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2025/03/27

2025年 YBCルヴァンカップ1stラウンド1回戦 山口戦

【大分 2 - 3 山口】


情報を観ないようにして、無料の配信をディレイ観戦しました。しかしそこまでして観た試合内容はホームで3失点して1stラウンドの1回戦敗退という結果。これ以上ない酷い結果で今年のルヴァンカップが早々に終了。開幕して即終了です。本当に残念無念。しかし、前半の攻撃面と、絶望的な3失点をしてからの攻撃陣の爪痕を残さなければサッカー人生が終わってしまうレベルの気迫について見所はあった試合だったと思います。若手たちがもうしばらく観れないと思うと残念ではある。早々に成長の場を失ってしまったことは惜しい。

スタメンはごっそりターンオーバー。GKは佐藤、3バックは左から香川、宮川、戸根の並び。アンカーに松岡、右サイドに松尾、左サイドは茂平、清武と池田がシャドー気味、鮎川と有働のツートップ的な基本布陣。守備時は5-4-1で鮎川のワントップになっていた雰囲気。前半は清武プレー集かと思える程の違いを見せてくれたキャプテン清武が見所を提供。良い意味で「清武頼みのサッカー」ではあった。後半はベンチスタートになった屋敷とキム。この先発で出れなかった二人が気迫のこもったプレーで違いを見せてくれたことが救いでした。

対する山口。こちらもごっそりターンオーバー。リーグ戦に絡んでいないメンバーが中心。宮吉、池上、キムボムヨンがいて山口もしっかりとした選手層のあるチームになっています。先日戦ったばかりなので新鮮さはありませんでしたが、良く走るチームでした。


前半の攻撃面、トリニータとしては悪くなく、清武を起点に大きなサイドチェンジやスルーパスでプレスに来る山口の裏を鮎川が狙うなど、最後のプレーがもう一つ合えば・・・くらいの攻撃を実現できていて、清武ってやっぱり凄いんだなってことを見せつけられたような内容。右サイドの松尾も良かった。今は吉田が凄すぎるのでリーグ戦で出番は無いけれども、攻撃面では松尾も捨てがたいと思わせるプレーが多かった。守備面では吉田の方が強烈なのでトータルでは吉田チョイスになってしまうかなと、改めて感じました。良い雰囲気で攻撃を継続出来ていたものの、コーナーキックのこぼれ球の処理からボールを奪われてカウンターを食らって先に失点するという、本来ならばこちらがやりたいようなサッカーをやられてしまってゲームコントロールを苦しくしてしまった。失ってはダメなタイミング・位置でパスをひっかけられてしまった松岡猛省。惜しい前半ではあった。

後半の2失点目はちょっと酷い。深い位置での山口のスローインに対しての対応が酷過ぎたので逆に見返して欲しい。スローインから誰もボールに触れられずに競り合いさえもできずに失点しているので見返して欲しい。クロスもフリー、折り返しもフリー、シュートもほぼフリーで失点してます。この失点は精神的に堪える内容であった。何やってんだレベルです。


ここでおそらく、気落ちしてしまったであろうプロ初先発の宮川に試練が訪れる。2分後に最終ラインからのボールを受けた相手選手と競り合いに負けて入れ替わられてクロスを上げられて、これまた戸根がフリーにした相手選手にキッチリ決められての3失点。守備陣がJ2のレベルにありませんでした。ほろ苦いデビュー戦になりましたが、ここでのプレーは気落ちしてもらいたくなかったなという印象。踏ん張りどころでしたが耐え切れず。試練。乗り越えて欲しい。その後、宮川を下げて屋敷を投入。ここからの屋敷劇場でした。プロとは何か?屋敷がお手本となりました。

キムヒョンウと2人で奪い取った得点。プレスからボールを奪取し、運び、ラストパス、キムヒョンウがきっちりと決め切って反撃の狼煙を上げた。二人ともゴールが決まっているのにも関わらず、止まらずゴールに向かうからね。ここを是非観て欲しい。ゴールして即、ボールを持って戻ろうとする姿勢。この二人、2点目を目指します。3失点した直後、もう映像観るのを止めようかと思ったのだけれども、手を止めて正解だった。

2分後、右サイドから「仕掛けることしかしない男」木許のクロスを屋敷が決め切って2点目。1点差に追いつく。あれ?ある?同点ある?と思わせ始めたくらいに試合の流れをひっくり返した。この後も屋敷がシュートを放つシーンもあって、本当に可能性を感じさせてくれたんだけれども、残念ながら試合は終わってしまい、ルヴァンカップは敗退となりました。前半の清武プレー集、そして後半最後15分の気迫。平日に見所はあった試合でした。この試合でプロの壁、J2の壁を感じてしまったであろう選手はまだ若いので成長のチャンスはあるとは思います。しかし、それも勝って公式戦の試合を通しての成長だと思うのでその場を一つ、早々に失ったことはクラブとしても大きな損失。残念ではある。が、逆に爪痕を残しまくった屋敷、キム、木許にはチャンスが与えられると思われます。むしろ何で使われないんだって思ったレベルでした。守備陣は手薄なのかなっていう印象を持ってしまった。スタメンとの差が大きい。ただ、プロ初先発で完璧な結果を残す選手の方が少ないとも思う。歴代の選手たちも若い頃に沢山ミスをして、授業料だと我慢して、成長した選手だけが移籍していってしまうのが我が軍ですから、這い上がって行くしかないのです。試練は乗り越えてこそ。リーグ戦、やるしかないよ。



2025/03/17

2025年 明治安田J2リーグ 第5節 山口戦

【山口 1 - 1 大分】


アウェイの試合でしたが、DAZN生観戦でした。仙台に無理して行きましたのでね、山口遠征は自重。大分から山口であれば、車で下関の唐戸市場に寄って腹ごしらえをしてからスタジアムへ向かう、みたいな黄金ルートが確立されていて羨ましい限りなんだけれども、4時間くらいかかると思いますからね、遠征された方々は移動も大変だったと思います。電車でも行けるし、日帰りアウェイ遠征の中級編としての位置付けですね。北九州が同じカテゴリならば初級者を誘う絶好の距離感、スタジアム設備なんですが、今手ごろなアウェイは少ないので遠征民を増やす活動は難しい。北九州に慣れて「アウェイ楽しいかも」と思い始めた心の隙間を狙って山口に誘う、山口に行くのが当たり前になればバカになった遠征サポーターの完成です。徐々に世間から遠ざけることに大成功。トリニータ中心の週末が始まります。そんなアウェイ民を増やすために重要な戦略的アウェイの拠点。今年も多くのサポーターが心の隙間を狙われて集まっていました。

前節ホームで水戸相手にシュート2本という結果に終わった大分トリニータはテコ入れです。入れろテコ、入れろゴールってことです。スタメン変更。珍しくペレイラがメンバー外。3バックは右に野嶽が入りました。これは発明だと思った。ペレイラが怪我なら苦しいけれども、野嶽を3バックの右で使う期待感の方が上回った。左サイドの宇津元は開幕戦以来の復帰。FWに伊佐が入って2トップ気味、トップ下付近に野村が入るような基本布陣。保持時に野村はかなりフリーに動いていたけれども。守備時は5-3-2になることが多く、奪った直後に裏抜けを狙う伊佐とポストプレーが得意な有馬で業務分担です。FWの業務支援をさせると伊佐の右に出るものはいない。FW支援専業のFW。戸根がベンチ入り。どうしても「刀根」が変換候補に出がちなので要注意です、戸根。

対する山口。昨シーズン後半に若干失速も、志垣体制1年目としては十分過ぎる奮闘っぷりだった。長年チームを支えたGK関、山瀬、佐藤が引退、ヘナン、前が移籍とかなり顔ぶりは変わった印象。山形からFW有田MF横山をレンタル、京都から宮吉、福岡から亀川、昨年千葉で活躍した岡庭(FC東京からのレンタル)と計算できる戦力を補強。GKには外国籍選手を充てた。4-4-2を運用中。この日2トップの有田&山本コンビはデカい、速い、強いで面倒でした。スーペルゴラッソでしかゴールしない男、小林成豪はベンチスタート。チームの設計思想はボールを運ぶ手段とフォーメーションに若干の違いはあれども、今シーズンの大分トリニータ的に似てしまっていることもあり、非常に難しい相手となった。なぜかお互い札幌からしか勝てていません。どういうことだ。

ピッチ状態があまり良くなく、ところどころ水溜まりがあるような状態。シャバッシャバでした。大雨でも降ったんか?前節4バックの水戸に手を焼いたこともあり、今節の4バック山口対策は前節よりは機能していた印象。ピッチコンディションが難しかったこと、山口も守備を頑張るチームであることも関係してお互いに流れの中からは決定機を繰り出せなかった前半。それほど面白くはなかったです。でも水戸戦に比べればマシであった。両軍プレスとプレス回避が機能して、さぁここから攻撃だ!という攻撃にミスが出て相手にボールを渡す、という残念なクオリティの繰り返し。良く走る2チームだからこそ起きる停滞。もはやセットプレーくらいしか得点が生まれるイメージが無かった。ゲームが動いたのは37分、山口のコーナーキックが続く流れでシュートブロックで軌道がループになったシュートがゴールとなり痛恨の失点。先制を許して前半を終えた。守備は身体を投げ出して踏ん張ってくれているからこその失点だったけれども、事故的な失点は発生するものです。守備は良いんです、問題は攻撃。

新加入選手が入って5試合目。有馬、天笠、榊原の3人と既存戦力がまだ合っていないのか?そもそも既存戦力も去年得点出来ていなかったじゃん、という根本的な問題もあって、攻撃面の停滞感が出てきてしまっている。後半は山口が守備時にボールサイドに偏る特性に対して、サイドチェンジを繰り返すことで盛り返し始めた。同点弾は55分、右へ左へ山口の4-4-2を左右にスライドさせて出来たスペースを活かした形。榊原のミドルシュートが決まった。

真面目な好青年的なキャラクターなので顔芸には期待出来ません。仕方ない。そこは諦めよう。しかしゴールは期待できるようです。逆足の左足でも蹴れるらしいぞ。入籍発表後に移籍後初ゴールです。籍づくし。入れ過ぎだぞ。ダブルでおめでとうございました。しかし、残念ながら反撃もここまでで、長い時間パッとした攻撃はなく、選手交代を繰り出せども得点の匂いはしないまま、ピンチを脱した回数の方が多い終り際となり、なんとか試合終了に辿り着いたような試合となってしまいました。アウェイで勝ち点1を持ち帰り。ギリギリ持ち帰り、といった印象の試合。攻撃面、「そこが繋がらんか」とか残念なクオリティが多かったのは山口側に隙が無かった面もピッチコンディションが難しかった面もあるだろうけれども、もう少し連携面の練度を上げないと4月に今、調子の良い上位陣との対戦でボッコボコにやられる可能性もある。3月中に藤枝・愛媛に勝利できるように練度の積み上げを願う。山口とはルヴァンカップで早々にリマッチとなるので、きっとギラギラの若手がバチバチにやってくれると思うので期待したい。

まだ5試合ですけれども、勝ち点6と年間40点台ペース。目標に足りません。2トップ気味にしてみたものの、好転の特効薬とはいかず、もはやバーベキューをやるくらいしか攻撃陣の練度向上の手は無さそう。もうこうなったらバーベキューをやるか、バーベキューを。肉を焼く息が合えばパスも合うはずだ。肉を食おう、肉を。得点力不足には肉だ。唐戸市場の魚じゃない、来週は肉にしましょう。



2024/08/04

2024年 明治安田J2リーグ 第25節 山口戦

【山口 2 - 0 大分】

アウェイですがDAZN生観戦でした。2週間の中断期間。久々過ぎてブログの書き方忘れてます、私。思い出しつつ書いてます今。酷暑なれども毎週末平穏な気持ちで過ごせてはいました。きっと怪我が癒える選手が増えて、コンディションが良くなり、高橋大悟も補強して、戦術の内容は高まると期待した2週間。オリンピック男子日本代表は残念ながら負けてしまい、J2に集中できる状況となって迎えた山口戦。シュート3本とはどういうことだ。悪化しとるやないか。何でシンプルなサッカーを展開する山口との2戦目で奪いに行くのか保持するのか中途半端なサッカーを展開してしまったのか?狙いがあったのか何なのか?いずれにしろハズレです。ハマらないハズレ試合。大分側の視点からでは何も見どころがありませんでした。酷い気持ちになる週末が戻って来てしまった。


どういう並びなのかさっぱり分からなかった先発陣。前から奪いに行く布陣だったのか?保持する狙いだったのか?狙いは分かり辛かった。藤原・安藤・ペレイラの3バックで中盤が中川、野嶽、保田。サイドが茂平と吉田F真那斗。2トップに長沢と新戦力高橋大悟。高橋大悟は北九州時代からラブコールしていたんじゃなかろうか?攻撃陣をレンタルゲット。守備時5-3-2のような並び。攻撃時はアンカーが中川っぽくて野嶽と保田が前線近くだった印象。選手層は戻って来たような気がするのだけれども、暑さのせいか何なのか凡ミスが多くて攻撃時に残念なロストが多すぎる試合でした。まぁちょっとボールを繋ぐには芝がおかしかったけれども、それを差し引いても残念なプレーが多かったですかね・・・。35℃を超える気候では相手の立ち位置を見て、考えながらやるサッカーは無理でした。


対する山口。この日は夏休みで大イベントを仕掛けた模様。我が軍は来週が亀祭りですが、山口はこの試合がエヴァ祭り。紫のユニフォームに身を包んだ初号機だらけのコラボ感。1万人の動員に成功。しかし、チームには大きな動きがありました。大卒から手塩に掛けて育ててようやく芽が出たFW梅木をベガルタ仙台に引き抜かれる。J1ならまだしもJ2で昇格を争う相手に抜かれるという残念な移籍。さっそく今日のベガルタ仙台のベンチに梅木が入っていたけれども、とりあえず山口を弱体化させる手です。しかし山口も黙ってはいない。名古屋からレンタルで酒井宣福を獲得。同じタイプのデカくて強いFWで穴埋め。むしろ実績的にはバージョンアップしている感もある。シンプルな4-4-2布陣で、保持と蹴ってからセカンドボールを拾って前進するスタイルで好調。縦に速いので攻撃が完結するので我が軍よりも見栄えが良い。

今シーズン好調な山口。動員も出来て、勝利も出来てホクホクです。大分トリニータの狙いは何だったのか?ほとんどロングスローでしかチャンスメイクが出来なくなっていたんだけれども、劣化した青森山田っぽい。全般的にリスクとリターンが合っていないサッカーになっていて、お互いにプレスをかけ続けることが出来ない気候の中、自滅に近いロストを繰り返して、走って戻らなければならず、ただただ疲弊していた印象。攻撃が守備の足を引っ張り、守備が攻撃を支援してあげられない悪循環から抜け出せなかった。前がかりに奪おうとすれば蹴られてシンプルに裏を狙われる。15分に長沢のヘディング、30分にロングスローの流れから保田が押し込もうとするもクロスバーに弾かれたシーンがこの試合のハイライト。失点シーンは最終ラインからワンタッチでライン間を通されてサイドから1本のクロスで崩された。右サイド、スライドが遅れ、ペレイラの処理が残念で先制を許してしまった。


後半に野村と鮎川を投入した時間帯に若干盛り返せそうな雰囲気はあったものの、コーナーキックから追加点を献上して終了。後半はシュート1本あったかどうかレベルで振り返るポイントが少ない。ほぼ何も起こせずに試合終了となりました。本当にそんな印象。ハイライトの動画にもほとんど大分トリニータ側のプレーは残りませんでした。残念極まりない試合。35℃で厳しいコンディションなのは重々分かっているのだけれども、徐々に暑くなる気候の中で散々やってきて、また高い位置で奪うサッカーを展開するのであれば、前線も中盤も最終ラインもやり切れないと本当に早い段階で疲弊してしまう。リスクだらけのサッカーが完成してしまった。守備面でどう守るのかという意識がバラバラになってしまった印象。どういうサッカーをやるのか、一気に混迷極まった。暑さが悪い、暑さが。亀祭り、ホームでまた血祭りになるのだろうか・・・。踏みとどまって欲しい。



2024/05/27

2024年 明治安田J2リーグ 第17節 山口戦

【大分 0 - 0 山口】


絶好調レノファ山口を対戦相手に迎えるも、またも引き分けに終わった17節。DAZN生観戦でした。もはや音声はミュートしているので解説していない解説は気になりません。試合前、きっと前半の内容だけ良くて、後半にパワーダウンするのかな?それであれば前半にビールをしこたま飲んで後半の内容が記憶に残らなければ完璧なエンターテインメントサッカーになり得るのではないか?そんな仮説を作って挑戦してみようかと思いましたが、スタメンから察するに後半パワーダウン対策が施されていました。前半の立ち位置もスタメンも変わったのでとりあえず飲まずに観た。しかしそれは対策だったのだろうか。スコアレスドローとなった山口戦。スタメンには怪我人増加の雰囲気を感じてしまった。

サイドバックが居ません。おい、どうした茂平。右サイドバック不在という緊急事態。茂平であってもどちらかというとサイドハーフというか、本職の右サイドバックなのかどうかはちょっと怪しいくらいなのに、その茂平までもベンチ外です。サイドバックが居なくなってしまった・・・。


困った時はとりあえず若手です。保田堅心さん、ちょっとやってみる?若いから大丈夫でしょう?シフト入ってね、みたいな感じでしょうか?右サイドバックバイトが決定。若いから大丈夫。もしかすると偽サイドバック的に中に入ってアンカーっぽく動くレノファ山口対策なのかもしれないし。結果試合を通じて茂平バリのロングスロー以外は何も無かったので普通の右サイドバック業務に90分間従事されておりました。普通になんとかこなせたのは凄いけれども。


ベンチではムンキョンゴンがGKにサブメンバーになっており、西川の2ndキーパーの序列が変わったのか、怪我なのか。中川を先発に持ってきて、キャプテン渡邉新太を後半から投入したので前半・後半の攻撃のバランスは取れたような印象はあった。伊佐も渡邉新太も元気だっし、ペレイラと久々に見たデルランを投入して3バックの準備もしていたようなので極端なパワーダウン感は無かった。


対するレノファ山口。絶好調。今年の編成的に戦力分析的にはかなり厳しいと予想していたのだけれども、新しく就任した志垣監督の元、大躍進。イングランドの留学を得て、育成・コーチとキャリアを築いていった監督。昨年J3でFC大阪を躍進させた手腕を買われてJ2昇格。そしてJ2でもこの成績。結果で応えてステップアップしていく間違いなく腕のあるプロです。志垣監督。元々いた選手も脂がのってきた。FW梅木はJ2で屈指の空中戦勝率を誇る。強化指定から育成した梅木を攻撃の軸に据え、ハイプレスとロングボールを掛け合わせたストロングスタイル。我が軍の高い位置でのボール奪取とはちょっと合わないスタイル。早めに梅木に向けて蹴ってしまうのでセカンドボール拾い合戦。まず空中戦で梅木のボールコントロールを奪わなければならない。そしてセカンドボールを拾う。自ずと肉弾戦の様相になってしまう。ファウルで試合が止まることが多かった。ストロングスタイルに生まれ変わった山口。厄介でした。


試合はレノファ山口のハイプレスが新鮮だった。ここ数試合のトリニータの試合を分析した上でハイプレスを敢行するっていうのが3連勝しているチームの自信。すぐに心を折ってやった水戸との違いです。剥がして前進できるだろうと思っていたのだけれども、どうも足元でボールがおぼつかないシーンが増えた気がして、芝の状態なのか?何なのか。最初の決定機、宇津元のシュートは惜しかった。後は決めるだけの状態が続く宇津元。ケチャップの蓋が開けられません。宇津元のケチャップが出る日、それがトリニータが勝ち点3を得られる日になるんじゃなかろうか。この日の内容だと、眠れぬ夜を過ごしているであろう宇津元。来週はホットドックにケチャップ過剰に塗って食べます、私。ゲン担ぎします。


後半、レノファ山口が盛り返す。セカンドボールを奪取し続けないと山口にひっくり返されることになり、前進を許してしまう。スペースを取り戻すのに苦労し始める。選手交代で3バックに移行するも、即座に山口も3バックにしてミラーゲーム持ち込んでくるストロングスタイル。志垣監督、かなり分かり易い感じのチーム作りと戦術駆使をする模様。後半はパワーダウンはそこまで感じなかったものの、攻撃の意思疎通みたいなものの質が落ちてしまった。共通理解というか。ボールを扱う精度が低い日に、練度が低いメンバー構成になってしまった。それでも好調山口に最後の最後までやられなかったのは守備陣の奮闘のお陰だと思われます。最後まで身体を張って死守してくれました。


結果はスコアレスドローですけれども、終盤は決定機を作られていたので引き分けでもポジティブな印象はある。確かに勝利から遠ざかってはいるものの、怪我人が増えてしまっているようなので、心配になってきた。この試合のメンバーも前後半のバランスを取ったのか?それとも長い時間プレーできる選手順にしたのか分からない。長い時間プレーできる選手を前半に持ってきているとすればかなり危機的な状況なのかもしれない。ギリギリのメンバーでリーグ戦を戦っている。暑さが酷くなっていく中、よく踏ん張っているとは思うのだけれども、結果を出さければなりません。なんとか1勝を、ホームで叶えて欲しい。引き分けの連続を、次こそは乗り越えよう。


2023/08/07

2023年 明治安田生命J2リーグ 第29節 山口戦

【山口 2 - 2 大分】


山口のサイドチェンジに苦しめられた試合でした。DAZNでも現地の暑さは感じ取れましたが、難しいコンディションの中で夏用のサッカーをやっていたのか、何なのか。サムエルワントップでロングボール戦術に完全に切り替わってしまった我がチームはまたも勝利には及ばず。負けなくて良かったけれども、勝たなくてはならない試合でした。素晴らしいゴールで先制したんだし。


戻って来たメンバーと、ベンチ外になっているメンバーとがいて、競争なのか戦術なのか怪我なのか判断ができませんがひとまず高木がベンチ入りです。もっと長引くと思っていたけれども、高木の復帰は大きい。この時期になればプロの選手は怪我などで満身創痍の上に疲労もあって大変だとは思うのだけれども、何とか試合に間に合わせていると思われます。試合後の高木の形相が全てを物語っていた。熱い漢が帰って来た。この日は4-2-3-1を選択。ワントップサムエル、藤本・野村・中川を前線にしてボランチは弓場と池田のコンビ。DFは左から高畑・デルラン・安藤・上夷。ベンチメンバーには長沢が復帰。



対する山口。現在下位に低迷してしまっていることもあって、しばらく会わないうちに全然違うチームに変貌。 諸君、狂いたまへの精神でエスナイデル監督を招聘。本当に狂ってどうするとJ2界隈が騒然としましたが、そのエスナイデル監督がジェフ時代に重用したDFキムボムヨンを獲得。更にインドネシアのクラブからブラジル人FWも獲得。夏に出費です、出費。代名詞のハイラインでバチバチ行くのかと思いきや、ジェフ2年目の後半戦に見せた守備を立て直す手腕を発揮。負け無しで自信を与えると、徐々にハイラインを開始してジェフには負けた模様。何だかんだでこの日の山口の最終ラインとGKは怪しかったし、隙は多くあった気がする。



ニータンは山口に初上陸でしょうか。レノ丸と丸いフォルム同士でイチャイチャしていた様子です。・・・はい、試合です、試合。試合は落ち着かない入りだったと思います。トリニータは守備時4-4-2で守っていたけれども、攻撃時にトップ下の藤本が左右に動くので、どちらかのサイドに寄りがちで、いつもと違う何かは感じたのだけれども、サムエルが走れる最初の15分が勝負って言うことだけは明白でした。前半10分、右サイドのスローインから藤本が右サイド奥で受けたボールを中に折り返し、池田→野村と繋いで最後は逆サイドの左サイドに走り込んだ高畑奎汰が素晴らしいシュートでゴールを奪ってみせた。



怪我から復帰して素晴らしいキックを披露した高畑。凄まじいシュートでした。これで楽に試合を運べると思うじゃないですか、違いました。特に飲水タイムまではちょっと我慢かな、なんて思っていたのだけれどもサムエルの走れなさ加減が徐々に山口のDFを自由にする時間を与えてしまった。


攻撃時に藤本がいずれかのサイドに寄ることもあって、守備への切り替えの中で逆サイドに一気に振られるロングパスを山口が多用し始める。元々は裏のスペースを縦に狙っていた雰囲気なのだけれども、逆サイドに振られてから前進された。飲水タイム後にエスナイデル監督の指示があったのか、何なのか、ボールを保持できず、攻撃を受け続けてしまう形になって立て続けに2失点。前半のうちに逆転されてしまった。2失点目はPKで、デルランが山口の新ブラジル人FWシルビオジュニオールを倒してしまったけれども、あのFWも怪しかったのでそこまで警戒するほどではなかったように思える。決定機も多く作れてはいたけれども決め切れずに逆転を許すという、無念の前半。



後半、弓場から保田へボランチを交代。意図はよく分からなかったけれども、保田は頑張れと思いました。若さで乗り切れ。しかし、後半も山口のサイドチェンジが効いたし、そこまで良い形を作り切れなかった。戦い方が明白に変わったのは羽田を投入して3バックになってからでしょうか、ボールを若干繋ぐようになり、チャンスを作れるように。しかし、これは80分を過ぎてからの話。遅くなかったです??当然時間が足りなく、迎えた95分過ぎ、最後のCKのチャンスにGK西川も駆け上がって、ラストプレーというところで西川の前にボールがこぼれて、シュートを空振りさせて、ヽ(・ω・)/ズコーっとクリアされて試合終了かと思いきや、クリアボールのスローインからいつの間にか左サイドで高畑が仕掛けてクロスを上げる、逆サイドに走り込んだ松尾がダイレクトボレーで決め切って同点に。劇的同点ゴールでした。最後、よく諦めずに全員でチャレンジしてくれた。



松尾、すごい松尾。よく決めてくれました。高畑の仕掛けとクロスも素晴らしかった。GK西川のシュート空振りで、山口側も「勝った」と思ったはずなんです、私も「負けた」って思いましたし。あの空振りが油断を生ませた要因になってます(※断言)トリニータの選手が最後まで諦めずにプレーを続けたのは多くのサポーターが現地に乗り込んだからだと思いますし、みんなでやれることはやっているのだと思います。負けるくらいなら引き分けで終わった方が良いですが、この日は先制も出来ていたし、決定機も多かったので引き分けであっても評価できない試合でした。もう少しでしたね。



試合後の下平監督のコメントを読むと、山口がポゼッションに秀でたチームだからサムエルワントップのロングボール戦術で戦ったと。が、どうもハマったかというと怪しい。先制後からプレスが回避されることが多く、戦術全般が中途半端であった印象。サムエルをワントップで使うことのメリットとデメリットのバランスが噛み合わなかったように思う。後半の短い時間で勝負ならメリットが上回ると思うのだけれども、試合を通じて徐々にプレスの緩さからサイドチェンジの配給を許してしまった。ハイライン対策をエスナイデル監督に打たれるという餅は餅屋対策。山口、全然狂ってない。山口も生き残りを懸けて必死。トリニータは下位からキッチリ勝ち点を回収できない。2位磐田との差も広がり、プレーオフ圏内に入れるかどうか。食い止めたい。食い止めてもらいたい。最後のあの、諦めの悪さを信じて次節の藤枝戦でこそ勝利を。



2023/04/13

2023年 明治安田生命J2リーグ 第9節 山口戦

【大分 3 - 1 山口】


リーグ戦では過去、負けたことが無い相性が良いレノファ山口を迎えての第9節、連戦でツラいはずですが「スタメンは明け渡さない」という強い意志を感じるメンバーにより、ホームで無敗を継続するに値する一戦となりました。また勝った。強い。再現性のある攻撃、複数得点、強みが出て来た。滲み出て来た。

大宮戦で負けて以降、試合前にカツを摂取するゲン担ぎを続けているのですが連戦はツラい。週に2回揚げ物を食べなければならない。ツラい。この日はランチに巻きカツ定食なるものを選んで少しでもカロリーが少なそうなカツで連戦を乗り越えようとしました。チーズ入ってるし、全然美味しいし、全然痩せません。あれからチームも勝ち続けるもんだからさ、止められなくなってしまってツラいです。勝っている間は同じパンツを履き続ける方が楽だったかもしれない。

連戦で注目していたメンバーですが、ターンオーバーせずです。全員がコンディション良好。もしくは痩せ我慢です。スタメンは明け渡さない!週末にアウェイで町田戦があるけれども、目の前の一戦に全力をぶつけるスタイル。ベンチには町田戦で活躍しがちなサムエルが入っておらず、温存なのか何なのかは分かりませんが替わりに「おはようございます安藤」が入りました。おはようございます×3。

ベンチメンバーが長身すぎてヤバい。長沢、安藤、羽田と高身長で殴る準備をしていた。実際、終了間際のセットプレーはペレイラを含めて巨人が雪崩込む感じで大迫力。あれだけ高身長が揃えば日田市の進撃の巨人の何かとコラボできるんじゃなかろうか。何でも良いのであやかりたい気持ちになりました。

対する山口。今年個人的にはJ2でダークホースになるのではと予想したチーム。4-3-3を運用中。中3日で5人のメンバーをターンオーバー。3トップの左に小林成豪を据えているのが良い。ゴラッソしか決めない小林成豪、試合開始早々にボールが顔に当たって脳震盪っぽくなっていましたが、大丈夫そうで何より。恩返しゴールを1ゴールくらいは食らうだろうと覚悟はしていましたが無事回避。カウンターで前進し、最後の仕事が小林成豪に託される感じが恐ろしかった。対峙したペレイラが良く対応してくれました。この試合のペレイラさん、気合十分。ブラジルから奥さんと娘さんが到着したことで何かしらの賞を持ち帰る気満々。活躍するぞ感が滲み出てた。気持ちは分かるんだけどさ、プロなんだからさ、単身赴任でもそのくらいやって欲しかった。何か頼もしさが全然違ったぞ。毎試合あんな感じでやって欲しい。


試合はアグレッシブに前からボールを奪いに来る山口に対して、しっかりと繋ぐトリニータという様相。山口は3トップを中央に絞り気味にして最終ライン+GKからボランチへのパスを寸断するようなプレスを敢行。しかし、乗りに乗っている10番野村が降りて来るのです。この10番野村に対して山口の前が後ろにピッタリくっついて降りて来る。ややこしいですけれども、山口の前。前が後ろに。後ろに前が。前選手ね、大変ややこしいですけれども、前線メンバーにはマンマーク気味で付いて来た山口。シャドーの野村と中川が山口のプレスの回避先となり、左サイドで対峙した相手を凌駕した藤本が仕事をする。両軍左サイドの攻撃が主攻。何度も藤本で決定機を作り出せていたトリニータがペースを握った。先制はその左サイドで得たFKから。

ヘディングゴールは気合が違うペレイラさんでした。直接FKを警戒した壁を作ってしまった山口、ペナルティエリア内の人数はトリニータ側が上回っている状態に。キッカー野村の冷静な判断が上回って簡単に決まった。全て伊佐の指示だった節あり。流れの中からのチャンスで決められない嫌な雰囲気を払拭する、セットプレーから得点。抜け目のない感じ、強い。

更に前半のアディショナルタイムには藤本が遂に決めてくれた。ゴールの起点は上夷。この日の上夷はライン全体をコントロールする起点となり、素晴らしかった。極上夷(ごくじょうえびす)でした。最終ラインの極上夷からふんわりとした前線へのパスを伊佐が潰れながら落として、拾ったデルランが楔を入れる、受けた藤本がターンして前進してそのままゴール。ゴール写真は弱めも、素晴らしいゴールでした。再三の決定機を決めていれば3点目くらいだったはずだけども、何度もチャレンジ出来ればいつか決まるってことです。再現性が大事。2点リードで前半終了。

2点差となって後半は狂いたまえの精神で攻め立てる山口に対して時間を使いつつ試合をすすめられていたトリニータ。67分に失点。左右に振られ過ぎた感がありました。割と奥の方からのクロスをダイレクトで合わされてしまって1点差に詰め寄られる。2点差は危険なスコア。若干心配になりましたが、大丈夫でした。我が軍にはノリノリの10番とその弟子、野嶽がいました。

野嶽は野村が育てた。今年はサイド攻撃一辺倒ではなく、中央からの攻撃も使いこなすのが良いですね、良いです。インタビューで野村からアドバイスを受けてからボランチとして伸びたとのコメントを読みました。前半から仕掛けた左サイドからの攻撃のイメージがあるので、中央を攻撃して跳ね返されると、相手のDF陣が次はサイド攻撃を察知して勝手に左右に拡がってしまいます。シゲタイラーが右サイドに開く動きをするので更に釣られます、山口のDF陣。しかし、極上夷が選択したのは2度目も中央攻撃。野嶽に預けたら師匠野村とワンツーでパス交換してスルスルと駆け上がる。ゴール前まで行くと、全く後ろを見てもいないのにヒールパス。走り込む師匠、野村が左足一閃。強烈なシュートは山口のキーパーの左手を弾いてゴール。再び2点差で勝負あり。止められません、野村直輝。このまま町田を倒しちゃったら4月の月間MVP間違いなしの出来です。素晴らしいが続いている。素晴らしい。



この日は左サイドで藤本が結果を出しましたが、途中交代で出場した高畑奎汰も身体にキレを感じるくらい良かった。ちょっと別人に感じるほどの力強さを感じてしまった。駆け上がって放ったシュートが無回転っぽかったのでビビりました。左サイドは2重攻勢なのが良いですね、良いです。水曜日に3得点。トリニータオーレが聞ける最高の平日ですよ!1失点の課題はあるけれども連戦の中なので質より結果。十分過ぎる程の結果でした。ホーム5連勝、単独首位に浮上。十分過ぎる結果となっています。週末の町田との首位攻防戦が大変に盛り上がることこの上ない状況となりました。週末にまたカツを食べよう、カツを。辛いけどしょうがない、首位攻防戦だもの。



2022/07/07

2022年 明治安田生命J2リーグ 第25節 山口戦

【山口 0 - 0 大分】

3連勝出来ない症候群が出ました。ぶり返しました。初夏の連戦、水曜日の試合をDAZN生観戦。今年レノファを上回ることが出来ず、2戦引き分けで終わるという結果に。水曜日のスコアレスドローは書き辛くて困ります! 3連勝出来ない。贅沢な悩みですけれども、この壁が乗り越えられれば勝ち点を伸ばせるのだけれども、症候群がぶり返してしまう。

スタメンは攻撃陣を若干ターンオーバー。前節の後半に投入されて逆転を導いた選手達をメインにする、流れを重要視する下平監督らしい選考。3-4-2-1を継続。

対するレノファ山口はアンカーを置く4-3-3をブレずに継続中。全然狂わない狂いたまえの精神。この日はリビングレジェンド山瀬が先発するという総力戦の様相。暑さと連戦で足が止まるであろうことが推測できた中で、途中交代のメンバーを含めた総合力が問われる試合となる、と予想してはいました。前回対戦同様、ボールを持ちたがるレノファ山口との試合は人とボールが動き合う展開から始まった。レノファの方が長い時間保持していた印象で、ポゼッション率も若干レノファ山口が上回る前半。お互いにチャンスを作るも決め切れず。両チームのGKが安定していました。特に高木駿が秀逸でした。久々に秀逸でした。

両監督が「なかやまきんに君」ばりに「パワー」と指示を出すくらいにはパワー不足の前半だったていうことでしょうか。トリニータはパワー不足というよりはミスが多かった印象で、ここぞというパスが通らなかったり、奪われたりといった自滅となる攻撃が多かった。パワー不足ならばと、前節に引き続き先手先手で元気な選手を次々と投入。一時は先制出来そうな雰囲気が出たんだけれども、それでも主導権は奪い切れずにゴールも決め切れず。ピンチの方が多かったでしょうか。そのピンチは守備陣が刈り取った。前節2失点した守備陣は3得点した攻撃陣に助けられたけれども、今節は守備陣が奮闘。堅い守備でレノファに得点は許さず。3連勝を目指して、最後まで締まった試合を続けていただけに、少し残念な気もするんだけれどもアウェイで無失点で終えられるならギリギリ及第点。次の試合の結果が重要です。栃木戦から負け無しではあり、順調に勝ち点が積み重ねられてはいるけれども、加速度が若干足りない。


レノファの4-3-3はトランジションとボール回しが秀逸で、高い位置でボールが奪えず、自陣で奪って両サイドから仕掛けても既に守備に戻られてしまっている状態で攻めあぐねました。バランスを崩すことが出来なかった。強かったレノファ。セットプレーも不発で決定打が放てなかった。一体感はあって良いのだけれども、術の方です、術の方。質も足りなかった。リーグ戦ではまだレノファ山口には負けていない、不敗神話が継続できたことだけが収穫でしょうか。何かが足りない、ラストピースは怪我人の中にいる。大エース、町田也真人がそろそろ戻って来てくれないだろうか。週末の岡山戦、大変楽しみな試合になってきました。



2022/03/20

2022年 明治安田生命J2リーグ 第5節 山口戦

【大分 1 - 1 山口】

なかなか勝てません。11連戦の7戦目、ホームにレノファ山口を迎えた第5節。DAZN生観戦でした。選手をやり繰りしながら、ルヴァンカップで工夫を始めた矢先のリーグ戦。この日もベースから手を加えて中5日の元気な山口を上回ろうとしたはず。前半は上回られちゃったけれども。

得点すれば疲れない属性を持つらしいFW呉屋を頂点に、小林成豪、増山、中川、下田、小林裕紀というどう並ぶのかスタートまで分からない人選。4バックは三竿、坂、ペレイラ、小出でGKは高木。

Jリーグ公式では4-2-3-1という並び。ボランチを2枚、1トップの下に3枚を並べた布陣。守備時は4-4-2で山口と対峙していた印象。長年刷り込まれた可変フォーメーションが自然と出来てしまうチームです。ベンチには山口でプロ生活を始めた香川も入った。

対する元気な山口。諸君、狂いたまえの精神。トップリーグを知る前に「レノファの流儀」というプレーモデルを先に作った先鋭的なクラブ。レギュラー陣の骨格は昨年から大きく変わっておらず、渡邉晋前監督がシーズン途中解任された後を引き継いだ名塚監督が今年も指揮を執る。昨年の印象はあまり無いけれども、定義したプレーモデルを実践する思想が一貫しているはずなので、渡邉晋監督で目指していたボールを保持してビルドアップしていく攻撃スタイルを目指しているはず。レノファの流儀、完全公開すれば選手も集まってくるだろうし、公表してくんねぇかな。読んでみたいです、レノファの流儀。

ニータンは元気ですがチームは元気がありません。特に前半は元気で上回った山口がボールを保持する展開。元気、大事。ちなみに山口のコーチには中山元気さんがいます。蛇足です。ワントップの大槻に導かれ、出足の鋭いプレスでトリニータからボールを奪うと左右から攻撃を試みる。左の沼田、右の高木どちらも運動量が多くシュートシーンを多く作られてしまった。今シーズン初めて保持で上回られた印象で、取り返すのに時間がかかりましたが、一方でこれまでのようにカウンターを受けて失点するような場面は少なく、守備時4-4-2になったことで若干安定。4-3-3よりもバランス重視になった。面白すぎて勝てなかった4-3-3を一旦横に置いて勝ち点を取りに行ったんでしょうよ。興行的にはあの楽しい4-3-3で勝ち続けてくれればお客さんが増えたと思います。保持されるのはある程度想定内。山口の素晴らしく整理されたプレスも試合を通じては続かないだろうし、どこかでチャンスは巡ってくるだろうとは思ってました、えぇ、大エース町田也真人がベンチにいるんでね、どこかで巡ってくると思っていましたよ。前半は得点動かず。レノファ山口の守備と保持が素晴らしい前半でした。相変わらずDAZNではピッチ全体が観えないのでどこで人が余っているのか分からんのですけれども。


後半、先に動いたのはトリニータ。61分にその大エース町田也真人とスピードスター井上健太を投入。するとその直後のプレー、大エース町田也真人はほぼ絡んでないんだけれども、自陣からの繋ぎをミスして奪われてしまったボールを山口側がパスミスしてロスト。掻っ攫った井上健太が持ち込んで呉屋に出す→呉屋は右サイドに展開して小出がワンタッチでクロス→呉屋がダイレクトで決める、という自作自演のカウンターカウンター。これまで保持してやられていたことをやり返したような得点。交代してからアッという間の得点でした。素晴らしかった!今までだとワントップに当ててもそこで奪われるとかばっかりだったのでワンタッチパスが続く、気持ちの良い得点でした。

33点取る方の画像を使ってください!呉屋、絶好調。しかし残念ながら失点もアッと言うまですぐに追いつかれました。おい!試合運び!時間の使い方よぉ!せっかくのリードを3分しか活かせず。コーナーキックから失点でした。ここで大事なのは得点されても気にしないくらいのメンタリティ。めげずに2得点目を目指すトリニータ。長沢、宇津元と攻撃陣をリフレッシュしますが残念ながら得点は奪えずドロー決着となりました。勝てません。勝ち切れません。


この試合はこれまでの攻撃から少し意識が変わった印象があって、相手守備陣が整う前にボールを入れたり、速めの攻撃が出始めました。ボールを大事にして、昨年の最終節のレイソル戦で出たような流れるようなゴールを目指し過ぎている感じから幅が広がったのではなかろうか。高い位置で奪う場面も多くあったし、昨年までとは違う戦い方での成果が少しずつ出て来てはいる。4-3-3に比べて4-2-3-1は距離感が近いので、おのおのの距離が伸びたパスの精度がイマイチな部分を修正できたのかもしれない。それでも両チーム共にミスが多かった試合でした。ラストパス・クロス・シュート、最後の精度がイマイチ。


シュート数は上回られてしまった試合でしたが、コーナーキックは多く獲得出来ていて、1本でも入れば・・・。スタッツ上、オフサイドがトリニータ側だけ多いのでレノファの最終ラインの統率力と、トリニータの裏へのパス精度の戦いでは敗北していたのではなかろうか。受け手と出し手の呼吸がまだ合ってないってことでしょうか。裏への攻撃も1本でも決まっていれば・・・・。惜しい。結果さえ出れば印象が変わる試合になったと思います。次は水曜日、FC琉球をホームに迎える。沖縄に行くスケジュールじゃなくて本当に良かったと思います。ホームで良かった。連戦だけれどもホームで戦えるので元気では五分のはず。試行錯誤して足掻いている感じは伝わってくるので、もうひと踏ん張り頑張って欲しい。



2018/09/23

2018年 明治安田生命J2リーグ 第34節 山口戦

【山口 1 - 3 大分】



大逆転勝利。残り全部勝つと書き始めて本当に勝ち続けています。勝ち続けています。勝ち続けているのです。3連勝なので3回書きました。敵地山口に乗り込んでの34節、アグレッシブなノーガードの殴り合いのような試合で無事殴り勝ちました。





行ってきたのです、山口まで。維新みらいふスタジアム。未来とライフがかかっています。全員が分かっていることを敢えて書いてみました。



維新が大好き山口県民。平成最後のJ2維新を目指すも夏以降失速中。前回の対戦では誰も予想だにしない首位攻防戦だったのに、未勝利という名の長いトンネルに入り過ぎてしまい、それってもう底無しの秋芳洞なんじゃないです?っていうくらいの苦しみっぷり。我が軍は苦しい時期が短かったのが幸いした。プレーオフ圏内ひょっこりはん対決。岐阜と違ってどっぷりの連敗ではなく、引き分けが多い点に注意が必要。山口の攻撃的であっさり失点するサッカーは健在。MF小野瀬がガンバに移籍した影響もあるのか。ちょっとしたスタメン変更で微調整出来る選手層が大事ってことです。全員が分かっていることを敢えて書いてみました。



初めての維新みらいふスタジアム、メインスタンドから観戦しましたが良い雰囲気でした。勾配もあって観やすかったし、至って普通のJクラブが山口にいつの間にか定着しまくってて末恐ろしい。あの、国道沿いのカーディーラーに囲まれている公園感が何とも言えない雰囲気で良い。マツダだけがユニフォームスポンサーだが争わなければならぬ感が良い。


本日の我が軍、前節で5得点無失点の爆勝組を変更。何故だったのか。讃岐の4バックとは違い、アグレッシブな4バックをかいくぐり、逆サイドへのロングパス砲としての宮阪と読みました。





レノ丸の隣にいるお姉さんが凄く良かったです。



試合はキックオフ直後から期待を超えるアグレッシブさで、前半のうちに3点とらなきゃ死ぬみたいなテンションで始まり、お互いに決定機を外しまくるという期待感溢れるノーガードの殴り合いが繰り広げられました。15分過ぎに停滞して少しずつトーンダウンしてしまいましたが、試合の入りは両軍らしさが出ていて目まぐるしい攻守の切り替えが凄かった。前線からプレッシャーをかけ、ボールを奪ってすぐに攻撃に移行したい山口と、ボールを回して山口の裏のスペースを狙いたい我が軍との攻防。読みとしては、ボールを動かし続けて山口を疲弊させた上で、後半にこの広大な山口守備陣後ろのスペースに藤本を解き放つ戦略なのだろうとは思ってましたよ、私は。しかし、意外な形でスコアが動く。27分、バックパスが乱れたところを突かれ、オナイウ阿道にゴールを決められてしまう。ミスからの失点。



オナイウ阿道は相変わらず良いので浦和さん、来年はJ1で育ててあげて欲しい。先制を許してから逆に不思議に感じたのが山口の試合運び。リードしたのに落ち着いて時間を潰すそぶりさえ見せられない。あまり強度を変えず攻め続けて来てくれる。当然裏にはスペースがあり続けるので試合運びノウハウが足りなさ過ぎてもったいない山口、といった印象。ボール持たせた方が不安定になっていて霜田監督の針の振り方が凄い。田嶋が悪い。



諸君!狂いたまえ!横断幕付近に陣取る人達、ほぼ冷静説。後半始めから宮阪に代えて清本を投入。今日の宮阪は産休明けとあってキックが浮き気味で出来はよろしくはなかったけれども、何かしらの狙いがあったはずで、唯一まともなプレースキッカーとして投入されていた可能性もあったかもしれない。ショートコーナーが激減してしまったし、なんかあったんだとは思うけれども惜しくも先発活躍チャンスを逃してしまった。先制されてプランが崩れたため、後半開始から攻撃を強めるために清本を入れて小手川を下げ気味に。



交代が効いたのか攻撃陣と片野坂監督が活性化。山口のDFワシントンは足が遅く、狙い撃ちに。伊佐がワシントンをぶっこ抜いてカウンターにスイッチを入れた時に両サイドがぐんぐん上がれる運動量が得点に繋がった。追いついたのは59分、伊佐の突破をきっかけに、最後は星のアシストを松本怜が決めるという両ワイドが直接絡む我が軍らしいゴール。松本怜さん今シーズンキャリアハイをどこまで伸ばせるのか。攻撃のスピードで山口を圧倒し始める。



圧巻だったのは三平と交代して入った藤本。前回のブログで「ペナルティエリアが実家」と書きましたが、本当に落ち着き払った仕事っぷりを発揮。やはり、読み通りで、疲れの見え始めた山口DF陣の裏のスペースに解き放たれた藤本が躍動。



逆転となった藤本の1点目は伊佐のドリブルでのスペースの作り方と松本の運動量で勝負ありだった。1つ抜かしのパスってやつです。伊佐のパスと松本の加速。松本の折り返しを、まるで実家でくつろぐが如く簡単に決める藤本。



衝撃的な、勝利を決める藤本の2点目も右サイド松本怜のロングパスから。後ろからのボールめっちゃトラップするもん、フジモン。そして冷静にGKを交わして角度のない所を決め切る。まるで小学生が家に帰って靴を脱ぎ棄ててランドセル放り捨ててニンテンドーDSの電源を入れてゲーム始めるが如く、流れるような実家でのくつろぎ方。落ち着きがエグい。試合を決めてしまった。



後半3得点での大逆転。山口を秋芳洞に閉じ込めることに成功して3連勝。またもやトリニータオーレを浅田飴で潤った喉で歌ってしまった。残り全部勝ってしまう勢い!



山口相手にきっちりと勝ち点3を得られたことは非常に大きい。前半の自分たちの失敗を後半に自分たちで取り返すことができた勝負強さ。試合終了間際までスプリントしまくる岩田の恐ろしさ、涼しくなって止まらない運動量の我が軍。残り全部勝てる勢いが出てきました。次節は水戸。どこが相手でも負ける気がしない!残り全部根こそぎ勝って行くぞ!