2022/03/31

2022年 明治安田生命J2リーグ 第7節 仙台戦

【仙台 1 - 3 大分】


連勝です!連勝!直近で惨い試合を観た気がするのですが思い出せません!水曜日に仙台に乗り込んで11連戦の10戦目!もうすぐ休みだぞ、みんな頑張れ!休めないサラリーマンは仕事を終えて後半からのDAZN生観戦でした。前半も追いかけ再生。
スタメンは前節琉球戦がベースの4-4-2。「勝っているチームは触るな」の法則。残念ながら怪我っぽかった大エース町田也真人はベンチ外。町田の代わりには渡邉新太が入って、2トップは呉屋と長沢。チームは週末に東京で連戦になるので大分には帰らずに宿泊出張が続くのでしょうか?泊まるにしろ、帰るにしろ旅では感染に気を付けて欲しいところ。

週末に惨い試合を観た気はするものの詳細を思い出そうとすると頭痛がして何も思い出せない訳ですが、週末にカツ的なものを食べなかったことは確かに覚えている。ゲン担ぎとしては良くなかった。しかし、胃のコンディション的にカツ的なものはもう食べたくない、でも負けられない、ということで大戸屋のチキンかあさん煮定食を食べました。チキンカツだけど、揚げ物じゃなくて煮物になりますから、ほぼ飲み物に変わって飲み込みやすくなります。チキンかあさん。母鶏ってことなのか、人間の母が揚げて煮ているのかは永遠の謎です。とにかく「トリが勝つよ、かあさん」ってことです。(※どういうことだ)

対する仙台。大変なことに感染者が出たらしくベストメンバーではない模様。さらに今シーズンの攻撃の主軸である水戸から獲得した中山仁斗を怪我で欠く緊急事態。前節はホームで町田に0-3で敗北をしておりチーム状況は下り坂か?この試合は特に4-4-2のCBが福森と若狭という、彼らのデビューから知っているこっちの方が不安になるような守備体形。やり繰りには悩んでいる模様。ベテランの梁勇基、略してベテ梁がスタメン。注目は鹿島から「ふるさと納税移籍」した遠藤康。すっかり遠藤のチームになっている様子です。監督は昨年から特に印象に残るほどの試合数で指揮を執っていない原崎監督が継続。

試合前日に仙台公式がツイートしたデータプレビューではインターセプトに強みを持つ仙台がボールを大切に保持する大分のパスを奪えるか、という試合になると予想。試合早々コーナーキックから失点したと思って白目を剥きましたが、ベテ梁がオフサイドで事なきを得る。試合の入りは仙台に分があった印象。


保持時に3バックに変換するスタイルでじっくりとボールと主導権を握り始めると、プレスでハメに来る仙台の裏へのロングフィードを効果的に使い始めたトリニータ。この試合は保持とロングボール、その攻撃選択肢のバランスが良かった。福森と若狭を呉屋と長沢が上回る。


10分、CKで跳ね返されたボールを自陣GKまで戻し、右サイド自陣深くで受けた下田北斗がロングボールで一気に裏返すと長沢がキープ。呉屋に渡して全体が前進、呉屋は左サイドに展開し、小林成豪が受けてDFと1対1を制してゴラッソ製造機が稼働。ニアにぶち込むというゴラッソで先制。小林成豪、素晴らしいゴールでした。


前半はシステマティックに小林裕紀が下がって後ろを3枚にして両サイドバックを高い位置に配置し、サイドハーフが内側に入ってツートップと絡むスタイルが機能。先制後の試合運びに難がある試合が多かったですが、バランスを維持しながらチャンスメイクが出来た前半でした。

監督のメッセージを受けて後半キックオフから攻撃の意識がより強くなったのか、47分に下田北斗が今度は左サイドの高い位置でボールに絡むと、下田→渡邉新太→下田→長沢と繋ぐと相手DFがインターセプトし切れず、こぼれ球を呉屋が押し込む追加点。

そう!こっち!33点決める方の呉屋の写真を使い続けて欲しい!今年の呉屋、33点取ります!素晴らしいゴールだった。これで安心できると良いのですが、例え後半の立ち上がりに追加点を得ても、後半だけで6失点くらいする可能性もあるので油断できません。ここからの試合運びが重要。前がかりになる仙台をいなしながら時間を費やせるかどうか。


いまだ無失点でシャットアウトしたことのない我が軍、やっぱり失点しました。無念。69分に仙台がDFを投入して3バックに移行。仙台も両サイドバックを高い位置に押し出す。仙台の自陣深い位置からのFKが起点。前線への楔のパスを富樫がダイレクトでサイドに展開。トリニータの左サイドを加藤と真瀬に突破されて真瀬のキックがループシュート気味に決まってしまう。若干不運なゴールだったと思うのだけれども、今シーズンこういうのが多い。そしてやはり遠い「無失点」です。「六失点(むしってん)」はするのにな。

ここからの選手交代が予想外であった。キャプテン下田北斗をエドゥアルドネットを投入。この交代策は博打に感じたのです。というか、はっきり6失点を思い出しました。ボールは落ち着くけれども失点ピンチも増える可能性もあるので大丈夫なのか!?というのが第一印象の交代策。しかし懸念を払拭する圧倒的な結果を見せてくれました、エドゥアルドネットさん・・・・しゅごい・・・。下平監督、采配的中。

大分トリニータを応援していても中々遭遇できないFKからの直接ゴール。若狭のハンドで得た良い位置でのFK、ビックリするくらい壁に入る選手に指示する伊佐。え?伊佐?伊佐もフリーキックを蹴るぞ、と言い出すDAZNの解説。「まじ!?」と騒然とするDAZN観戦勢。熱のこもる伊佐の蹴るぞ蹴るぞ感。でも蹴ったのはエドゥアルドネットでした!そりゃそうだ!伊佐のフリキック!蹴る振りだけ!フリキック!新しい!この駆け引きに勝利して見事にフリーキックを決めたエドゥアルドネットのリーグ戦デビュー弾で突き放しの3点目。ゲームを決め切りました。連勝めでたい!なんか6失点した試合のことも思い出したけども!リーグ戦は連勝なのでもう一回忘れよう!


シーズン序盤として重要な仙台でのアウェイ戦を制して、勢いに乗る連勝になったと思います。特に惨敗の直後だったので切り替えのためにも重要な勝利となりました。ルヴァンカップに出場した若手には超絶危機感を感じてもらわないといけませんし、リーグ戦でのスタメン争いも激化してもらわねばなりません。辛かった11連戦も遂に最後の1戦を残すのみ。今、勢いのある東京Vの4-3-3相手にどこまでできるのか、重要なアウェイ連戦です。目指せ3連勝、ゲーム内容も上向きになってきたので期待しましょう!



2022/03/27

2022年 YBCルヴァンカップ グループステージ 第3節 C大阪戦

【C大阪 6 - 1 大分】

桜の季節になりました。満開で失点しました。ゴール満開。開き過ぎ。ガバガバのガバです。酷い試合でした。6失点はダメ過ぎます。大阪まで行って何を観てしまったのか。後世に残しておこうと思います。6失点もしやがったよ!グループステージ突破に強烈なビハインド。




小雨パラつく中、初のヨドコウ桜スタジアム。メインスタンドとバックスタンドの改修が終わってパワーアップ。旧バックがメインで旧メインがバックでという、神社の階段を転げ落ちて心と身体が入れ替わるようにスタンドが入れ替わり、急こう配のスタンドが誕生。俯瞰で観るの大好きおじさんとしては溜まりません。急こう配大好き。ということで、メインスタンドのなるべく上の方の席を確保しました。屋根もあって雨も安心。

4階まで階段を上がって太ももが破裂するかと思いましたが、良い眺め。良い眺め過ぎてお隣のお寺の墓石が見えてしまうスタジアムです。どうせならスタジアム近くに埋葬されたい。お盆の試合だけでも観たい。6失点もしたら成仏できなくなりそうだけどな!アウェイ側にだけ屋根なし。いつもより観客も少なめだったでしょうか。6失点を目の当たりにしてしまった勇敢な者たちです。

この日のスタメンと並びは3-4-2-1。リーグ戦でスタメンに絡めていない選手達には大チャンス。ベンチには新外国籍選手のエドゥアルド・ネット、サムエルも入った。二人とも大きい。特にサムエルは尻がデカい。尻が。

並びとしてはこの通り。GK西川、CBが羽田、坂、小出、左に松本怜、右に増山、ボランチは弓場と中川。前線には宇津元のワントップに井上と藤本のシャドー。何故にこの形になったのか、狙いはあったのか?

対するセレッソ。ルヴァンカップ絶好調。予選リーグ首位をひた走る。この日のスタメンはここ2年くらいのJ2で活躍した選手とセレッソで純正培養した選手を軸にしたメンバー構成。岡山の上門、山形の中原、長崎の毎熊とJ2オールスター感がある。そこに2年前まで金沢で大活躍だった加藤陸次樹や千葉で活躍したのかよく分からないけど個人昇格を果たした為田、GKはエスペランサ清水圭介とJ2で実績と経験を積んだメンバーが本当に多い印象。ベンチにはいつの間にかUターン移籍で戻って来たマテイヨニッチが入る。乾も居て豪華。清武家の次男は怪我で離脱中。注目はU-19日本代表の北野颯太。セレッソの育成は根強く継続されている印象です。バカバカ才能が出てきます。トリニータユース出身者GK真木はベンチ外。キムジンヒョンは休ませても良かった気はするけども。


トリニータは久々の3バック、守備時は5-4-1ブロックを築いて守備的にやり過ごしつつ裏のスペースへのカウンターを狙う形だったという仮説としましょうか。しかし、セレッソの4-4-2に対して攻撃も守備も機能せず、惨たらしい内容に思えました。狙いはあったのか?


5-3-2みたいな形になることが多かった守備陣形。コンディション的に動ける人を並べてやるならこれしかなかった的な印象で、戦術的に4-4-2のセレッソ対策で準備した内容では無かった気がする。戦術も個人も機能せずに上回られるシーン多数。自陣のパス回しでプレスを剥がして前進することはほぼ絶望的に出来ず、セレッソの野心的なメンバーによるプレスに引っ掛かりまくった。致命傷に次ぐ致命傷みたいなピンチが多く、何度もCKとなり防戦が続いた。


しかし、ギリギリのところで守れた。というか、セレッソ側が決められなかったと思われる。どう考えても劣勢続きだったのだけれども、セットプレーから先制。左サイド奥でハンド判定でFKを獲得すると、こぼれ球を小出が押し込んでのゴール。内容が内容だっただけに非常に勇気づけられるゴールではあった。この流れ、FKから先制の数分間は良かった。


しかし、サッカーは怖い。内容的にはずーっと酷いプレーの連続に見えていたのだけれども、この先制点でリードしたせいで前半の内容は良かった的な話になっている気がする。しかし、実のところは前半からずっと酷かった。何故リードして折り返せたのか本当に不思議だった。3-0でもおかしくない内容だったのに、サッカーって何が起きるか分からないな・・・これで勝ち点を持って帰れたら御の字だと、そう思ってました。


しかし、後半立ち上がりに立て続けに失点。あっという間に逆転され、あれよあれよという間に6失点。1失点するごとに「あぁ、やっぱりか」という想いにしかならず、たまたま前半はセレッソのゴールが決まらなかっただけだったんだなと思うに至りました。そりゃそうなるわな、やっぱり酷い内容だったよな、後半に立証してどうする。


自陣でのボール回しの質も低かったし、即時奪還も出来ないし、セレッソのプレッシャーを剥がして前進も中々出来なかったし、1対1の球際の攻防でも負けてしまうし、前線へのスルーパスも通らないし、前線でもキープできないし、長いボールを蹴っても跳ね返されてセカンドボール拾われるしで、良いところ無し。納得の負けでした。運用も個の力も負けた。


よく6失点で済んだなっていうのが前半からトータルでの評価です。繰り返しですけれども前半無失点だったのは不思議なくらい。初のメンバー構成で、準備時間も無く、アドリブで何とかなる相手ではなかった。選手それぞれの個性も全く活きず、こなすだけで精一杯の残念な一戦でした。11連戦、9戦目のルヴァンカップだとこんなことになってしまうのでしょうか。

どうせなら4-3-3の方が今日のメンバーなら良い経験が詰めたのではなかろうか。井上も藤本もシャドーよりは、ドーンと仕掛けるタイプなので、攻撃はそっちの方が良かったかもしれない。しかし、4バックにすると中盤が足りなくなる。苦肉の策の3-4-2-1だったのだろうと思われる。シーズン序盤でメンバー不足。僅かな収穫としてはエドゥアルドネットとサムエルが出場出来たことくらい。チームの底上げに、ブラジル人2名は大きな戦力。どこまでフィットするのかはまだ分かりませんが、2人ともコンディションはまだ上がり切っていない雰囲気は感じました。早く仕上げて欲しいところ。


ずっと失点が止まらない訳ですが、ここまで不出来な試合だと忘れて切り替える以外に手がありません。6失点はダメです。ダメですが、選手達には忘れてもらって次に切り替えて欲しい。私は心に刻みましたけれども。思い出に残る試合って、惨たらしい負けの方が不思議と多い気がする。


次は水曜日にリーグ戦。前節のメンバーがどこまで戻れるのか。伊佐も町田も痛んだままだと不安要素は多い。仙台戦、重要。連戦も佳境。あと少し、残り2試合まで来たので乗り越えて欲しい。


2022/03/24

2022年 明治安田生命J2リーグ 第6節 琉球戦

【大分 4 - 1 琉球】


厳しい連戦が続く中、勝てない理由はゲン担ぎが足りないからだと思いまして、心機一転、気合を入れてきました。

勝ちました。昼にカツ丼を食べたら勝ちました。4点取って勝ちました。ゲン担ぎ大事。連戦でカツ丼率高め。コレステロール値も高め。血管年齢を削ってゲン担ぎするのが辛い。何もしなくても勝って欲しいです。でも、とにかく良かった、ホッとした。

スタメンは並びが予想し辛い選考。クロスの質が高く、調子が良さげの香川と守備の要である三竿を併存させるチョイスは良いと思ったのですが、どう実現するのかが分からなかった。伊佐呉屋のツートップで守備時は4-4-2になる形。サイドバックの伊東が初登場。ベンチには松本怜が戻って来た。スタメンの表記上の並びはこんな感じ。

試合が始まると可変。ボールを保持すると小林裕紀が下がって三竿・小林裕紀・ペレイラの3バックのような形になり、下田北斗が中継役。3-1-6みたいな形になった時にはビビりました。両サイドバックが押し出される形で押し込むという攻撃的可変システム。昨年までは5-4-1のブロックを作って守り、攻撃時は4-1-5だった訳で、前線の枚数を増やす可変システムが発動。前節くらいから少し可変の匂いはしたものの、だいぶ攻撃に重きを置いた思い切った形となった印象。小林裕紀は最終ラインに吸収されるだけではなく前線にも駆け上がっていたので一体どんな可変だったのか全容はまだ掴めていません。下田北斗も降りたりしていたので小林裕紀と下田北斗でバランスを取りながら可変していたのではなかろうか。新しい試み、成功。

U-19の代表候補に選ばれた屋敷。久々に代表の話を聞いたような気がします。もはや懐かしい日本代表という響き。チャンスを活かして来て欲しい。

対する琉球。J3時代以来、久々の対戦。昨年のスタートダッシュに成功した3年目の樋口体制だったが、シーズン後半に完全対策されるというJ2あるあるにハマりシーズン途中で体制変更。今シーズンも昨年途中から指揮を執ることになった喜名監督が継続。J2最高順位を記録した昨年は風間家+清武で夢のある中盤を構成していたが、今シーズン風間家は流出。残留した清武家の三男を攻撃の軸に、京都から獲得したFW野田、横浜FCからレンタルのFW草野をツートップとして先発に起用した4-4-2。FWとして軸であった阿部拓馬は今シーズン怪我なのか本調子ではない模様。この日はベンチスタート。琉球も連戦となり前節から6人が入れ替わったとのこと。

ニータンの太り具合は分かり易いのですが、ホーム戦をDAZN生観戦するとピッチの全容が分かりづらい。守備時4-4-2は分かり易かったのですが、保持すると最終ラインでのボール回しとプレスをかける琉球の攻防がシーンの中心になりがちでその時に前線で何が起きているのか、どういう配置なのかが謎。琉球も連戦とはいえターンオーバーもあり、コンディション的には五分であったと思うのだけれども、琉球の方がボールを保持してゲームに入った印象。


しかし、先制はトリニータ。15分を過ぎたあたりからしっかりと保持できるようになると右サイドに展開してから真ん中に折り返し、小林裕紀のパスをダイレクトで小林成豪が決めるという小林アシストからの小林ゴール。小林一族による先制点。小林成豪という名のゴラッソ製造機が素晴らしかった。この時は最終ラインに下田北斗が降りていたのでボランチ2名がバランスを取りながら流動的に可変していた模様。大エース町田也真人がハーフスペースでボールを受けまくるのでトリニータの流れを呼び込んだ。どういう約束事で何をやっているのかまだよく分からないけれども、小林裕紀と下田北斗のいずれかが降りることで最終ラインからのボール供給の質が改善され、剥がすシーンが増えた印象。


勢いそのまま2点目もトリニータ。左サイドで保持した三竿がおしゃれに裏のスペースにパス。香川が追いついてクロスを上げると伊佐がヘディングで合わせるという追加点。最終ラインで左足で組み立てられるCBとしての三竿、良いクロスを供給する香川を活かせた、メリットしか感じない左サイドの組み合わせからの得点でした。この得点を観てシステムが選手達の特徴を引き出している印象を持ちました。伊佐も待望のシーズン1号。左の香川、右の伊東とサイドバックがサイドバックらしい仕事をし、伊佐呉屋のツートップが労を惜しまずプレスを続け、町田也真人がボールを受け、小林成豪が1点目を決める。守っては残念そこはペレイラ状態。選手の特性を活かすシステムになっていた。ハマっていた印象です。全員が良かった。


前半のうちに2点リードしたのでね、気を付けるべきは試合運びだけだなーなんて安心して観ていたらセットプレーから金髪の清武家三男に決められて1点差となって、また簡単に失点したのでね、やっぱりゲン担ぎが足りないのかなとカツ丼率を下げられない負のイメージが浮かんでしまう。更に大エース町田也真人が前半の終了間際に痛んでしまって渡邉新太に交代。この連戦で怪我人が出てしまうのは相当に厳しい。嫌な雰囲気で前半終了となった。


しかし、この日は伊佐と呉屋がチームを引っ張った。後半も積極的にプレスを続けたFW陣。プレッシャーを感じていた琉球DFはちょっとラフプレーが多くなり、伊佐が珍しく痛んでしまう。ガツンとやられました。55分、プレーを続けられなくなった伊佐に代わり、コーナーキックで長沢が投入されるとファーストタッチがヘディングずどん。3点目で試合を決めてしまった。FW陣、絶好調。失点しても気にしないメンタリティを体現する長沢でした。


68分、最終ラインからの繋ぎから4点目を奪うのだけれども、一連の流れは素晴らし過ぎた。自陣左サイドで奪うと、香川、高木と繋ぎ、渡邉新太が右サイドにワンタッチで剥がすシーン。これがまず良い。そして右で受けた伊東がドリブルで駆け上がり、再び渡邉新太を経由して左にサイドチェンジ、受けた香川の外側を下田が走ってスペースを空け、香川が真ん中に戻すと3回目の渡邉新太がフリック、呉屋がおしゃれなシュート、これはGKに弾かれるも、クリアミスのこぼれ球を渡邉新太がねじ込むというゴール。渡邉新太、何回絡むんだゴール。安心と信頼の4点目。自宅のテレビの前で恍惚の表情で残り20分の余韻を楽しんで初勝利となりました。ポスト直撃のシュートとか全然気にしないメンタリティです。3点差あったからね!初勝利。素晴らしい。


いやー、素晴らしい内容でした。システム的な見どころもあったと思いますが、それよりもこの日は選手の特長が滲み出た、気持ちの部分での闘争心が素晴らしかった。特に呉屋の働きは特筆もの。連戦の中で最後まで強度を維持出来たのは凄かった。選手個人の特長を引き出すようなシステムだったから良かったのか、個人が良かったからシステムが映えたのか、いずれにしても勝ったので良かったってことです。ようやく噛み合った。リーグ初勝利、おめでとうございます。ようやく開幕です。長かった・・・・。試合後に選手達が笑顔でホッとした雰囲気だったので、本当にコレステロールで血管を埋めて良かったなと思いました(※勝利には微塵も関係ありません)


「りゅうきゅう」と言うと大分県民としてはどうしても甘い醤油の、ネギとゴマの魚の味が口の中に広がってしまう。カツ丼とかじゃなくて、魚を食べたい年頃になってきたので、この勝利をきっかけとしてゲン担ぎ無しでも連勝街道をひた走れると思います。充実の内容でしたからね、もう大丈夫でしょう。週末のルヴァンカップはこの流れを大切に、若手が頑張る番です。特に代表候補に選ばれた屋敷には期待したい。あとは入国してきたブラジル人がそろそろ試される頃合いでしょうか?こちらももし出番があれば気になるところです。まだようやく1勝目ですけれども、自信を取り戻す特効薬でもありますんでね、勢いに乗りましょう。乗りましょうぞ。初勝利に乾杯。おつまみにりゅうきゅうが食べたい。





2022/03/20

2022年 明治安田生命J2リーグ 第5節 山口戦

【大分 1 - 1 山口】

なかなか勝てません。11連戦の7戦目、ホームにレノファ山口を迎えた第5節。DAZN生観戦でした。選手をやり繰りしながら、ルヴァンカップで工夫を始めた矢先のリーグ戦。この日もベースから手を加えて中5日の元気な山口を上回ろうとしたはず。前半は上回られちゃったけれども。

得点すれば疲れない属性を持つらしいFW呉屋を頂点に、小林成豪、増山、中川、下田、小林裕紀というどう並ぶのかスタートまで分からない人選。4バックは三竿、坂、ペレイラ、小出でGKは高木。

Jリーグ公式では4-2-3-1という並び。ボランチを2枚、1トップの下に3枚を並べた布陣。守備時は4-4-2で山口と対峙していた印象。長年刷り込まれた可変フォーメーションが自然と出来てしまうチームです。ベンチには山口でプロ生活を始めた香川も入った。

対する元気な山口。諸君、狂いたまえの精神。トップリーグを知る前に「レノファの流儀」というプレーモデルを先に作った先鋭的なクラブ。レギュラー陣の骨格は昨年から大きく変わっておらず、渡邉晋前監督がシーズン途中解任された後を引き継いだ名塚監督が今年も指揮を執る。昨年の印象はあまり無いけれども、定義したプレーモデルを実践する思想が一貫しているはずなので、渡邉晋監督で目指していたボールを保持してビルドアップしていく攻撃スタイルを目指しているはず。レノファの流儀、完全公開すれば選手も集まってくるだろうし、公表してくんねぇかな。読んでみたいです、レノファの流儀。

ニータンは元気ですがチームは元気がありません。特に前半は元気で上回った山口がボールを保持する展開。元気、大事。ちなみに山口のコーチには中山元気さんがいます。蛇足です。ワントップの大槻に導かれ、出足の鋭いプレスでトリニータからボールを奪うと左右から攻撃を試みる。左の沼田、右の高木どちらも運動量が多くシュートシーンを多く作られてしまった。今シーズン初めて保持で上回られた印象で、取り返すのに時間がかかりましたが、一方でこれまでのようにカウンターを受けて失点するような場面は少なく、守備時4-4-2になったことで若干安定。4-3-3よりもバランス重視になった。面白すぎて勝てなかった4-3-3を一旦横に置いて勝ち点を取りに行ったんでしょうよ。興行的にはあの楽しい4-3-3で勝ち続けてくれればお客さんが増えたと思います。保持されるのはある程度想定内。山口の素晴らしく整理されたプレスも試合を通じては続かないだろうし、どこかでチャンスは巡ってくるだろうとは思ってました、えぇ、大エース町田也真人がベンチにいるんでね、どこかで巡ってくると思っていましたよ。前半は得点動かず。レノファ山口の守備と保持が素晴らしい前半でした。相変わらずDAZNではピッチ全体が観えないのでどこで人が余っているのか分からんのですけれども。


後半、先に動いたのはトリニータ。61分にその大エース町田也真人とスピードスター井上健太を投入。するとその直後のプレー、大エース町田也真人はほぼ絡んでないんだけれども、自陣からの繋ぎをミスして奪われてしまったボールを山口側がパスミスしてロスト。掻っ攫った井上健太が持ち込んで呉屋に出す→呉屋は右サイドに展開して小出がワンタッチでクロス→呉屋がダイレクトで決める、という自作自演のカウンターカウンター。これまで保持してやられていたことをやり返したような得点。交代してからアッという間の得点でした。素晴らしかった!今までだとワントップに当ててもそこで奪われるとかばっかりだったのでワンタッチパスが続く、気持ちの良い得点でした。

33点取る方の画像を使ってください!呉屋、絶好調。しかし残念ながら失点もアッと言うまですぐに追いつかれました。おい!試合運び!時間の使い方よぉ!せっかくのリードを3分しか活かせず。コーナーキックから失点でした。ここで大事なのは得点されても気にしないくらいのメンタリティ。めげずに2得点目を目指すトリニータ。長沢、宇津元と攻撃陣をリフレッシュしますが残念ながら得点は奪えずドロー決着となりました。勝てません。勝ち切れません。


この試合はこれまでの攻撃から少し意識が変わった印象があって、相手守備陣が整う前にボールを入れたり、速めの攻撃が出始めました。ボールを大事にして、昨年の最終節のレイソル戦で出たような流れるようなゴールを目指し過ぎている感じから幅が広がったのではなかろうか。高い位置で奪う場面も多くあったし、昨年までとは違う戦い方での成果が少しずつ出て来てはいる。4-3-3に比べて4-2-3-1は距離感が近いので、おのおのの距離が伸びたパスの精度がイマイチな部分を修正できたのかもしれない。それでも両チーム共にミスが多かった試合でした。ラストパス・クロス・シュート、最後の精度がイマイチ。


シュート数は上回られてしまった試合でしたが、コーナーキックは多く獲得出来ていて、1本でも入れば・・・。スタッツ上、オフサイドがトリニータ側だけ多いのでレノファの最終ラインの統率力と、トリニータの裏へのパス精度の戦いでは敗北していたのではなかろうか。受け手と出し手の呼吸がまだ合ってないってことでしょうか。裏への攻撃も1本でも決まっていれば・・・・。惜しい。結果さえ出れば印象が変わる試合になったと思います。次は水曜日、FC琉球をホームに迎える。沖縄に行くスケジュールじゃなくて本当に良かったと思います。ホームで良かった。連戦だけれどもホームで戦えるので元気では五分のはず。試行錯誤して足掻いている感じは伝わってくるので、もうひと踏ん張り頑張って欲しい。



2022/03/16

2022年 YBCルヴァンカップ グループステージ 第1節 鹿島戦

【大分 3 - 3 鹿島】

延期となっていたルヴァンカップ第1節。トリニータは中2日で連戦。中3日の鹿島をホームに迎え、お互い厳しい連戦が続いております。茨城県の2チームには延期でご迷惑をおかけしました。出張帰りの電車の中、前半は帰宅しながらスマホで生観戦。

スタメンは週末の長崎戦からごっそり入れ替え。フォーメーションにも変化があり伊佐と呉屋の2文字苗字FWがツートップの4-4-2でスタート。いさごやです。いさごや。CBには坂が無事復帰。上夷と最終ラインでコンビを組んだ。SBは香川と小出、ボランチが羽田と弓場、左に宇津元、右に屋敷。GKは西川。ベンチには吉田舜、井上健太、小林成豪、小林裕紀、町田也真人、長沢、そして2種登録されたばかりの16歳、保田が入った。梅崎や松本怜などのベテラン勢不在。コンディション不良のメンバーがいるんだろうな・・・という雰囲気。

対する鹿島。この試合から入国ほやほやのレネ・ヴァイラー監督が指揮を執る。鹿島としては初のスイス人監督。鹿島といえばブラジル人監督の系譜だっただけに、長年チーム作りをしてきた鈴木満強化部長の勇退があって、新体制、メルカリの新しい血が流れ始めた印象。監督の思想などはまだまだ初陣で全然分からんかったけれども。コーチとして岩政先生が控えているので鹿島の血を継承しつつの新体制。スタメンは半分くらいの入れ替え。ベストヤングプレイヤー賞の10番荒木遼太郎と染野のツートップ、こちらも4-4-2。かつてJ2で猛威を奮った仲間隼人がスタメン。鈴木優磨、上田綺世、土居はベンチスタート。豪華。

我が軍は開幕から失点が止まらない訳ですが、この日もメンバー・フォーメーションが違うのに失点は似ていた。誰も競り合う局面にもならず流れるように失点。スカパー!はこの失点だけはすぐにダイジェストにしやがんのな。

縦パスとクロスがそれぞれ素晴らしいけれども。J1レベルの決定機の質だとズバーンですね、ズバーン。開始3分で失点してしまったけれども、この日は気落ちしなかったことが良かった。徐々にボールを保持できるようになると14分に呉屋の左足が炸裂して同点に追いついた。

呉屋、絶好調。今年33点取りますってことです。(※背番号なだけです)長崎戦後の長沢のコメントにありましたが、失点したらすぐに気落ちするメンタルを反省し、失点するのが当たり前くらいの気持ちで戦い続けられたことが良かった。気の持ちようです、気の持ちよう。J1のね、鹿島相手ですから1失点くらい気にしない。そのメンタリティのお陰か前半は鹿島と真っ向勝負。お互いに強いプレッシャー、球際、攻守の切り替えが速く好ゲームに。20分には右からのクロスのこぼれ球を呉屋がシュート(※たぶん)GK沖が弾いたところを屋敷が詰めて押し込み、前半のうちに逆転に成功。気の持ちようです。

プロ初ゴールおめでとう。素晴らしい運動量でした。

下平監督が「セカンドボールを拾うこと」と指示を出しましたが、後半に鹿島がメンバーチェンジして鈴木優磨を投入するとセカンドボールが全く拾えなくなる。リードしていたこともあってか、ただひたすら防戦一方になってしまう。これは失点まで時間の問題だろうなと感じ始めてから、意外と粘って頑張ってはいたものの、62分に香川のブロックがハンドでPK判定となって失点。J1レベルの判定で長崎戦のような不運感は無かったものの、我慢し切れず。それでもね、気の持ちようです。気にしない。失点なんて当たり前です。


同点後トリニータも攻撃陣をリフレッシュしようと長沢、井上健太を投入。鹿島は更に上田綺世、土居と次々にレギュラーメンバーを投入。鹿島の速いプレッシャーを前に、トリニータのビルドアップは雑に。時折、西川が良い縦パスを入れてもすぐに西川に戻して若手に対する無責任なパワハラのようなパスが多くなり、詰まってしまう。若手が頑張っているのに!諸先輩方も頑張ってよ状態。繋ぎのミスが多く、防戦一方。遂には西川が土居との1対1でファウル判定で2度目のPK。逆転を許してしまう。さすがに3失点は気にして欲しい。当たり前じゃない。気の持ちようで済まされない。しかし、大エース町田也真人の投入で流れを引き寄せる。今まで戻すばかりのGK西川からの縦パスをフリーで受けるとサイドにワンタッチでバスっと展開。これだよ!大エースは違うよ!プレスを剥がして前進し始める。アディショナルタイム、左サイド奥で得たFKを長沢がダイレクトで足で合わせて土壇場で同点に。失点を気にしないメンタリティよ。3失点は気にして欲しいけど。

長沢、絶好調。今年20点取るってことです。(※ただの背番号です)試合は同点のままタイムアップ。鹿島相手に中2日の日程で、逆転されながらも同点に追いつくことができた。良いのか悪いのか何とも言えないけれども、前半は4-4-2で鹿島との真っ向勝負でボールを動かせていた時間帯もあったし、逆転も出来たし、メンバー構成とフォーメーションが噛み合った印象ではあった。下平監督やるじゃん、とは思いました。しかし、後半に運動量が落ちると鹿島のプレスに対してビルドアップが雑になり過ぎて酷い時間帯が長く、良い所と悪い所がハッキリした試合となってしまった。メンバーと時間帯によってビルドアップの質に違いが出過ぎるのでまだまだやり切れていない部分はあれども、4-4-2でも剥がして前進するという、これまで培ってきたベースの部分がしっかり根付いていることは感じ取れたので、連戦による疲労度の影響の方が大きいのかもしれない。連戦辛い。ブログ書くのも辛い。皆で乗り越えよう。


若手の得点、伊佐や呉屋のキレとしつこいプレス、セットプレーで何故かフリーになれる長沢、PK献上よりもナイスセーブの方が多かったGK西川と収穫もあった。何よりも気の持ちよう、失点なんか気にしないメンタルを手に入れて3失点は流石に気にしようよって話だけれども、急造メンバーでも鹿島相手に3得点は評価すべきではなかろうか。トリニータも鹿島も守備に不安を覚える一戦ではありました。過密日程が悪い、過密日程が。ルヴァンカップはまだチャンスが残っているので引き続きチャレンジしつつ、リーグ戦で結果を出せるように週末に集中して準備をして欲しいところです。失点しても気にしない、点を取って上回る週末に繋げたい。そろそろスカッと勝って欲しい。



2022/03/13

2022年 明治安田生命J2リーグ 第4節 長崎戦

【長崎 4 - 1 大分】

4失点!ボコボコボコのボコです。ちくしょう。両チーム共に調子が上がらない状態で迎えた一戦、2日で連戦となっているトリニータと1週間じっくり準備期間を取れた長崎。DAZN生観戦でしたが、残念な結果となってしまいました。リーグ戦で結果が出ない試合が続いてしまった。

スタメンはターンオーバー。前節から6人を入れ替え。ワントップに長沢を据えて、右に井上健太、左に藤本一輝という布陣。インサイドハーフには下田北斗と中川でアンカーに小林裕紀。右サイドバックには前節に続いて野嶽が入った。心配された坂には無理をさせずか、ベンチ外。その代わりに俺の羽田がスタメンに抜擢。頑張れ、羽田。超頑張れ。古巣長崎相手に活躍を期待された呉屋は帯同せず。ベンチには伊佐が久々に入る。弓場もベンチ入り。怪我人やらコンディション不良やらでやり繰りは大変そうな雰囲気。また中2日でルヴァンカップもあるので大変です。若手にはチャンスが巡ってきそうだけれども。

対する長崎。2020年に勝ち点80を叩き出したチームをベースに、俺たちの吉田孝行に監督を任せた昨シーズン、早々に見限ったことで2021年は勝ち点782年連続で安定した成績を残している。そんなに勝ち点稼げたのになぜにJ2に居続けているんだって話です。プレーオフがあれば違った結果になったかもしれない。今年こそと3年目にかかる期待は大きい。3度目の正直か?2度あることは3度あるか?柏からクリスティアーノを獲得するなど、ブラジル人を補強。カイオセザール、エジガルジュニオとトリオで先発。清水から獲得した奥井、大宮から獲得したGK笠原と新戦力が先発となった。4-4-2でシンプルなカウンターをベースにした戦い方。松田監督が質実剛健なスタイルで安定した結果を出し続けて来た。しかし何故か期待された2022年は序盤から躓き中。トリニータ程の躓きっぷりじゃないけどな!新スタジアム完成までにはJ1に昇格したくてたまらないはず。

結果が出なくてもマスコットは元気。立派な忍タン・・・。辛いことがあってもしのぶ。押して忍ぶ、押忍の精神。忍タンの忍耐ってことです。(※よく分からない)今年のチームは試合の入りだけはずっと抜群で、素晴らしいスタートを切ってくれます。この日もキックオフからボールを保持して両サイドで勝負を仕掛ける仕組み作りまではすぐに出来ていた。藤本と井上健太があとは仕掛けてチャンスを作るだけ、という状況から試合が始まる。7分、早々に試合が動く。高い位置からプレスをかけるトリニータは長崎GK笠原のパスミスを誘発させて左サイドのスローインから下田→三竿と繋いで最後は長沢のヘディングで先制に成功。試合のね、入りはですね、良いんです。素晴らしいゴールでした。三竿のラストパスが素晴らしかった。


問題はこの後。2分後に追いつかれてしまう。カウンターというほどの状況でもなかったのに、カイオセザールにドリブルで自由に前に運ばれ、左に展開されて奥井がフリーでクロス、エジガルジュニオが胸で落としてクリスティアーノがダイレクトで決めるというブラジル人達の暴力。これか、長崎のやり口は。何度繰り返し見ても不思議な失点。絡んだ長崎の選手が全員自由。守備とは何なのか。押して忍ぶしかありません。


更に45分にはJ2特有の謎判定で手に当たっていないのにハンドでPK献上とイエローカードを提示されるという強烈な不運に見舞われ、前半のうちに逆転を許してしまう。何度繰り返し見ても不思議な失点。ペレイラは胸でシュートブロックしているし、手を広げてもいなかったのにPKでした。押して忍ぶしかありません。保持してサイドに展開しても藤本・井上健太が突破、チャンスメイクに至らず。長崎はサイドで必ず数的優位を作り、人をかけて守備。保持出来てもシュート数が増えないという内容でした。

監督は球際戦えと。一番の問題は1失点目で、球際の戦いにすらなっていなかったポイントなので明確です。後半開始から右サイド、井上健太と野嶽を下げて増山と上夷を投入。右サイドを取り換え。しかし、選手交代は実らず追加で2失点。失点するたびに元気が無くなるメンタルの弱いチームに見えてしまいました。試合後の長沢のコメントが的確。リーグ戦の負け癖メンタリティから脱却できていない。1失点したら2得点するくらいの攻めるメンタリティが無いとこのサッカーはやり切れないんじゃなかろうか。確かに不運な失点はあったけれども、J2では起こりがちな話です。全てを上回ってこその昇格。「挑戦」のメンタリティを試合で表現して欲しい。守備はメンバーが変わると改善の兆しを感じられないのでもうしばらく闇は続きそう。


結果的に4失点で試合を落として未勝利状態が継続。怪我人もいるし、良い事は何もありませんが昇格を目指すシーズンならばやるしかねぇんです。攻めの忍耐。何度跳ね返されても仕掛け続ける忍タン。胆力。忍胆。来年のスローガンが決まりました。忍胆。「ににんがにんにん」よりこっちを思い浮かべられなかったブロガーとしての実力不足を痛感しつつ、次です、次。ルヴァンカップ。若手とチャンスが少ないメンバーの奮起の時です。底上げにつなげて欲しい。忍胆。



2022/03/10

2022年 明治安田生命J2リーグ 第1節 水戸戦

【大分 1 - 1 水戸】

 感染者が出てしまい、順延された第1節が水曜日に開催。水戸の選手・スタッフ・サポーター各位には行ったり来たりさせてしまって大変恐縮でした。11連戦の4つ目・・・そろそろスカッとした勝利が欲しいところ。

連戦の中でターンオーバーするかと思われたスタメンはほとんどが変更なし。連携が取れているメンバーを主軸にホームで確実に勝ち点を取りに行った模様です。今日も元気に4-3-3、前節との違いは右サイドバックを小出から野嶽にした点のみ。ベンチメンバーも1名だけ変更、羽田が上夷に替わった。連戦の中でコンディションを上げていけ作戦。

対する水戸はプレシーズンに鹿島を倒し、意気込んで臨んだ開幕戦で肩透かしを食らわせてしまった影響かリーグ戦は2連敗スタート。その節はすいませんでした。心機一転、連戦で思い切ってターンオーバー。GKを含めた11人全員を入れ替えるという、まるでアプローチが違う形となりました。若くて元気なメンバーを率いるのはとにかく明るい秋葉監督。4-4-2で勇気と共に走る勇敢なチーム。J2では長老の水戸、チームは常に若い。不老不死でJ2で長生きするスタイル。個人的にシーズン前にガンバから移籍の唐山を注目選手として挙げていたので楽しみなスタメン。190センチの木下はベンチからのスタート。

水戸の小島社長を捕まえてスタッフ扱いするニータン宣伝部長を尻目にキックオフ。試合の入りは毎試合こなすに連れてどんどん良くなっているものの、なかなか畳みかけるように先制点に繋げられない。そんな中、クリアしたようなボールが誰もいないスペースに流れたところ、長い距離を走られてカウンターを食らってしまいあっさり失点。ファーストシュートが決まってしまう水戸。こっちは何本打っても決まらないのにな!水戸は幸先よく6分に先制。この失点は運の無さもあったけれども、無失点で抑えられない傾向が続いているのは気になるところ。先制を許してしまった後、焦らずじっくり攻められたことは収穫であるものの、トリニータの攻撃は水戸のタナビス ジェファーソンが素晴らしい守備範囲をカバーする速さがあり、堅い守備を実現。なんで前節スタメンじゃなかったんですか!?凄かったぞタナビス。足の速いDFはマリノスへ行け、マリノスに。そのタナビスに全て任せていれば良かったものを、ハーフスペースへのパスをGKとお見合い気味になってしまい、GKが追いかけてしまったところを呉屋が力強くキープして技ありシュート、同点に追いつく。前半のうちに追いつくことが出来て、後半に希望を繋げた。呉屋にシーズン第1号が生まれたのは嬉しい。CFが得点してくれると大変助かります。同点のまま前半終了。

水戸の最終ラインが高いと珍しくDAZNの実況・解説陣が戦術描写的なことを言っていましたが、残念ながら画面には映らないので想像しながら観るしかありません。もうちょっと引きの画で撮れないものなのか。今日もGK高木がギリギリまでプレッシャーを引き付けながら空いている味方を探していましたが、横浜FC戦よりもプレスを剥がして前進することが出来ていて、試合自体は楽しく観れたのだけれども、このスリルとサスペンスに溢れる楽しいサッカーで勝利を手繰り寄せられないと「惜しい」で終わってしまう。後半は保持率で相手を圧倒しながらも決め切れないまま時間が過ぎゆく。


水戸は早めに3人交代で攻撃陣をリフレッシュ。トリニータは水戸陣内にある広大なスペースを攻略するため、井上健太を送り込み、右から攻める。何度かチャンスを作れたけれども決定打は放てず。この日はCKも不発で水戸の守りを崩し切るには至らず。長沢、中川、宇津元を投入してトリニータも攻撃陣をリフレッシュするも1点は遠く、試合終盤はオープンな展開になり過ぎてヒヤヒヤしながら終了となりました。終了間際に競り合って倒れた坂の頭に相手選手の膝が入ってしまって大変心配でしたが無理させずにしばらく大事を取って欲しいものです。頭は心配。俺の羽田はパッとしないので上夷が頑張れ。それにしても本日の内容で勝ち点1はちょっと寂しい結果です。試合自体は面白いんだけれども、中々結果が付いてきません。チャンスは多く作れているので後は焦らず、しっかりと決めて欲しい。試合運びがどうもバタバタするのが課題でしょうか。


序盤の連戦の中で戦術の完成度を上げつつ、コンディションも上げつつ、勝ち点を稼ぐというのは難しいミッションだろうけれども、それをやれないと勝ち点84という目標には届かない。けれどもまだ3試合。まだ3試合、もう3試合?評価は難しいところだけれども、スムースな戦術移行自体は出来ている方だと思っています。もうあとは結果ですよね、結果。コロナと戦いながら、怪我人も出てしまうと更に厳しい。まだ折り返してもいない連戦ですが、メンバー継続か、ターンオーバーか、週末の長崎戦はまだまだ楽しみに出来る気持ちがあるので内容よりも結果を、長崎から持ち帰って欲しい。頑張れ。特に羽田、超頑張れ。



2022/03/07

2022年 明治安田生命J2リーグ 第3節 横浜FC戦

【大分 1 - 2 横浜FC

リーグ戦のホーム開幕戦となった横浜FCを迎えての第3節。DAZN生観戦でした。開幕から連勝スタートで好調の横浜FC。下平監督が指揮を執ってJ1に昇格させたチーム。水曜日には片野坂前監督が率いるガンバ大阪と戦い、週末は下平監督が監督だった横浜FCと戦うというノスタルジック強化週間。連戦が続く中、今日のスタメンに選ばれた選手達は以下。

今日も元気に4-3-3GKには副キャプテン高木が復帰。長引くケガじゃなくて良かった。ほぼ甲府戦と同じメンバーとなりましたが右のウィングが増山に変更。ベンチにはルヴァンカップで上々のデビューを飾った西川幸之助が入る。凄い、急に2番手確保!刀根の怪我が公表、長期離脱となってしまった。刀根のためにも勝ちたかった一戦。


対する横浜FC。未だ入国できていない外国籍選手が多いのか?日本人選手主体の構成。クレーベとかサウロミネイロとかどこに行ったんだろうね?この日は3バック、Jリーグ公式アプリ上では3-4-2-1でスタート。実際は小川航基と伊藤翔の2トップぽかったかもしれない。札幌でコーチだった四方田監督が就任してフルコートマンツーマンをやる気なのかが注目ポイントだと思っていました。可変システムから進化した新ミシャ式の後継者となり、系譜的には片野坂監督とも兄弟弟子的な監督になるのか?戦術的には噛み合いそうな2チームの攻防は期待通りではありました。

キックオフからペースを握ったのはトリニータ。ボールを保持して繋ぎつつ、右サイドからの攻撃が構築できていました。横浜FCのプレスも序盤はそれほど深くまでかけてくることはなく、DAZNで観る限りでは昭和電工ドーム特有の残念なカメラアングルのせいもあって横浜FCがフルコートマンツーマンだったのかどうかまでは判断つかず。GKまでプレスに行くとフィールドプレイヤーが1人空いてしまうため、マンツーマンだったからこそプレスに行けなかったのかどうなのかは、何とも言えません。一方でトリニータの攻撃が良く機能していたことは確かにDAZNでも分かった。この試合もコーナーキックを多く獲得出来たし、高い位置で失っても即時奪回の意識も高く、押し込む攻撃も出来ていた。先制点はショートカウンターから。13分の得点は横浜FCが自陣にボールを下げた瞬間にプレス敢行。大エース町田也真人がボールを奪い、渡邉新太の折り返しのパスを受けるとクロス、大外の小林成豪がヘディングで決めるという、昨年までのチームではほぼ無かったであろう感じの奪うべくして奪い切った素晴らしいゴール。今シーズン初の流れの中からのゴールで幸先よく先制。

見てみ、このガッツポーズやらされてる感満載の漢を!TOO SHY SHY BOY!(©観月ありさ)か。こういうの苦手な選手もプロの世界なんでね、申し訳ないけれども頑張ってもらわざるを得ません。逆にバナナで変な恰好させられる川崎とかには移籍しないであろうタイプの選手なので大切しましょう。ナイスゴールでした。ゲームの内容的にも上々でしたし、時折ある危ない局面はペレイラが何とかしてくれるので安心して試合を観れていました。しかし、残念ながらセットプレーからこぼれ球を押し込まれてしまい同点に追いつかれて前半を終える。 

後半開始から呉屋を下げて長沢を投入。下平監督のハーフタイムのコメントにもあるけれども「徹底」してやれたのかどうか。後半は横浜FCも修正したのかGK高木に対してプレスをかけるようになった。高木は今シーズンもギリギリまでプレスを引き出したくてしょうがない性癖がそのままで、ギリギリのプレーを続けていましたが、その割にはパスが繋がらないシーンの方が多かった。必ずどこかに空いている味方、スペースがあるはずでその味方とスペースの作り方がまだ改善の余地がある模様。一つ剥がせると必殺の状況にまで持って行けるので勝負所を作っているんだろうけれども、我々が目指す川崎の試合でこのようなシーンを観ることは少ないので、まだ片野坂監督時代の何かを引きづっている気もする。相手の陣地内でのプレー時間を増やすことの方が本来の時間の使い方のはずなので、意識改革も必要なんだろうか。高木の真骨頂ではあるのでパスが繋がるならしつこく続けて欲しいけれども、長沢も入った状況だったんでね、蹴っても良かったんじゃなかろうか。横浜FCは途中、ヴェルディから獲得した山下を投入。個人的に昨年ヴェルディの試合を観ていた中で推していた選手。4-3-3やるなら右ウィングに置きたかった。そんな山下、スパイクが脱げてもペナルティエリアに侵入し、素足でゴラッソを決められてしまった。なかなかない事です、素足でゴール。逆転を許してしまった。


残念ながら2点目は奪えずにリーグ戦2試合目にして全勝優勝の夢が潰えました。負けた。しかし、内容的には押していたし、それほど悲観的になる要素な無さげ。コーナーキックで得点できなければ負けるチームです。内容は面白いサッカーではある。面白いサッカーを勝てるサッカーにまで昇華させなければならぬ。この試合、負けはしたものの選手の個性が活きていた。後半の4-3-3の運用を観ていて、強化部はいつか4-3-3をやるつもりで選手を集めていたんじゃないかと思いました。運用と個性が噛み合っているというか。坂のロングフィード、最後の壁となるペレイラ、仕掛ける姿勢を持ったウィンガーたち、泥臭い守備の仕事をこなすインサイドハーフ、運動量とゲームメイク能力が必要とされるアンカー、小林成豪も増山も井上健太も宇津元も活きていた。CFだけがまだしっくり来ていない。宇津元CFとか面白いかもしれない。色々と夢が膨らむ内容の試合でした。それが結果に繋がると最高なのだけれども。横浜FCとの差は広がってしまっているけれども、まだ団子状態なので食らいついて行こう。連戦は続く。