2022/04/28

2022年 明治安田生命J2リーグ 第12節 栃木戦

【大分 0 - 0 栃木】
仕事で後半からDAZN生観戦でしたが、前半の時点で無得点だった時点で嫌な予感。嫌な予感でした。水曜日なんでね、短めに。
結果を残してなんぼの円熟期を迎えているメンバーがですよ?前半に得点出来ていないってことは栃木の守備を攻略できなかったってことじゃないですか。それで前節も金沢にカウンターから3失点した訳でね、嫌な予感しかありませんでした。 栃木は3-4-2-1で守備時5バックになりスペースを埋めるスタイル。右サイドハーフには在籍経験のある黒﨑が先発。左に居るはずの福森はレンタルなので契約で出場叶わず。5バックでカウンター狙いのチームですから、攻めあぐねるのも仕方ないのだけれども、それでもチャンスはあったし、前節の金沢戦も含めて引かれた場合にどうこじ開けるのか、その課題がカウンターを対策するが故に浮き彫りになった。つくづくサッカーはバランスが重要な球技だと感じますねぇ・・・。 しっかりとした守備ブロックを形成する栃木も後半に徐々に疲弊してスペースが出来始めた矢先に選手交代で先に動いて補強した時崎監督のマネジメントに隙は無かった。停滞したトリニータはベテランと若手を投入。ルヴァンカップでアピールに成功した選手をベンチ入りさせて、スタメン争いへの希望を提示してくれるマネジメントは良い。 さらに円熟の2トップをごっそり交代。藤本と宇津元の「もともと2トップ」結成。 最後にはキャプテン下田北斗を弓場に交代するという、「結果を出さないなら世代交代するぞ」という強いメッセージ。このチャンスで若手が燃えなければダメなんだけれども、一番ゴールに近づいたのがベテランの梅崎だったのでまだまだ甘いってことです。梅崎の必死さとガツガツ感が一番若手感あった。これまで結果を残して長年プロとして生活し続けている男のプレーのスタンダード。あの姿勢に若手が感化されたければダメです。交代メンバーが入ってからはグッと力が入りましたが残念ながら得点ならず。栃木の守備は粘り強かった。 先発の円熟期メンバー、後半途中までの展開を観る限りは良かったのだけれども、金沢戦同様、今節も壁を崩せず。正しくまじめな攻撃に終始し過ぎかなという印象。ペナルティエリア内でごちゃごちゃの状況を作れたら呉屋は33点獲れる人だし、長沢も長身を活かして決められる人なんだけどどうも最近噛み合わない。サイドに長沢がチャンスメイクしに顔を出す場面が多いと思うんですけど、真ん中にポジションを取り直す頃にはボールを最終ラインに戻してしまうシーンが多くてもどかしい気持ちになってしまいます。珍しく無失点に抑えられて、課題はちゃんと克服できたけれどももどかしい気持ちですね。

セットプレーも安定しないし、常勝チームへの道は遠い。若手が結果を出して円熟期メンバーを脅かして欲しいのだけれども、この試合も結果を出すまでには至らず。次節の千葉は栃木よりも堅守な訳で、千葉の強固な守備網を破れるのかどうかで前半に上位に食らいつけるのか、中位で終わるのか、試金石となる重要な試合になりそうです。

2022/04/24

2022年 YBCルヴァンカップ グループステージ 第5節 鹿島戦

【鹿島 3 - 0 大分】


開幕からチームを観ている人であれば、この試合を現地まで観に行こうと思う人は少なかったはず。まして都内からも遠い鹿島の地での試合。ルヴァンカップのグループステージ突破はもう絶望的だし、6失点したし(※根に持つタイプです)観客が増える要素は無い。しかし、逆に、だからこそ観に行くのがアウェイ観戦魂。意地と言うよりは、「観れる時に観ときや」の精神。少し悲しい表現になるけれども、生で若手を観れるのは今シーズン最後かもしれない。その気持ちの方が大きかった。リーグ戦メンバーが固定気味で、円熟期を迎える年齢層になっている。そこに割って入る若手が出て来ない限り、連戦をこなしてのJ1昇格は期待できない。若手です、若手。カギを握るのは若手。その若手を観たかった。

ということで行って来ました。青い空、緑の芝生、赤いチーム。光の三原色が揃う鹿島スタジアム。敢えて良い席で観ました。3バックへの可変フォーメーションからもう1段何かしようとしているんじゃないかが気になっていてしっかり観たいなと思っていたのだけれども、全然ダメでした。鹿島相手に攻撃はほぼ組み立てられず。
スタメンは期待以上の若手感。特に高畑 奎汰が戦線に復帰したのは嬉しかった。3バックで6失点したこともあってかこの日は4-4-2。高畑は4バックの左に入る形で、坂と羽田が2CB、右に上夷。ボランチは弓場とネット。サイドハーフは左に屋敷、右に井上健太。2トップが宇津元とサムエル。生え抜き左サイドには夢があった。ベンチには梅崎が復帰。



謎多きサムエルが本格的にベールを脱いだのだけれども、パワー系FWだとは思われるものの、空中戦の勝率は高くなく、足元の技術も高くなく、唯一見つけられた良いポイントはサイドチェンジのパワー。素早いひと振りで逆サイドの奥まで届くキックを放てるのは良かったけれども、2トップのFWとしてはちょっとまだ特性がよく分かりません。攻撃が活性化しなかった要因の一つとしてサムエルがキープできなかった点は否めません。instagramの写真はめちゃくちゃ上手だけれども、まだJリーグには適用できておらず。
対する鹿島。ホームでブラジル人を休ませてはいるものの、ほぼほぼ主力級メンバー。4-1-4-1的な形。鹿島のCBの系譜、角刈りの関川がビッチリサムエルを完封。いや、正確には角刈りじゃないと思うんだけど角刈りに見えるんです。謎です。鹿島にボールを保持されてゲームの主導権を奪われた前半。我慢を強いられました。守備で粘り強く我慢は出来ていたんだけれども、どちらかというと鹿島が攻め急いで雑な攻撃に終始していた印象。新監督が就任しているけれども、まだ戦術的な特徴はよく分からない。











この試合、中盤で弓場の奮闘は頼もしかった。ネットのファンタジーを引き出す相棒として泥臭い仕事を請け負って遂行。かなり目立っていた。

前半は凌ぎ切れそうな雰囲気だったのだけれども終了間際にPK判定で羽田が一発退場。現地では一発レッドカードが出るほどの状況には見えず、後半開始に羽田が居ないことに気付いたレベルでした。映像をみたら手よりも足の方が入っていたけれども、ファウルの判定だったとしても退場までは厳し過ぎる印象。鈴木優磨が上手かった。さすがにちょっと羽田がかわいそうではあった。


このPKは西川が止めた。キッカーは鹿島の10番荒木遼太郎。ずっと我慢をして動かなかったことが良かった。西川は本当に胆力が良い。鉄の心臓。ナイスPKストップでした。これで後半に希望が持てるなって、羽田の退場に気付いていない私は期待していましたよ。後半開始直後に気付いて「えー!!」ってなったけども。監督とか、中川がハーフタイムに主審に抗議しまくっていたので、PK判定でそこまで?って違和感は確かにあったのだけれどもそりゃレッドカードなら抗議しますわ。


1人少なくなったトリニータは鹿島の攻撃に耐えきれず、後半に立て続けに3失点。途中、これまた6失点までいくんじゃないかくらい危うかったので観ていて辛かったのだけれども、選手の闘志は衰えずに戦っていたので頼もしかったです。若手の危機感というか、アピールの場としてギラギラ感は増している。結果としても過程としても、ダメだけれども、今後シーズン中にスタメン争いの中で勝ち抜いてくる若手もいるかもしれない。若手は1試合で急激に伸びたりすることがあるので使い続けることが重要なんだろうけれども、敗退が決まったルヴァンカップグループステージは残り1試合。しばらく登場機会が無くなります。



弓場はボールを奪取する系ボランチとして強みを活かせば2番手、3番手に上がれるのではなかろうか。キャラクターとしてリーグ戦メンバーに居ないタイプなのでチャンスはありそう。




若手が底上げしてくれなければリーグ戦メンバーの活性化に繋がらない。頑張れ若手。世代的にはそろそろ主力になってもらわないと困るのである。最後の1試合で6失点のリベンジが出来るセレッソ戦が残っている。アピールラストチャンスになるメンバーもいるかもしれない。ラストチャンスを活かして欲しい。私はこの試合で沢山写真を撮ったので、悔いはありません。しかしまぁ、ルヴァンカップはまたも獲得出来ず。タイトルは遠いですね。リーグ戦に集中となります。



2022/04/21

2022年 明治安田生命J2リーグ 第11節 金沢戦

【大分 1 - 3 金沢】
   
 水曜日、連戦、DAZN生観戦、3失点。金沢の鋭い百万石カウンター3連発に沈んだ試合となってしまいました。ホームではあったものの守備陣にキレがなく、開幕から止めどなく流れる失点がこの日も続いてしまいましたとさ。あの、試合開始前の柳下監督のインタビューご覧になられました?「(大分の)守備に関しては隙間は幾つかあるので」って言ってましたよね?いくつかどころじゃないくらい隙間あったんですけど。どこ見てんだ柳下監督め。穴だらけだったろうが!(※何に怒っているのかよく分かりません) 前節勝利したのでね、連戦でもスタメン固定しました。今シーズン初めてじゃなかろうか。前節から固定の4-4-2です。伊佐がベンチ外となり、宇津元がベンチ入り。週末にルヴァンカップもあるのでね、リーグ戦重視で落としたくなかった試合だったんですよね。その気持ちは伝わってきた。けれども先行逃げ切りが出来なかった後半早々にバスバス交代要員を投入すべきであった。 対する金沢。わたくし、開幕前の順位予想で金沢を21位予想にしてしまいましてですね、そのせいでこんな結果になってしまった気がしてなりません。金沢には縁があった「可能性の塊CB」のうちの1人、庄司朋乃也がセレッソから遂に完全移籍。金沢の守備の要になっていました。ちなみにもう一人の「可能性の塊CB」は町田にいる岡野洵。この二人が最終ラインに並び立っていたらイケメンCB×2になっていたはず。夢があったねぇ。金沢にはもう一人、在籍経験のあるSSこと嶋田慎太郎が金沢で10番を背負う。卒業生みんな成長中。我が軍の若手は!いま!何をしているんでしょうか!困った!


4-4-2の金沢はハイプレスをするわけではなく、引き込んで深い位置からのマンツーマン気味ディフェンス。柳下監督のニックネーム、ヤンツー。ヤンツーのマンツー。5年振りくらいに書いた気がします。ヤンツーのマンツー。前半の試合の入り、カウンターをケアしながらの攻撃の組み立て、及第点だったと思うんですが前半のうちに先制点を奪えなかったことが敗因でしょうか。ポストを叩いた呉屋のヘディングとか惜しかったけれども。少しだけ足りませんでした。 ゲームを動かせないまま迎えた後半、守備時は人を捕まえるけれども、攻撃時はスペースに出ていく金沢のカウンターをもろに食らう。ヤンツーの言う隙間ってやつでした。捕まえられない動きで、スペースを使われて先に失点。とたんに厳しい試合になってしまいました。下平監督が「カウンターに注意するように」って指示をしたにも関わらず、観ていた人たちも分かっていたはずなのに回避できませんでした。守備がダメです。続けざまに2失点目もダメ過ぎました。ここでようやく3枚替えを敢行し、渡邉新太&小林裕紀&呉屋を下げて井上健太&ネット&宇津元を投入。このフレッシュなメンバーがマンツー気味の金沢の守備陣と1対1で仕掛ける姿勢を取り戻して野村のゴールを生み出したと思います。ここまでは盛り返せて良かった。修正が間に合ったかに思えた。 野村がこの日も同じ写真!じゃぁ前節の岩手戦は鶴亀合戦で鶴の舞じゃなかったってことです!同じパターンしかなかったのでしょうか!なんだ偶然か!写真はともかく10番による2試合連続ゴールで1点差に詰め寄ったことで勝ち点を得る可能性はあった。復活した野村、10番の仕事っぷりが素晴らしかった。だのに残念ながら次の得点はまたもや金沢のカウンター。3失点を喫して万事休す。14本もコーナーキックを得て1本も決められなかったらそりゃ負けます。庄司朋乃也に導かれた金沢の守備陣は堅かった。完敗となりました。


今日は我が軍のチーム、真面目だなと感じました。疲労があるなら無理しない試合展開でやり過ごせば良かったのに。前半に得点出来なかった時点で、もう後半は疲れないように丁寧にボールを回して時間を稼いだり、逆にもう金沢にボールを渡しちゃったりした方がむしろ安全だったんじゃなかろうか。自分たちのコンディションを鑑みた上で、相手の想定外のことをする、そんなずる賢い勝負強さがありません。だからこそ応援のしがいのある良いチームでもあるんだけれども、試合運びが一辺倒。押してダメでも引かずに押しっぱなし。攻撃のベースはあれども、運用に応用が効いていない。伸びしろはまだまだあるんです。ルヴァンカップを消化し切るまでは時間が取れずに完成度が7割くらいのままで進めるしかなさそうです。わたし、順位予想ではトリニータを4位に予想していましたが、6位以内は悪くない予想だったかもしれません。勝ったり負けたりを繰り返しながら上位に残れるかどうか、中断期間まではそんなシーズン前半戦になりそうです。



2022/04/17

2022年 明治安田生命J2リーグ 第10節 岩手戦

【岩手 1 - 2 大分】
   
 冬です!(※春です)急激に寒くなった中で更に寒そうな東北に乗り込んだ第10節をDAZNで生観戦。試合内容も寒暖の差が激しい内容になりました。差が激し過ぎるっつうの。 鶴亀合戦です、鶴亀合戦。そんな童話は無いと思うんだけど構いません。2016年にJ3で対戦した時はまだキヅールが生まれておらず、当時はマスコットの絡みも無い、概念としての鶴亀ダービーでした。しかし昨年J3で2位となった盛岡と、降格した我が軍がJ2で遂に再会。キヅールとニータンで鶴と亀。総選挙があるスーパーカップで絡むことはあっても輸送距離が長すぎるのでこの2匹がお互いのスタジアムで出会う日は来ないと思われます。経費と費用対効果の問題です。残念世知辛い。 この日のスタメンはルヴァンカップからターンオーバー。左サイドバックに香川が戻った4バック。注目はいきなり帰って来た背番号10番、野村でした。唐突に戻ってスタメン。大エース町田也真人を欠いた状態で、10番野村も行方不明が続いた序盤。個人的には町田と野村が並び立つことが理想のベストメンバーだと思っているのだけれども、実現しないまま夏が来そう。とりあえず1人戻って来てくれました。これは戦力的に大きい。野村は右に入りました。いつもの4-4-2でスタート。 対する岩手。岩手と書くべきか盛岡と書くべきか若干悩みました。北海道コンサドーレ札幌は札幌であって北海道じゃないので盛岡の方が略称としてしっくりくるんだけれども、正式な略称は岩手らしい。平仮名なのか漢字なのかもややこしいし、平仮名だと「いわきFC」もいるし東北ややこしい。しかも秋田監督だしややこしいことこの上ない。昨年J3で最終節まで優勝争いをしたチームを作った秋田監督。もちろん期待を裏切らない堅い守備をベースに、堅守速攻のプロセスを落とし込んだ東北連邦の白いモビルスーツこと岩手。白い。とにかく白い。超パワー系FWブレンネルを攻撃の軸に、岐阜から甲斐健太郎、山形から中村充孝らを加えてJ2仕様に骨格固め。3-4-2-1をベースにしているようだけれども、この日は白い2トップでした。

試合開始から強風に不安を覚える。雨とか風とか、あまり経験のないスタジアムで気象条件がおかしいと大体負ける気がしてならず、試合の入りは不安な気持であった。アウェイなのに青いホームのユニフォームを着ている違和感。岩手のチームカラーが白ですから、青いユニフォーム着るってことです。この白い岩手、前半はリトリート。守備時5-3-2というブロックを形成。それはまるで白い鏡餅のような布陣であった。自陣に引きこもることを選択した岩手を相手に我が軍はボールを保持。10年くらい前のJ2ってリトリートするチームの方が多かった気がするのだけれども、今となっては逆にレア。新鮮に映る。戦術は巡り巡る。どちらが最先端なのか分からない。岩手はボールを奪えるとシンプルに攻撃を構築して左サイドから速攻を仕掛ける。トリニータがリスクを考慮しながら得点を取れるかどうかという様相の試合展開。鶴が自陣で甲羅に籠ってどうする。大分トリニータ、素晴らしい保持とパス交換で岩手を圧倒。前半の内容は即時奪還でカウンターの芽を摘みつつ、隙を伺う言うこと無い出来。

先制はいきなりの先発でチームに復帰したばかりの10番野村の仕事。自陣からボールを繋いで鏡餅ブロックを崩し、ゴール前でフェイント一閃。人数の揃った岩手DF陣を手玉に取り、10番を背負う男らしいゴールでした。 鶴の舞。なぜこの写真をシーズン前に撮影していたのか全くの謎です。謎ですが、これ以上ないくらい鶴亀ダービーにふさわしい写真です。なぜ撮った?そしてなぜチョイスした?亀側が鶴の舞いです。鶴側が亀だったからこそ生まれたゴールで亀側が鶴の舞。もうよく分かりません。とにかく先制です。この先制点で楽になったトリニータのボール回しは冴えわたる。圧倒的な内容で完勝できそうな雰囲気漂う前半でした。 下平監督、黒くなりました?気のせい?ボディビルダー感出て来てません?それはともかく後半、岩手は3枚替えを敢行。しかし、次の得点もトリニータ。53分に下田のフリーキックが直接決まり、追加点を奪う。昨年最終節の柏戦以来の直接FKでゴールを決めた下田。位置的にそっくりな場所だったので得意な距離感のお気に入りの場所なんじゃなかろうか。下田ゾーンからのFKは素晴らしかった。これで安心だなって私、思いましたよ。でも少しずつ攻勢を強めた岩手相手に劣勢になっていくんだからサッカーは怖い。

2点差になったこともあって、まだ大切に復帰させたい野村を下げて同じ右サイドのポジションに井上健太を投入。前がかりになるであろう岩手の裏を取りたかった。しかし、71分に左サイドを破られて、クロスを上げられ、ゴールを割られてしまう。あっさりと。岩手の右サイドに入ったビスマルク、身長も高く、スピードもあって厄介な19歳であった。1点差に詰め寄られてからヒヤッとする以上の、ゾッとするような攻撃を受けて防戦一方。裏を取れて得点出来そうなチャンスもあったけれども決め切れず、厳しい様相になっていく。どちらかというと岩手の決定力が足りずにゴールを割られずに済んだけれども、かなり危なっかしい試合の締め方になってしまった。なんとか90分をやり過ごして勝ち点3を得ることは出来た。安堵です。

秋田監督の作ったチームらしい、最後まで諦めないメンタルの岩手であった。前半から後半の頭くらいまではすこぶる良い形で試合を進めていたこともあって、落差が激しかった。岩手が選手を変え、立ち位置を変え、積極的にボールを奪いに来たけれども、裏返してのとどめの一撃を入れられなかったことは課題です。3点目があればもっと心臓に優しい試合になったはずでした。しかしまぁ、勝ち点3を持ち帰れたので良しです。10番も帰って来たし、結果も出したし、良しです。良し。遠征から戻ってリカバリです。この遠征は大変だったと思います。でもまた水曜日に試合。リカバリです。

2022/04/13

2022年 YBCルヴァンカップ グループステージ 第4節 G大阪戦

 【G大阪 2 - 0 大分】

70分過ぎからスカパー!で生観戦できました。私も一応は真っ当な社会人の振りをして生きておりまして、時々仕事で映像生観戦スケジュールの組み方を失敗することはあるのです。しくじった。ノー残業デーの嘘つき!


生観戦を開始した時点で2失点していたので、まーた6失点ブラザーズの野郎どもめ同じ大阪でミスを繰り返しやがって、くらいの気持ちで観始めましたがイメージしていたよりはしっかりと戦っていたので予想は覆されました。先入観ですいませんでした。試合後に前半だけでもと思って改めて配信を見返したのですが、結構攻めた(攻撃というよりも意識的な意味で)内容になっていた印象です。

スタメンは9連戦の2戦目でターンオーバー。いつもの4-4-2でGKは吉田舜、4バックは左から上夷、坂、羽田、小出。ボランチはネットと弓場。左サイドに中川、右に井上健太でツートップは伊佐と宇津元。ベンチにはGK2代目西川、松本怜、二種登録の保田&佐藤、藤本、サムエル、屋敷と大変フレッシュなメンバーが入った。ネットは想像していたよりも運動量ありましたね。パススピードがパワフル。




最初の失点の仕方を見ると「まーた6失点ブラザーズの野郎」という気持ちが湧き出て来ないと言うと嘘になりますが、あれはもちろんダメなミスですよ、ダメなんだけど課題を乗り越えようとしている中での出来事だと思います。4-3-3の運用が上手くいかなかったシーズンの序盤、そして4-4-2にして安定したけれどもチャンスを作り切れない試合となった徳島戦、いずれも「勇気をもってコンパクトにし続けられるかどうか」が課題だと感じていました。J2で調子の良い横浜FCもヴェルディも勇気をもってコンパクトにして前線からの積極的な守備があるからこその4-3-3であった。何ともないロングボールの処理をミスしたように見えますが、ラインを上げていたからこそ起きた事象であり、ミスではあるのだが、なぜにそんなことになったのかというと、勇気を持ってラインを上げることにチャレンジしていたからだということです。チャレンジ自体は歓迎です。ガンバが引き込んでからの裏返しロングパスを前線に供給するシーンはその直前にもありましたが、守備陣で対応出来ていた。あのコントロールミスはダメージが大きかったけれども、戦術的な間違いではないと思います。まぁ、ミスはダメなんだけど、チャレンジしていることは伝わってきた。

ガンバのスタメン。こちらもターンオーバー。こちらも守備時4-4-2のフォーメーション。藤春のゴールで先制した後も果敢にハイプレスを敢行してトリニータの前進をことごとく阻止した前半であった。トリニータは連携がイマイチでした。後半に入るとボールの動かし方は若干改善された印象。

しかし、盛り返しそうだったところをセットプレーでシンプルに競り負けて失点。以後、屋敷、サムエル、藤本、佐藤と交代枠を使うも得点には至らず。決定機らしい決定機が少ないトリニータで終了でした。残念ながらこの敗北でルヴァンカップの勝ち残りは絶望的な状況に。ただ、ただですよ、ネットが90分持ちこたえ、サムエルのプレー時間も増加傾向。後半で交代してしまったけれども、井上健太は後半がすこぶる良かった。中央エリア付近での業務改善を感じるなど数々の手応えもありました。失点がいずれも軽かったけれども、6失点が2失点に減ったので改善と成長はしたってことです。前向きに行きましょう。


期待していた若手がなかなか結果を出すに至らないルヴァンカップですが、ネットとサムエルと新戦力が融合するための公式戦としてはメリットもあった。連戦は色々と辛いけれども。うまくターンオーバーできると思うし、週末のリーグ戦に切り替えて欲しいところ。少し残念だけれどもリーグ戦に集中する環境が整いつつある。一方で残りのルヴァンカップでチャンスを貰える選手は死に物狂いでしがみつかないと今シーズンもうアピールの場が少ない。ここからが正念場の選手たちが多い。特に若手。生き残って欲しい。



2022/04/11

2022年 明治安田生命J2リーグ 第9節 徳島戦

 【大分 1 - 0 徳島】

夏です!(※まだです)無失点です!ついに辿り着いた無失点!うちも完全試合です!(※違います。佐々木朗希すげぇ。)徳島をホームに迎えての第9節、苦しい苦しい戦いの末にセットプレーから1点をもぎとって逃げ切ったゲームとなりました。我が軍の守備の見直しが効いたのか、徳島のゴール欠乏症が酷いのか判断が難しい試合でした。

 Jリーグ通算250試合出場を達成した俺たちのバンディエラ松本怜が左サイドバックに入る形。最近定着気味の4-4-2でした。うちのバンディエラは250試合をJ1、J2、J3でクラブと共に積み重ねて来た大切な大切な選手です。次は300試合目指しましょう。ベンチにはネットとサムエルも入った。久々に1週間の猶予があり、準備は出来たはず。良い訳が出来ない期待という名のハードルは上がっていた。

対する徳島。ここ数年中核であったメンバーがごっそり抜け、メンバーは生まれ変わるもポヤトス監督を継続してスペイン流のポゼッションサッカーは変更なし。4-3-3を運用中。開幕からここまで7引き分けと負けない粘り強さと勝ち切れない何かがある模様。ルヴァンカップハンデもあるし、連戦は大変ですよね、分かりますよ、えぇ分かります。引き分けが続いた後に勝てば負けないチーム、負ければ勝てないチームと印象がガラッと変わってしまうので引き分けが続けば続くほどにプレッシャーがかかる状況だと思われます。ゴール出んウィークを先取り中。この試合でケチャドバしないことを願うだけでした。

最近、動作が機敏になっているという噂のニータン。今日は久々にコスカメです。ウサギです。この日も動画で機敏にダンスをしていて、様子がおかしい。脱皮して中身が変わったんじゃないか?これまでも異常に足の長い日があったりしたけれども、ここまでダンスが出来るのは記憶にない。内臓が若返っているとしか思えない。ニータンが動くのは良い事です。でも試合は動かなかった。


試合の入り自体はトリニータがペースを握ったけれども、10分を過ぎると徳島にボールを握られてしまう。徳島はボールの運び方と、トリニータがボールを奪った後に前線に出すボールを再奪取する守備が秀逸であった。挟んで守る、が機能していた。前半は呉屋と長沢の2トップにボールが収まり切れず、カウンターを発動できない時間帯が長くなってしまった。苦しい時間帯にも守備陣は奮闘。最終ラインでのボール回し自体は安定感が増していたのだけれども、前線には押し込めない。守る時間が長く、開幕からずーっと失点し続けている我が軍が耐えられるのかハラハラしましたが、徳島の攻撃の精度の方がイマイチでした。オフサイドが多く、決定機は少なかった。運べども、もったいない攻撃で終わってしまう。徳島方面からイライラの渦潮音が聞こえてきそうなレベルで得点の匂いを感じない徳島の前線でした。

選手交代なしで入った後半も入りだけはトリニータペース。コンパクトにする指示が出たからか徳島の最後尾に対して高い位置からプレスをかけるようになりました。ただ、2トップのプレスが剥がされてアンカーの櫻井が良いように前線に配給するもんでなかなかペースを握り切れない。前半もこの徳島の若いアンカーが素晴らしかった。後方支援は完璧なのに前線だけが絶不調の徳島。後半も試合を動かせず。


72分にトリニータは3人を交代。前線をリフレッシュ。長沢を残して呉屋を交代したことが采配としては当たった。呉屋を伊佐に、松本怜を増山に、小林成豪を井上健太に交代。いずれの交代も前線にスピードと勢いをもたらした。76分にこの試合唯一のコーナーキックを獲得すると、ショートコーナーから伊佐がヘディングで折り返し、長沢がヘディングで決め切った。苦しい展開の中だったからこそセットプレーで得点出来て良かった。試合はこのまま終了。苦しい展開が続いたけれども、こういう試合で勝ち点3が獲得出来たことは非常に大きい。連敗しなかったことも良かった。なにより無失点、無失点で良かった。コーナーキック、1本しかなかったのにそれを決めたのは凄い。コーナーキック決定率100%でした。


これまで割とスーパーなゴールによる失点が多かった気もするので、巡り合わせなだけかもしれません。しかし、上位に食らいつくには勝ち点3が必要な時期だっただけにホッとしました。勝ち点を得ることはここまで厳しいんだなと、改めて思わされた試合でした。苦しかった・・・。夏に失速するチームとか、色々出て来るのでね、チャンスはまだあるはず。しっかり勝ち点を積み上げて欲しいものです。継続しましょう。そういえば試合前にカツ的な物を食べ忘れたな・・・。でも無事に勝ってくれたので験担ぎからも開放されるってことよね・・・助かった・・・。




2022/04/04

2022年 明治安田生命J2リーグ 第8節 東京V戦

 【東京V 1 - 0 大分】

11連戦、負けで終了でした。ひとまず長い連戦お疲れ様でした。しかし、これからも連戦は続きます。1週間の間が空くだけで普通に試合は続いていくのでしっかりと次に準備をして欲しいと思います。水曜日に試合が無いだけで中断期間っぽいですよね。わたし、この試合に向けてゲン担ぎしていなかったんです。カツを食べませんでした。敗北の責任はこの私にあるような気がしてなりません。この連戦で胃が限界を迎えました。


雨模様の都内。4月にしては肌寒いコンディションでした。J2の中では最も個人的に生観戦しているチームです。勝手知ったる味の素スタジアム。色々と変革をし続けている東京ヴェルディ。経営体制が変わったことで、クラブエンブレムを変え、マスコットを変え、正しいマーケティング戦略の基、より良いと思われる方向に刷新&刷新。しかし、なぜか不思議と都民には刺さりません。正しいはずなのに結果が付いて来ない。コロナが悪い、コロナが。







見て下さい、この計算されつくしたあざとい系マスコット。こんなの作ったら売れるよね、そんな会議室から生まれたマスコットですよ!目が大きくて!大きめの帽子を被らせて!ハゲを露出させるんです!スタッフに被せてもらうまでがワンセットで毎試合落としやがんのよ!一人じゃハゲを隠せない系マスコットですよ!!巣に戻ったら懐のニータン食うつもりです。

そんな大東京で真っ当な大人たちが考え尽したマーケティングの化身みたいなマスコットとコラボグッズが発売されたのに盛り上がりに欠けていました。なぜだ。私はタオルとキーホルダー買いました!でも不思議と都民には刺さりません。なんなんだろうね、このヴェルディのスカッとしないモヤモヤは。この日披露したサッカーも一級品なのに、都民に刺さらない感じは。

スタメンは前節仙台戦と同じ。大エース町田也真人を依然欠いた状態。遠征として前節終了後、大分に戻っていたので移動だけでも大変だったと思われます。地震の影響で東北新幹線が不通の状況。ということはほぼ何の準備も出来なかったんじゃなかろうか。結果論ですが、呉屋と伊佐の組み合わせでスタートして後半に長沢を投入できたのであれば少し違う結果になったかもしれない。まぁ結果論です。

対するヴェルディ、U-21日本代表にMF山本理仁とDF馬場晴也が選出されて帰国した直後くらいのはず。その山本がアンカーをこなす4-3-3を運用中。昨シーズン、個人的に我が軍に欲しいと思っていた山下諒也を横浜FCに奪われたこともあって戦力ダウンかと思っていましたが、育成のヴェルディ、人材には事欠かない模様。大卒とユースと放流から戻した人材とJ2で実績のある選手と、仕入れ先には事欠かない。CFとして獲得した阪野豊史がアキレス腱断裂で欠場していても影響が少ないくらいには人材が豊富。ここまで強化方針が正しいのに都民には刺さりません。なぜだろう。本当に不思議。J1に昇格すれば変わるのだろうか。全然間違ったことしてないのに。






試合は非常に良質な、洗練されたナイスゲームだったと思います。4-3くらいの、点の取り合い、殴り合いを予想していたのだけれども全然違った。試合の入り、初動で堀監督がプレスに行かせ過ぎないように少し前線の設定ラインを下げた印象がある。行き過ぎると殺されるぞって判断が早かった。それくらいトリニータの攻撃が機能していたってことです。追うと剥がされるので少しだけ前線の位置を下げて中盤をコンパクトにした。最終ラインはハーフラインよりも内側に入るくらいのハイライン設定。トリニータとしてはヴェルディの裏の広大なスペースを活かしたかった。






しかし、決定機が枠に飛ばず。後は刺すだけ、という状況を作り出せた時間帯に決められませんでした。ゴールにも都民にも刺さらない。序盤は左サイドがすこぶる良かった。相手のSBを食い付かせた裏のスペースを使うタイミングとか三竿・香川の職人芸を初めて体感出来た気がします。プロって凄い。堀監督の整理整頓術も素晴らしかった気がする。残念ながら前半終わり際に右サイドからヴェルディの先制点が入ってしまうのだけれども、我が軍がバランスを崩してしまった4-3-3の運用をヴェルディは出来ていて、少しの思想の違いが面白い。トリニータの縦の罠に対する、ヴェルディは横の罠を強く感じた。横に仕掛けるんだな、罠を。その違いが織り成すピッチ上の駆け引きが上質でナイスゲームになっていた。これ面白かったんだけれども、都民には刺さらないんだなぁ。






後半も一進一退の攻防を繰り返しながら、両チーム得点を生み出せず、ロースコアの試合ではあったものの面白い、球際も白熱したゲームでした。昇格を目指すチームの大切な試合であったのだろうけれども、落としてしまった。前半の、ヴェルディの裏のスペースを活かすスカウティングと、後半にセットプレーやコーナーキックを多く獲得出来た展開とを考えるとやはり前半呉屋・伊佐、後半呉屋・長沢の方が良かったよなぁと思うのです。結果論だろうけれどもさ、もし何かやれたポイントがあったとするとそこだけでしょうか。失点が止まらないチームなので、得点を奪えなければ負けですね。コロナで雨で、観客が集まる要素は皆無ではあるものの、3100人程度の観客数なのは残念です。もっと都民に気付いて欲しい。

勝ち点84を目指すはずだった今シーズン、出だしは好調とは言えません。上位とも離されつつあり、早急な建て直しが必要です。中6日を使っての徳島戦に期待したい。6月まで中断期間はなく、走り続けなければなりません。走りながら作る、チーム作りはそんな突貫工事の前半戦になりそうです。