなかったことが勝ち点を持ち帰れなかった要因となってしまった。両サイドの攻撃が活き、サイドをズタズタに切り裂けていたのにパスやクロスの精度が低くて追撃ならず。なんとなく嫌な予感はしましたよね・・・・。


マイボールは正確につなぐこと、本当にこの通りで、ここぞのパスがズレたり繋がらなかったりで数多くのチャンスを無駄にしてしまった。


仙台公式がまとめてくれている前半のデータにも充実した内容が現れている。後半も左サイドを崩されて失点するまでは一進一退の攻防が続いた。交代メンバーも奮闘してくれていたけれども結実せず。試合後の手倉森監督は「後半に大分の足が止まった」という評価であったがそこまで運動量が落ちた印象はなかった。最後まで仙台のゴールを破ることは出来ずに6ポイントマッチ、敗退。


これで仙台に順位を入れ替えられてしまう状況に。この試合に関しては内容よりも結果が重要なので、仙台からすれば勝てば良かろうなのだ。未だ降格圏に違いはないけれども低迷していた仙台が、若手のゴールで勢いに乗り、リーグ戦では若手が結果を出せずにチームも沈んでいくトリニータとのコントラストが対照的である。大変に厳しい状況が続きますが連戦は続く。水曜日にまた試合なので落ち込んでいる暇もない。厳しいシーズンではありますが、抗う以外やることはありません。不在メンバーの復帰で人員の底上げに期待したい。勝つしかねぇんです。




2021/05/19

2021年 YBCルヴァンカップ グループステージ 第6節 FC東京戦

【FC東京 1 - 1 大分】


ルヴァンカップのグループステージ最終節、仕事を投げ捨てて味の素スタジアムに行って来ました。アウェイ観戦記がアウェイ感染記にならないように、細心の注意を払いながら観戦してきましたが、普通に電車が混雑していてスタジアムの方が安心感ありました。水曜日で人が少なかったこともあって静寂に包まれた試合は選手・スタッフの声が通る独特の雰囲気。




とにかく勝って、裏の徳島vs神戸の結果を待ちたかったこの試合、残念なくらい速攻で神戸が得点してリードしてしまったため全くドキドキも出来ずに目の前のゲームに集中することが出来ました。徳島しっかりしろ。スタメンはエンリケが3バックの真ん中に入る初めての形。CB両脇は右に小出と左の高畑。左サイドに福森、右サイドには高山を入れて髙澤のワントップに屋敷と藤本のシャドー。ボランチは長谷川と弓場。GKはキャプテン高木が久々の試合出場。高木はスタメン奪取に向けて猛アピールが必要でモチベーションが高かった。ずーっと指示を叫んでました。


対するFC東京。早々に1位抜けを決めて消化試合のはずだが、ホームでもあるし、しばらくリーグ戦で調子が悪かったこともあり若手を中心に経験を積ませるだけの試合にも出来なかった印象のメンバー構成。それでもベンチには若いメンバーも入っていてリードしたら経験積ませるか、くらいの余裕のある雰囲気。






このメンバー構成の両軍が熱が宿る試合展開を作り出した。面白かったです、この試合。何より勝利が絶対条件のトリニータの方がアグレッシブだったこともあるけれども、迎え撃つFC東京もカウンターを狙い、お互いに鍔迫り合いが繰り返される気持ちの入った試合でした。戦術云々よりもお互いのスタイル的にスイングした。FC東京の連携が悪くミスが多かったので付け入る隙がありまくりだったのも要因だったかもしれない。ルヴァンカップも6節なので、戦術的な浸透も進んでいたし、リーグ戦で結果が出ていない若手が試合慣れしてきたこともあるし、ナイスゲームでした。俯瞰から全体の動きが観れたこともあって楽しかった。





先制点の場面も左サイドでクロスを上げた高畑、ペナルティエリア内で競った屋敷、折り返しをシュートして相手に跳ね返ってゴールが決まった。打てば何かが起きるってことです。ユース出身者が織り成した得点でしたよ。これだけでも現地で観た価値があった。若手が結果を出してくれたことはチームに良い雰囲気をもたらします。弓場の素晴らしいゴールだった。ルヴァンカップ6試合目にして大きな成果。


リードしたこともあってか早めの交代があり、後半開始から坂が右CBとして登場。エンリケが真ん中、右の坂という最終ラインに夢はあった。エンリケのビルドアップはまだフィットしているとは言えないものの、ほぼほぼやれている雰囲気にはなっていた。高さと強さがある真ん中にドーンと構え、機動力とフィード力と身体能力のある坂が右に居る後半も面白かった。エンリケがフィットすればもっと面白くなりそう。


残念ながらまたもや永井にシュートを決められて同点に追いつかれてしまったけれども、最後まで熱戦は続いた。試合終盤にはエンリケを最前線へ上げてパワープレーに出たものの、90分のフル出場が久々であったであろうエンリケがヘロヘロになっており機能せず。残念ながら得点には結びつかなかった。久々に途中出場した井上のスピードはやはり武器になるし、リーグ戦でPKを失敗してしまった藤本もこのゲームですぐに取り返そうとドリブルの仕掛けがFC東京の守備陣を苦しめた。さすがに飛ばし過ぎて試合終盤は動けなくなってしまったけれども、大きな経験を得ることができたのではなかろうか。ルヴァンカップで成長を感じられた若手。積み上げは出来たし、ボランチの弓場がゴールを生み出したのは特段の旨味成分が溢れ出して止まらない。惜しいのは大卒組。もっと結果が付いて来ていればスタメン争いも激化したはず。あとは10番ですよ、野村が戻れば簡単に負けないトリニータが戻って来そうな雰囲気はある。ドロー決着でまたもルヴァンカップはグループステージで敗退。無念。




スタメンで出場していた東さん。どう考えても帰って来たい感が溢れ出てしまっている。


週末は負けられない仙台戦です。これまた6ポイントマッチ。この試合を観てチームの活性化を感じたので楽しみになって来ました。勝ち点を持ち帰って欲しい!


2021/05/16

2021年 明治安田生命J1リーグ 第14節 鳥栖戦

【大分 1 - 1 鳥栖】


前節湘南戦の不出来から、同じフォーメーションの似たタイプっぽい上位の鳥栖に対してテンションが上がらないままDAZN生観戦しました。湘南戦のダメージがまだ癒えていない。無の境地に近い精神で迎えるバトルオブ九州なんてね、なかなかありませんよ、あなた。これでまた連敗したらカツ丼とかを摂取する日々が再開するのかと思うと絶望的な気持ちになる。1週間の準備期間があったとはいえ、きっと辛い内容になるんじゃないかなって思っていたんです。スタメンからも悪い予感が。


本職ボランチどこに行った!高卒ルーキーの弓場しか居ないじゃないか!しかもスタメンは俺の羽田だ!どういうことだ!こりゃ参った!小林裕紀と長谷川が離脱なのか、中3日のルヴァンカップグループステージ最終節に備えてのことなのかは分からないけれども、バトルオブ九州に暗雲立ち込める。ワントップに髙澤を据えて、長沢はベンチスタートというゲームプラン。湘南と似たようなフォーメーションの鳥栖にハメられるのか。増える心配。


対する鳥栖。金監督続投により継続路線の今シーズン。4位と好調。ちょっと前まで「ありがトーレス」とか訳の分からないことを叫んでいたのに、財布の底が破れて社長が交代し完全な現実路線になってしまった。わたし、夢があった頃の鳥栖の方が好きでした。ハードワークする鳥栖が戻って来てしまった。更にユースでも結果が出ていて若手がわんさか出て来る良スパイラル。酒井宣福が離脱してから勢いは落ちている印象も、ここまで5失点しかしていない堅守がヤバい。なぜか1試合で7キロくらい走るGK朴さんが過剰な運動量で広大なスペースを保守メンテする。敬意をこめてさん付けです。先制されたらまずい相手。



実は今シーズンの平均走行距離ランキング、1位と2位の直接対決であったこの試合。運動量No.1を蒸し暑い昭和電工ドームで競い合うという過酷な試合になるであろうことは推測出来ていた。運動量に関しては敵味方全員を不安にさせる朴さんが走っている差が出ているだけという説もあるけれども、鳥栖に対して走り勝つことが出来るかどうかは1つの要素。どんなゲームを行うのか、狙いがハマるのかどうか、恐る恐るキックオフを見守る心境でした。しかし予想に反して試合の入り方は抜群だった。やっぱり1週間の準備期間があれば戦えるチームです。


鳥栖の3バックの左右のサイド際スペースに長いボールを意図的に送り込みながら、ラインを押し上げてコンパクトな布陣を維持。鳥栖のプレスを回避し、鳥栖の強みであるショートカウンターが発動しないゲーム作りがベースになっていたと推測する。最終ラインでボールを保持している時も鳥栖のプレスがハマることは少なく、最終ラインにボランチが降りることもあれば、降りないこともあり、ポープが上がることもあり、臨機応変さが足りなかった湘南戦の反省が活かせている立ち上がりになっていました。ボール保持多めでスタートし、今日はやれるんじゃないのか。そう感じた11分に失点。鳥栖相手に先制されたらダメだっつってんだろうが! 失点よりも少し前のシーンが危う過ぎた。下田のクロスが朴さんに直接取られた後、坂がひとりで3人を相手にするレベルのえぐいカウンターを受けてしまった。鳥栖の林と山下が若干被ったこともあり、ポープのファインセーブで事なきを得たけれども、検証が必要なレベルの大ピンチ。要検証です。髙澤の切り替えが遅い、さらに羽田のプレスの意味が無かった。この後、守備に戻って安心したけれども、真ん中で鳥栖の楔のパスが通ってしまっての失点に繋がった。是非DAZNで10分くらいのシーンは繰り返しチェックしてみて欲しいです。坂とポープがよく対応出来たなって気持ちになります。鳥栖相手に絶対にダメな先制点を11分に奪われてしまって涙目でした。しかし、ゲームの内容自体は良かった。それだけに失点が悔やまれる。リードを許した後もプランは継続しており、前半はボールを握り続けられた。




メンバー交代は無く始まった後半も狙いや構図は変わらず、鳥栖との攻防が継続。決定機はトリニータの方が多く作れていたが決め切れず。68分に髙澤を下げて長沢を投入。ゲームプラン的に長沢を攻撃の切り札として使うのは大賛成です。ゲームを作るのは髙澤で、決めるのは長沢。この交代が実を結んだのは81分。左サイド奥からスローインが起点。三竿が高い位置まで上がれていたこともあったし、下田のポジショニングも良かったし、そもそも鳥栖の足も止まってプレスが全く機能していない時間帯でもあったしで、下田がフリーでクロスを上げられた。長沢がヘディングできっちり決めて同点。終了後のコメントで2回目のクロスだったから長沢との意思疎通も出来たという話もあり、簡単に見えるけれども簡単に作り出したゴールではなかった。


土壇場で同点に追いつくことに成功した直後、交代で入った藤本がゲーム再開とほぼ同時に自陣で保持するとドリブルを開始。あっという間に相手陣内に入り込み、ワンツーで抜け出してPKを獲得。大逆転のチャンスを得るも、自ら志願して蹴ったPKを朴さんに止められるというジェットコースター状態。感情が追いつかない。期待していなかった試合でこれほどまでにテンションが上がるとは思わなんだ。藤本のPK情報なんて朴さんどころか全員分からなかったはずなので、あの場でのアドリブ的駆け引きで朴さんの経験が勝利。試合中はかなり不安なプレーが多かったけれども最後は大活躍であった。我が軍はPK決められなさすぎな。この後、鳥栖の新ケニア人ドゥンガに決定機を作られるもポープが弾き出すなど集中力を切らさずドロー決着。評価の難しい試合ではあるものの、イメージとは全く違う内容であった。おそらく守備がハマっており、鳥栖のミスを誘発させることが出来ていたのではなかろうか。ゲームプランとしても中沢で追いつき、藤本のドリブル、高畑のクロスという分かり易い交代カードで勝ち点を手繰り寄せようとした意図が良く伝わった。メンバー不足のような印象があるなかで最大限やれることをやれていたと思います。湘南戦から上乗せは出来ていた。それだけに前半のリスク管理に穴があったことが悔やまれる。狙いがハマっただけに前がかりになったと思うんだけれども。サッカーのバランスって本当に難しい。


勝ち点1を得たことは良かった。2を失った気持ちではあるけれども連敗も避けられたし、内容も良かったし、再びテンションを上げるために必要な要素は多分にあったと思います。久々にボランチ起用となった俺の羽田も、守備のバランス面では反省点があったものの、攻撃面での縦パスと運動量は素晴らしかった。シュートも打ったし、ぐんぐん成長していて良い。CBの真ん中で使って欲しいです。鳥栖はちょっと拍子抜けではあった。ハイプレスっていう感じではないのか・・・。暑くなる季節、走るチームの順位は動くと思われます。我が軍も同じだけれども。ガンバの監督交代もあり、あの湘南が横浜FCにコロッと負けたりと残留争いのドラマは全く予想できない。分からん、サッカー分からん。


今シーズン、生き残れるかどうかは大卒新人が鍵になると思っています。今日も藤本が結果を出してくれると超絶嬉しかったのですが、惜しくも壁を乗り越えられず。乗り越えるまでチャレンジし続けて欲しい。もうちょっとなんだけれども。ルヴァンカップ最終節、ベガルタ仙台戦と次週はヘビーなスケジュール。若手の覚醒を期待したい。


2021/05/10

2021年 明治安田生命J1リーグ 第13節 湘南戦

【湘南 2 - 0 大分】


湘南レモンガススタジアムに行って来ました。天気が良すぎて暑いくらいの5月の日差しの中、強い風が吹くというサッカーとしては少し難しそうなコンディション。湿度は低くカラッとした環境で気持ち良く観戦。変異株が流行中なので戦々恐々としつつ、スタジアムでは飲まず食わず。行って観て帰って来ただけ。久々に陽の光をガッツリ浴びた気がする。




今年からレモンガススタジアム平塚にネーミングライツを更新。略称レモンS。BMWといういけ好かない湘南っぽさからグッと庶民派の小市民になった感が好感できます。Lemonだと米津感が出るしカタカナのレモンの方が良い。オール電化なんか糞くらえってことです。スタジアムでレモンガスを試用してガスの火力で中華鍋を振ってチャーハン作って欲しい。レモンガススタジアムになってから強い湘南。Win-Winの模様です。

リーグ戦スタメンは左サイドを福森、シャドーに渡邉新太でスタート。三竿、坂、下田北斗、高山と湘南卒業生大集合。ベンチメンバーにはルヴァンカップ出場メンバーを多く帯同していた。コロナ感染者発生もあってやり繰りは限定されている印象。メンバー不足感を感じてしまう。


対する湘南。totoを購入していたこともあって、色々なチームの状況をチェックしていたのですが、とにかく守備が粘り強くて良い。昨年苦しい状況の中でも浮嶋監督を継続した一貫性もあり、主力だったメンバーが海外に流出しても今年になって開花に成功。ゲームプランがメキメキ明確になっている。守備で我慢して1試合内における連続稼働時間の少ないウェリントンを残り10分で投入してワンチャンスを託す。非常に判り易く、手堅い。勝ちきれては無いものの、負けていないことはポジティブになれるチーム状況が続いている。昨年33節に戦った時からの変化は若干繋ぐようになったくらいで、ベースは変わっておらず、より適した人材を獲得出来ていることが大きいのではなかろうか。北九州から町野、松本山雅から出戻りとなった高橋、鹿島からレンタルで名古あたりの加入がフィットした印象。下位戦線の足の引っ張り合いとしては6ポイントマッチ。負けられない試合でした。







風上でキックオフとなった試合開始からボールが収まらず、スローインやらコーナーキックが頻発。落ち着かない試合の入りになっていた。守備時に長沢と渡邉新太の2トップになっており、ミラーゲームを仕掛けていたっぽい。プレスがハマっていたかどうかは微妙だったけれども、いつものやり慣れた形から変えて相手と同じ布陣で守備を行う選択をした。16分の失点シーンは渡邉新太のアタックまでは守備がハマっていたけれども、交わされて前を向かれて右に展開されて、右からのクロスが風に戻され、風を読んでいた名古に決められた。ホームスタジアムの風に慣れていた湘南アタッカー陣。湘南で育ったはずの我が軍のメンバーはなぜ対応できなかったのか。レモンガススタジアムになってから強風が吹くようになったんじゃなかろうか。アタックするなら取り切れないと痛い目に合うので、我慢強い守備とは何なのかという点を各々が責任を持たなければなりません。風以前のところです。


湘南が幸先よく先制した後、暑さによるプレス強度の低下もあり、前半の飲水タイム後くらいからはボールが保持できるようになったトリニータ。試合開始前はトリニータがボールを保持して、湘南がハイプレスで引っ掛けてカウンター狙い、という予想していた試合展開が湘南のプレスが落ちてようやく実現出来るようになっていた時点で色々と想定外。


守備の布陣が慣れていない5-3-2になったとして、攻撃面までもが機能しなかったのも全て風のせいとは思えない。失点が少ない湘南相手とは言え、ハイプレスの代償としての裏にある広大なスペースを活かせなかったのは何故なのか。昨シーズン伊佐が大活躍したアウェイ湘南戦では裏のスペースに抜け出た伊佐を起点に攻撃の組み立てが出来ていたが、この日は伊佐が帯同すらしておらず、長沢がサイドのスペースに流れながらサイドを起点にボールを引き出しても中には誰もおらず、サイドで時間を作って長沢を真ん中に戻しておきながらクロスは上げられない、みたいなチグハグな形が多かった。唯一の決定的なチャンスシーンでも渡邉新太のシュートは湘南GK谷に止められてしまった。得点の匂いも、レモンの匂いも、ガスの匂いもしないまま時は過ぎていった。


最後に湘南のゲームプランである、我が軍が何度も点を決められてきたウェリントンが登場し、きっちりワンチャンスで決めれれるというお家芸を披露して試合終了となりました。何度ウェリントンにゴールを割れれれば気が済むのだ。更にもう一人のウェリントンも補強している湘南は隠し玉を持ったまま。6ポイントマッチで完敗。どんなに悪くても勝ち点1を持ち帰らないといけない試合での完敗はショックでした。


後半は攻撃時に普段の4-1-5になっていて、そちらの方が機能していた印象。試合後に長沢がインタビューで言及していたけれども試合中に上手くいってなければ、前半から臨機応変に対応出来て欲しかった。折角積み上げてきたものがあるのだから、上手くいかなければいつだって戻せたはずだ。羽田を真ん中のCBにし、坂を右に回すオプションも敢行したが効果出ず。走行距離もスプリント回数も湘南に上回られており、良いとこ無し。戦術面でも裏目、デュエルでも負け、連戦を避けたメンバー構成だったのに前節の内容と気合を継続できなかった。このままでは次節の鳥栖戦はボコボコにされる恐れがある。幸い連戦が終わり、1週間の準備期間が取れることが唯一の希望か。一人でも戦える選手が戻って来てくれれば良いのだけれども。辛い。とても辛い。あの日の悲しみさえ、あの日の苦しみさえ、その全てを愛してた あなたと共に。胸に残り離れない苦いレモンの匂い。そう、苦いレモンの匂い。初のレモンガススタジアムは米津感満載で帰宅することになりました。

勝てるチームと勝てないチームとの差が激しい今シーズン。まだ生き残るチャンスは数字上はたっぷり残っているけれども、前半戦にこれだけのたうち回っているチームが果たして巻き返せるだろうか。ここまで結果を出していない大卒新人自体が巻き返せないとチームは息を吹き返さない。ベテラン勢は夏に疲労が溜まるので、それまでに奮起を期待したい。



2021/05/05

2021年 YBCルヴァンカップ グループステージ 第5節 徳島戦

 【大分 1 - 1 徳島】



グループステージ突破の可能性を残しているルヴァンカップ。この試合を入れて残り2試合で勝ち点が並んでいる神戸、徳島、大分で2位突破を争う図式。今日勝ち点を得て他を引き離さないと自力突破の可能性が極限まで薄くなるのでどうしても勝ちたい一戦という位置づけでした。



リーグ戦でかなり消耗があったであろうメンバーはベンチ外。ターンオーバーでスタメンとなったメンバーの並びが面白かった。



羽田を真ん中にして坂を右に配置。これによって坂のフィールドは逆サイドに展開できることになった上で攻め上がりにも期待でき、良い事尽くめに見えた。私、この配置が観たかったので大満足の前半でした。やっぱり良いんじゃないのか、真ん中羽田と右の坂が。しっくりした。CBの左にはエンリケが初スタメン。ベンチにはペレイラも入っており、ようやく戦力が揃った。コロナ感染者と濃厚接触者が出たとの情報もあって心配されたが、若干の影響があった印象。災い転じて福となす、そんな最終ラインの新規パターン発見じゃなかろうか。



対する徳島。ポヤトス監督が着任してから調子を落としているような気もしなくもない。こちらもメンバーはターンオーバー。そのせいなのか連携面がすこぶる悪かった。特に最終ラインでボールを握ろうとはするものの、トリニータのプレスにボールを下げては奪われるを繰り返した。珍しくハイプレスを敢行したトリニータであったが上手く策がハマり、前半は主導権を握ることができた。序盤こそ何度もコーナーキックを奪われて苦しい展開があったけれども、耐えに耐え、逆にコーナーキックから先制点を生み出すという、勝負強い試合展開であった。全員が能力を発揮できていて良かった。内容的に充実していたので2点目を取れなかったことだけ。前半のうちに試合を決めて欲しかった。髙澤は待望のシーズン初ゴール。




トリニータは後半開始と同時に坂と渡邉新太を下げて、小出と藤本を投入。ここがおそらくコロナの影響だったのではなかろうか。坂も渡邉新太も次のリーグ戦への配慮で早々に引っ込めてしまった。あと20分くらい引っ張れたら試合結果は変わっていたのではなかろうか。グループステージ突破に負けられない徳島は逆にリーグ戦の主力をベンチから次々と投入。徐々に押し込まれる状況が続き、またもや何度もコーナーキックを耐える展開に。この試合は両チームコーナーキックが多く、コーナーキック合戦の様相でした。80分過ぎまでは耐えられていたものの、84分に徳島の新戦力である途中出場のカカにコーナーキックからゴールを割られてしまう。その後両チームゴールを割ることは出来ず、ドロー決着となりました。若手達、試合ごとにグングン伸びるのでルヴァンカップはやっぱり大事。




神戸vsFC東京の試合も引き分けで終わり、2位決定戦はグループステージ最終節にお預け。まだ突破の可能性は残しているものの、直接対決の結果が優先される状況なので現実的にはかなり厳しい。特にFC東京は神戸戦も全然攻撃する気が無く、引き分けで良いや状態だったので割り切り感を強く感じた。さすがに次はホームなのでそんな試合運びは出来ないと思いたい。堅いFC東京から複数得点を奪って勝ちきることが出来ないと突破は無理。厳しい条件だし、同じ週に中2日でリーグ戦の仙台戦も控えているのでマネジメントが難しそう。位置づけをじっくり検討して準備して欲しい。グループステージをあわよくば突破したいけれども、リーグ戦で仙台には負けられない。感染者が増えると二兎が追えなくなるので状況次第でしょうか。感染した選手の回復を祈りつつ、まずは週末の湘南戦を乗り越えましょう。



2021/05/03

2021年 明治安田生命J1リーグ 第12節 清水戦

【大分 1 - 0 清水】


今シーズンの中で連敗云々関係なく、どうしても勝ちたい相手、清水をホームに迎えての12節をDAZN生観戦。見事勝利をもぎ取ってくれたトリニータ。連敗を止め、ホームでシーズン初勝利、そして長年の宿敵ロティーナ監督が率いるチームからの初得点、初勝利と初物尽くしとなりました。安堵です、安堵。安堵&安堵。


やれることをやっていて勝てない時はゲン担ぎをするしかない訳ですが、カツカレー食べてもカツ丼食べても連敗を止められず、揚げ物の摂取頻度が多すぎて血管がコレステロールで埋まりつつあり、我々ゲン担ぎサポーターたちも限界に近かった。この日はセブンイレブンの鶏メンチカツのパンをお昼に食べたのが良かった。この試合のMVPです、このパン。ようやく連敗を止められた。トリがカツってことでした。清水のGK権田とかFW指宿にメンチ切られてたし。鶏メンチカツのパンよくやった。サンキュー!セブンイレブン、サンキューな!(※清水のGMっぽく)ようやくゲン担ぎから解放される安堵感ったらない訳です。今日もしロティーナ監督相手にまた無失点で負けていたら、身体にケチャップ塗ってゴールケチャドバ状態の全裸でカツ丼食べるくらいのことをやらないといけませんでしたから安堵感しかありません。自宅全裸観戦を回避できて本当に良かった。このブログを読んでドームにケチャップ持参した人も500人くらいは居たはずなので皆で勝ち取った勝利です。次に得点が出来なくなったらドームに置かれているであろう消毒液の隣にケチャップ置いて欲しいですね。皆でケチャップを出して塗り込んで行こう。


勝利をもぎ取ったスタメン。GKはルヴァンカップに引き続いてポープで継続。前節と変わったのはワントップが長沢になった点のみで並びも継続の3-4-2-1。伊佐や髙澤がベンチ外となっており、ルヴァンカップで足を攣ってからも長時間残業をこなして良いプレーをしていたメンバーが入った印象。渡邉新太が久々の戦線復帰。エンリケはリーグ戦初ベンチ。エンリケはルヴァンカップで短い出場時間の映像を観る限り、守備固めとしては良い能力の持ち主だと感じた。期待大。


対するロティーナ監督が率いる清水。半年前まで我が軍のキャプテンだった鈴木義宜がキャプテンマークを巻いて出て来るという、我々にとっては掟破りの逆サソリ固めを食らっている長州力の気持ち。かませ犬じゃないんです。移籍が決まった時の喪失感たるや。試合が始まるまでは、例えるならば生卵を投げつけたいくらいの気持ちがあり(※投げません)、ただこれまでの貢献もあるのでどうせならなるべく新鮮な生卵を使った薄焼き卵で包みたいし(※包みません)、なんならホカホカのだし巻き卵にしてから食べさせてあげたい(※食べさせません)くらいの、よく分かりませんがとにかく愛憎が交錯してしまう複雑な感情でした。しかし、実際は顔が腫れていて心配が上回る。大丈夫か鈴木義宜。この試合にかける気持ちが強かったんだろうけれども休めよと思いました。そこまでしてうちを倒しに来なくて良いんじゃないのか・・・。「じゃない方」の福森と後藤もベンチ入り。卒業生全員集合。清水も降格圏に近い順位となっており、6ポイントマッチの様相。とにかく負けられない試合。


片野坂監督とロティーナ監督の織りなす試合はまぁ凡戦が多くて普通の人には向かない、難解でスコア的にも低調なゲームに陥ることが多いのでこの日も覚悟はしていました。毎回白熱の激闘を繰り返していたのに記憶に残らないという特徴があります。とにかくロティーナ監督からは引き分けで勝ち点を分け合うことはあっても、得点を取ることが出来ていない如実な結果があるので我慢の展開になるであろうことは織り込み済み。キックオフ直後に右サイド破られてクロスが上がり、真ん中で清水の選手が空振りで事なきを得た不安な出だし。あのプレーに今日は運がありそうだと感じました。逆に決まっていたら全裸ケチャップ観戦まっしぐらだったと思います。清水側のケチャップの詰り具合の方が深刻であった。


4-4-2の清水は押し込んだ後に右SBエウシーニョが攻撃的ポジションを取り、その裏のスペースを鈴木義宜が面倒を見る。トリニータは左からそこを攻めると予想していたんだけれども、全く当たらず、トリニータも右サイドから攻めていたのでtotoが当たらない訳です。お互いに攻撃時に右上がりのポジショニングになりつつも、前線からの守備意識が高かったのはトリニータの方。清水がハイプレスを仕掛けてくる訳でもなかったので、ボールを回収しつつ、20分過ぎまではミスマッチを突いて前進出来ていた。


前進が出来なくなったのは飲水タイム後の30分あたりから。最終ラインが深い位置のまま押しやられ、ボールを展開できなくなっていた。おそらく立ち位置を変えた清水側の前線の守備がようやくハマったのであろうと思われる。推測ですけれども。出しどころを失ったということは、裏側では数的優位を作れるということでもあるのがサッカーの難しいポイント。ラフに蹴るようになったトリニータの最終ラインではあったが、長沢が競り勝ててセカンドボールを奪取。そこから長沢と小林成豪の2名で決定機を作り出した。惜しくも決定機は清水GK権田に止められたが、このプレーから得たCKから先制に成功。何をどうやっても得点出来なかったロティーナ監督から遂に得点を、待望の先制点を奪うことに成功。押し込んだ町田のゴール。身長の高い選手達にマークが集まり、相手ペナルティエリア内でフリーにされるという状況を逆手にとってのゴール(※ゾーンディフェンスなだけでした)ロティーナ監督が追いかける策を繰り出すという、新しい扉を開いてしまった。清水の守備がハマってから得点出来てしまうという、サッカーの奥深さが恐ろしい。


追いかけてくる状況のロティーナ監督は初体験だったので何をしてくるのか怖かったんだけれども、意外と清水も失点してから慌てて攻めるようになった印象で、この7連敗中にどこかでみたチームに瓜二つ。最初からやれよってやつです。トリニータの5-4ブロックを崩したのはエウシーニョが逆サイドにまでドリブルで流れて来て右サイドにボールを戻したシーンくらい。シュートはサイドネットに弾かれたけど実況が決まったぁぁ!って叫ぶもんだから心臓に悪い。悪すぎる。こっちはコレステロールで血管が埋まっているのに心臓に悪い実況とか死人が出るので気を付けて欲しい。


攻撃面では残念ながらトリニータの決定機も少なく、ロティーナ監督にいつもやられていたことをやり返した、数値上は低調な試合という印象です。結局最後にロティーナ監督が繰り出した策も、背の高い選手を前線に入れて放り込むというパワープレーだけだったので、なんかそれも見たことあるなっていう気持ちにしかなりませんでした。途中投入されたエンリケがことごとくロングボールに競り勝っていたのは大きな収穫。リーグ戦初出場の選手をあの勝負所で入れられたのが勝利を決定付けたのではなかろうか。CBの真ん中にエンリケを入れたっぽいのは賭けだったと思うんだけど、100点満点の跳ね返しっぷりだった。俺の羽田の職が奪われるかもしれない。エンリケのビルドアップ能力が気になるところ。アディショナルタイムが長く感じましたが、シャットアウトに成功。守備陣奮闘!久々の勝利となりました。


試合のデータとして、ゴールやシュートは低調だったけれども走行距離に選手達の気持ちが出ている。DAZNのデータでは香川も13キロを超えていた。昨シーズン通じてJ1全試合で13キロ以上走った選手はデータ上17人しか該当しない。10人のフィールドプレイヤーが18チーム34節、累計6120人がスタメン出場した中で、17人しか居ないってことです。それが1試合でほぼ3人出ているので強い気持ちが溢れ出している。お互いに5本しかシュートが無かったデータ上は低調な試合はハードワークによって生み出されていた。ボランチ2名の走行距離が奮闘ぶりを物語る。攻撃に守備にハードワークをこなした。


更にその中でも両チームで最も多い26回のスプリント回数を記録し、12.3キロを走った上で得点まで生み出した町田也真人が真のMVP。鶏メンチカツのパンがMVPの訳がないだろ!守備ではプレスを続け、攻撃ではボールを受けに顔を出し続け、キングオブ潤滑油として仕事をこなしながらセットプレーで得点してしまうという尋常じゃない結果の出しっぷり。鶏メンチカツのパン何個分の消費カロリーだ!賞賛に値するデータ内容でした。町田さん頼みのサッカーです!


ホームで久々の勝利に安堵。しばらくホームに行っていないこともあって、太鼓が解禁されているとか基本的な情報を忘れがちなのですが横断幕が1枚メッセージとして掲げてあるとか、拍手とか清水のサンバのリズムとか、観客の存在を感じる試合でもありました。関東では無観客試合になっている中でまだ観客を入れて試合を開催できているスタジアムで良かった。ケチャップを持参した人たちと分かち合いたい勝利です。清水サポーターに無得点にはケチャップが効くってバレないようにしましょう。ロティーナ監督はチームを成熟させるまでに時間がかかるので、次回の対決では要注意。手腕は間違いない。


順位的には厳しい状況が続きますが、6ポイントマッチに勝ったことで差を詰めることに成功。負けていたらヤバかった。順位が低いチームとの連戦が始まるのでここからが前半戦の勝負所です。一致団結して勝ち点を積み上げましょう。


1000回更新記念に始めた、toto累計1000口買う企画。最後のtotoは湘南が引き分けて死にました。終了間際に湘南のゴールシーンがあって絶叫したけどオフサイドになって認められず死にました。128口買っていたのだけれども死にました。何にもならなかった痛恨の企画となってしまった。大分勝利に賭けて当てたところだけは誇りに思う。でも誇りでは生活できないんだ。ボーナスが支給されるまで苦しい。1か月以上苦しい。1日1個の鶏メンチカツのパンで生き抜くしかない。