2020/12/28

データで振り返る2020


はぁ・・・・・・。応援してきた県北出身者がまた居なくなってしまいました・・・。宇佐から世界へ飛び立つものだと思っていたらマリノス移籍。横浜は世界じゃねぇぞ、日本だぞ。シティグループに繋がりはあるものの、がっつり神奈川県ですから。意気消沈の年末となりました。移籍金を残してくれたっぽいのでありがたい移籍ではありますが非常に残念。辛い。とても辛い。現実逃避に今年の戦いっぷりをデータで振り返ってみようと思っていた矢先に色々と移籍関連ニュースがバスバス出始めて追いつかないのですが、とりあえず年内最後の更新です。




フットボールラボにあったデータを貼り付けるだけのお仕事です。まずはチームとしてのデータまとめ。リーグ戦のみのデータとなります。


11位、勝ち点43で終わった今シーズン。2019シーズンと比べてもあまり意味は無いのですが失点が増えて得失点差がマイナスで終了となりました。総得点は去年より1点多いという、意外なデータ。続いてゴールパターンと失点パターンの比率。



得点は実は去年よりセットプレーでほんの少しだけども得点比率は上がっている。あれだけ得点出来ていないイメージだったにも関わらず、実は向上していたという事実。これは良い傾向なので来年以降も伸ばして欲しい部分。10失点増ですが、課題は明白。昨年に比べてセットプレーからの失点比率とショートパスで崩されての失点比率が増えている点が顕著。課題を克服せねば付け入るため穴は塞がなければならない。続いてスタメンのデータ。



連戦でターンオーバーせざるを得ず、チームとしての総合力が問われた。GKはちょうど半分ずつ分け合ったスタメン登場回数。3バックの安定感があるので大崩れすることが無かったことが救い。シーズン序盤に秘密のまま終わってしまった「新戦術」との使い分けが上手くいかず、結局昨シーズンのやり方で、3バックを継続。今年は三竿の安定稼働がとにかく素晴らしかった。鈴木義宜と三竿に関しては最大級の評価が必要です。凄まじい回復力の3バックであった。


ボランチは島川の出場が伸びた。島川はコンディションが良く、昨シーズン後半からレギュラーだった小林不在の穴を補って余りある活躍。中盤の要となった。長谷川は主軸に成長、ミドルシュートを枠に飛ばして次のレベルに移行して欲しい。右サイドは松本怜の出場機会が半分程度に。世代交代というよりはターンオーバーの影響と思われます。左は香川の怪我以降、田中達也と星で使い分けされた。田中達也がシャドーに入ることがあったけれども、昨シーズンの右サイドに偏った攻撃から今シーズンは左からもバランスよく攻撃出来ていた。香川のフィットっぷりは良かった。左からの攻撃は成長出来たポイント。シャドーは最終的に野村と町田で落ち着いた印象。相変わらずのレギュラー激戦区であった。小塚のスタメンが激減してしまった。小塚、どうなるのだろうか。ワントップは知念と伊佐でターンオーバーされたイメージそのものの結果となりました。続いて様々なスタッツの5傑。



出場試合と出場時間で顕著なのはやはり3バック。全34試合に出場の三竿、33試合にスタメンの鈴木、30試合出場の岩田と安定の3バック。途中出場もあった田中達也、島川もフル稼働であった。ゴールに関しては田中達也の8ゴールがトップ。チームを救ったゴールが多かった。次点が髙澤。J3からJ1に来て6ゴールは素晴らしい。でもシュートもゴールもアシストも全般的に寂しい数値となっています。パス交換に関しては、岩田が居なくなってボールを動かすキーマンが不在となることが不安になってくるデータ。岩田の穴を埋めるよりも4バックへの移行もあるかもしれない。



続いてレンタル組、早々に國分の完全移籍が発表されてしまいました。レンタル出張組の中で、最も戻る可能性が高そうだった國分がJ2山形へ完全移籍。強化部の考え方がかなり変わったと思われる。完全なるJ1仕様へと変えるつもりだ。それにしても國分を手放すのはもったいない。今シーズンの國分のデータはJ2でも顕著なデータが出ていた。






國分はJ2においてコンスタントに試合に出て、北九州の残留どころか昇格争いにまで押し上げた原動力であった。パスによるチャンスメイクとボール奪取においてJ2でトップ10に入る指標を叩き出しており、J2屈指の中盤タレントへと成長。J3からJ2に這い上がって成長した男。この男が戻らないならば、他のレンタル組も出張継続か移籍かになってしまうのではなかろうか。同じくJ2に出張中の小島。



小島はJ222試合出場。2月の開幕からスタメンを奪取する素晴らしいスタートも、シーズン中断。5月に左脛骨疲労骨折で全治3か月。8月に復帰してからは再びスタメンに返り咲くも、終盤にはメンバーから外れたりと来シーズンに向けて読めない状況。新潟の監督は継続路線だけれども、経験値を積むのであれば出場してなんぼなので旅が続くか?オリンピック出場にはアピールが必要。レンタル継続の可能性が高いと思われる。続いてはJ3出張組。






群馬をJ2に昇格させた後に藤枝に再レンタルとなった姫野。J3ではパスやボール奪取に磨きがかかっており、出場試合数も激増。充実のシーズンを過ごしてJ2へのステップアップが視野に入り始めた。データ的に顕著な成長を見せております。素晴らしい。一時期は路頭に迷っていた吉平翼も同じく藤枝で11ゴールとJ3で開花中。諦めない気持ちが大事。





続いて坂井。鳥取に移籍して27試合に出場。稼働は激増。ほぼ主力としてシーズン通して試合には出場。主に出場したオフェンシブハーフとして数値的に特徴は薄いものの、6ゴールという結果を残した。コンスタントに試合に出るという経験値を得たのは大きい。這い上がれセカイノサカイ。





松本山雅への移籍が決まった佐藤はもうそっとしておいて、最後のレンタル組、川西翔太。我が軍の都合でJ3に解き放たれた獣。J3で屈指の存在感となってしまった。J3にいてはダメな選手です。川西に対しては本当に非情。申し訳ないったらありゃしない。というか、三平らを契約満了とし、来シーズンに向けて非情に舵を切った強化部の方針。J1仕様へ移行する覚悟を持った印象。絶対に生き残らねばならない。J1に残るための策を優先している。もしもJ2に落ちた場合のバックアッププランとして残したレンタル組も危うい。4チームが降格する来シーズン、覚悟を決めてJ1維持をする気だと思われます。ここから補強されるメンバーがどうなるのか、強化部の仕事っぷりに期待するしかない。方針の変化を強く感じるシーズンオフ。大変だった2020からJ1で生き残りを懸けた2021へ、期待と不安のシーズンオフになりそう。それでは皆さん、これからも一喜一憂あると思いますが良いお年を。



2020/12/20

2020年 明治安田生命J1リーグ 第34節 鳥栖戦

【鳥栖 2 - 2 大分】
   
赤字額10億円の鳥栖と赤字額1億円の大分の赤字九州ダービー!赤字額では負けて構わんがサッカーでは負けられない!過密日程となったシーズンにおいて最後の最後に迎えた5連戦の締め括り。2020年の最終節、DAZN生観戦でした。

 

スタメンは前線をターンオーバー。知念をワントップに渡と町田のシャドー。渡は久々のスタメン。右に小出、左に田中が入ってボランチは小林裕紀と長谷川のコンビ。最終ラインは三竿、鈴木、羽田という組み合わせ。GKは久々のムン。ベンチメンバーも含めて考えると、まったく絡めていない小塚は移籍なのかなぁとか、色々と考えてしまいます。ACLに出場するチームは戦力増強に動くはずなのでJ1各クラブの強化方針が来週から動き出しそう。

 

岩田がメンバーを外れるのは珍しいですが、おそらくこちらの方を優先させたのだと思われます。日本代表、オリンピック出場を目指しての強化合宿を優先。頑張って来て欲しいですね、走って守ってクロスを上げられて、ゴールも出来る人材を代表に呼ばない訳がない。岩田抜きで鳥栖を倒す。これがこの試合のミッションでした。

 

対する鳥栖。去年の時点で赤字が20億円。もう二度とありがトーレスとは言えない状況に追い込まれました。フェルナンドトーレスを観ることが出来た我々にとっては夢をありがとうとしか言えませんが、絞り込んだはずの今シーズンもまさかの赤字10億円。運とタイミングの悪さが重なって債務超過状態へ。金監督得意のハードワーク守備を徹底することにより少ない失点でドローを重ねている。鳥栖も大分も得点力不足に悩んだシーズンであった。その2チームが最終節に殴り合い。4-4-2の鳥栖と割とノーガードで殴り合ったような印象です。最後だし、行っちゃえやっちゃえ試合となりました。

 

ノーガードというよりは守備が不安定だっただけなような気もしますが、試合の入りは鳥栖に押されてヒヤヒヤするシーンの連続でした。岩田無しでは無理だと開始10分で痛感した。助けて智輝!苦しい展開になったものの、しかししかしこの日のトリニータはセットプレーに活路を見いだせました。やっとセットプレーから良い匂いがしてきました。コーナーキックから良い匂いがし始めると、相手陣内左サイド深いところからの田中達也のスローインをペナルティエリア内で知念がおさめる→こぼれる→渡がかっさらってシュートという流れ。11試合振りのスタメンとなった渡のゴールで先制に成功。最終節で新戦力が絡んで得点。知念のポストプレー、絡む渡、こういうのがもっと観たいシーズンだった。やっと観れたねぇ・・・。

 

後半早々に小屋松にシュートの軌道を変えられてゴールを割られる。両チーム守備が不安定。行かないで智輝!しばらく鳥栖のチャンスの方が多かった印象。しかし、なぜか広報がハーフタイムに呟いた情報が呼び水となりました。

 

なぜかハーフタイムに町田也真人の誕生日を告知する公式。前半終了直後ですよ、あなた。なんちゅうタイミングよ?意味わかんない。しかし、バースデーゴールを呼び込むんだから広報の仕事は正しかった。

 

選手交代を挟んだ78分。左サイドに回った松本怜のクロスを何故かペナルティエリア内で「どフリー」で受けた町田、トラップ一閃シュートを決める。J1初ゴール。見た目16歳くらいなのに31歳バースデーゴール。遂にJ1でゴール。16歳にしか見えないのに苦労人。なぞの広報ツイートからの勝ち越し弾。このまま終われると思っていましたが、残念ながら鳥栖の林にドリブル突破を許して同点弾をねじ込まれる。その後両チーム決定機を作りながらも決め切れずにドロー決着。アウェイで勝ち点1を持ち帰る結果となりました。

 

最終節が終了して無事にリーグ戦は日程完全消化。Jリーグ界隈の関係者、選手もサポーターの皆さんもお疲れ様でした。今シーズンは異例ずくしとなりましたが、全試合消化できたことは素晴らしい人々の我慢の結果だと思います。無観客試合から始まった再開。サッカーへの熱が奪われてしまったかのようなスタジアムは辛かった。それでも試合が無くなるよりはマシだったけれども、スタジアムに人は居なかった。大きな声で応援する人、太鼓を叩く人、大きな旗を振る人、横断幕を貼る人。スタジアム界隈では様々な性癖が存在する訳ですが、自由が奪われ、自重の連続となってしまいました。幸いにも伊佐のふくらはぎ写真を撮る性癖は早めに再開できたのですが、未だゴール後に歌ったり大喜び出来なかったりと、奪われた熱が完全には戻り切れていない。2~3年続くのかもしれないけれども、純粋に何も考えず喜んだり悲しんだりできるスタジアムが、熱のあるスタンドが戻って来て欲しいと願うばかりです。全員で各々の性癖を全開に出来るその日まで、もう少しの間我慢を続けながら待ちましょう。適度に年内に今年の戦いっぷりを振り返るようなブログを1回くらいは書きたいと思います。2020シーズン、おつかめさまでした。

2020/12/17

2020年 明治安田生命J1リーグ 第33節 湘南戦


【湘南 1 - 2 大分】


テレワークです、テレワーク。平塚でテレワークしてきました。キックオフギリギリで到着。寒いテレワークだったけれども勝利で報われた。これが今シーズン個人的ラストアウェイ観戦記。ラスタウェイ。ウェーイ。楽しい水曜日でした。ふくらはぎ写真を撮れなかったことだけが悔やまれる。


 

湘南のオシャレな、いけ好かないイメージそのものであったBMWスタジアムのネーミングライツが今シーズン限りということで、来期からレモンガススタジアムになるらしい。急に親近感が凄い。いけ好かない感じ全て喪失。どんな状況下でも社会インフラは強い。ガス素敵。


この感じが


これに。良い。湘南良い。平塚らしさが戻って来た。ガス素敵。
 

33節のスタメンは伊佐をワントップに髙澤&野村のシャドー。右に岩田を持ってきて最終ラインには刀根を入れる。左には古巣相手の高山を投入する形。同じく古巣の三竿も左にて安定稼働。鈴木義宜は無事帰還。やっぱり鈴木義宜が居るとしっくりくる。安心感が違う。SECOMとALSOK両方入ってるくらいの安心感。
   

対する湘南は将来性のある鈴木冬一、齊藤未月の海外移籍が発表され、ホーム最終戦の勝利で未来ある若人を送り出したいモチベーションの高い状態。DF陣の身長が低いという一見マイナス面の多そうな特徴ある守備陣を駆使し、シーズン後半から尻上がりに結果を出して来季に繋がる戦いを展開中。練度を高めて来季怖い存在になりそうと思っていたけど若手有望株が海外移籍。怖い、岩田智輝も海外行きそうで怖い。

 

 




試合もモチベーションの高い湘南は我が軍相手にボールを保持。アンカーを置く3-5-2の並びで、速いプレスの湘南スタイルは健在。我が軍が苦手とするミラーゲームっぽい5バックの守備ブロック、セットプレー弱男と化した我が軍の弱点を突いてコーナーキックから先制するという展開。

 

熱男ならぬ弱男!見飽きたわ!そんなやさぐれ感をほぐしてくれたのもセットプレーでした。やればできる子。伊佐の落としを髙澤がねじ込んで前半のうちに同点に追い付けた。これが大きかった。お見事なセットプレーでした。遂にデザインされた感じのセットプレーが飛び出ました。湘南DFの背が低かっただけのような気もしなくもないけれども、入れば良かろうなのだ。髙澤ナイスゴール。




   

後半開始から刀根をベンチに下げて田中達也を左に投入。高山を右に移して岩田を最終ラインに加えた。とにかく走れる岩田です。しかし残念ながら後半すぐにピンチを招き、ゲームの入り方集中って言ってんだろ!とやさぐれる訳ですがまたもほぐしてくれたのは伊佐でした。身長低めの湘南DFに対して筋肉でねじ伏せた逆転弾。少ないチャンスで確実に仕事が出来るようになった伊佐。素晴らしいシュートだった!



 

伊佐、湘南キラーだった模様。大活躍でした。そしてこの伊佐と交代した知念も良かった。ロングボールに競り勝ち、前線でボールを収めて起点となりアディショナルタイムには決定機を演出。決まらないのがもったいないくらいの決定機でした。背負ってターンしての一連の動きが素晴らしかっただけに惜し過ぎた。





高山を下げて羽田を投入し、再び岩田を右サイドに戻す采配は流石に驚いた。岩田の使い勝手の良さはオリンピック代表当選確実レベル。最後まで攻撃の意欲が落ちず、時間稼ぎよりも1点を取りに行った姿勢も良かったのかリードを守り切っての勝利となりました。しばらく勝っていなかったので良かった、良かった。 湘南は試合時間が経過すると共にミスが増えた印象。来シーズンの監督人事の情報はよく分からないんだけれども継続するのか作り変えるのか気になるところ。J2からの昇格組が徳島と福岡に決定し、来シーズンのJ1クラブが出揃った。結局大分トリニータの予算が最も少なくなる予感がしてなりません。J1ボトムズ戦線にどのクラブが加わるのか。既に来季が楽しみで仕方がない。
   

33節の勝利で11位フィニッシュが確定。最後の相手は九州ダービーで鳥栖。終わり良ければ総て良しの締めくくりにしましょう。









2020/12/13

2020年 明治安田生命J1リーグ 第32節 札幌戦

【大分 1 - 1 札幌】


札幌を迎えてのホーム最終戦をDAZN生観戦。結局今年は一度もホーム観戦できませんでした。あれ?行ってないよな?行ってないな。行ってないと思う。今年の記憶があやふや過ぎて自信ありませんが行ってない気がします。ラスト5連戦の3つ目札幌戦。勝ち点差で「3」となっていることもあり、負けられない試合。ターンオーバーが予想された中、スタメンには衝撃を受けた。鈴木義宜ベンチ外!大分駅前で号外が配られたに違いない!

 

鈴木義宜入団から5年、リーグ戦でベンチにも入らなかったことは激レア。この試合を含めて2試合しかないレアさ。前節の柏戦での脳震盪の影響で大事を取ってお休みとなった鉄人。DAZNでは元気そうだったので一安心。鉄人がベンチ外という知らせだけを見たらもう複雑骨折とかじゃないとあり得ないという思い込みがあったので心配し過ぎましたが無事で良かった。166試合連続のフルタイム出場、205試合の連続出場。205試合、1万4940分ですってよ。記録は途絶えたものの、安定感とその鉄人っぷりを物語るには十分過ぎる数値。特にJ3は真夏の炎天下にも試合をしていたので誰も成し遂げていない過酷な環境下での連続出場であることを評価して欲しい。大分トリニータのサポーターたちはこの記録が超絶大記録であると知っている。当たり前の様に出場していたので違和感しかありません。その激レア状態の穴を埋める役割に抜擢されたのがルーキー羽田。インターン生からの入団なので2年目っぽいですけれども、ルーキーです。ルーキー羽田にとっては大チャンス到来。他のスタメンは柏戦からターンオーバー。ベンチには小手川も入る。

 

対する札幌、今シーズンは中々浮上しなかった印象だけれどもミシャ式の進化過程だったのかどうなのか。一人一殺と呼ばれていた物騒な戦術、オールコートマンツーマンディフェンスが取り沙汰されていたけれども、そこまで先鋭化した戦術にも見えず、柏との試合とはまた違ったアグレッシブなミラーゲームとなりました。試合自体は面白かった。

 

試合の日は12月12日、ニータンの誕生日。マスコットとなって10年以上、ホームスタジアムが誕生日開催となったのは初。これまたレア。お手手に水分が無い爬虫類。それもレアな。

 

千葉でキャンプを張っていたらしい札幌は連戦でなく元気に前線からプレス。我が軍はGKも含めてボール回しをするためマンマークは出来ないはずで、1人余る前線に向けてのロングボールを効果的に使えていた印象。特にワントップの知念が前線でポストプレーすると思わせて、裏に抜けたボールを両サイドが追うという形に狙いが見えました。田中達也と松本怜からチャンスメイクが出来ていましたが、得点は知念の守備からでした。最終ラインでのパス回しをカットして保持し、クロスを上げた知念。中で潰れた町田、こぼれ球を押し込んだ野村という流れ。野村と町田のシャドーのクオリティが高まっていく一方。知念も良かった。

 

リードした前半は上手く試合を進められましたが、連戦の疲れもありパワーダウン感は否めなかった。ただ前半から長身FWジェイと戦い続けた羽田の守備力は頼もしかった。50分過ぎに高木のフィードが後頭部に直撃したシーンは運が無さ過ぎたけれども安定感はあった。高木のキックが悪い。あれはヘディング扱いだからキーパーは戻って来たボールを手で扱って良いのか。ぶつけておいて試合中にも関わらず堪え切れずにニヤニヤ笑っていた高木。スタンドで観ていた鈴木義宜も爆笑していたけれども集中!集中して!羽田、色々と持ってる。 ペトロヴィッチ監督が後半から投入したアンデルソンロペスとドウグラスオリヴェリラに圧され気味となった守備陣に刀根を投入して闘魂注入。それでも疲労感が伝わってくる3戦目。アンデルソンロペスに捻じ込まれて同点に追いつかれてしまう。その後も決定機を作り切れないまま、逆に札幌に決定機を作られるもギリギリで守り切ってのドロー決着。得点が少ない課題を克服したいですね・・・。

 

対札幌、謎の相性の良さに救われました。負けると順位が入れ替わる試合でしたから、残り2合試合で順位をキープできるように踏ん張りましょう。しかし、本当に羽田は良かった。インターン生から加入したこともあってプロの生活に慣れるのも早かったろうし、ボランチを経験したことで戦術的な流れを習得し、センターバックとして自身の強みである高さや強さでJ1レベルでも通用することが証明できた、大きな自信が付いた試合となったはず。ここから1万分出場目指そう。1万分を。馴染ませ具合と育成具合が良い。今シーズン入った新インターン生達も羽田先輩を目指そう。


ようやく心が追いついて、落ち着いて試合を観れるようになりました。三平の契約を満了としてまでも、何かを得ようとする強化部の強い意志の理由はこれから分かるはず。厳しさを増すであろう来季に向けて色々と動きがあるはず。はずです、はず。レアなことが多かったホーム最終戦でした。

2020/12/10

2020年 明治安田生命J1リーグ 第27節 柏戦

【柏 1 - 1 大分】
 


テレワークです、テレワーク。柏でテレワークして来ました。コロナの影響で延期となっていた第27節、平日開催もテレワークならば何とかなる。ギリギリまで労働。キックオフ直前に到着したので伊佐のふくらはぎ写真が撮れなかった。痛恨。期待して待ってくれていた4人くらい存在している全国のふくらはぎ写真ファンの皆さんに申し訳ない。前節どうもしっくりこないというか、納得いかない敗北っぷりだった仙台戦。その後の契約満了のリリースで選手達への影響を理解した。


4選手の契約満了。頭では理解出来ても心がついていかない感じ。きっと共に戦って来た選手達も同様だったんじゃなかろうか。かといって17秒で失点して良い訳がないんだけれども、身が入らない感じは察します。私も仕事に身が入りませんでした。ここ10年くらい常にだけどな。大変複雑な想いを抱えての現地観戦。寂しい悲しい寒いという三拍子揃ったローテンション観戦。


意外だったのは先発メンバー。契約満了となった三平、星、前田が揃って登場。常に競争を促し、調子の良い選手を使うはずの片野坂監督。連戦のターンオーバーと言えどもこの3人が選ばれたのは調子が上がったからなのか、功労者に対する再就職に向けての支援なのかは不明。強力な柏のFW対策で刀根を最終ラインに入れたのは理解出来ました。刀根なら顔の迫力で互角。


しかし柏も連戦。オルンガはベンチにおるんが。ミラーゲームを仕掛けてきたネルシーニョ監督。試合はコンパクトな中盤を介した鍔迫り合いのような展開となりました。


試合の入りは前節の反省を活かして集中していた雰囲気。選手達の心は再び闘志が戻った印象。共にJ3、J2から這い上がった仲間達と戦える最後の数試合。
 

チームの顔である三平。広告宣伝担当を一手に引き受けてくれた。ピッチ外で優秀過ぎるキャラクターだっただけに、シャイボーイ達が多い我が軍において三平がいなくなった後に引き受けなければならない広告宣伝の業務量を考えると荷が重い。後継者居ない。無理。歴代No.1の芸達者ぶりだった。片野坂監督就任前から所属している数少ない選手だったし、J3に落ちても残ってくれた大功労者。1度目の昇格後に悲しい別れがあり、2度目の昇格では一緒にJ1で戦えたことは本当に嬉しかった。J2から2回、J3から1回、計3回の昇格に関わった抜群の貢献度だったんでね、やっぱり心が追いつかない。


男前担当前田。豊富な運動量と無駄にしつこい絡みで対峙する相手をイライラさせることに長けていた。中盤に小回りの利く同じタイプの選手はいないので組み合わせ的には面白い存在だった。心が追いつかない。


J2時代から桁外れにフィニッシュシーンに絡みながらも決定力に課題があった星。もう少し決定力さえあれば億単位のお金を稼げる人材。この柏戦でも惜しいシーンがあって思わず「それやぞ」と呟いてしまった。あとほんの少しの壁なんだけれども。億円までほんの少し。惜しい。星惜しい。心が追いつかない。


巡り合わせ的にもうトリニータのユニフォームを着ている姿を観れるのは最後かもしれないと、感傷的な感情で迎えた後半、あれだけセットプレーで失点が多いと分かっていながら立ち上がりにあっさりコーナーキックから失点しやがった瞬間は固まりました。心が追いつかない。
     

得点がとれていないチーム状況にあって、選手交代も含めてなんとかリードされた状況をこじ開けようと果敢に攻めたトリニータ。結実したのは84分、クロスと見せかけてミドルシュートを放った岩田が得点。シュートの軌道が素晴らしかった。バランスを重視しながら1失点で凌げたことが大きかった。慌てて投入されるオルンガを抑えることが出来てのドロー決着。柏相手にアウェイで勝ち点1を持ち帰れるなら及第点。


オルンガは身長も手足もスラリと長くて迫力あるストライカーであった。少ししか見れなかったけれども。全般的に観戦に身が入らなくてですね、心が追いつかない状況なんだなって自分でも思いました。しかし、大分トリニータの歴史を考えるとエジミウソンの前例もあるので「3回目」があるクラブでもあるんでね、三平も小手川も2回目の契約満了ですから、クラブの状況によっては3回目があるかもしれません。定期的に転げ落ちるクラブなので、状況が変わったらまた邂逅するかもしれない。しかし、強化部はそうならないように未来を考えたんだろうとも思います。冬の風物詩ではあるものの、やっぱり三平との別れは衝撃が大きすぎる。なかなか感情の整理がつかないというのが正直なところ。


残り3連戦。今しか観れないものがスタジアムにはある。制限がある中で厳しいけれども中2日で札幌戦。順位を左右する大事な大事な試合。一人一殺のネガトラマンマークを乗り越えられるか。ぽっかり心に穴が開いたままシーズンが終わりそう。


2020/12/06

2020年 明治安田生命J1リーグ 第31節 仙台戦

【大分 0 - 2 仙台】


DAZN生観戦。最下位仙台を迎えての試合でしたがシーズンクライマックス5連戦の出鼻をくじかれまくりの試合となりました。20秒もせずに失点してしまったのではゲームプランもへったくれもありません。90分間背負ったハンデを押し返せないまま試合終了となりました。首位川崎に勝てて最下位仙台に負けるというサッカーの難しさを物語る試合でございました。トホホです、トホホでした。

 

5連戦を考慮しつつ、なるべく出し惜しみして結果を残したかったはずの試合、ボールを持てることを想定して知念をワントップに据えて、野村と町田のツーシャドーとう前線の組み合わせ。左の田中達也に右の松本怜。後ろはいつものメンバー。野村と町田のクオリティが高いので不満は無いのだけれども小塚、三平らのシャドー交代人員が不足中。

 

対する仙台。長身FW長沢駿が絶好調で未だ最下位ながらもチームとしては復調傾向。我が軍よりも強化費が多いのに弱者の戦いを強いられている苦しいシーズンとなった元凶は怪我人の多さ。渡邉晋前監督がチャレンジできなかった「仙台のサッカー」の具現化を棚上げせざるを得ないシーズンになってしまった。それでも木山監督で我慢し続けた方針が徐々に実りつつある。湘南もそうだけれども序盤に結果が出なかったJ1下位チームが復調しているのは来期に向けて残留争いが激化する兆候ではなかろうか。異例となったシーズンで下位に沈んだチームが来季の行方を左右しそう。

 

開始直後のプレーが失点に繋がるっていうのはもう、油断大敵以外の何ものでもないと思うのだけれども、やっちまったもんはしょうがなく、どうやって1点返すのかって話です。仙台は割と前からプレスをかけに来ていたので、0-0の状態であれば擬似カウンター気味に攻撃が出来たかもしれないんだけれども、リードを活かして中盤から後ろはどっしりブロックを築いてしまっていた気がする。DAZNではボール中心の画作りなので何とも言えないんだけれども、島尾さんこと、シマオマテが待てしてた気がする。これが書きたかっただけのような気もする。とにかく1点のビハインドを背負っての攻撃は難しい状況を生み出してしまった。仙台は守備時に5バック気味になって最終ラインのスペースを隠蔽。特に左サイドの田中達也対策は完璧。田中達也がスピードを上げて深い位置をえぐってクロスを上げるシーンが思い出せない。浅い位置からのクロスが多くなってしまった左サイド。右サイドは侵入出来たシーンもあったけれども決定機は作れず。ボールは握れどゴールは遠い前半でした。スピードに乗った攻撃は極少。負けパターンの雰囲気しか感じませんでしたよ、えぇ。

 

後半開始から島川に代えて小林裕紀を投入。ほぼ最終ラインに入りっぱなしになった小林裕紀は上手く仙台を引き出してスペースを作り出そうとしていたと思うんだけれども、仙台が慎重に試合を運び始めたこともあって劇的には変わらず。程よく間延びさせて少し改善した時間帯もあったんだけれども、74分にコーナーキックから失点してしまう。我が軍のコーナーキックは何度蹴っても決まらないのにな!2点差になって、島尾さんのガッツリハンドを見逃す主審の大失態があったものの、得点を奪えずに試合終了となりました。

 

優勝チームも決まってしまい、降格も無いシーズンでモチベーションを保つのは難しいかもしれないけれども、今日の試合に限っては木山監督の「守備策」を上回れなかったことが敗北の要因だと思われる。その上早々の失点で渡りに船状態。試合の入り方が悔やまれる。残り4試合、上位に追いつけるのか、このままなのか。