2022/03/24

2022年 明治安田生命J2リーグ 第6節 琉球戦

【大分 4 - 1 琉球】


厳しい連戦が続く中、勝てない理由はゲン担ぎが足りないからだと思いまして、心機一転、気合を入れてきました。

勝ちました。昼にカツ丼を食べたら勝ちました。4点取って勝ちました。ゲン担ぎ大事。連戦でカツ丼率高め。コレステロール値も高め。血管年齢を削ってゲン担ぎするのが辛い。何もしなくても勝って欲しいです。でも、とにかく良かった、ホッとした。

スタメンは並びが予想し辛い選考。クロスの質が高く、調子が良さげの香川と守備の要である三竿を併存させるチョイスは良いと思ったのですが、どう実現するのかが分からなかった。伊佐呉屋のツートップで守備時は4-4-2になる形。サイドバックの伊東が初登場。ベンチには松本怜が戻って来た。スタメンの表記上の並びはこんな感じ。

試合が始まると可変。ボールを保持すると小林裕紀が下がって三竿・小林裕紀・ペレイラの3バックのような形になり、下田北斗が中継役。3-1-6みたいな形になった時にはビビりました。両サイドバックが押し出される形で押し込むという攻撃的可変システム。昨年までは5-4-1のブロックを作って守り、攻撃時は4-1-5だった訳で、前線の枚数を増やす可変システムが発動。前節くらいから少し可変の匂いはしたものの、だいぶ攻撃に重きを置いた思い切った形となった印象。小林裕紀は最終ラインに吸収されるだけではなく前線にも駆け上がっていたので一体どんな可変だったのか全容はまだ掴めていません。下田北斗も降りたりしていたので小林裕紀と下田北斗でバランスを取りながら可変していたのではなかろうか。新しい試み、成功。

U-19の代表候補に選ばれた屋敷。久々に代表の話を聞いたような気がします。もはや懐かしい日本代表という響き。チャンスを活かして来て欲しい。

対する琉球。J3時代以来、久々の対戦。昨年のスタートダッシュに成功した3年目の樋口体制だったが、シーズン後半に完全対策されるというJ2あるあるにハマりシーズン途中で体制変更。今シーズンも昨年途中から指揮を執ることになった喜名監督が継続。J2最高順位を記録した昨年は風間家+清武で夢のある中盤を構成していたが、今シーズン風間家は流出。残留した清武家の三男を攻撃の軸に、京都から獲得したFW野田、横浜FCからレンタルのFW草野をツートップとして先発に起用した4-4-2。FWとして軸であった阿部拓馬は今シーズン怪我なのか本調子ではない模様。この日はベンチスタート。琉球も連戦となり前節から6人が入れ替わったとのこと。

ニータンの太り具合は分かり易いのですが、ホーム戦をDAZN生観戦するとピッチの全容が分かりづらい。守備時4-4-2は分かり易かったのですが、保持すると最終ラインでのボール回しとプレスをかける琉球の攻防がシーンの中心になりがちでその時に前線で何が起きているのか、どういう配置なのかが謎。琉球も連戦とはいえターンオーバーもあり、コンディション的には五分であったと思うのだけれども、琉球の方がボールを保持してゲームに入った印象。


しかし、先制はトリニータ。15分を過ぎたあたりからしっかりと保持できるようになると右サイドに展開してから真ん中に折り返し、小林裕紀のパスをダイレクトで小林成豪が決めるという小林アシストからの小林ゴール。小林一族による先制点。小林成豪という名のゴラッソ製造機が素晴らしかった。この時は最終ラインに下田北斗が降りていたのでボランチ2名がバランスを取りながら流動的に可変していた模様。大エース町田也真人がハーフスペースでボールを受けまくるのでトリニータの流れを呼び込んだ。どういう約束事で何をやっているのかまだよく分からないけれども、小林裕紀と下田北斗のいずれかが降りることで最終ラインからのボール供給の質が改善され、剥がすシーンが増えた印象。


勢いそのまま2点目もトリニータ。左サイドで保持した三竿がおしゃれに裏のスペースにパス。香川が追いついてクロスを上げると伊佐がヘディングで合わせるという追加点。最終ラインで左足で組み立てられるCBとしての三竿、良いクロスを供給する香川を活かせた、メリットしか感じない左サイドの組み合わせからの得点でした。この得点を観てシステムが選手達の特徴を引き出している印象を持ちました。伊佐も待望のシーズン1号。左の香川、右の伊東とサイドバックがサイドバックらしい仕事をし、伊佐呉屋のツートップが労を惜しまずプレスを続け、町田也真人がボールを受け、小林成豪が1点目を決める。守っては残念そこはペレイラ状態。選手の特性を活かすシステムになっていた。ハマっていた印象です。全員が良かった。


前半のうちに2点リードしたのでね、気を付けるべきは試合運びだけだなーなんて安心して観ていたらセットプレーから金髪の清武家三男に決められて1点差となって、また簡単に失点したのでね、やっぱりゲン担ぎが足りないのかなとカツ丼率を下げられない負のイメージが浮かんでしまう。更に大エース町田也真人が前半の終了間際に痛んでしまって渡邉新太に交代。この連戦で怪我人が出てしまうのは相当に厳しい。嫌な雰囲気で前半終了となった。


しかし、この日は伊佐と呉屋がチームを引っ張った。後半も積極的にプレスを続けたFW陣。プレッシャーを感じていた琉球DFはちょっとラフプレーが多くなり、伊佐が珍しく痛んでしまう。ガツンとやられました。55分、プレーを続けられなくなった伊佐に代わり、コーナーキックで長沢が投入されるとファーストタッチがヘディングずどん。3点目で試合を決めてしまった。FW陣、絶好調。失点しても気にしないメンタリティを体現する長沢でした。


68分、最終ラインからの繋ぎから4点目を奪うのだけれども、一連の流れは素晴らし過ぎた。自陣左サイドで奪うと、香川、高木と繋ぎ、渡邉新太が右サイドにワンタッチで剥がすシーン。これがまず良い。そして右で受けた伊東がドリブルで駆け上がり、再び渡邉新太を経由して左にサイドチェンジ、受けた香川の外側を下田が走ってスペースを空け、香川が真ん中に戻すと3回目の渡邉新太がフリック、呉屋がおしゃれなシュート、これはGKに弾かれるも、クリアミスのこぼれ球を渡邉新太がねじ込むというゴール。渡邉新太、何回絡むんだゴール。安心と信頼の4点目。自宅のテレビの前で恍惚の表情で残り20分の余韻を楽しんで初勝利となりました。ポスト直撃のシュートとか全然気にしないメンタリティです。3点差あったからね!初勝利。素晴らしい。


いやー、素晴らしい内容でした。システム的な見どころもあったと思いますが、それよりもこの日は選手の特長が滲み出た、気持ちの部分での闘争心が素晴らしかった。特に呉屋の働きは特筆もの。連戦の中で最後まで強度を維持出来たのは凄かった。選手個人の特長を引き出すようなシステムだったから良かったのか、個人が良かったからシステムが映えたのか、いずれにしても勝ったので良かったってことです。ようやく噛み合った。リーグ初勝利、おめでとうございます。ようやく開幕です。長かった・・・・。試合後に選手達が笑顔でホッとした雰囲気だったので、本当にコレステロールで血管を埋めて良かったなと思いました(※勝利には微塵も関係ありません)


「りゅうきゅう」と言うと大分県民としてはどうしても甘い醤油の、ネギとゴマの魚の味が口の中に広がってしまう。カツ丼とかじゃなくて、魚を食べたい年頃になってきたので、この勝利をきっかけとしてゲン担ぎ無しでも連勝街道をひた走れると思います。充実の内容でしたからね、もう大丈夫でしょう。週末のルヴァンカップはこの流れを大切に、若手が頑張る番です。特に代表候補に選ばれた屋敷には期待したい。あとは入国してきたブラジル人がそろそろ試される頃合いでしょうか?こちらももし出番があれば気になるところです。まだようやく1勝目ですけれども、自信を取り戻す特効薬でもありますんでね、勢いに乗りましょう。乗りましょうぞ。初勝利に乾杯。おつまみにりゅうきゅうが食べたい。





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