2021/10/27

2021年 天皇杯 準々決勝 磐田戦

【磐田 0 - 2 大分】


エコパスタジアムで行われた天皇杯準々決勝、スカパー!に課金して生観戦。この試合のためだけにスカパー!に課金しました。1試合のために課金しました。大切なことなので何度も書きました。勝てばクラブ史上初の天皇杯準決勝進出という大一番。ここ最近ずっと大一番が続き過ぎて大一番慣れしてしまいましたが、シーズン終盤は全ての試合が大事ってことです。今年の天皇杯はここまで組み合わせの運が良すぎた気もしなくもないんですが、勝ち上がってしまえば儲けもの。ワンチャンスが転がって来るのがトーナメントですよ。中3日、水曜日の試合とあってメンバー選考には注目していました。

 


先発メンバーは想像を超えた「3バックの真ん中にペレイラ」略してまんペレです、まんペレ。このまんペレが大成功。高い守備能力と身体能力で守備を安定化。同じくCBに左利きのエンリケ、右に配置された刀根と組んだ3バックで堅い守備を実現しました。まんペレは本職がボランチなだけあってパス回しもトリニータの最終ラインとして申し分なし。新しいオプションを手に入れてしまった。左サイドには三竿を上げて、右サイドには小出、ボランチは下田と久々登場となった小林裕紀、長沢のワントップに家族が増えた町田、10番野村の2シャドーというメンバーであった。若干だけメンバーをローテーションしているけれども、まぁほぼほぼ主力、という印象。



対するはJ2で首位のジュビロ磐田。ヴェルスパ大分を倒しての準々決勝。天皇杯では「大分」と連戦となった。現在J2得点王のルキアンを擁し、ほぼJ1昇格は間違いないであろう状況。2019年、昇格した年にJ1で対戦して以来。リーグ戦に重きを置いた印象のローテーションで若手を主軸にメンバー構成もルキアンは据え置き。初出場となった身長2メートルを超えるGKが印象的。俺たちの松本昌也はベンチスタート。鈴木政一監督が体調不良とのことでヘッドコーチの磐田レジェンド服部年宏が指揮を執る形に。天皇杯よりはJ1昇格、監督も不在というラッキーな雰囲気は否めない。タイトルに引き寄せられている神懸かり的な天皇杯2021ってことです。天皇杯側から近づいて来ている感さえある。



試合は磐田が我が軍をリスペクトし過ぎな展開。トリニータがボールを保持するとブロックを形成してスペースを消し、余計なプレスはせずにコンパクトな布陣を維持してルキアンを起点としたカウンター狙い。2019年に無邪気にプレスをかけて来て裏返されて息の根を止められたトラウマがしっかりと刻まれていた模様です。全然食い付いて来なかった。安定してボールを保持したトリニータは焦らずじっくりとバランスを保持しながら攻撃。残念ながらシュートを打てるまでには至らずも、安定した試合運びが出来ており不安は感じなかった。前半はシュートゼロで終了となったがまぁ後半にやれるだろう、という印象であった。


後半に向けた片野坂監督の指示も戦術面よりメンタルとコミュニケーションをしっかりと、というメッセージ。トランジション、攻守の切り替えはしっかりやろうね、というシンプルな内容。このメッセージと共に、エンリケを下げて三竿をCBに戻し、左サイドに藤本一輝を投入して攻撃のギアを上げた。後半からはコンパクトな磐田の裏のスペースを狙った攻撃で試合も少しずつ動き出しオープンな展開になり始めた。その中でさらに3枚替えで勝負に出る。



刀根を交代して小出をCBに下げる、右サイドには井上健太を入れる。下田を下げて羽田を投入。香川を左に入れて、藤本をシャドーに。この交代から3分、試合が動く。コーナーキックから長沢が決めて先制に成功。長沢も長い間ゴール出来ずに苦しかったと思うけれども、ようやく報われました。ナイスコーナーキックでした。ここから前に出ざるを得ない磐田とカウンターで試合を決めようとするトリニータの攻防が始まる。球際で勝るトリニータが優位に立ち、アディショナルタイムには長沢の技ありアウトサイドのスルーパスに抜け出した藤本がドリブル&シュートで2点目を決め、試合も決めた。終わってみれば前半シュートゼロも後半にシュート7本の乱れ打ち、2得点で若手主体の磐田を寄せ付けず。歴史を塗り替えるベスト4を達成。藤本もPKを外して以降、結果を出したかったろうけれどもここに来てようやく報われた形。長沢は殊勲の1G1Aで攻撃を牽引。途中出場の井上健太はクロスの精度も上がってチャンスメイク。苦しんだベテラン、苦しんだ若手がようやく一皮むけ切った印象であった。そして采配も的中続き。監督・スタッフの準備が結果を引き出している。前半でエンリケや下田を下げて主力を温存しつつ90分で天皇杯を勝ち抜くという、この上ない文句の付けようのない結果を出してくれた。素晴らしいの一言。守備面ではルキアンを封鎖したまんペレこと真ん中のペレイラが素晴らしかった。チームとしての完成度、上がってます。間違いなく良い。リーグ戦も頑張ろう。



12月12日ニータンの誕生日に準決勝。相手は川崎。申し分ない。国立競技場にさえ辿り着ければ国立無敗の我が軍ですから、天皇賜杯は手に入ったも同然。あと2つ、獲れるものなら獲ってしまえ。

2021/10/24

2021年 明治安田生命J1リーグ 第33節 徳島戦

【徳島 1 - 1 大分】


毎週末が大一番。残留争いの直接対決。勝てば残留の花どころか実がなって収穫祭レベルになる大切な試合をDAZNで生観戦。指原莉乃様ご来場まで残留の可能性を残さなければならない大分トリニータにとって負けが許されない試合でしたが、何とか勝ち点1の持ち帰りに成功。可能性が残っているなら大丈夫、指原さんが来るまでは頑張ろう。


最近とち狂い始めた大分FC。この試合も何故かリッジーを遠征に連れて行くという謎の出張経費を計上。全く誰にも求められていないキャラクターが敢えてアウェイに連れ出される理由、ゲン担ぎ以外に思い浮かばなかった訳ですが効果はあったのでしょうか?確かにリッジーが出て来てから調子は上向きだけれども、だからと言って公式が真面目にゲン担ぎしてどうする。そんなのはオッサン達がカツ丼食っているので間に合っていますから!勝利給を弾め!勝利給を!そっちで頑張れ、そっちで。



スタメンは前節をベースに、怪我で途中退場となってしまった松本怜を欠き、刀根を3バックの右に入れ、小出を右サイドに入れた布陣。今のこのメンバーが揃えば手堅い試合運びが出来る、安心と信頼のメンバーの骨格は維持。松本怜が怪我となり、増山も不在で右サイドの人員が手薄になりかけている中で井上健太がベンチに復帰。梅崎もいるし、何とか回せそう。同じくベンチに入った野村、呉屋と徳島在籍経験者で恩返しゴールを狙う。



対する徳島。前節横浜FCに直接対決で敗れ、残留圏から頭一つ抜け出せず。前節こちらも前半で退いたベテランCB石井がベンチ外になる可能性があったが、スタメンに戻った。しかし、前半だけで退くことになるという結果になってしまう。前節からポヤトス監督の決断力に疑問があったのだけれども、シーズン終盤には使える戦力限られてくる中でのギリギリのやり繰りをしていたのではなかろうか。にしても選手交代したがらなさ過ぎる印象ではある。4-4-2でバケンガと好調垣田のツートップ。



試合は実況・解説の予想に反して、トリニータがボールを握る展開から始まった。J2時代にこのスタジアムに何度か行っていますが、シーズン終盤は風が強くなる印象がある。寒かったスタジアムは記憶に残る。この日も風があり、トリニータが前半風上に立ち、序盤は優位に進められた。アンカーの位置に陣取る岩尾に前を向いてボールを持たせないようにパスコースを限定させて動くワントップツーシャドーにより、徳島の心臓である岩尾に仕事をさせず労せずに守ることが出来ていた。風の影響でコーナーキックも多く獲得出来て良い時間帯が長く続いたけれども決め切れず。何度かピンチも招いて一進一退の攻防となった。守備陣が安定したお陰で何とかなりました。




後半からは徳島が風上に立ってコーナーキックを立て続けに獲得して攻め立てる展開。片野坂監督、今日は積極的に動いた。勝ち点を奪い取る気概を感じた。



一気に3枚を交代。ワントップとシャドーを入れ替え、刀根を外して小出を3バックに下げて井上健太を投入。珍しく攻撃的であった。しかし、先制したのは徳島。コーナーキックのこぼれ球を宮代に決められてしまう。GK高木を中心にここまで辛抱強く守っていたけれども、守備陣が崩された訳でもない、事故のような失点ではあった。勝ち点差を考えると絶望的な状況に陥ってしまう。しかし、ここからがこの試合の見どころ。さらに1段攻撃のギアを上げる策を持っていた。



香川と小出を下げてペレイラと長沢を投入。長沢と呉屋をツートップにして4バックに移行。三竿・エンリケ・ペレイラ・井上の4バックに下田と羽田がボランチ、左右のサイドハーフに野村と町田が入っていたはずです。リードされてもパニックを起こさずに落ち着け!とDAZN越しにエールを送ったのですが、あたし自信がパニックだったかも。よく思い出せない。両サイドから早めのクロスを供給してチャンスメイク。この4バックがキチンと機能していたのが素晴らしい。リードされた場合の奥の手を準備している周到さ。J3から這い上がった体制だもの、やはり信頼できる。



左サイドからのアーリークロスを徳島DFが跳ね返すが、長沢の真正面に当たってしまい、そのまま長沢がシュート。こぼれ球を町田が決めて同点に追いつく。いて欲しい場所にいる男ですよ、町田は。この後も勢いに乗って逆転を目指すがタイムアップ。勝ち点1を得て徳島との差は埋められずも離されもせず。試合自体は面白かったのだが試合後の岩尾のコメントが寂し気であった。



全然勝てていないアウェイで引き分けに持ち込めるようになったのでね、良いんですよ。確実に良くはなっている。そりゃ勝ちたかったですけれども、最低の結果ではないのでね、ホームで勝って、アウェイでは勝ち点1を持ち帰る、これが確実にできれば残留の道は拓けますからね。リッジーのお陰じゃなく、チームの成熟度、準備、全ての質が高まっているので期待感はある。ただ、残留争いの中で何が起きるのかは誰も予測できない。



監督が替わって以降、勝ち無しだった湘南が横浜FCに逆転勝ちしたり、前節ボロボロだった仙台が広島相手に勝ったりと、何が起きるのか分かりません。残り5試合。ヒリヒリするしドキドキするこの緊張感を最後まで堪能したいものです。水曜日に天皇杯。またスカパー!にお金を払いました、私。こちらも楽しみ。目が離せない試合は続く。しびれ続けましょう。



2021/10/18

2021年 明治安田生命J1リーグ 第32節 仙台戦

【大分 2 - 0 仙台】


今日もDAZNで生観戦。夏が終わり、急に強くなった気がする大分トリニータ。気のせいでしょうか?ここにきてようやく今季初の連勝(※シーズン終盤に書く文言ではないけどな)で残留の芽がしっかりと根付き、茎も太くなった気がしますが花が咲くのはもう少し先。勝ち続けないと即枯れてしまいそうな綱渡りは継続。全てが大一番となる残留争いの真っ只中に監督が芝刈り機になったりと、不思議と悲壮感が出ない。良い感じ、良い感じなのです。その上で、遂に悲願の御大来場が決定。


御大です、御大。悲願であった指原莉乃様ご来場。これまでお世話になりっぱなしの指原様を遂にお呼び出来るまでに至った訳です。J1に昇格して3年、遂にご来場ですよ!ギリギリJ1にいるうちに間に合いました。長年にわたるニータンに対する支援への感謝をお伝えせねばなりません。11月7日の第35節、ガンバ戦まではJ1残留の可能性を残す必要性があるのです。義務です、これは義務。そのモチベーションも加わっているに違いない。そりゃ強くなった気もするわ。


広報が過度に「大一番」と煽っているのが若干不安でしたが、負けたらどうするとか一切考えていない頭のネジのハズレっぷりは正しい。その「大一番」のスタメンには松本怜が右サイドで久々の復帰。ベンチには梅崎も加わって「大一番」の経験が豊富なベテラン勢を揃えた。ここ数試合の守備の安定感、攻守のバランスの良さは3バックとボランチが固まったことが大きな要因と感じる。その効果が攻撃面にも出始めたことが相乗効果。縦パスが増えた。全員の息が合い始めた。一致団結した良いチームになってきました。時間がかかり過ぎたけどな!



対する仙台。オーソドックスな4-4-2。これまで主力であった富樫、石原、西村が遠征メンバーに入っておらず不在となってしまっていた。卒業生の「じゃない方の福森」が左SBでスタメン。かつて「物足りない」と評され三竿にスタメンを奪われてから、そのまま移籍となってしまった福森。ゴリゴリドリブルで駆け上がったりできるはずなのにいつの間にか安定プレーばかり選択するようになり、物足りなくなってしまった福森。左足で蹴れてSBもCBも出来るので長く生き残る選手にはなるだろうけれども、それだけで良いのか福森。恩返しゴールするくらいになって欲しいぞ福森。共にJ3から這い上がった選手達には思い入れがあり過ぎて辛い。試合開始前に手倉森監督が「死闘になる」と予想したこの試合、残念ながら直接残留争いを行う当事者同士が蹴落とし合うような、前日にあった横浜FCと徳島の対決のようにはならず、結果ピッチ上で仙台だけが死んでいました。どうした仙台。



5月に仙台でアウェイ観戦したのが遠い記憶になりつつあるのですが、その時は両チームが惨い出来で、パスミスを奪い取ってパスミスするみたいなJ1レベルの試合とは程遠い内容だったことだけは覚えています。そこから半年かけて、監督を替えずに我慢し続けた両チームが何を積み上げたのか。内容としてはボールを保持するトリニータと、ボールを奪ってカウンターを仕掛ける仙台という試合模様。誰もが予想できる内容だった訳ですが、ボールを保持出来まくってしまったトリニータ。仙台のプレスに迫力はなく、終始上手く前進することが出来た。松本怜が入った右サイドでは町田、小出が絡み4バックである仙台とのミスマッチを突く、左サイドでは香川と三竿、渡邉新太が絡む。気を付けるべきはカウンターだけれども伊佐が中心となって即時ボール奪還への意識が強く、再保持。シュートに持ち込めるシーンこそ少なかったけれども、前半は仙台を圧倒する内容であった。細かくボールを繋ぎ、左右を変えながら前進する。仙台は4枚で守るため守備のスライドが遅れると致命的になってしまうためずっと走らされる状態に。ただ、主力を欠いた仙台として前半我慢出来たことはプラスに捉えていたかもしれない。内容は良いがバランスを崩さずに得点が出来るかどうか、カウンターのリスクと天秤にかけて、仙台の守備網を破る攻撃を実現できるかどうかが試合を決めるポイントとなりそうでした。唯一、松本怜が怪我で途中退場してしまったことだけが不安要素ではあった。的確なプレーの選択が出来ていた松本怜であったが、久々過ぎた稼働に身体が付いていかなかったか。刀根を投入して小出を上げるまで、一旦4バックにするなど緻密なケアが素晴らしいベンチワークであった。まったく隙の無いトリニータだったんですよ、この試合は。




ハーフタイムの両監督のコメントが分かり易い。後半開始から攻撃意識が高まった仙台、そのために最終ラインが高くなり、下田のロングフィードから伊佐の裏取りが決まってシュート、跳ね返りを渡邉新太が押し込んで先制に成功。勝ち点を得なければならない両チーム、出鼻をくじかれた仙台。渡邉新太は開幕戦以来のリーグ戦での得点となった。下田と伊佐の息が合ったことで生まれた得点であった。バランスを壊して少しだけ前がかりになった仙台の隙を突けた、してやったりの得点でした。



先制後、更に前がかりにならざるを得ない仙台の攻撃が機能せず。基本、カウンターで得点することを想定して来たからか無理をしないトリニータからボールは奪えず時間だけを消化できてしまった。それにイライラしたのか仙台GKヤクブスウォビィクがプレスをかけ続けて来る町田也真人に左ラリアット一閃、見逃さなかった主審が凄いと思うけれどもキッチリとPK判定。リプレイ映像で観る限りはそれほど強いラリアットには見えないものの、190センチのポーランド人が166センチと言い張る町田に触れてしまったら吹き飛ばしてしまうのは仕方が無い。体重差です、体重差。このPKを渡邉新太が決めて2点差。ここからトリニータが躍動。肩の荷が下りたのか、プレッシャーから解放されたのか、良い動きで更に仙台を圧倒し始めた。前半はプレッシャーで硬くなっていたのかもしれないと、2得点した後に気付きました。やっぱり残留争いと指原莉乃様ご来場のプレッシャーは大変な模様。仙台の攻撃はどうしようもない状態から脱却できず。最後まで残したフェリペカルドーゾはエンリケに完封され、途中交代で入った選手達は出場自体が久々という状況で噛み合わず。怪我なのかどうか分かりませんがFW不足?夏の補強が上手くいかなかったのでしょうか。5月の対戦時よりも質が落ちてしまっていた印象。メンバー不足を鼓舞するために敢えて「死闘」と焚き付けたとすれば台所事情が苦し過ぎた手倉森監督の戦略だったのかもしれない。試合は2点差のまま終了。内容はスコア以上に大分トリニータの完勝であった。勝利給持ってけ泥棒!(※車両泥棒はダメです)



J1でホーム3連勝、13年振りだそうです。仙台が残念だった点を差し引いてもトリニータは全員が良かった。ホームでは勝てるようになった。課題はアウェイでの戦い方。バランスは崩さないようにセットプレーで先制して勝ちきるみたいなことが出来れば良いのだけれども。気のせいじゃなくて、プレッシャーが無ければ強くなっている印象はある。メンバーの能力、個の能力が上がっている中でチーム全体のバランスが良い。特に羽田が良すぎる。ボールを持ってターンとかどんどん良くなっている。下田も羽田も縦パスが良い。このボランチコンビ、かなり良い。



湘南が引き分け、徳島が横浜FCに負けたこともあり18位に。徳島との差は2と射程圏内に入ってしまった!次節、アウェイでの徳島戦に勝てると順位を一つ確実に上げることに。湘南と横浜FCのダービーの結果次第では残留圏に浮上する可能性まで手に入れてしまった!得失点差が巨大な負債となっているので勝ち点で上回る必要があるトリニータとしては勝ちたい。引き分けでも悪くないけど、勝ちたい。



次節、33節は残留争いがヒートアップ。残留争い、もはや楽しくなってしまっているんだけれども選手やスタッフは日々プレッシャーと戦っていると思われます。苦しい日々から解放してあげたいけど、こればっかりは自分たちの手で勝ち取るしかありません。片野坂体制の尻上がりっぷり、土俵際での強さを信じて残り6試合、悔いの残らないように。




2021/10/04

2021年 明治安田生命J1リーグ 第31節 C大阪戦

【大分 1 - 0 C大阪】



夏が終わって急に下位クラブが強くなるというJリーグ秋の風物詩。鈴虫みたいなもんです。totoでも鹿島が横浜FCに負けるなんて予想しませんのでね、私のtotoも早々に死にました。残留を争っているボトムズ界隈で湘南以外が全て勝ち点を得るという状況で迎えたプレッシャーのかかる一戦をDAZN生観戦。見事、見事&見事の勝利。まだ残留争いを戦い続けられます!この楽しい日々が1週間でも長くなりますように!久々の勝利で大分FCの社員が車両盗んで逮捕されたとか訳分からんニュースのことなんか完全に忘れました!勝利は良い!窃盗はダメ!


スタメンは変更。ワントップに伊佐をチョイスし、2シャドーの一角には待望の町田也真人が復帰。右サイドには増山が入った。3バックの右には小出が入る。井上健太、ペレイラが久々にベンチに入った。控えのGKはポープに戻った。



対するセレッソ。シーズン途中にクルピが「首ピ」されて小菊コーチが昇格就任。長い間セレッソのコーチを務め続けた人材。スカウト時代にGK丹野を獲得しようとして通ったチームにいた香川真司を発掘した目利き人。一応丹野も獲得した模様です。この小菊監督就任以降、セレッソは立て直された印象。連戦なんか気にせず主力を固定化し過ぎたクルピ監督に対して、上手くローテーションは出来る監督ではなかろうか。しかし、この試合は中2日でルヴァンカップ準決勝を控えるというモチベーション的には非常に難しい試合。キャプテン清武家の次男は怪我でまだ離脱中。なるべく主力は温存してタイトル獲得に振り向けたかったはず。日程的には完全に追い込まれまくっているトリニータに対し、モチベーション的に上回れなかった印象。オーソドックスな4-4-2を主とし、左にスペイン帰りの乾、右に坂元を配置して前線の身体の強いFWに楔を入れ、両サイドがドリブルで仕掛けてくる。守備時は4-3-3のコンパクトな3ラインで守っていた印象。ルヴァンカップで頑張ってください。清武がカップを掲げられますように。



試合開始から良い入り方が出来ていたのはトリニータ。コンパクトなセレッソの守備体形の裏のスペースにロングパスで伊佐が抜け出し、起点作りに成功。長沢ではなく伊佐が選ばれた理由が明白。そこから左なら香川、右なら増山が絡んでクロスからチャンスメイク。8分には右から増山がクロス、町田が飛び込んで抜けて行ったボールに伊佐がダイビングヘッド。残念ながらキムジンヒョンに止められてしまったけれども、シュートシーンも多く、早めに先制しておきたい試合展開。セレッソはトリニータの最終ラインに対してプレスは掛けて来ず、コンパクトな布陣を維持する形。お互いにお互いのやり口を分かった上でバランスを崩さないように盤面が動いていた。



試合が動いたのは32分。FKで高木がフィードを前線に送る、セレッソ跳ね返す、セカンドボールを下田が回収して香川に預ける、香川が渡邉新太とのワンツーでサイドに抜け出してクロス、町田が決めて先制に成功という流れ。香川のワンツーに対して食いついたセレッソ側の守備に痛恨のミスが発生。香川と渡邉新太のワンツーが素晴らしかった。マークが一つずつズレて行ったことを見逃さなかった素晴らしい攻撃の作り方。待望の先制点が前半のうちに奪えてしまった。やっぱり町田は素晴らしい。この日は左と右の攻撃のバランスが素晴らしかった。香川と渡邉が作ったら町田と増山が決めにかかる、逆もまたそのセット。ワントップ伊佐もどちらにも絡んで攻撃面は良かった。試合後の町田のコメントに得点は「練習通り」とあるので対セレッソ戦術、狙い通りだったのではなかろうか。右サイドの増山はほとんどボールを後ろに戻さない異端な感じすらあった。前へ前へ、久々に感じた攻撃への正しい姿勢。守備面は若干セレッソの両翼、乾と坂元のドリブルに手を焼いて危うい場面もあったけれども、高木が踏ん張って前半リード、無失点で試合を進められた。セレッソって今はカウンター主体のチームなのね、っていう印象。ルヴァンカップで頑張ってください。




セレッソは後半開始早々から交代カードを投入。エンリケに完封されていたオーストラリア人アダムタガートを下げて183センチの山田を投入。仙台にレンタルされていた時に昭和電工ドームで得点したらしいのだけれども、全く思い出せません。



後半は全員から上手く時間を使う意識が強く感じられて頼もしかった。ルヴァンカップの準決勝、決勝に出たいセレッソ若手のモチベーションが余り高まらない中、試合の図式がさほど変化しないまま時間が過ぎていった。戦おうとしていたのは乾くらい。荒いプレーをするベテランと見るか、戦う男と見るか。ベテランに引っ張られて激しさが増し始めた試合の中で、先手を打って強度を保ったのはトリニータの方であったことは意外であった。



井上健太が久々の登場。どちゃくそ速いスピードで何度も右サイドを脅かした。脅かし過ぎて膝蹴りを食らうレベル。全員のモチベーションが高く、球際で意識の強さを見せたトリニータに対して1人燃える大ベテラン大久保嘉人が厄介でしたがこの日は守備陣が素晴らしく踏ん張ってくれた。セーフティな意識が高まった高木、背の高いFW達とやり合ったエンリケ、最後の砦となった三竿、守備だけでなく攻撃にもアクセントとなった小出、素晴らしかった。完封勝利で残留の芽が発達。セレッソはルヴァンカップで頑張って下さい。



今日のニータンは社員を逮捕した警察のコスカメだったのでしょうか。パンチが効き過ぎて良い。残留に向けて大分FCの頭のネジもハズレかけていて良い。プレッシャーを跳ね返すには頭のネジの1本や2本は外した方が良いんです。窃盗はダメだけどな。


はい、現実に戻りましょう。えぐい得失点差という負債があるので、勝ち点で上回るしか残留の芽から花を咲かすことが出来ません。今節、湘南だけが勝ち点を得られず残留圏に一旦脱落。徳島が一歩抜け出しましたが、残留圏までの勝ち点差は「5」と前節より「1」縮まった。トリニータが薄い氷の上を全力疾走している状況は変わらず。それでも直接対決連戦が残ってしますから、これを勝ち続けるかどうかです。セレッソ戦での勝利は本当に大きかったと改めて感じます。残留争いを楽しむ上で、次節からの2連戦はたまらない状況に出来ました。最高にヒリヒリ出来る試合になりそうで楽しみ。ふと思い返すと、片野坂体制になってから結果を残した年はシーズン終盤に上り調子になった記憶、ございませんか?J3の優勝も最後まで追いかける立場だったし、J1に昇格した年も尻上がりに連勝したし、「終盤に強い」という特徴があった気がしなくもない。次節も氷の上を全力疾走頑張りましょう。