2021/09/19

2021年 明治安田生命J1リーグ 第29節 鳥栖戦

【鳥栖 0 - 0 大分】


九州ダービーによるフライデーナイト「金J」に開催予定だったこの試合は、台風の影響で珍しく1日だけの順延を実現出来てしまった第29節。水曜日の代替日程のような、変な日程になるよりは翌日にすぐに試合が出来て影響が少なくて助かったのではなかろうか。まだ運がある。この試合を含めて残り10試合となったJ1も佳境、どっぷり残留争いの沼に肩まで浸かっていることもあって1プレー1プレーに重みを感じる。手に汗握る熱戦はスコアレスドロー決着。発芽した残留の芽はそのまま成長せず、枯れもせず。まだ生きています。


スタメンは前節と変わらず。逆に珍しいスタメン固定。前節湘南戦で結果を出したメンバーを選んだけれども、湘南とフォーメーションが同じ鳥栖で連戦になったことで固定メンバーになった印象。若干の違いはあれど戦い方も継続するのかなと推測していました。ベンチメンバーは伊佐、野村、町田、増山、小林裕紀、坂、ポープ。


対する鳥栖、経営問題やパワハラ問題など色々あったけども、なんのなんの3位に躍進と絶好調。ACL圏内を目指しているらしいんだけれども、大丈夫か鳥栖。ACLは目指すもので出場するもんじゃないぞ。あれは金持ちクラブが出場する大会だぞ。来年2チーム作らないと大変なことになるんだぞ。九州にいなさい、九州に。注目プレイヤーは漢字変換が難しい酒井宣福。胸に輝くブラックモンブランとミルクックのせいでFWもSBもこなせる異才に育ってしまった。前回の対戦時には怪我で離脱していたはず。酒井宣福が戻って再び鳥栖も調子を取り戻した。今の鳥栖には必要不可欠な中核選手。身体の強さと思い切りの良さが恐ろしい選手。もう一人はアンカーに陣取る10番樋口。1試合平均の総走行距離リーグNo.1の鳥栖にあって低い位置から攻撃参加する10番。鳥栖の攻撃の要。



試合の入りはトリニータに分があったものの、徐々にボールを握った鳥栖ペースへ。トリニータは前節の湘南戦ほどロングボールを使わなかった印象。GKからは無理せず前線に放り込んだけれども、ターゲットとなる長沢は湘南とは逆の右に寄った。恐らく鳥栖の3バックの左、168センチの大畑狙い。これで真ん中のエドゥアルドが対応に引っ張り出されたら空いたところを狙えるし、競り勝ったら起点に出来るしでロングボールからの狙いは前節と同様だったと思われる。鳥栖も我が軍のCBエンリケが食いつくタイプであることを利用してスペースへのダイアゴナルランを中心としたチャンスメイクを仕掛けて来た。両軍、3バックの真ん中ブラジル人を誘い出す大作戦からの決定機創出を手段としてゴールに迫ろうとしたのではなかろうか。鳥栖の方が決定機は作れていたが、キャプテン高木が踏ん張って前半は無失点で終えられた。



後半も構図は変わらず、スペースの作り方と使い方が上手かった鳥栖と小刻みなパスでラインを上げられたらチャンスになるトリニータ。この試合は羽田が良かった。完全にボランチの人でした。最後に決め切る仕事までしてくれたら完璧なんだけれども。両チーム選手交代をしても試合は動かせず、スコアレスドロー決着。ゴールは生まれませんでしたが面白くない試合ではなかった。狙いとチャレンジ、阻止と我慢。盤面を動かそうとした鳥栖と、エンリケがチャレンジに動くけれどもカバーが出来ていたトリニータ。トリニータはコーナーキックで得点が取れたらプラン通りだったと思われる。どちらかと言えば鳥栖が勝ち点2を失った試合。鳥栖のシュートも枠内に飛んでいた割に決め切れず。鳥栖は相性が良いのかもしれない。トリニータのチャレンジはあと一歩、コーナーキックでニアに蹴って何かが起きていれば勝ち点3、何も起きなければ最低でも勝ち点1、そんな試合でした。



実際は危うい場面が多かったけれども、無失点であることは良い事です。湘南も引き分けたため、残留戦線の目標とは勝ち点差が変わらず。ここは大きなポイント。残り9試合。



ざっと対戦スケジュールを確認して残留戦線ボトムズの残り試合を確認してみましたが、直接対決が多い32節、33節、37節は熱い。今節清水と仙台が直接対決で清水が少し抜け出したけれども、これ以降下位と一切絡まないということは、全て上位との試合ということ。清水もまだまだ分からない。次節は湘南が勝ち点を得にくいフロンターレチャンスタイムの裏で徳島と仙台が直接対決。しかし、残念ながら我が軍も名古屋と戦う絶望ゾーン。それでも湘南が川崎に勝ったり、トリニータが名古屋に勝ったりするのが残留戦線。勝ち点1で問題ない戦い方が出来るかどうか。久々の本格的な残留争いに何だか楽しくなってきた。どうせなら最後の最後、ギリギリまで楽しみたいものです。



 


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