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2024/07/11

2024年 天皇杯 3回戦 川崎戦

【川崎 1 - 3 大分】

ニータンが急に「ゴリゴリオラオラ暴れて勝つ」とか言い出した天皇杯2回戦から早1か月。3回戦です、3回戦。何事も無かったようにニータンは二度と「ゴリゴリオラオラ暴れて勝つ」なんてことをめっきりツイートしなくなった訳ですが、一体何だったんだろうな、あれ、偉い人に怒られたのかな?ニータン。その謎を追うためにも我々は天皇杯ではゴリゴリオラオラ暴れて勝ち続けなければなりません。勝ったからな、あのツイートがあって、勝ったから良いことなんだよ。継続して欲しい。

3バックがベースで守備時5-3-2だったように見受けられたスタメン。YouTubeで日本サッカー協会がライブ配信をしてくれて、全体を俯瞰するような観易い画角で、かつ、益荒男だったので非常に快適に観戦できた天皇杯3回戦。益荒男(※隠語)だったよね、益荒男(※隠語)だったんだよ。無音が心地良かったです。デルラン、安藤、ペレイラの3バック、左サイドハーフが野嶽、右が茂平に弓場、保田、松岡で3枚の中盤、伊佐と鮎川の2トップという布陣だったと思われます。ベンチにはリーグ戦で初ゴールを決めたキムヒョンウを筆頭に、渡邉新太、佐藤、小酒井、藤原、松尾、西川が入った。松尾は久々の角刈りでの戦線復帰。

対する川崎。前年度天皇杯覇者。第1次片野坂体制最終年に準決勝で戦って以来の対戦がノスタルジック。王者の風格があった頃に比べるとパワーダウンした印象。J1で15位とリーグ戦では低迷中。家長、上福元と主力級を半分くらい投入しているのでしょうか?J1はよく分からん。4-3-3か4-2-3-1っぽい感じ。潮流的に保持する方が損をするご時世です。谷口や登里や山根や旗手やレアンドロダミアンが居なくなった今、あの黄金期に比べると個人の能力がパワーダウンしている印象。戦力が足りないのか?それとも鬼木監督の超長期政権の影響なのか?そんな雰囲気を感じてしまったのは私だけだろうか。川崎、なんだかどこかで観たような保持して攻めあぐねニータに見えてしまって苦しかったです。

前半は保田が目立って良かった。余裕があれば松岡のプレーっぷりを振り返りたいんだけれども平日では厳しい。後でゆっくり見直したい。5-3-2で守り倒すトリニータは時折鋭いカウンターを見せる。保持して前進出来る弓場、保田がカウンター時は効いていた印象。スピードのある2トップが囮になれることもあってチャンスメイクに成功。伊佐と鮎川のコンビは良かった。保田のシュートシーンは上福元を褒めるしかありません。左手でしっかり止めているのが凄い。誰が育てたんだ、誰が。こんな凄いプレーをするキーパーを。ビッグセーブですよ。しかしこのシュートシーン、後半の保田の得点の伏線にはなってますね、これ。私には判ります。伏線です。

こっちはシンプルに枠に行かない保田のシュート。最近多い。良い形を作れているんだけれどもなぁ。これで保田のシュートがバンバン枠内に収まるようになると即海外移籍になりそうなので悩ましいんだけれども。保田のコンディションが戻り始めたのは確か。熱くなり過ぎない程度にリラックスしてみようか、どうだ?滝行しないか?滝行。精神を鍛えよう。

基本的に、川崎が保持して我が軍の5バックに対して攻めあぐねてロストし、我が軍がボールを奪取してからは長短のパスを織り交ぜての疑似カウンターを発動する、由緒正しいカタノサッカーVer1.0が繰り広げられていた試合展開。粘り強い守備が良かった。

後半開始からの3人交代は期待よりも心配が上回ってしまう。悪くない出来だったこともあり、もしや怪我か?それとも無理させない手か?亀祭りの本祭に備えてか?心配が勝っちゃいますね。しかし、交代で入った選手は躍動。


先制は起点が良かった。川崎のプレスを無効化する最終ラインからのロングボールを伊佐が競り勝って鮎川が拾う。一度戻したボールを受けた小酒井がワンタッチで即右に展開。良いタイミングで攻め上がった角刈り松尾のシュートに見えたクロスはオウンゴールとなってゴールイン。先制までの流れは完璧だった。松尾の角刈りのままでの復帰は大きい。これがオシャレな髪型に変わったら信頼を失うところでした。俺たちの松尾。角刈り復帰。オウンゴールじゃないよ、あれは角刈りゴールで良いと思います。松尾をフリーにした川崎の左サイドの守備が酷いのを差し引いても良い攻撃でした。


2得点目は保田の伏線回収。またも川崎の左サイド側の守備がアレなんですけれども、突破しました。保田が股抜きっぽく前進して、伊佐が粘って潰れてポストプレー。再び保田が拾って上福元と対峙する訳です。ここで上福元は前半に同じようなシーンで止めてますからね、前半の逆をケアしたんだと思うんですが、あえて同じコースを狙ったのが保田という、しつこいくらいの負けず嫌いな熱い男な訳です。もういいです、滝行要らない。このまま熱い漢でいてください。熱いゴールです、これ。しつこい。だが、それが良い。枠に飛ばしてねじ込みました保田。ナイスゴール。突き放しに成功。



まさかの3得点目はPKでした。こちらも流れが素晴らしい。というか、川崎の守備が心配になるレベル。伊佐が中盤にフォローで降りてきているんだけれども、川崎のプレスがほぼ意味を成していない感じがするのは気のせいだろうか?もはやグダグダの川崎なんだけれども、我が軍のパス回しが素晴らしかったということにしておこう。デルランが鮎川に出した浮き球パスは絶妙でした。絶妙ってことにしておこう。左で作って、最後はやっぱり右サイドでアレです。PK奪取です。最後は右サイドな。3得点に結びついたゴールは全て右からでした。攻撃的な川崎だからこそスペースが出来てしまう、その隙を上手く共通の意識をもって突けたんだと思われます。攻撃は意図があった感じでした。



PKは鮎川がキッチリと決めて3得点。PKを獲得したペレイラでしたが訳あってもう蹴らせてもらえません。決めたのは鮎川でした。川崎相手に3得点。リーグ戦では得点力不足の我が軍が、J1川崎相手に3得点。サッカー分からん。先制して、川崎が前がかりになったからこその疑似カウンターだったけれども久々に攻撃が形になって面白かった。粘り強い守備と保持からの攻撃にバリエーションが増えた印象。3バックでサイドの要員が怪我から復帰しているものの、強度を求められるので早め早めの交代で強度を保ちながら粘り強く戦うスタイルが出来始めています。亀祭りに向けてカメナチオ復活の狼煙だろうか?1失点したような気もするのだけれども、忘れて良いと思います。平日に失点まで振り返る余力は無いです。ということで、天皇杯3回戦、無事突破となりました。3年前に川崎に勝利して決勝進出したことにあやかって勝ち残りたいですね。そして出来れば決勝で浦和にリベンジをしたいのですが、なぜか浦和が天皇杯には出場していない模様なので非常に残念。理由は深追いせずに、そっとしておきましょう。


さぁ、亀祭りの前夜祭としては申し分ない連勝となりました。今日のこの試合を清水の秋葉監督が分析してどのように5バックを攻略しようとしてくるのか。そして我が軍は対清水として予想外の戦術を用意するのか?スタメンをどうするのか、非常に楽しみになってきました。亀祭り、湧き上がるのか、血祭りに終わるのか。刮目せよ。


2021/12/13

2021年 天皇杯準決勝 川崎戦

【川崎1 - 1 大分(PK 4 - 5)】


とんでもない試合を生観戦してきました!伝説に残るような1戦となった2021年天皇杯準決勝。Jリーグ史上最強と謳われる王者川崎を相手に、J2に降格が決まっているトリニータが如何にしてこの結果を導き出したのか。見どころが多すぎて全部書けないくらいの情報量。とにかく良い試合だった。両軍が褒め称えられるべき素晴らしい試合。この試合を観に行った人、孫の代まで自慢して良い。戦術的にもストーリーとしても面白かった!今シーズンのベストゲーム。リーグ戦の反則ポイントがダントツで少ない川崎と2位のトリニータの試合は純度100%で濃かった。



まずはこれまで各方面で辛抱して来た観客動員の上限が、試験的という条件付きではありますが遂に、遂に、撤廃となりました。いやー、長かったですねぇ・・・。まだ試験的とは言え、ようやく通常のスタジアムの風景を取り戻すことが出来ました。真面目に声を出さずに応援を続けた全サポーターが報われる日が来ました。この試合もまだ声は出せませんでしたが、最後の最後、展開的にどちらのサポーターからも声が出てしまっていたけども。




とにかく大きな前進です。これまでJリーグが中心となって計画して来た最後の成果をJFA、日本サッカー協会側の、田嶋会長の手柄に取られたような気もしなくもないのだけれども、これで感染が広がらなければ来年のJリーグは通常イベントとして元に戻せるのではないでしょうか。本当に大きな一歩になると思います。田嶋会長のことは好きになれませんが、やはりスタジアムは満員の方が良い。この久々の条件が試合に対する熱を帯びさせる要素の一つになったことは間違い無かった。




既婚者と未婚者。カブが結婚するなんて予想外過ぎるストーリーを作り出した川崎の広報は相変わらず頭がおかしい(※誉め言葉)。この日は12月12日、我が軍が誇る癒し系マスコットニータンの誕生日であった。残念ながら本体をスタジアムには連れて来れませんでしたが、巨大なぬいぐるみを持参したがる性癖の人が本日も率先して身代わりニータンを連れて来て穴埋め。ニータン永遠の5歳。誕生日おめでとう。


リーグ戦とは違い、勝たなければならない一発勝負のトーナメント。負けない試合さえすればPK戦にまで持ち込めるためジャイアントキリングと呼ばれる番狂わせが発生しやすい。トリニータとしては守備ブロックを形成して我慢に我慢を重ねる対策をするのが王道だけれども、リーグ戦での川崎戦ではいずれも辛抱できずに失点して屈している。守り切るには策が必要なはずで、この対川崎戦の策をどのように準備するのか、大変楽しみにしていたのでありますが予想の上を行きました。



スタメンが発表された時点では並びは分からず。まずはこれまで積み重ねてきた3-4-2-1をベースに考えるじゃないですか、普通は。この体制の集大成として臨んでいる一戦で、自分たちの形をまずは考えるはず。しかし、リーグ戦ではけちょんけちょんで手も足も出せなかったので天皇杯準決勝では奇襲に出た。試合開始直後に判明した並びは4バック。中盤がダイヤモンド気味だけれども、4-4-2というよりは4-3-3に近い形で川崎に対してミラーゲームに近い形に持ち込むような並びになっていた。完全なミラーじゃないけれども、近い形。ペレイラとエンリケの2CBに左に三竿、右に小出を配し、アンカーに小林裕紀、その左右に内側に絞り気味で町田と渡邉新太が陣取り、トップ下に下田で小林成豪と伊佐のツートップという形で守備体形を作った。6年間の片野坂体制で初の陣容な気が。ここに来て勝利のために新しい策を準備してくる監督コーチ陣。J3から這い上がった漢達の最後の仕上げ仕事だった訳です!この陣容にはプレスでハメてショートカウンターという意図と、もうひとつの川崎側の事情を、唯一突破できる穴を作るための執拗な攻撃の意図があったように感じた。良い所と悪い所がある戦術をギリギリ運用し切っての戦いであった。

対する王者川崎のメンバー。我が軍はシーズン開始前に主力が流出したのが降格の要因だと言われていますが、川崎も主力をシーズン中に海外のクラブにバカスカ引き抜かれている。それでも優勝出来るんだから主力が抜けたことを言い訳には出来ません。選手層が違っていてもだ!言い訳すんな!川崎はその上でジェジエウが35節鳥栖戦で大怪我を負ってしまい帰国中。リーグ戦で相まみえた時は攻撃という攻撃をジェジエウに滅せられたトリニータにとって、代わりに入った28番山村が相手であればワンチャンあるんじゃないのか大作戦。というか、それ以外にリーグ戦で28失点しかしていない強固な川崎の守備を破る策が思いつかない、消去法的な攻撃策。実際山村は穴どころか逆手にとって得点を狙うくらいの出来だったので普通以上の守備強度は保っていた。川崎の守備を破るには体力尽して何度も叩いて割るしかない。今シーズンを制覇した鉄壁の4-3-3。頂点にはめちゃくちゃ守備を頑張る得点王レアンドロダミアン。2021Jリーグベストイレブンだらけのスタメンと対峙。





最初の見どころは奇襲となった試合の入り。川崎が混乱するほどではなかったにしろ、プレスはハマり、上々の滑り出しとなった。最初から引いて守るでは耐えられないからこそ選んだ攻撃的な手でありながら、ペレイラとエンリケ二人がかりでレアンドロダミアンを封殺する必要がある守備のリスクも負わなければならなかった。それでも抑えられない決定機には高木が立ちはだかった。トリニータの攻撃は小林成豪が山村に積極的に1対1を仕掛け続ける、対山村1点突破。しかし山村は決して穴では無いのよ。しっかりとした対応を続けられてしまった。理想は早い時間の先制だっただろうけれども、川崎が見せた柔軟性というか、戦術に対する対応力みたいなものの凄みも見せつけられて15分を過ぎたあたりでプレスに対するポジショニングを修正された感じであった。プレスが剥がされるようになるまで時間はかからなかった。しかしこの15分が重要であった。全員が元気な状態の前半を無失点で凌げたことが大きかった。相変わらず自由過ぎるポジショニングの家長からボールが奪えない。厄介な男すぎる。


後半もペレイラとエンリケで何とか川崎の攻撃を凌ぎ続けた。先に動いたのは川崎。怪我上がりの大島には無理をさせず、マルシーニョを交代投入。トリニータも前線から異常なプレスを続けた伊佐と小林成豪に限界が来たため、松本怜と井上健太を投入。ここが戦術2つ目の見どころ、スピードでひっくり返す策。これは予想出来ていました。最前線に井上健太を投入して「戦術:井上健太」は使うだろうと。Jリーグ屈指の俊足を誇りながら結果を出せなかったのでまだあまり知られていない井上健太はワンチャンあると。実際、チョンソンリョンからボールを奪って下田に繋げた場面は狙いがハマった。ただ、前がかりになりっぱなしになった川崎に裏のスペースはあれども、即時奪還の寄せが速すぎて井上健太を活かせるような正確なボールを出せる場面が少なかった。80分過ぎ、レアンドロダミアンと旗手が下がり、小林悠と知念が交代で入った。レアンドロダミアンに得点を許さなかった2センターバックと高木はこの時点で賞賛に値する。もうダメかと思ったピンチが何度もあったけれども、好セーブでピンチを救い続けてくれた高木が今日は凄すぎた。獅子奮迅の活躍でした。90分を無失点で終えた。今シーズン、等々力競技場ではリーグ戦で勝てたチームはいない。2敗しかしていない川崎は福岡と鳥栖で負けている。本拠地で川崎を倒せたチームは無いのだ。その相手に90分で無失点はほぼ勝利に値する。しかしこれは天皇杯。延長戦へと入って、「もしかすると」という雰囲気はスタジアムに出始めた。打っても打っても今日は入らない、そんな雰囲気になりつつあった。



アクシデントは延長前半、ここまで完璧な守備を遂行してくれていたペレイラが痛んで坂と負傷交代。守備の要を失ってしまった。延長後半に入ってから、何が起きてもおかしくないPK戦だけは避けたい川崎。勝負に出た鬼木監督、3枚替えを敢行。家長、橘田、脇坂を下げて小塚、遠野、塚川を投入。この交代が当たる。右サイド裏を抜けた小塚が必死でクロスを送ると小林悠に押し込まれて遂に失点。ここまで耐えに耐えた守備陣が遂に破られて万事休す。小塚さん、そんなに必死にアシストするタイプじゃなかったと思うのだけれども、川崎だと120%でプレーしないと出場できないらしい。我が軍でも120%でやって欲しかったです。卒業生の素晴らしいアシストであった。


川崎相手に延長後半に先制されてしまい、さすがにもう厳しいと思っていましたよ、私も。しかし、我が軍は3つ目の戦術、羽田をセンターバックに入れてエンリケを最前線に送り出してのパワープレーという最後の手段を準備していました。これまでパワープレーが形になったことはほとんど無かったけれども、この瞬間は遠野が痛んでピッチ外に出ており川崎は10人となっていた。右サイドでスローインから時間を作れたトリニータ。フリーで下田が受けるとクロス一閃。最前線でFWに転職したばかりのエンリケのヘディングにドンピシャ。この時、エンリケについていたマークは28番の山村。前半から何度も叩き続けた1点突破が結実。前半から仕掛けに仕掛けて疲弊させて、攻撃陣全員の蓄積、120分を過ぎてやっと攻略できた。山村、決して穴じゃありません。川崎からの卒業生、下田のクロスが素晴らしかった。お互いの古巣相手にアシストした元所属選手達の巡り合わせ。





延長後半に試合を振り出しに戻す劇的ゴール。これで王者川崎をPK戦に引き摺り出すことに成功。失うものは何もない我が軍、大当たりのGK高木。行ける雰囲気は出来た。


シーズンスローガンにふさわしい一致団結っぷりだったPK前の円陣。スローガンだけは間違わない大分FC。PK戦は高木には不安は無いものの、キッカーには不安だらけ。それは川崎も同じで、交代枠を使い切る激闘の末のPK戦なので頼りになる主力は不在。お互いにその中でメンバーに託す。 珍しくゴール裏を煽る監督であった。





1本目、先行トリニータは下田が決める。川崎は知念が決める。 

2本目、長沢がポストに当てて外してしまう大ピンチ。山村のキックは高木が止める。 

3本目、松本怜が左上に決める。ドキッとさせるベテランめ。川崎は小塚が決めた。 

4本目、エンリケが決める。塚川がポストに当ててトリニータ先行。 

5本目、決めれば勝利のプレッシャー。置きにいった小林裕紀のキックはソンリョンに止められた。小林悠は決めてサドンデスへ。小林対決でした。 

6本目、三竿が決める。川崎キャプテン谷口も決める。 

7本目、大エース町田也真人が当然の如く決める。大エースだからな。川崎は日本代表山根のキックを高木が右手で止める。キーパーの動きを観てから逆を蹴ったはずの山根、真ん中に蹴ってしまった。この試合、高木の右手には神が宿っていた。全員が駆け寄るも勝利したことに気付いていない高木。PK戦のルールを忘れるキーパーなんかいるのか。集中してゾーンに入り過ぎていた模様。VARチェックを経てゴール認定。大分トリニータ、初めての天皇杯決勝に進出。













10回戦ったら9回以上は負けそうな川崎相手に一発勝負で何度も追い込まれながら跳ね返した試合でした。土俵際まで追い込まれながらうっちゃった。プロ選手の中でも天皇杯の決勝でプレーできる人はほんの一握り。遂に夢の舞台に辿り着いてしまった。






今年の天皇杯は組み合わせからして、天皇杯側から近づいて来ているくらいの巡り合わせを感じていた。夢の国立競技場、天皇杯決勝。クラブ創設から20年以上を経て、初めての舞台。これは行くしかありません。色々な理由を付けて行かない言い訳を作り出して自分を納得させて、次の20年後のチャンスまで後悔するよりも行くしかありません。あなたの職場は、家族は、あなたが1日居ないだけで崩壊しません。崩壊したとしても気にするな。行くぞ国立。チケットが無いとか移動手段が無いとか気にするな。東京に向かえ、何とかなる。120分以上の戦いでペレイラも怪我をし、井上健太も負傷していてチームは満身創痍だけれども大丈夫、高木とエンリケと下田と町田と伊佐が元気なら何とかなる。リーチ一発国立無敗。俺たちはもう勝っている!



2021/08/10

2021年 明治安田生命J1リーグ 第23節 川崎戦

【大分 0 - 2 川崎】


現実逃避にうってつけであったオリンピックTV観戦期間が終了してJリーグも再開。ホームで無敗の川崎を迎えるという現実に向き合わなければなりません。オリンピック楽しかったなぁ・・・生で観たかったんですが、東京に居ながら全くオリンピックの存在感を感じられることが微塵も無いままに終わってしまいました。この中断期間に大分FCは追加で戦力の入れ替えを敢行。



鹿児島から野嶽惇也という、夏侯惇的な漢字変換が難しそうなMFと神戸から東福岡のクリロナと呼ばれていたらしい増山朝陽を獲得。新しい選手が獲得出来ているという点においては色々と生きている感じはします。死んでいない、それだけは伝わってきます。新加入の代わりに福森を北九州に、髙澤を新潟に期限付きで放流。戦力の入れ替えが進み、メンバー選考はより熾烈な争いが勃発しているのではなかろうか。


この日のスタメン、並びはいつもの形で右CBに坂が戻って来た。ボランチは長谷川と小林裕紀というコンビ。右サイドに井上健太、左サイドに香川、シャドーに渡邉新太と野村、ワントップに長沢というメンバー。ベンチには上夷、下田、町田、梅崎、増山、呉屋と新戦力も3人が入る状況。


対する川崎。リーグ戦無敗という圧倒的な戦績を継続しているJリーグ史上最強の状態。前年の昭和電工ドームでの試合で我が軍に負けたのが最後の負け。以来勝ち続けているという恐ろしい強さ。オリンピックに出場した三笘や旗手はさすがに帯同せず、田中碧は既に海外移籍済み。三笘も海外移籍の噂があり、オリンピックで海外との差を痛感したであろうこともあって、海外移籍が加速していくと推測される。その割に補強が無い川崎。元々の戦力は厚かったが、ACLも戦っておりどこかで選手の離脱は起きるはず。負け知らずの足元で少しずつチーム形を変えざるを得ない状態になっていくのではなかろうか。ベンチには丹野、小塚、知念と過去に所属していた選手が多く入った。


この日はジェイリースサンクスデー。底値でジェイリースの株を少し購入できた私にとって、その後業績好調で値上がりを続けてくれた株価のおかげで毎日がジェイリースサンクスデー状態。さらに株主優待のポイント制ギフトセットではトリニータ応援グッズも選択できるという至れり尽くせり状態。資産は増える、配当金も復活、トリニータグッズまでもらえるという一挙3得。上がった株価はいつか下がるものですが、暴落する日までサンクスデー継続です。


試合はもう手も足も出ず。いや、手も足も出たけれども後半の15分間くらいだけでした。4-3-3で強烈なボールホルダーとなる家長が自由過ぎるポジショニングをする特異な川崎に対してボールを奪うことが出来ず、保持しても前線ではすぐに奪還され、効果的な攻撃が構築できない時間帯が長く続いた。準備して来た守備体形はある程度は機能したかもしれないけれども、ジェジエウというこれまた強烈な強さと速さを誇るDFにことごとく攻撃のチャンスが潰されてシュート2本、コーナーキック1本で終わるという屈辱的な差を目の当たりにした試合となりました。1失点目はレアンドロダミアンのシュート。1本のパスでダミアンがいる前線に供給された形だったのでシュートは防ぎたかった。2失点目は最終ラインのパスミスが目立つようになってから。前線の選手を入れ替えて、ハマり始めた攻撃を継続しようとしていた矢先に川崎もフレッシュな選手をいれて形を変えて来た。疲労もあってか精度急落。前線にボールを配給できなくなってしまった。後半途中までが唯一の見どころある試合となってしまいました。無敗の川崎にねじ伏せられて完敗となりました。


他の残留争いクラブは勝ち点を積み増し、我が軍は川崎相手に積み上げられず、さらに次の試合は2位マリノスを相手にするという苦しい日程が継続。もうほぼ全てのチームが格上なので、相手が1位だろうが、2位だろうが18位だろうが関係なくチャレンジせねばなりません。次節も厳しいだろうけれども踏ん張って欲しい。ノーサンクスデーに終止符を打て。


2021/04/04

2021年 明治安田生命J1リーグ 第7節 川崎戦

【川崎 2 - 0 大分】


あのー、全く忘れていたことが1つありまして。このブログを開始してから前回の更新が1000回目の節目だったんですよ。完全に忘れていまして、えぇ。これが1001回目の更新です。1000回更新は自分でもドン引きで、修験者ならば第三の眼が開眼しても良い頃合いなのですが、逆にサッカーが分からなくなる一方なので修行は続きます。何か特別企画をやろうと考えていたのだけれども、何も準備することもなく過ぎてしまった。やらかした。そんなことはさておき、王者川崎は強かった。この1週間、どうすれば川崎に勝てるのか妄想に妄想を重ねましたが、答えが出ぬままに等々力陸上競技場へ。チケットの入手は諦めかけていたのですが、リセールという便利な仕組みがあり、たまたまリセールされていたメインスタンドのチケットと巡り会って駆け落ちしてきました。大枚叩いた。なかなか行く機会の無かった改修されて以降のメインスタンドに初潜入してひっそりと観戦。





椅子そのものにクッションが付いている座席が整備されていて快適でした。色々な種類の座席もあり、設備充実。バックスタンドとゴール裏との乖離が激しいスタジアム。


フロン太くんは念入りに準備体操していたので、内臓の老齢化が垣間見えました。特に股関節に不安がある模様。


株です。カブレラの株野郎。改めて真正面から見ると、気持ち悪い。


 気持ち悪さの根源は、きっと人間の顔の部分が、葉のね、葉の部分に顔があるんだろうなってことを想像してこの株野郎を見てしまうことが要因だと思われる。人間の顔を想像すると途端にダメだ。1度でも人間の顔を想像すると途端に拒否感が出て来るカブレラ。


この二人は付き合っています。


帝国の皆さん。


スタメン発表時は3バックだろうと推測していましたが、なんと開幕戦以来の4バック。川崎戦に色々と仕込んできたトリニータ。


Jリーグ公式情報だと4-2-3-1扱いでしたが、前半は4-4-2に見えました。長沢と町田の凸凹ツートップに、左が渡邉新太で右が井上健太。ボランチは小林裕紀と古巣対戦に燃える下田北斗。左サイドバックに福森、右に松本怜。センターバックが羽田と三竿という並び。この並び、右サイドに井上健太と松本怜が同時に縦の関係で共演できるパターンとなるのは面白いと思った。1週間の妄想の中にこのパターンは全く出て来なかった。なぜ右にスピードある二人を縦に置いたのか。


日本代表がゴロゴロいる川崎の先発、4-3-3の3トップの左に三笘。この三笘の対応と、怪我で離脱していた左サイドバックの登里が不在の間、本来攻撃的な選手の旗手が代役であった。この旗手の裏を対面する井上・松本で狙っていたと推測するのだけれども、登里が復帰してしまったので当てが外れた部分もあったかもしれない。三笘のドリブル対策として守備的には一定の効果はあったように思われる。しかしですね、レアンドロダミアンがいて、右には家長がいて、旗手やら山根やらが湧いて出て来るこの川崎攻撃陣を止められるクラブはJリーグにはほぼ無い無双状態。名古屋から加入のシミッチをアンカーに縦パスもどんどん出てくる。三笘だけじゃないボリュームなので守備陣は激務に追われた。羽田はレアンドロダミアンと対峙して張り合えていた。


両軍のGKが両軍に在籍経験があるという不思議な組み合わせに。チョンソンリョンの怪我で巡って来た不思議な縁でトリニータ在籍経験のある丹野が先発の川崎と川崎在籍経験のある高木・ポープの両名がスタメンとベンチメンバーというトリニータ。


いつもの5-4守備ブロックよりも対川崎として守り易い4バックとなったであろうこの試合、結果が出なかったので残念ながら大成功ではないけれども、失敗かと言われると途中までは奮戦していたので失敗とも言い切れず。個人的には新戦術を観たかったし、川崎のプレスの速さと、なんとかプレスを回避して前進しようとするトリニータの息を抜けない攻防が激しく、見応えある試合ではあった。12分の場面にこの日の狙いが凝縮されていたように思える。


井上・松本のスピードを活かしてクロス、長沢が決めるという各々の個性を活かせる場面を狙っていて、そのために色々な準備をしていることが垣間見えた。攻撃も守備も色んな工夫をしてきたけれども、川崎のスピードがその全てを上回った試合だったと思います。プレースピードが全部速い。川崎速すぎ。走行距離はトリニータが多く、スプリント回数は川崎の方が多い。1失点目はセットプレーから。跳ね返りを三笘に詰められて先制点を奪われてしまう。


1点を追うトリニータは後半開始から松本怜を右CBとした3バックにするという妄想の斜め上を行く選択に出て、5-4ブロックでの守備をしつつ1点を伺う展開に。後半の3バックでも最初は良かったけれども、川崎もリードしてからメリハリをつけながら試合進める形に落ち着いたので最初から3バックの方が良かったじゃん!とも思えない。どっちが最適解だったのかは分からん。修験者の道は厳しい。時間を使いながらワンチャンスを伺う展開を継続出来ていたけれども、しかし残念ながら2失点目をビルドアップのミスを掻っ攫われて三笘に献上。三笘デーでした。その後、選手交代で攻撃陣をリフレッシュさせるも川崎CBジェジエウが強すぎて決定機は作り出せず、結果としてはリーグ戦3連敗。ジェジエウ強すぎ。


DAZNで的確な戦術分析を即時に言語化できる岩政先生がこの評価だったので頑張っていたけれども今後に期待ってことで良いのではなかろうか。特に4バックは完成度の向上と個性の融合が見受けられて希望を感じた。これからブラジル人が加わった時に強度が増すと化けるかもしれない。




ビルドアップのミスは減らさなきゃいけないけれども、順位表のボトムハーフのクラブに負けないチーム作りに繋がっていくのではなかろうか。昨シーズンより川崎の進化の方が先を行った。上位クラブに対してはあわよくば勝ち点を積み重ねる戦いを続けるしかない。水曜日に神戸、来週名古屋とはそんな戦いになりそう。前半戦の正念場はこの連戦の先にある。踏ん張りどころが続きます。