2022/12/05

データで比較する2022年の大分トリニータ

はい、しばらく放置しました。ご機嫌いかがでしょうか?大分トリニータのシーズンは終わってしまいましたけれども、私は過密日程のW杯があるお陰で楽しくサッカー観戦ライフを満喫中です。眠いけどね。しかし、日本代表が大方の予想を覆して決勝トーナメントに進出したスペイン戦を観て、改めてサッカーが分からなくなりました。正解が分からん。大分トリニータが目指す方向性として、西山GMのインタビューをトリテンで一通り読みましたが、より戦術的に柔軟性が求められる時代になって来ていると感じた訳で。戦術的に尖るというよりは、「相手の変化を見て対応するサッカー」の志向。J1やJ2を観続けて、ワールドカップを観て、国内や国外の潮流を観ているとGMの話や感覚的なものは理解が出来る。スペインの様に確固たる繋げるスタイルに固執し過ぎるのも、日本代表のように5-4-1ブロックで割り切って守り倒してカウンターで対策するのも、トリニータの目指す方向性としてはたぶん違う。相手が前からプレッシャーかけてくるなら裏を、ブロックでスペースを消してくるなら個の力で打開策を、そんな柔軟なチーム作りをしてくれると信じたいと思います。


しかし、その方向性を目指す中で予算は限られる訳で、契約更新する選手、移籍する選手、よく分からない職種に就任する選手と様々な事件が勃発していますが敢えてそっとしておいて、データで比較してみるシリーズでお茶を濁したいと思います。敢えてね、敢えて。総括するにはまだ情報が出切っていないし、言い出すとキリがないんでね、敢えてね。


2022年の大分トリニータはJ2で5位という最終結果に終わりました。大分トリニータだけに注目した比較をすると2017年、J3から昇格した初年度の結果に近いことが判りました。ただし、コロナ禍で交代人数が変わるなどのルール変更や、過密日程などもあって単純比較が出来ない6年間ではあります。2018年・2019年をリーグ戦のピークとした片野坂体制。2021年に天皇杯準優勝したけれども、リーグ戦の結果としてはJ1の3年間で右肩下がりとなってしまった。契約更新が発表された下平体制も来年、2年目にピークが作れるのかどうか。


引用:フットボールラボ https://www.football-lab.jp/ 

フットボールラボさんから自陣ポゼッションのシーズン変化という指標が図示化されていたのでご紹介。自陣ポゼッション指数が最も低いのが2015年というJ3に降格した最低最悪のシーズン。そこが最低で片野坂体制が始まった2016年以降は自陣でポゼッションしがちなチームへと変貌。J1でポゼッションするけれどもシュートに至らなかった2021年よりもシュート率とポゼッション指標が上がっている。J1とJ2とでの比較なので一概には言えないんだけれども、バランス自体は昨年よりは良かった・・・・と言えるのかな?確実にポゼッション志向は高められているんだけれども、ベースは崩れずにポゼッション志向は維持出来たシーズンでした。誰の目にも変わらずベースは引き継げていたと思います。データで裏付けられたという形でしょうか。


J2全体の自陣ポゼッション指数とシュート率の比較。右に行くほどポゼッション指数が高くなる訳ですが、大分トリニータよりも高い指数は優勝した新潟のみ。ちなみに一番左下で埋没しているのが秋田。秋田はすぐに蹴ってしまうので桁外れの指数になっている模様です。保持しない秋田。次いで自陣ポゼッション指数が低いのが岩手という納得の数値。甲府よりも右側に位置するチームは大体監督がポゼッション志向なので分かり易い。

続いて逆に敵陣ポゼッションとシュート率のシーズン毎の変化。最低最悪のシーズンだった2015年が突出してシュート率が高い。残留しろよって話です。最も敵陣ポゼッション指数が低いにもかかわらずシュートは打っている。降格したので無理くりシュート打ってるだけかもしれません。次いでポゼッション指数が低いのが昨シーズンの2021年。降格した2シーズンが敵陣ポゼッション指数が低いという傾向に。昇格した2018年が敵陣ポゼッション指数が最も高く、シュート率も高いという結果を残したシーズン。右上に行くほど優秀になるのでしょう。2022年は敵陣ポゼッション指数が高いものの、シュート率がイマイチ。ここを伸ばせるかどうかが来年の課題でしょう。

続いて今年のJ2全体の敵陣ポゼッション指数とシュート率。最も右上はやっぱり優勝した新潟。徳島が次いで敵陣ポゼッション指数が高い。シュートも打つけど決まらなかった徳島。大分はポゼッション指数は上位だけれども、シュート率が低い。今シーズンはクロス数が多い大分トリニータでしたがシュートチャンスに繋げられなかった。特にシーズンの前半はその傾向が顕著だった。


最後にショートカウンターとロングカウンターのシーズン毎の指数の変化。自陣に引き込んでから擬似カウンターで得点を量産したJ1での2019年が指数が低いのは納得。2022年は片野坂体制に比べてショートカウンターの指数が向上しているので、プレスの傾向は出始めている。逆にロングカウンターの指数はそれほど変わらず。J1にいた時よりもシュート率は向上している。これは単純にカテゴリの変化も影響していそう。下平監督が言い始めた「3P」ポゼッション、プレッシング、パッションが具現化されるのかどうかが来シーズンの鍵。来年またこの指数と結果を比べてどうなるのかを見てみたいですね。


ということで、久々の更新でした。世間はワールドカップの話題一色ですが、大分トリニータのデータ比較を中心にまとめてみました。それにしても日本代表がどこまでいけるのかは大変楽しみですね。ベスト16の壁を破れるのかどうか。Jリーグ発足から30年の積み重ねを発揮する時です。



2022/10/31

2022年 J1参入プレーオフ 1回戦 熊本戦

【熊本 2 - 2 大分】
 

2022シーズンが終わってしまいました。非常に残念な結果ではありますが、皆さん今年も1年お疲れ様でした。プレーオフ1回戦敗退。負けてないけどレギュレーション上、敗退です。致し方なし。えがお健康スタジアムが不満顔不摂生スタジアムとなりました。




人生初の熊本遠征。ホームスタジアムにさえ帰っていないこの数年、いつかは行くかもくらいだった熊本のスタジアムにまさかプレーオフで行くことになるとは予想だにせず。羽田空港→熊本空港→スタジアム→熊本空港→羽田空港という、熊本の街に寄らない日帰り日程。スタジアムは絶好のサッカー日和で、勾配大好きおじさんには十分のスタンドでした。ただ、指定席が存在しないふんわり席割りの不思議な空間。冷静に考えると声出し禁止ゴール裏ってあれ、必要でしたかね?両チームゴール裏に緩急地帯が出来てしまって折角の九州ダービーだったのに少し残念でした。SA席もあるし、声出さない用のゴール裏席を用意する必要性が果たしてあったのか?S席も完売っていう割には空席があった気がするし、もうひと絞り両チームは集客出来たんじゃないのか?そう感じたのですが、ゴール裏も間隔を空ける必要性があるのでコロナ禍の中としては、十分集まった方だとは思います。良い雰囲気ではあったけれども、先週国立競技場にルヴァンカップ決勝を観に行っていたこともあって、やっぱり少しの物足りなさと、牧歌的なJ2の試合と比較してしまうと世間一般に対してはJ2の4位と5位の戦いでしかないんだなと、ほんの少しの緩さの根幹を感じざるを得ませんでした。先週の中村俊輔ラストゲームの方が観客入ってたし。この日に集まった濃い観客が集まっているからこそスタジアムに十分な熱量は出たけれども、世間一般には届かない世界感。盛り上がりの中の現実というか、なんとも表現しにくいのだけれども、J1参入プレーオフ1回戦はそんな熱量ある人だけが集まった独特のイベントでした。緩さと熱量という相反するはずの融合が本当に独特だった。

スタメンに大きく手を加えたトリニータ。ワントップに伊佐を入れ、シャドーに野村と中川を入れて前からプレスを敢行するスタイルで熊本の繋ぎを寸断するメンバー選定。ボランチには無理して走れる若手、弓場と保田を抜擢。左サイドは増山、右に井上。3バックは小出、ペレイラ、三竿。GKに高木。2連敗、怪我人、対熊本で選べる手を選んだメンバーだった印象。梅崎や下田がベンチ外という予想外の構成だったので熊本も面食らったのではなかろうか。私も面食らいました。まさかここで伊佐をワントップで使うとは。ゲームプランと戦術は良かったんですよ、最後の最後にやり切れなかったけれども。

対する熊本。大木監督率いる3-3-1-3、ポンポンスポポンと同じリズムの不思議な並びのフォーメーション。メンバーはほぼ固定気味。何故にここに辿り着いたのか?リーグ戦2試合戦って1勝1敗の五分という結果でしたが、DAZNでは戦術が分かりにくいので現地で観れることは楽しみでした。しかし、下平監督が用意した対熊本戦術が火を噴いて熊本の良さは結局よく分からず。今回の戦術は熊本がホームで秋田に負けた試合を参考にしたんじゃなかろうか。攻撃と守備を表裏一体と化し、ボールの奪いどころを一点に定めたような対熊本戦術、前半は特にハマりました。














キックオフ直後の最初のプレー、高木がプレスをマタドール並みにかわしてからのロングフィード、伊佐が頭で落として左サイドに展開、増山がそのまま中に切れ込んで、交差するように左サイドに動いた弓場に展開、中に折り返しを中川が潰れながら右に流れたところを伊佐が押し込むという20秒の先制劇。
               



伊佐が、13番が、大切な試合で先制点を生み出すという、我が軍にとって一番元気と勢いが出る試合の入りでした。開始20秒でテンションフルMAX。しかも高木、中川、伊佐とこの日選ばれたメンバーが最初に結果を出すというこの上ない結果に。高木は心臓に毛でも生えているのかという試合の入りで超絶不安になったんですけれども、前線に高さが無いメンバーだからこその低空フィードでした。この先制で勢いと勇気が出ました。大切な試合の入り方なんて慎重にやる以外に無いんですけど、あんなリスキーなプレーから得点を生み出しちゃうんだもの、正解が分からん。

前半は熊本の3バックに対して左から右に追いやるようにプレスをかけて、右サイドで井上健太がボールを奪いにスピードで襲い掛かるという仕掛け。奪えたならばそのまま攻撃。井上健太が早すぎてクロス上げても中に誰もいなかったシーンもあったほど。熊本の最終ラインとアンカーの河原に対して連動したしつこいプレスで超大分一体、ブラウブリッツ戦術で熊本独自の「良さ」は感じられなかった。時間を上手く使って2得点目を伺いながら前半をやり過ごす上々の出来。前半のうちに2点目を決め切れていたら完璧だったのだけれども、野村の決定機はポストに嫌われて押し込みきれず。


後半も時間を使いながら試合を進められたのだけれども、問題は強度を維持するための選手交代。ワントップと2シャドーをどこまで引っ張って誰に変えるのか。60分に伊佐を下げて夢生を投入。75分に野村と弓場を下げて渡邉新太とエドゥアルドネットを投入。そして残念なことにクロージングに失敗。87分に佐藤優也からのロングフィードを交代で入った粟飯原に落とされた。佐藤優也にプレッシャーをかけられなかったこと、粟飯原に対して、直前に警告を受けていたペレイラが競り負けたこと、落とされたボールを小出が蹴り出せなかったこと、戦術のやり切れなさとミスが3つほど重なればそりゃ失点します。現地では何故失点したのか分からなかった。何度リプレイを観ても勿体ない。なんでもないパワープレーでしかない。これで失点するとどうしようもない。ゴール裏は声援を続けたけれども中々顔が上がらなかった。痛すぎるミスだと選手達も自覚があったと思う。この後の失点と得点はもうおまけみたいなもので、色々と勿体なかったけれども、最初の失点が一番勿体なかった。熊本の戦術はほとんどやり切れなかったところまで追い込めたのに、自滅でJ1昇格を失う結果となりました。


今シーズンの積み重ねの中で、どうしても減らせなかった自滅型失点。サッカーにミスは起こるものだけれども、頻度を減らせなかった。今シーズンの編成の中で、エンリケが移籍し、刀根が怪我で長期離脱した中で3バックのCBをこなせる人材を確保できなかったことが最後まで尾を引いた。ペレイラがなんとかこなせていたけれども、誤魔化し誤魔化しであった感は否めない。そこまで悪くはないのだけれども、良くもなかった。シーズン通して平均5.5点的な感じ。守備面では及第点にちょっと届かなかった印象。ただ、ペレイラはこの日も2得点目を生み出すなど、得点力に魅力があって、セットプレーでも助けてもくれたので使い続け、誤魔化し続けた3バックであったと思う。リーグ戦でも失点をあと10点減らせていたら昇格できていただろうし、シーズン当初にやろうとしていた夢のある4-3-3も、もしジェジエウ並みのDFがいれば実現出来ていたと思う。中々そんな人材はいないけどさ。この日ももう一人、跳ね返せる系のCBがいれば話は変わっていたかもしれない。編成のミスが最後の最後に滲み出た。サッカーは少しのことがシーズンを通すと大きな結果を生んでしまう。

ということで、残念ながら先には進めず、1年でのJ1復帰は夢と消えてしまいました。これまでのスタイルを一度横に置いて、熊本対策をハメたのに、パワープレーで負けるというのもサッカー。今シーズンのことはとりあえず一晩ぐっすり寝て、冷静になってからじっくり振り返りましょう。改めて応援に集まった、きっと寝ずに色々な準備をして出来る限りのことをやってくれた熱量ある皆さん、誰よりも悔しい想いをしているはずの選手・スタッフの皆さん、大変お疲れ様でした。必ずしも報われないのがこの稼業の辛いところですが、いつか何かが繋がって巡り巡って戻って来ますんでね、信じて継続していきましょう。



2022/10/24

2022年 明治安田生命J2リーグ 第42節 琉球戦

 【琉球 1 - 0 大分】

長かったリーグ戦、今シーズンは特に連戦があった中大変でしたが無事終了です。関係各位お疲れ様でした。最後の最後、終わり悪ければ全て台無し、そんな試合になってしまいました。勝てば、もしくは引き分けでも4位に上がる可能性があったのに、自らのミスで試合を難しくしてしまって敗北。最悪の結果で2連敗。雨風が強く、高い気温と湿度の中、コンディションはよろしくなかった雰囲気を感じたけれども、それを差し引いても良いところ無しの試合でした。溜息しか出ない。このチームがプレーオフを勝ち抜けるのだろうか?大事な試合を1週間前に控えてどんな気持ちにさせてくれとるんだこのチームは。しかし、プレーオフは出場さえすればワンチャンスがあるんでね、もう割り切って1週間を準備するだけだとは思います。リーグ戦はリーグ戦、プレーオフはプレーオフ。5位なのに可能性を残せたことだけ幸せなことです。思い切ってやろう。

スタメンは3バックの右に上夷が復帰。GKは吉田舜が前節のミスを引き摺らずに踏ん張った。スタメン譲らず。左サイドに松本怜が久しぶりに登場。シャドーは野村と梅崎、ワントップはサムエル。ベンチには久々に渡邉新太、藤本、呉屋が入り熾烈なメンバー争いが垣間見れた。小出もベンチにいるのに上夷を選んでいるところなど、コンディションなのか戦術なのか、プレーオフに向けて万全ではない選手は帯同させなかった印象ではある。いつもの3-4-2-1で可変しながら琉球の4バックを攻略するもんだと思いきや、あまり有効な局面を作れませんでした。町田也真人に使われてこその井上健太ってことでした。

対するFC琉球。4-4-2を運用中。喜名監督が解任され、シーズン途中に就任も、今シーズンで退任が決まっているナチョ・フェルナンデス監督が率いるホーム最終戦。シーズン途中に加入したスピードのケルヴィン、パワーのサダム・スレイを駆使して残留戦線を戦い抜いたが残念ながら降格圏が確定。J3で首位をひた走るいわきにJ2ラインセンスが交付されるかどうかが確定していないはずなので、21位であればわずかにまだ残留のワンチャンスが残っている状態ではある。そのモチベーションが残っていた琉球。

ボールを保持するトリニータと、勇敢にプレスをかけてくる琉球という構図で始まった試合。雨が徐々に強くなって、蒸し暑い27℃で湿度75%というコンディション。10分に最終ラインでロングボールを足元でロスト。清武家3男にヘディングでゴールを決められてしまった。ピンチなんてことは無かったはずなのにペレイラがボールを奪われたのが悪かった。試合の入り方、セーフティな試合運びを心掛ければ無理せずスローインに逃げたりも出来たろうけれども、慎重さが足りなかったでしょうか。プレスから得点出来た琉球に走り続けるモチベーションが出来てしまった。今シーズンずっと課題である試合運び。ちょっと隙があり過ぎたのではなかろうか。慢心です、慢心。試合の入り方よね・・・。プレーオフでも試合の入り、気を付けましょう。



1失点はしょうがないとして、2点以上取れば良いのですが前半はスコアを動かせず。4バックの琉球は守備が整理されていて、その守備網を崩せなかった理由はコンビネーション不足だったと感じました。特に本来ならばストロングポイントだった右サイド。井上健太が深くえぐれなかった。小出であれば井上健太を追い越す動きまで見せるのだけれども、上夷はほぼ井上健太以上前に駆け上がらないタイプなので井上健太単騎突破になってました。一番うまく使ってくれる町田也真人と、動きでスペースを生み出してくれる小出が居ない井上健太、クロスは上げ切れたものの、中はしっかりと構えた状態だったので跳ね返され続けました。崩してからクロスを上げたかった。上夷が悪い訳ではなく、タイプのチョイスです。右サイドの攻撃パターンが一辺倒だったですよ。

後半も残念ながら試合は動かせず。メンバーを代え、3-1-6っぽく可変してもそれほどの決定機は作り出せず。シュートは放てど枠を捉えず、最後の最後、ラストプレーでのコーナーキックでも惜しかったけど押し込めず。2試合無得点での2連敗。全然勢いに乗れないままのプレーオフです。不安しかない。

リーグ戦は紆余曲折があり過ぎましたが、42節が終了。コロナ禍にあって全クラブよく頑張ったと思います。延期やら再試合やら色々あったJ2でした。さて、シーズン前に私が予想したJ2順位予想ですがどれくらい当たったのか振り返りますか。

予想

チーム

1

ジェフユナイテッド千葉

2

FC町田ゼルビア

3

V・ファーレン長崎

4

大分トリニータ

5

横浜FC

6

徳島ヴォルティス

7

ファジアーノ岡山

8

アルビレックス新潟

9

ベガルタ仙台

10

ヴァンフォーレ甲府

11

水戸ホーリーホック

12

東京ヴェルディ

13

大宮アルディージャ

14

モンテディオ山形

15

栃木SC

16

FC琉球

17

ブラウブリッツ秋田

18

レノファ山口

19

ロアッソ熊本

20

ザスパクサツ群馬

21

ツエーゲン金沢

22

いわてグルージャ盛岡


上位陣、全然当たってません。自軍の順位、4位予想だったんですが惜しかった。やはりルヴァンカップによる連戦がある大分・徳島は抜け出せないと予想していたんですが、その点は当たりました。1位・2位予想のジェフと町田に関してはガッカリ以外の何ものでもありません。長崎も予想できなかった。横浜FC、岡山、新潟が上位に来るであろうことは予想していたけれども、あそこまで突き抜けると思わなかった。熊本もJ3優勝翌年にJ2でプレーオフ圏内と素晴らしい結果も予想できなかった。まぁ、20位と22位は当たったけれども、いたたまれない気持ちにしかなりませんので触れません。

さぁプレーオフです。アウェイで熊本との対戦が決定です。引き分けだと勝ち抜けないレギュレーションなので、得点を取りまくって勝つしかありません。何失点しようが攻撃あるのみ。おそらく何が起きても良いようなメンバー構成になると予想しますが、「負けられない試合」だからこその想定外の事象も起きやすい。ここまできたらやるしかありません。お互いに独自のスタイルを持つクラブの九州ダービー。やるかやられるか、悔いのない戦いを期待したい。

2022/10/17

2022年 明治安田生命J2リーグ 第41節 山形戦

【大分 0 - 3 山形】


ご唱和ください!1失点!2失点!3失点でダー!です!おい、どんな猪木イズムだ!!前節のようにスーパーゴールがバカスカ決まる試合もあれば、全然シュートが枠内に飛ばない試合もあるってことです。オウンゴールは枠内に飛んじゃいましたけれども。1万2千人以上を集められた状況で披露することなかったですね・・・

リーグ戦のホーム最終戦はDAZN生観戦。ホームでのプレーオフ開催を夢見て戦う残り2試合のうち1つを落としました。しかし、結果的には今節4位熊本も負け。最終節まで4位の可能性は残ったのでスパッと切り替えですね。負け試合の記憶は延髄蹴りでスパッと切り替え。特にGK吉田舜はメンタルもリカバリが必要そう。我が軍のGKはチャレンジ精神が必要です。もうここまで来たんだ、スパッと切り替えよう。馬鹿になれ(※猪木イズム)

スタメンはワントップが金崎夢生。前節怪我っぽく交代した長沢はベンチ外。プレーオフを見据えて無理させる必要はありません。サムエルもベンチ外。代わりに久々に伊佐にチャンス到来。中川と屋敷も久々のベンチ入り。

対する山形。勝利しなければプレーオフ進出の可能性が潰える状態で九州に乗り込んで来た、もう1つのプレーオフ芸人クラブ。6位の枠を山形、仙台、徳島で争う状態。連戦になっていたここ数週間を経て、ディサロ、國分、山田康太が揃ってシーズンのベストメンバー構成。クラモフスキー監督は4-2-3-1を運用中。前半、試合自体は勝利しかない山形とアグレッシブに戦って面白い内容だった。球際の攻防が激しく、攻守の切り替えも早くて見応えがあった。それ故に過剰なぶつかり合いや、怪我人などで試合が止まることが多く、アディショナルタイムが長めに。そのアディショナルタイム、コーナーキックの流れから失点。更には途中で町田也真人が痛んで野村と交代。残り数試合の状態で最も上手く井上健太を操る男を失うのは大きな損失なので軽傷であることを祈りたい。前半は結果だけは厳しい内容になってしまった。

後半はペレイラと吉田舜の連係ミスで盛大なオウンゴールが決まってしまい、2点のビハインドを追う形に。いやはや盛大な連係ミスであった。もう忘れましょう。ここから怒涛の攻めを見せるも、引いた状態の山形の守備を破り切れず。チャンスメイクは良かったのだけれども、ゴールは遠かった。攻撃を継続出来ていたんだけれども最後は攻め疲れ、吉田舜が足元のボールを奪われて3失点目で終了となりました。はい、忘れましょう。崩された訳じゃなかったけれども自滅した守備陣は残念でしたが、攻撃陣も1得点もできず残念。これがプレーオフじゃなくて良かったね、ってことで切り替えるしかありません。試合の入り方とか、ゲームの進め方とか、プレーオフ出場を確定した状態で隙があったとは思わないんだけれども、負けられない山形が山田康太の位置取りを中心として仕込んできたギャップの作り方にプレスが回避されてボール保持を許した印象。我が軍の左サイドをボンバイエした山田康太。なぜJ2にいるのか謎の選手。

41節の結果、熊本とのプレーオフでの対戦は確定。最終節で決定するのは対戦の場所と、レギュレーション。引き分けでも勝ち抜けとなる上位を目指して最終節、最後までやり切ること。まぁあの、今節も前節も失点が多いことは否定できないチームなので、チャンスを全て決め切る攻撃力を最大の武器として、プレーオフの勝ち上がり方は攻撃あるのみだと思われ、勢いで乗り切る以外になく、戦い方は何位でも変わらんとも思います。ここまで来たらもう、やるっきゃないの精神が大事。セレモニーで急に猪木イズムを披露した下平監督。プレーオフに向けて戦う前から負けること考えるやつがいるかよっていう猪木イズムはちょうど良いかもしれない。琉球戦へ、迷わず行けよ、行けばわかるさプレーオフ。



2022/10/10

2022年 明治安田生命J2リーグ 第40節 横浜FC戦

【横浜FC 2 - 3 大分】
 
 
 
\僕たち!!/\私たちは!!/\プレーオフ芸人です!!/元祖プレーオフ昇格クラブがプレーオフ進出確定!!勝てば自動昇格となる状態の横浜FCの本拠地に乗り込んで制した雨の激闘。大体三ツ沢では雨の激闘です。今年もやはりとんでもない試合でした。これまで長年トリニータの試合を観続けて来ましたが、この日の3ゴールは全てが素晴らしかった・・・(※うっとり)リーグ戦の観戦としては個人的にこれがラストアウェイ。ラスタウェイ。後悔しないように雨でもカメラを気にせず写真を撮りまくりました。


前節長崎戦のブログ、実は試合の前半に3得点した時点で飲酒してしまい、色々と訳の分からないことを書いてしまいました。いつもはね、だいたい飲まずに書くんです。でも九州ダービーで3得点ですよ、あなた。飲むでしょうが。飲んでしまった影響からか実際には長沢が1アシストだったにもかかわらず、井上健太が3アシストとか嘘を書いたり、長崎の加藤聖を井上聖って書いたり、弓場のためにパークプレイスをアロープレイスにしろって書いて弓は英語でボウだろうがアローは矢だと老舗ブロガーに真っ当な突っ込みを入れられたりと、めちゃくちゃな内容だったので改めてお酒を飲みながら書くブログはダメだなと反省です。今日は黒ラベルを飲みながらもしっかり書きます!(※だってしょうがないじゃない)


三ツ沢のゴール裏は青く染まりました。雨の中、この量の青いフラッグをどこからどう用意したのかは謎ですが、有志の努力が感じられる熱量があった。一方で勝てば昇格を決められる状況にしては空席が多かった三ツ沢。前日、6年振りの自動昇格を実現した新潟の3万5千人の観客をDAZNで観ていただけにちょっとイメージと違った。雨の影響だろうか?それにしても3連休の中日だし、満員のポテンシャルはあったはずの試合。我が軍とは毎回名勝負を生み出すのに。あれ?っていう印象でした。まぁ新潟の2万人5千人くらいも今まで6年間どこに隠れていたんだっていう話なんですけれども。

スタメンは予想通りのメンバー。左サイドは増山。ベンチには高木、香川、宇津元、ネット、野村、夢生、サムエル。終盤戦にかけての安心と信頼のメンバー構成。

対する横浜FC。38節に救急搬送されたGKブローダーセンが戦線を離脱中の様子で前節から六反がゴールを守る。四方田監督は現在3バックで我が軍とミラーゲームとなる3-4-2-1を運用中。金髪のマルセロヒアンをワントップにリーグ断トツの得点王、エース小川航基がシャドーに入る。前半戦の対戦時に素足のゴールを決めた山下諒也はベンチスタート。


キャプテン業務に復帰した下田北斗。コイントス後に横浜FCキャプテン長谷川と殴り合いを始めたのでこの試合は荒れる予感がしました(※フロンターレ繋がりでじゃれ合ってるだけです)ここにもきっと2人のドラマはあったはず。


ミラーゲームとなったこの試合、お互いにコンパクトなラインコントロールの中でプレスを掛け合い、パスを繋ぎ、ロングボールで裏を狙い、セカンドボールを拾い合う、とにかく止まらない動き続ける好ゲーム。球際が激しく、濡れたピッチの影響でスピードを出そうとする踏ん張りが効かずに五分のボールでファウル判定が多めになった。なかなか主審と判定基準の折り合いが付かずに荒れ模様となったのは残念でしたが、それを差し引いてもクオリティの高いJ2最高峰の内容だったと思います。良い試合だった。


試合の動きは激しかった。立ち上がり僅か5分、右サイドからの最初のチャンス、最初のクロス。井上健太のえぐらないクロス。もうね、相手チームもえぐられない様にスペース消しますから、それならと浅い位置からのアーリークロスを選択する井上健太。このクロス対応に長沢に引き付けられる横浜DF陣。



長沢に引っ張られたスペースを活かしてクロスに入り込んだのが梅崎。身体をひねってヘディング一閃。またもや右サイドから電光石火の先制点を生んだ。梅崎の素晴らし過ぎる技ありのナイスゴールでした。滞空時間長かったな。めちゃくちゃ上手なヘディングシュート。



ゴール後のわちゃわちゃをですね、写真撮ってたんです。そうすると少し様子がおかしい。なんだか不穏な空気を感じた。



輪が解けて出て来た井上健太、肩が外れていました。千代の富士並みの脱臼癖。これは焦りました、私。先制したものの、開始5分で井上健太を失うことは避けたい。増山の肩外れたサインは何なんだ。

しかし、井上健太は肩をハメて無事復帰。本当に無事なのかどうかは分からんけれども、即時職場復帰で一安心。よくテレビで芸人さんがわちゃわちゃになって、輪が解けたら出川哲朗さんが裸になってるとか、そういうのありますけれども、そんな感じだったので衝撃的でした。梅崎のゴール忘れかけた。心臓に悪い。

22分のシーン。プレスを回避した末に、GKから前線の長沢に入れた正確なボールだったけれども、長沢は収め切れずに倒れてファウルをアピール。残念ながらノーファウル判定で奪われたボールがそのまま前線に入ってカウンター・カウンター状態となって小川航基に決められてしまった。少しだけ足が止まった瞬間があったのでセルフジャッジはダメです。同点に追いつかれてしまった。それでも一進一退の攻防の中、前半終わり際に試合が動いた。下田北斗のFKが直接決まったのだけれども、数分前にほぼ同じ位置で梅崎が蹴ったFKに伏線があった。ほとんど同じ位置、同じ壁の作り方。


梅崎の1回目。この位置とほぼ同じでFKを得た。

2度目の駆け引きの中で、六反は恐らく梅崎が蹴ることを想定していたのか、自身の左側に体重をかけました。意図はよく分からないけれども逆を突かれた様で反応が遅れた。








コースは割と甘かったと感じたのだけれども、六反は触れられず。1度目のフリが効いて2度目の駆け引きで上回った。下田北斗の技ありゴールで再び突き放してリードを奪った。


当然ゴール後にわちゃわちゃするんですけれども、これまた井上健太が肩を外して出て来たらどうしようかと思ってドキドキしたっつうの。過剰な心配で今回は無事でした。一安心で前半をリードして終えられた。

お互いにシーズン通して自分たちのやり方でやり切ってきた両チームなので、小細工は通じない。真正面からお互いの良さをぶつけ合うような試合は後半も継続。

手前のサイドに井上健太が来るとワクワクしちゃいますね。この日も右サイドの作り方は秀逸で、町田也真人、小出、井上健太で決定機を作り出すシーンは素晴らしかった。


しかし、次の得点は横浜FC。最終ラインからのボール回しの中でプレスを回避しきれずにロスト。ショートカウンターを受けて失点。ペレイラの全身で止める根性のシュートブロックも間に合わず。またも小川航基に決められてしまった。


再び同点に追いつかれたトリニータは痛めた感じの長沢を下げてサムエルを投入。その後に疲労の見えた町田と梅崎の両シャドーを下げて夢生と野村を投入して2トップに移行。ターゲットを増やした。


サムエルと夢生が前線で身体を張ってキープを試みるも中々攻撃に移れない時間が増えた。素早い切り替えが繰り返される一進一退の攻防の中、野村の凄まじいゴールが決まった。

ここからです。今日はもう写真ばっかりです。ここからシュートを打つとは思っていなかった。いつも写真を撮りたい気持ちと、試合を観たい気持ちで揺れ動くんですが、この日はもう写真です。リーグ戦最後なので写真にしました。だから撮れました。少し遠い。意外だった。















DFのシュートブロックも間に合わず、六反の両腕も吹っ飛ばしてゴールに突き刺さった、当に弾丸のようなシュートだった。凄まじいゴール。その後のゴール裏へ走った後もエモーショナル。




ゴール裏に飛び込む野村、夢生さんは楽しそうだし、弓場も叫ぶし、ぐちゃぐちゃです。井上健太の肩さえ外さなければ何をやって頂いても構いません。三度横浜FCを突き放すスーパーゴールで勝ち越しに成功。

確かにこのところパフォーマンス的には少し物足りなかった野村。試合後の涙のインタビューで古巣に対しての気持ちとか、チャンスを貰っているのに結果を出せず、試合に出場できない選手達に対する気持ちなどで昂っていた。しかし大一番で10番の仕事で魅せてくれた。濡れた三ツ沢のピッチを知っている男がいたことが勝ち点3を得る要因となった。本当に凄いゴールだった。





この後は荒れ模様。荒れれば荒れるほど時間が稼げる我が軍にとっては好都合。なぜにクレーベが後ろから下田北斗を殴ろうとしているのかは不明。ノーリアクションで何事も無かったように歩く下田北斗も下田北斗である。何かあったんだろうけど。激しい試合だったので主審は難しかったと思いますし、両チームにシーズンの結果が紐づいている試合だったので絶対に負けたくない気持ちのぶつかり合いがそこらじゅうで発生していたので現場にいてもどこを観ていても追いつかなかった。熱い試合でした。ゲームはもうスコア動かずタイムアップ。






スタメンの紹介時に野太い声でブーイングを受けた下平監督。かつて指揮を執ったクラブ相手の勝利は格別だったのではなかろうか。横浜FCには昇格して欲しいけれども、それは今日ではないという言葉が全てだろうと思われます。色々な想いが交錯した熱戦。

この結果で3位の岡山にはまだ逆転自動昇格の可能性が残った。断然有利なのは横浜FCだけれども、残りの2戦で勝ち点を得なければならない。万が一、大逆転が起こるとプレーオフで横浜FCと戦う可能性もあるんでしょうか。ほぼないだろうけれども、ゼロではない。最終節に熊本vs横浜FCが残っているので横浜FCは次節が非常に大事。残り2試合、トリニータとしてはプレーオフのホーム開催に向けてひた走るのみ。

あの頃のプレーオフと違って、勝ち上がってもJ1クラブと戦わなければならないので一筋縄ではいかない。蜘蛛の糸を辿るような話だけれども、上位2枠に入れなかった今、その僅かな光を頼りにまだまだ可能性を追える。これは僥倖以外の何ものでもない。勢いを継続しよう。本当に、リーグ戦終盤の最後の最後まで手に汗握る試合を観続けられることを感謝したい。楽しい。たまらん。