2021/09/27

2021年 明治安田生命J1リーグ 第30節 名古屋戦

【名古屋 1 ― 0 大分】


節目の第30節、かなり厳しい試合になるであろうことは推測出来ていた名古屋戦をDAZN生観戦。堅い試合運びが期待されましたが早々にミスから失点。自らJ2に頭から突っ込むような試合展開となってしまいました。J2に向けてヘッドスライディングしてどうする、残留に突っ込め、残留に。精神衛生上、この試合は無かったことにしたい。一応書き残します。試合内容自体は名古屋対策が練られており、むしろ結果的に1失点で済んだことが逆に悔やまれるというか、戦える内容には持ち込めていた印象。連戦で名古屋はかなり弱っていると感じただけに、前半を凌ぐことが出来れば勝ち点を持ち帰れる可能性はあったかもしれない。結果的には名古屋の守備陣を破れていないので評価は難しいんだけれども、得点を生み出せず、勝ち点の積み上げも出来ず。他チームの対戦状況によっては残留の芽が枯れ果てる大ピンチ状態に。


スタメンには呉屋が復帰。前節までのベースを崩さず、名古屋相手に得点するためのメンバー選定だったと思われます。前半我慢して後半に少しずつ攻撃のギアを上げたい。シーズン終盤に積み上げて来た戦い方を踏襲。GK吉田舜がベンチ入り。



対する名古屋、14連戦がこの試合で終わる状況とのこと。スタメンに柿谷、マテウスがいるのにベンチには大怪我から復帰した金崎、ガブシャビ、相馬、そして連続でエグいゴールを決めているシュヴィルツォクと選手層が本当に豪華。日程変更に足を引っ張られながらも3位と堅実な結果を残す。フィッカデンティ監督が井上順に似て来ているのが気になったけれども、試合には勝利してJ1通算100勝目。シーズンでクリーンシートが19試合目というJリーグ新記録達成。堅い。ちなみに我が軍はこの試合の負けでリーグ戦19敗目でした。そりゃJ2に頭から突っ込むわなっていう話です。



瑞穂が改修工事中とあって、珍しく豊田スタジアムでトリニータ戦を組んだ名古屋。私、まだ足を踏み入れたことがないスタジアムなので行きたかったです。いつも瑞穂で、文句言ってましたが遂に豊田スタジアムで開催となったらアウェイ席も無いし、チケットも買えないし、アウェイ観戦から遠ざかり過ぎています。寂しい。さて、試合開始から異変があったのは長沢の位置。呉屋がワントップに入る形で、左のシャドーの位置に入ってサイドに張っていた印象。名古屋の右SB成瀬は166センチと小柄だったので起点を作り易いサイドに張って、中谷かキムミンテのCBを吊り出してスペースを作ろうとしていたのではないかと思われます。ワントップの呉屋、渡邉新太が決定的な仕事を任せられた形。名古屋は4-2-3-1をベースに守備時は4-4-2っぽくなったりもする、帰陣の速い堅守速攻型。基本は前線で奪おうとするけれども、奪えないと判断すると帰陣が速い。トリニータとしてはリトリートされても長沢で起点大作戦が発動出来て、逆サイドまで展開できればサイドでフリーの選手が作り出せる・・・はずだったんだけれども、前半はそれほど上手く機能はしなかった。名古屋のプレスに圧されて自陣での繋ぎでミスが出て9分に先制を許してしまった。


リードを手にした名古屋は無理せず前半をやり過ごそうとし、攻撃はカウンター以外で無理をせず。ここから攻撃が機能したって評価が難しい訳です。コーナーキックでは得点の雰囲気を感じつつ、決定機はほぼ作り出せないまま前半は終了。




勝ち点1でも持ち帰らなければならないトリニータは後半開始から選手交代。かなり積極的に動いた。刀根と渡邉新太を下げて、増山と小林成豪を投入。小出をCBに下げて右サイドに増山、小林成豪はそのままシャドーに。攻撃を活性化させるためのリスクをとった。サイドからのクロスで決定機を作り出せたものの、名古屋GKランゲラックの牙城は崩せず。交代で入った小林裕紀、伊佐、野村も良く絡んで頑張ったけれども得点は遠かった。増山のヘディングが惜しくもオフサイドになったり、フリーで長沢がヘディングシュート出来たりと前半よりも形は作れていた。5人の交代枠を使ったこともあり、小林成豪が途中怪我をしながらピッチに立ち続けるというアクシデントもあった。攻撃陣は奮闘したけれども1点が遠く、敗戦。高木のビッグセーブがなければもっと失点していた可能性もあって、かなりの見どころはありながらも1-0というロースコア決着。



この試合の後、川崎vs湘南の試合で湘南がリードという気持ちが落ち込む状況ではあったものの、さすがは川崎。後半に2点を返して逆転勝利を飾ってくれた。家長のクロスに飛び込んだ知念、大分に関わっている選手が逆転ゴールを決めたのでね、これはまだ何かあるってことですよ。ギリギリセーフ。このお陰で湘南との勝ち点差は変わらず6のまま。試合数だけが減った。可能性だけが搾り取られる中、32節、33節に仙台と徳島と連戦を控えることになる。次節セレッソ戦で差を詰められるか、維持できるかどうかが大変重要になってまいります。今節は川崎のお陰で差が維持出来たけれども、徳島が伸びる可能性もあるので何とか勝ち点差を維持するためにセレッソ戦では勝ち点が無ければ厳しい。毎試合が修羅場になって参りました。残留争い、ここまで来たら楽しみましょう。


2021/09/19

2021年 明治安田生命J1リーグ 第29節 鳥栖戦

【鳥栖 0 - 0 大分】


九州ダービーによるフライデーナイト「金J」に開催予定だったこの試合は、台風の影響で珍しく1日だけの順延を実現出来てしまった第29節。水曜日の代替日程のような、変な日程になるよりは翌日にすぐに試合が出来て影響が少なくて助かったのではなかろうか。まだ運がある。この試合を含めて残り10試合となったJ1も佳境、どっぷり残留争いの沼に肩まで浸かっていることもあって1プレー1プレーに重みを感じる。手に汗握る熱戦はスコアレスドロー決着。発芽した残留の芽はそのまま成長せず、枯れもせず。まだ生きています。


スタメンは前節と変わらず。逆に珍しいスタメン固定。前節湘南戦で結果を出したメンバーを選んだけれども、湘南とフォーメーションが同じ鳥栖で連戦になったことで固定メンバーになった印象。若干の違いはあれど戦い方も継続するのかなと推測していました。ベンチメンバーは伊佐、野村、町田、増山、小林裕紀、坂、ポープ。


対する鳥栖、経営問題やパワハラ問題など色々あったけども、なんのなんの3位に躍進と絶好調。ACL圏内を目指しているらしいんだけれども、大丈夫か鳥栖。ACLは目指すもので出場するもんじゃないぞ。あれは金持ちクラブが出場する大会だぞ。来年2チーム作らないと大変なことになるんだぞ。九州にいなさい、九州に。注目プレイヤーは漢字変換が難しい酒井宣福。胸に輝くブラックモンブランとミルクックのせいでFWもSBもこなせる異才に育ってしまった。前回の対戦時には怪我で離脱していたはず。酒井宣福が戻って再び鳥栖も調子を取り戻した。今の鳥栖には必要不可欠な中核選手。身体の強さと思い切りの良さが恐ろしい選手。もう一人はアンカーに陣取る10番樋口。1試合平均の総走行距離リーグNo.1の鳥栖にあって低い位置から攻撃参加する10番。鳥栖の攻撃の要。



試合の入りはトリニータに分があったものの、徐々にボールを握った鳥栖ペースへ。トリニータは前節の湘南戦ほどロングボールを使わなかった印象。GKからは無理せず前線に放り込んだけれども、ターゲットとなる長沢は湘南とは逆の右に寄った。恐らく鳥栖の3バックの左、168センチの大畑狙い。これで真ん中のエドゥアルドが対応に引っ張り出されたら空いたところを狙えるし、競り勝ったら起点に出来るしでロングボールからの狙いは前節と同様だったと思われる。鳥栖も我が軍のCBエンリケが食いつくタイプであることを利用してスペースへのダイアゴナルランを中心としたチャンスメイクを仕掛けて来た。両軍、3バックの真ん中ブラジル人を誘い出す大作戦からの決定機創出を手段としてゴールに迫ろうとしたのではなかろうか。鳥栖の方が決定機は作れていたが、キャプテン高木が踏ん張って前半は無失点で終えられた。



後半も構図は変わらず、スペースの作り方と使い方が上手かった鳥栖と小刻みなパスでラインを上げられたらチャンスになるトリニータ。この試合は羽田が良かった。完全にボランチの人でした。最後に決め切る仕事までしてくれたら完璧なんだけれども。両チーム選手交代をしても試合は動かせず、スコアレスドロー決着。ゴールは生まれませんでしたが面白くない試合ではなかった。狙いとチャレンジ、阻止と我慢。盤面を動かそうとした鳥栖と、エンリケがチャレンジに動くけれどもカバーが出来ていたトリニータ。トリニータはコーナーキックで得点が取れたらプラン通りだったと思われる。どちらかと言えば鳥栖が勝ち点2を失った試合。鳥栖のシュートも枠内に飛んでいた割に決め切れず。鳥栖は相性が良いのかもしれない。トリニータのチャレンジはあと一歩、コーナーキックでニアに蹴って何かが起きていれば勝ち点3、何も起きなければ最低でも勝ち点1、そんな試合でした。



実際は危うい場面が多かったけれども、無失点であることは良い事です。湘南も引き分けたため、残留戦線の目標とは勝ち点差が変わらず。ここは大きなポイント。残り9試合。



ざっと対戦スケジュールを確認して残留戦線ボトムズの残り試合を確認してみましたが、直接対決が多い32節、33節、37節は熱い。今節清水と仙台が直接対決で清水が少し抜け出したけれども、これ以降下位と一切絡まないということは、全て上位との試合ということ。清水もまだまだ分からない。次節は湘南が勝ち点を得にくいフロンターレチャンスタイムの裏で徳島と仙台が直接対決。しかし、残念ながら我が軍も名古屋と戦う絶望ゾーン。それでも湘南が川崎に勝ったり、トリニータが名古屋に勝ったりするのが残留戦線。勝ち点1で問題ない戦い方が出来るかどうか。久々の本格的な残留争いに何だか楽しくなってきた。どうせなら最後の最後、ギリギリまで楽しみたいものです。



 


2021/09/12

2021年 明治安田生命J1リーグ 第28節 湘南戦

【大分 2 - 0 湘南】


松井珠理奈さんを観に行ったスケベの皆さん、ご機嫌いかがでしょうか。私はDAZN生観戦でしたが遠く離れた東京でオッサンが試合前にカツ丼なんかを食うよりも、スタジアムに元SKEのエースが来てくれた方が断然ゲン担ぎになるってことに人間としての圧倒的な差を感じざるを得ない試合となりました。俺もチームにモチベーションを与えられるアイドルに生まれたかった。バラバラになりかけた試合運びの意識が統一され、一致団結のスローガンの基に再構築。そんな試合でした。


エンリケと同い年ということに衝撃が走る。エンリケ若いな。元SKEでエースだった松井珠理奈さんに負けず劣らず、我が軍のエースも凄かった。何一つ諦めなていない漢達が昭和電工ドームにいた。



この試合を落とすと逆転残留に向けて「芽」が無くなると感じていた大事な試合。可能性を発芽させなければならないスタメンにはDF登録の選手が多く入り、夏の補強って何だったんだろうっていうくらいの既存戦力が主。コンディションが良い選手が並んだ。久々に登場した髭の刀根が3バックの右に入り、右サイドには小出、ボランチには羽田。長沢のワントップに渡邉新太と小林成豪がシャドーに入る。天敵である湘南のウェリントンを抑えるため、守備で落ち着いた試合を作りながらセットプレーで強みを活かせるように、そんなゲームプランが垣間見えるスタメン。



対する湘南。8月31日に浮嶋監督が「退任」していた。「解任」ではなく表向きは「退任」であった。ここまで粘り強く湘南を率いていた浮嶋監督が辞めてしまうタイミングとしてはかなり不自然な印象であった。ご病気とかじゃなければ良いのだけれども。



代わって監督に就任したのが山口コーチ。昇格して監督となり、初陣となった。ジェフとガンバのイメージだけれども湘南で監督のキャリアをスタート。個人的には湘南よりもジェフを救ってあげて欲しかった、ジェフを。


湘南はアンカーを置いた3-1-4-2で、タリクと天敵ウェリントンがツートップっぽい形で対峙。オリンピック代表で大活躍だったGK谷を湘南の顔として絶賛売り出し中。もう一人のウェリントンはベンチスタート。天敵のウェリントンが分裂しないように祈りました。



勝利の女神がいないなら作れば良い、くらいの追い込まれ具合でニータンまでもが女装し始めたこの試合、お互いに負けないように堅い試合の入りではありました。亀試合。前線からプレスに行くことがベースにはあったけれども、プレスを開始するラインの設定は少し低めになっていたような印象。お互いにボールをシンプルに前線に供給しながら様子見の展開。湘南がボールを握りつつ、トリニータがカウンターチャンスを伺う様相。


山口監督がどういうスタイルになるのか全く予想できなかったけれども、準備期間が短いので大きな変化はないだろうという読みがトリニータ側にはあったと思う。上背の無い湘南3バックの右、キャプテン石原に長沢を当てて高さで起点とし、左で作って右で刺すが本日の攻撃のベースであったと思われる。これが結実したのが32分。三竿が直接ペナルティエリア内にロングパスを供給、こぼれ球を右サイドでフリーになっていた小出がカットインしてシュート。小出のシュートが枠に飛ぶなんて期待してませんでしたから(※すまんな)、びっくり仰天のJ1初ゴール。久々のスタメンで結果を出した。この試合のファーストシュートがあっさり決まってしまうというラッキーに感じましたけど、デザインされた狙いから決まったと思っています、私は思ってます、はい。前半はエンリケ、刀根、羽田の高さと強さでウェリントンとタリクを抑えることが出来たこともあってプラン通りに進められた印象。



先制しても逆転負けが多かった数試合を経験したこともあって、全く油断できなかったけれども湘南はこれといって仕掛けてこなかった印象。この辺りが初陣となった山口監督が相手であった巡り合わせを感じる。勝利の女神が存在するとしか思えない。アイドルはイベントで客を盛り上げる能力に秀でた方々じゃないですか、その中でもエース級が大切な試合に合わせて来場してくれたことは本当に大きかったんじゃなかろうか。湘南にボールを握られ過ぎの印象はあったけれども、真面目に新監督の言いつけを守ったであろう湘南の選手達、だからこそ対策がハマったまま活きた。プレスの強度が落ち始めた79分、長沢に代わって投入されたISAのエースこと伊佐が、入った直後こそポストプレーでミスしてましたが、一人でしつこいプレスを敢行。87分には一人でボールを奪い、試合を決めるゴール。13番の仕事っぷり。元SKEのエース松井珠理奈さんは「おへそ」が可愛いらしいけれども現ISAのエースは「ふくらはぎ」がえぐい髭面。アイドルです、アイドル。我が軍のアイドル伊佐が逆転残留に向けて強烈なメッセージを発してくれました。出た、芽が出た。諦めない漢の諦めないチェイスとゴールで湘南に完勝。


蹴ったの、ってボールにハート付きですよ、あなた。鼻の下伸びるっつうの。ありがたや、ありがたや。無失点での勝利は守備陣の奮闘が光ったし、中盤もシャドーも皆良く走った。


試合の内容はですね、それほど良くはなかったと感じるんですが気持ちで上回った印象。もう少しボールを握りたかったし、こちらのペースに持ち込んで走らなくても良い試合運びの方が正解だったのかもしれない。コーナーキックも少なかったし、シュートも少なかった。


日頃は面倒くせぇOptaが珍しく良い印象っぽく書いているけれどもシュート3本は少な過ぎた。もう内容よりも結果重視の秋だけれども、勝って反省するのが良いじゃないですか。小出も言ってました。勝って反省。次節は金曜日、鳥栖との九州ダービー。発芽した芽を育てられるか!


アイドルも女装も縁起の良いウサギも出来ることは全部やっていこう。