2023/10/30

2023年 明治安田生命J2リーグ 第40節 秋田戦

【大分 2 - 1 秋田】


痺れるPKでした。少し昔話になりますけれども、2015年にJ2・J3入れ替え戦っていう試合があって、ちょうどこの日J2初優勝を果たした町田とホーム&アウェイで2試合戦ったんです。その2試合目にホームでレジェンド高松がPKを蹴って止められたことがあった。結果J3に降格してしまったんだけれども、クラブの行く末を占うようなPKっていうのが10年に1度くらいの頻度で巡って来ることがあるんだなと、あの時のPKを思い出しながら、今日、ペナルティエリアにボールを置きに行ったキャプテン司を観ていました。いや、もう観てらんなかったけれども。復帰したての10番野村が蹴るのかな?と思っていただけに、キャプテンがペナルティエリアに立った時の責任を背負う雰囲気。たまらんかった。たまらなさ過ぎて観てらんなかったけれども。高松がPKを止められた時はね、もうね、諦めがついたんですよ。この選手でダメならもうダメだ、そう思えるような責任を背負える選手に梅崎司が辿り着いていることにも感慨深い、何とも言えない感情がこみ上げてしまった。だからこそDAZNの画面を薄目で観たんだけれども、ちゃんとゴールが決まって良かった。痺れたね、痺れたよ。

負けは許されない状態のトリニータ。超攻撃的なスタメンを選定。おそらく秋田は前半に失点が多いというスカウティングもあってか、前半で勝負に出た印象。前節の栃木戦は現地で観たのだけれども、トリテンでは前半5バックだったという記述があり、???マジ???という疑う気持ちと、サッカーを読み解く能力の無さを痛感することに。まだまだ勉強が足りません。前節実は色々と変えていたという前提に立つと、この日のスタメンは更にマイナーチェンジを加えた感じ。特に左サイドで高畑と藤本を共存させるという、「守備?知らん」みたいな攻撃的な割り切りが読み取れた。前半勝負です、前半勝負。点を取らないと勝てませんから、攻撃力重視。CBはペレイラと香川という初の試み。保田をアンカーに置いて秋田の2トップの間でリンクマンの役割をさせて、弓場と渡邉新太が敵陣深くまで侵入する4-3-3。ワントップは長沢、右のFWには鮎川。鮎川と渡邉新太はポジション的に流動的な雰囲気ではあった。右サイドバックは野嶽。GKはテイシェイラ。ベンチには野村と中川が復帰。そしてこの日、足りない何かとしての角刈り松尾もポイントであった。


対する秋田。今シーズンの目標であったプレーオフ進出は果たせなかったが、J2残留は決定。何も懸かっていない消化試合としてモチベーションが下がっても良いと思うのだけれども、J2界隈では契約の話もあるし、アピールは常に必要な厳しいプロリーグですから誰も手を抜きません。困ります。前回の対戦時よりロングボールを蹴り出す頻度が減った印象はあった。アウェイ秋田戦は大雨の試合だっただけかもしれないけど。蹴るより裏抜け、この日の秋田はそんな狙いだったのだろうか。フォーメーションは4-4-2で運用中。来年のスローガンが既に楽しみである。


試合はボールを握るトリニータと引いて守ってカウンターを狙う秋田という図式。ゲームは早々に動いた。5分過ぎ、最終ラインからボールを左サイドのスペースに持ち出したランボー香川が前線にロングボールを蹴り出す。それをワントップの長沢がヘディングで落として、鮎川が詰めてシュートして先制点を生み出した。戦術「戸愚呂兄弟」が発動。長沢の周りに背の低い選手が走り込むとチャンスが生まれます。欲しかった先制点が早々に生まれて一安心ではあった。



その後も左サイド、藤本と高畑のコンビネーションやら個人技やらで長沢にボールを集めてガツガツチャンスを作れたのだけれども、シュートはポストに嫌われたり、追加点が取れそうで取れないいつもの状況に。すると18分、秋田のセットプレーからロングボールを競り落とされて齋藤恵太にゴールを割られてしまう。守備陣が揃っている時に失点するいつものやつでした。めちゃくちゃ有的優位なのにゴール割られます。謎です。人に付くのかスペースを埋めるのかはっきりして欲しいリトリート時の守備です。さっさと同点に追いつかれてしまう。なにやってだ。



しかし、この試合、超攻撃的布陣だったこともあって攻撃面では期待感は高かった。1失点くらいなんだよと思えてはいた。セットプレーでも高畑だけじゃなくて保田が質の高いキックを供給していたり、右で蹴れる人材が出て来た感があった。保田は秋田の2トップの間に陣取って受けてはターンしてワンタッチのパス交換で前進していくシーンが秀逸で、来シーズンアンカー保田システムで行くなら俺はシーズンパスを更新しても良いぞという気持ちになりました。前半の攻撃で不満は1点、戦術「戸愚呂兄弟」を得点後に使わなかったことなんですよ。先制したシーンと同じように繰り返してやればよかったのに。サイドからの攻撃に固執してしまって、左サイドでは藤本に2人付くような形になって中々打開できなかった。長沢がほぼ競り勝ててたんだから使えば良かったのに!!前半勝負だと思っていたのに同点で折り返してしまった。



「冷静にスペース無ければ逆サイド」監督から川柳的な指示が出てますが後半も決め切れなかった。仕留め切れません。選手交代で野村、梅崎、松尾、中川、伊佐と次々と投入して行きましたが秋田にボールを握られる時間帯が増えて逆に苦しくなった。そんな中で角刈り松尾なんですよ。右サイドに入った松尾。89分にトリニータがコーナーキックを得た後のこぼれ球のシーン。松尾が左サイドでボールを追って、奪い返した。諦めない漢の諦めないプレーだったと思うんです。その流れでフォローに入った香川がファウルを受けてセットプレー。そのセットプレーでのこぼれ球を松尾がダイレクトシュートをして秋田のハンド判定でPK獲得。一連の関りが角刈り中心だったんです。思い返してみればシーズン後半戦に勝ち点をしぶとく稼いだ試合で松尾がゴールを決めたりもしていたので、今シーズンのラッキー角刈りだと思うんです。シーズンの前半では角刈りではないけど、茂平がその役割だったと思うんだ。でも茂平が怪我で離脱した後にその役割を担える人材がこの角刈りルーキー。諦めない気持ちをプレーに出すので色々と巻き起こします。足りなかったピースはこういうタイプの漢だったのかもしれない。



そして冒頭のPKのシーンに繋がるのだけれども、アディショナルタイムに梅崎がキッチリとPKを決めて久々の勝利となりました。自らのJ通算350試合出場に花を添えるゴール。昇格の可能性を首の皮一枚だけ残す試合に。この日の他の試合の結果もあって、実質は相当に厳しいのだけれども、何も無いよりは何かあった方が楽しめるのでね、次節で色々決まってしまうような気もするけれども最後のアウェイを楽しみましょう。1時間だけ他の試合よりも開始時間が早かったので試合終了後45分間くらいが一番気持ち良かった40節でした。


2023/10/23

2023年 明治安田生命J2リーグ 第39節 栃木戦

【栃木 1 - 1 大分】


まだ見ぬスタジアムを目指す遠征はワクワクするもので、今年の栃木戦がカンセキスタジアムになった時から非常に楽しみにしていた遠征。と言っても東京駅から新幹線を使うと50分くらいで宇都宮に到着するので、都内在住者からするとそこまで遠征感は無い、日帰りで十分な距離感の宇都宮。ライトレールも開通したらしいのでグリーンスタジアムだったとしても新ネタがあるのでブロガーには助かります。






ということでカンセキスタジアムに初参戦。良い天気。2022年の国体用に陸上競技場と併設で作られたスタジアム。完全なるJ1基準です。収容人数2万5千人で屋根付き。素晴らしい。専用スタジアムではないけれども、勾配の設計が素晴らしく陸上トラックがあってもサッカーは観やすかった。サイズ的に本当にちょうど良い、そう思いました。専用スタジアム建設が難しいならこれくらいがちょうど良い。最上で最良。隣にあった良い味を出しているこじんまりとした遊園地も非日常感があって良い。ライトレール開通しちゃったけどさ、こっちのが良いじゃんと思っちゃいましたね・・・。ただ、1万人しか入っていない状況で、駐車場の問題がありそうな雰囲気。J1に昇格してこちらを使うことになると周辺の駐車場の整備が必要になるんじゃなかろうか。そんなスタジアムでした。

1週試合が無かったので、何かを変えるなら最後のチャンスだと思っていたのだけれどもベースは変わらず守備時4-4-2。ペレイラの出場停止を受けてCBは安藤とデルラン。羽田は弓場とボランチであった。右SBに野嶽、左には香川。右SHに梅崎、左に藤本。伊佐と渡邉新太がFW。ベンチには久々に池田が入った。


対する栃木。4連敗中。なんだかんだで残留争いに巻き込まれた。夏に京都から補強したイスマイラをワントップに配置する4-3-2-1でスタート。この言葉だけを切り取ると期待感があるのだけれども実際に見たイスマイラは残念だった。競れない持てないシュート打てない。なぜ先発なのか分からないレベルであった。夏に!J1から!補強した選手が酷かったら打つ手なし!!そんな栃木サポーターの心情が溢れ出る前半45分となりました。栃木、酷かった。






前半はボールを保持して押し込むことが出来たトリニータ。栃木は5-4-1の守備ブロックを形成して基本守備一辺倒。時折カウンターに出ようとするもトリニータが即時奪還を敢行して前進を許さない。ただただブロックの上からサイドを変え、真ん中にチャレンジされ、殴られ続けるという構図。2週間の準備がピッチで表現できていた両チームだったのかどうかは分かりませんけれども、サッカーとして面白かったのは間違いなくトリニータの実践するサッカーだったとは思う。5-4ブロックで構えるだけなら2週間も要らん。












試合として動き始めたのは25分を過ぎた辺りから。栃木がようやく前進して攻撃をし、テイシェイラが素晴らしいセーブを見せたプレー。初めてテイシェイラの持ち味を観た気がするんだけれども、前半にあった唯一のこのワンプレーだけで栃木側が「あれ?いける?」みたいな雰囲気になった。我が軍の緩い守備に気付き始めた時間帯。ここから栃木の欲がバランスを崩す要因となる。きっかけは栃木の右サイドだった。ちょっと調子に乗って最終ラインまでプレスをかけた直後、いなされて香川が前進。クロスは引っかかってしまうも拾って逆サイドに展開。今度は右から野嶽がクロス、伊佐が潰れてこぼれたボールを弓場が押し込んで先制に成功。5-4ブロックを崩した訳ではなく、自壊した隙を見逃さずに攻め切れたことがポイント。完全に余計な単騎プレスでした。サッカー難しい。じっと待ってたら多分、前半0-0で終わってた。弓場さん、前線に顔を出すのが素晴らしい。カメラマンに向けたガッツポーズ?5-4ブロックを敷いた相手から先制出来たのでね、後はある程度引き出してからカウンターっぽく追加点を奪えれば最高な展開・・・・なのだけれども・・・。




後半、ソックスに穴を開けて出て来た藤本。海外の選手とかで血行が悪くなって足を攣るとかで穴を開けることが流行っているらしいニュースは見たことがあって、きっとそれで穴を開けたんだろうなと思った。決して貧乏だから穴の開いたソックスしかない訳じゃないはずです。本当に効果はあるんだろうか?主審からは少し隠そう的な指摘を受けてましたけれども、穴あき状態で目立ちました、藤本。






相手の守備にも風穴を開けて欲しかった藤本。決定的な仕事は出来なかったけれども足を攣った感じは無かったな。効果あるんだろうか、あれ。試合展開は程よく栃木に攻められながらカウンターで、というシーンも作れていたので想定の範囲内。






栃木はコーナーキックの時に2人をキッカーとして立たせる運用をしていて、ちょっと珍しかったのでつい撮影してしまった。効果は謎。85分にこの試合唯一のまともなクロスが栃木の右サイドから上がったのだけれども、その素晴らしいクロスを栃木の大島が沈めて同点に追いつかれてしまった。右サイドへのボールのこぼれ方とか、クロスへの対応とか、不運な面もあるとは感じたけれども、守備を徹底できないシーズンなんでね、こっちも守備ブロックを形成していてもその上から失点を重ねております。2得点目も奪えない、守備もやり切れない、だからズルズルと順位を落としてこの順位でございます。何かが足りない。特に試合が進むに連れて、攻撃の精度、パスの精度、トラップの精度が両チームともにイマイチになっていって、パスミスをパスミスで返すみたいなことが繰り返されたのが残念でした。後半戦に勝ち点を積み上げられなかった2チームのシーズンの集大成。栃木は後半勝負だったのかもしれないけれども、昨年から比べるとサッカーの内容のレベルが落ちた印象だった。それ以上に、我が軍側も前年のプレーオフ、熊本戦から考えると果たしてレベルアップした1年だったのかという疑問が浮かぶ内容であった。


特に感じたのは「相手を押し込んだ状態で攻撃を継続する」ことはコンセプトとして得点率のUPに通じているのかどうか。どうせプロサッカーを観るのであれば攻撃的で攻め続けるサッカーを観たいので、観客としては支持したい考え方ではあるんだけれども、逆にそれは、相手が守備ブロックを固めた状態になっているってことでもあるのでね、得点がなかなか生まれない。コーナーキックは毎試合山ほど獲得出来るのに得点に繋がらない。このコンセプトを実現するのであれば、コーナーキックを確実に決め切る武器が足りていないのではないか、シーズンが終わったら数字を基に昨年と比較してみたいと思います。何かが足りなかった。


真綿で首を締められるようなシーズンの終わり際、残り3試合。じっくり絞められて行きましょう。



2023/10/08

2023年 明治安田生命J2リーグ 第38節 東京V戦

【東京V 1 - 0 大分】


ホームでJ2最下位大宮に負けた後で、J2リーグ最少失点の東京Vに勝てるイメージが浮かばなかったのが正直なところ。しかし、レッドカードが提示されて数的不利になりっぱなしの試合を観る羽目になるとは思わなんだ。奮闘する弓場を観に行った、そう記憶するだけの試合でした。アウェイでは消化不良試合が続いてしまったな、10対10の普通の熱い試合が観たいのよ。



秋ですね。遂に死んだ灼熱の夏。良い季節です。サッカー観戦に最適。暑くもなく、寒くもなく、花粉も無い!!秋こそがサッカーの季節だ!シーズンも佳境!上位チームが直接対決とあって熱い試合を期待していた1週間。期待は裏切られてしょっぱい試合となってしまいました。東京Vはシーズンを通して好調なのに、なぜだか熱を感じられない味の素スタジアムも不思議っちゃ不思議なのだけれども、これでも観客は多かった方だと思います。


スタメンは前節と主軸はほぼほぼ変わらず、渡邉新太が出場停止から復帰。GKはティシェイラ。トリテンを読んで、サイドバック坂が初めてだったということに気付きましたけれども、3バックの右を務めたりもしていたので全く違和感がなかった。読むまで気付かなかったサイドバック坂。今節も継続。一番の変化はデルランの髪の色がハワイアンブルーカラーになったこと。かき氷っぽい。ベンチに松尾やサムエルが入ったことが前節との違い。控えGKは新井。攻撃陣MAXで背水の陣。心意気は良かった。



わたし、3失点も止まったのでノー呪術で挑んだ一戦だったんですけど、売店でおつまみ3点セットを買ったらケチャップが付いていたので一気飲みしました。胃の中にケチャドバ。前節無得点だったのでケチャドバを祈願して少量ですが飲みました。チューチュー吸った。まさかこれが赤紙を引き出してしまうとは思わなかったけれども。今節の負けは、俺が・・・、俺が・・・・悪かったのかもしれない・・・・。



対するヴェルディ。昨年度、夢がモリモリ状態だった若手の主力がガッポリ引き抜かれてしまい、夢の無いチームになったとシーズン前に残念がったのだけれども、あの抜かれっぷりの編成直後でこの成績は立派過ぎる。城福監督の手腕、若手育成の手腕が秀逸。ただ観客だけが足りない。永遠に足りない。相変わらず都民に不人気。新しいマスコットも可愛い、ユニフォームもエンブレムも全てオシャレ。だのになぜか都民に支持されないヴェルディ。シーズンも佳境に入ったせいか、ピチピチ感が無いチームでした。若手なのに質素。質実剛健というか、なんというか、バランス重視の戦い方になっていた。




試合の入りは良かったトリニータ。ヴェルディがバランス重視になっていることもあって、攻勢として主導権を最初に握れた印象。相手陣内に押し込めてシュートチャンスを作れたりもしていたのだけれども、前節大宮戦と同じような、決定機というよりはシュートチャンスでしかないような、ニュアンスが微妙なところなんだけど、攻撃に惜しさ、鋭さが足りない感じ。大宮もそうだったけれども、ヴェルディは守備を固める守り方をしっかり出来るので守備ブロックを崩し切るような攻撃は・・・・出来なかったかなぁ・・・。





失点のシーンは左サイドで中原輝に運ばれたことが痛かった。セレッソからJ2に舞い戻った中原輝。困る。J1にいろ。キャプテン梅崎司がマークに付くものの、奪い取れず、止められず、展開を許してしまって、その流れからミドルシュートを決められてしまった。守備の堅いヴェルディにあっさり先制を許すという苦しい展開。直後にペレイラが自陣のボール回しで少しコントロールが甘くなったところを、プレスをかけて来た相手FWの足を掛けてしまい、レッドカード判定。失点から一人失うまでが早すぎて困惑。15分でビハインドしまくり。


ここからがしょっぱい試合の始まり。ヴェルディは畳みかけてとどめを刺しに来なかった。ペレイラ退場後は羽田が下がって最終ラインに入り、渡邉新太がボランチの位置に。4-4-1の伊佐ワントップで守り切りには成功。失点して、一人退場者出してから守備意識が高まってどうする。攻撃はほぼ絶望的にできませんでしたが、守備は何とかなった。というか、ヴェルディもヴェルディで攻撃する気あったのか?保持して時間をやりすごすだけ、そんな試合展開になってしまいました。だから観客少ないんだぞ!!!そういうところなんじゃないのか!!お互いに4-4ブロックを築城するだけの試合。つまんなかった・・・・。




後半に入っても展開は変わらず。どこかでギアチェンジをして攻勢に出る時間を待つのみ。70分に3枚替えで試合を動かそうと試みる。長沢、藤本、松尾が入って前線に並び立ち、期待感はあった。期待感だけはあったのよ。




試合展開は地味だけれども、一人少ないトリニータ側にはハードワークが求められてしまう。ボールを奪って保持したら、前線に運びたいけど相手が1枚多い訳で、囲まれてしまう。シンプルに裏に蹴るシーンを増やした方が良かったと思うけれども、藤本のドリブルと長沢の高さで左サイドで少し攻撃が機能した程度。そこから大外の松尾まで渡ってのビッグチャンス、みたいなのは作れなかった。何も起こせず、試合は終わってしまった。




それでも試合を通じてハードワークをこなし続けた弓場の存在感は圧巻だった。私はお金を払って弓場のハードワークを観に行ったのだ。そう考える。そう考えるくらいしか収穫がありませんでした。早いもので、今シーズンもリーグ戦はもう残り4試合になってしまった。自動昇格の可能性も潰えた。残りはアウェイ2戦、ホーム2戦。プレーオフ圏内も遠くなってしまった。それでもこの試合では来季に繋がるものを観たと思う。若手、頑張れ若手。



2023/10/01

2023年 明治安田生命J2リーグ 第37節 大宮戦

【大分 0 - 1 大宮】


J2ボトムズ各位、楽しんで頂けておりますでしょうか?J2の残留争いを最後まで混戦に陥れる大分トリニータさんの身体を張った渾身の1試合。はぁぁぁぁぁぁぁぁん、先制出来ない時間がどんどん延びて嫌な感じしかしなかったよねぇぇぇぇん。苦しい!シュートが決まらない!苦しい!前節の呪術の反動で便秘になった苦しさじゃない!お通じは無事開通してますけど苦しい!苦しい顔はニータンのお面で隠そうな!うつむき加減のニータンを量産した試合でした。


渡邉新太を出場停止で欠いているものの、前節勝利したとあってベースは変えないと思いきや、右サイドバックに今シーズン初出場の坂、右サイドには野嶽を上げる形の守備時4-4-2となりました。渡邉新太の代わりは町田也真人。坂の戦線復帰は大きいけれども、野村がベンチ外。



対する大宮、J2最下位に沈むも前節徳島に勝って残留に光明。モチベーションアップ。リスが狂暴化する秋になりましたが、この日の試合、大宮が強かったかと言うとそうでもなく、内容的には割と酷い方だったという印象。特に大宮の攻撃面は保持しても形にならず、カウンター対応もトリニータが対処出来ていたし、大宮のシュートやセンタリングは残留のプレッシャーからなのか精度を欠きまくっていた。そんな最下位に沈む大宮にシーズンダブルを食らうんだからお話になりません。大宮の酷い攻撃に上回られる大分の酷い守備力。あの最後のセットプレー、折り返してくるだろうことは分かっていただろうにね・・・。


鍵は次節。大宮は山口との残留争い直接対決、大分は東京Vと直接対決。この試合はどうしても勝ち点3を積み上げて次節に繋げたかった両チーム。昇格争い崖っぷちvs残留争い崖っぷち。虎視眈々と我慢を続けるモチベーションが大宮側にはあった。良い攻撃が出来ていた前半にシュートチャンスを決め切れなかったことが響いた。前半こそ全力で畳みかけるべきであった。保持時にボランチが1枚最終ラインまで落ちて、大宮2トップの間にボランチが入り、サイドで追い込んでボールを奪おうとする大宮を逆手にとってプレスを剥がして前進出来ていたので前半は楽しく観戦できました。内容的には評価できる部分もあるけれども、結果が求められる試合ではね・・・。



後半、選手交代で攻勢に出ても、あまり強みを発揮できなかった。長沢の高さ、藤本のドリブル、高畑がキッカーのセットプレー。得点は遠く、最後の最後にコーナーキックから失点。もし負けるならこんな形かな?という想像通りの決着。リスの頬袋に預けた勝ち点3を吐き出させるはずが、さらに勝ち点3を冬眠用に持ち帰られるというお粗末な結果。


花火とかHKT48をお呼びしたりだとか、ニータンのお面を配布したりだとか、運営側はイベント的に頑張ったけれども現場が結果を出せず。1万人にも少し届かなかったし、泣きっ面をニータンのお面で隠ししかありません。J2ボトムズ各位が大宮勝利のせいでお尻に火が付いて上位陣を倒し始めることを祈るしかありません。現実的に上位に入るのはかなり厳しく、来季の契約の話も出てくるだろうし、スタメンが変わったりもするだろうけれども、観れる時に観ときやの精神で見届けたいと思います。はぁ・・・・・、残念無念。