2023/07/30

2023年 明治安田生命J2リーグ 第28節 山形戦

【大分 0 - 1 山形】
 

優勝に5万円賭けてるんです。1試合消化の少ない首位町田と12ポイント差は流石にもう厳しい。来年のロイヤルシートシーズンパス購入の夢は儚く消えそうです。つらい。毎週どんどん辛い。今回はアウェイで平日昼間に試合を開催しやがった上に5失点もさせられた憎き山形をホームに迎えて、なるべく嫌がらせをしてやりたかったのに返り討ちに合ったので更に辛い。シーズンダブルを食らってリベンジ果たせず。


怪我人が戻って即スタメン。それもどうかと思うのだけれども、しかしまぁひとまず負傷から癒えたばかりのメンバーが帰ってきてくれました。4バックの左サイドに高畑、ベンチには宇津元と香川が無事帰還。4-1-2-3か4-2-1-3なのか、中盤の野村・中川・保田が運動量多くローテーションするので分かりにくかったけれども、4-3-3ってことで大丈夫です。試合後の保田の証言からすると野村とのダブルボランチだったらしい。前節得点した松尾がスタメンを奪還。しがみつけ松尾。



対する山形、クラモフスキー監督が解任されて渡邉晋コーチが昇格して新監督に就任。クラモフスキー山形と戦いたかった。4-2-1-3を運用中。山形強化部はJ2で干されている若手に声を掛けるのが上手な模様。町田から高江を、長崎から宮城天をシーズン中に補強。特に宮城天はトリニータとの試合でレッドカードをもらって以降、信頼を失って試合から遠ざかっていたらしいのでこの試合は宮城天のリベンジでもあった。こちらもリベンジならずだったけれども。リベンジ不発試合ってことです。せっかくのドラマがあったのに成立せずですよ、書き辛いですよ。



ニータンプロデュースのドリンクと聞いてスッポンの生き血くらいしか思い浮かばなかったんだけれども、ただのメロンクリームソーダの模様です。スッポンの生き血を飲みたい人は騙されないように。(※そんな人いない)



試合はですね、DAZNで生観戦したのですが前半の内容が良かったとは思うのだけれども、試合の攻防というか、なんというか、ちょうど観たいポイントがよく分からなかったんですよね。DAZNを見ても分からない。山形が最終ラインでボールを保持している映像が映っているのだけれども、山形が前線にボールを供給すると、悉くトリニータの守備網に引っかかって奪い返しに成功。どういう守備体形で守っていたのか、ポジショニングが分かりません。これまでにない守備の仕方のような気もして、整理整頓された守備戦術があったような気がする。たぶん、見えないから何とも言えないんだけど。前半は山形の攻撃が形にならなさ過ぎて、山形側がよろしくないのかと疑ってしまうレベルであった。「見えなかった」という事実から考察するに、最終ラインが深かったということでもあるので、プレスのラインを下げた守備がハマった、ということなのであろう。たぶん。



トリニータの攻撃は長いボールの比率が若干減った印象。若干だけ。バランスは改善されたけど、まだ蹴る比率の方が高めになってしまった。ただ、山形のプレスを引き込んでから1枚は剥がし、フリーの状態で蹴れることが多かったからか、ワントップのサムエルに正確なボールを供給出来、サムエルがこの日は特別に頑張っていて体を張って起点になれた。この起点から藤本&高畑の左サイドコンビネーション攻撃が多発。松尾も右から中に入って来ていたし、クロスの精度さえあればという場面を多く作れた。先に1点でも決めておけば・・・・、という試合でした。特に左サイドの山形DF陣にイエローカードも出させておけたのでね、左サイドから試合を決められると思ったのだけれども・・・。



ハーフタイムの監督のコメントには最終ラインのコントロールに言及があるので、やはりいつもより深めのラインコントロールだったのかもしれない。後半、そのラインコントロールに対して山形が横パスを増やして縦の意識から横の意識に修正。狙っていた背後のスペースが無くて攻めあぐねた山形はテンポの速いパスでトリニータ守備陣に横移動スライドを多くさせることによって時間を作ることが出来ていた。それでも一進一退の攻防が続いたのだけれども、両チームゴールを割れず。


最後は途中から出場したイサカゼインが何故かフリーでクロスを放ち、卒業生後藤優介にヘディングでゴールを奪われて万事休す。そのままタイムアップとなってしまった。この試合、内容が良かっただけに評価が難しいのだけれどもホームで負けたのでね、ダメはダメですね。山形対策は素晴らしかったのだけれども、結果が付いてきませんでした。それでも、デルランや安藤がゴール前まで駆け上がったり、躍動している保田など、観ていて応援したくなる内容ではありました。散々な7月になってしまったけれども、連敗脱出のためにゴールを奪って欲しい。これ以上の連敗は許されない。踏ん張りどころが続くトリニータです。




2023/07/23

2023年 明治安田生命J2リーグ 第27節 いわき戦

【大分 1 - 2 いわき】


いわきに2失点。1得点しか奪えずホームで撃沈。せっかくジェフが町田を倒す偉業を達成したのに首位との差を詰められず、5万円の賭け金が再び輝き出す大チャンスだったのに!!くやしい!前節、熊本戦と同様の戦術で真っ向から挑む形になって、いわきのフィジカルで徐々に圧されるという逆効果。シーズン前半戦でいわきに対してどうやって勝ったのか忘れたのかって話です。対策をしているのかしていないのかやっぱりよく分からなくなりました。内容としてはいわき側のトリニータ対策が上回った結果。ミスが多過ぎた印象も。自滅に近い。


前節熊本戦の流れからこの試合のメンバー&戦術が選択された様子。3枚で回す熊本に対しての4-3-3だと思っていたけれども、4バックを運用しているいわきに対しても同じ戦術だったのがよく分からない。シーズン前半戦は保持するいわきに対してハイプレスで3点目を奪い切ったのでサムエルへのロングボールをベースにした攻撃を継続したことが逆効果だった。結果を出した試合の流れがあるのは分かるんだけど、対いわきで効果的だったのかどうか?


怪我が心配された野村は無事にスタメンに選ばれていたけれども、後半途中で交代90分は無理だったんじゃなかろうか。試合に出れる状態まで回復出来たことは大変喜ばしかった。次節は弓場が累積警告で出場停止。野嶽をサイドバックで使っている場合じゃなくなりました・・・・。選手層ピンチ。



対するいわき。これまで4-1-4-1で運用しつつ、監督交代後負け無しの状態で巻き返しを図っている際中。J3チャンピオンチームが監督を交代するのは異例。この試合は初の3バックで裏をかいたトリニータ対策。3-4-1-2の並びで2トップで最前線にプレスをかけながら、トップ下がアンカーを消してパスコースを分断するつもりだったらしいのだけれども、残念ながら我が軍は4バック対策をしていたし、逆に熊本との対戦時の戦術そのままで戦えてしまったが故に、なんだかもうチグハグな前半になってしまいました。蹴り合い競り合いミスの多い試合。



クラウドファンディングをまた始めた直後の試合で負け申した。よろしくないタイミングです。デルランが頭をピンクに染めたが故に、カプリコのキャラ、カプすけも来場。染めてみるもんです。口が動かせるとTwitter界隈が騒然としていましたが、口を動かすタイミングでは何故か右腕が全く動かなくなります。謎です。来場者はお祭りの影響か6千人と激減。よろしくないタイミングでした。


試合は両軍共にプレスがかかっているのかかかっていないのか、非常にわかりづらい展開でした。サムエル目掛けて蹴ってしまうことが多く、肉弾戦に。この肉弾戦に持ち込んでしまったが故に、少しずつダメージが蓄積していったような印象。倒れて痛む場面が多かった。あとは連携面でミスが多いというか、人と人の実戦での関係性が少しずつ変わっているためパスがズレたり合わなかったりという場面が多かった。前半は凌いで建て直し・・・・出来るはずであったギリギリの前半終了間際、セットプレーからの流れでゴールを割られてしまった。試合が難しくなってしまった。



後半すぐに選手交代かなと思いきや、動きは無かった。筋肉には筋肉を。筋肉で負ける訳にはいかない下平監督。もしかするとフィジカルスタンダードを変えるいわきの監督に一番合うんじゃなかろうか。将来ありそう。56分に野村を下げて池田に、中川を下げて鮎川にするも、2分後にいわきに追加点を許すという展開。下平監督、前節は交代も当たったけれども今節は踏んだり蹴ったり。64分に藤本から松尾、サムエルから伊佐に交代。状況は好転せず、いわきの守備を崩すには至らないまま迎えた84分。これまでの積み重ねはなんだったんだっていうくらいのパワープレー連発の中、ペナルティエリア内に落ちたボールを松尾が追いかけて押し込むことに成功。スタメンを奪われましたがしっかりアピール。しがみつけ松尾。しかし、反撃もここまででした。惜しいシーンもあったけれども精度不足。精度不足でした。


なかなかうまくいかない中で、この日素晴らしかったのは保田。後半は特に逆ギレしているんじゃなかろうかくらい躍動。コーナーキックのキッカーとしても精度が素晴らしかったし、諦めない心が溢れ出して止まらないくらいのプレーっぷりでした。若手素晴らしい。


さすがに下平監督も試合後のインタビューでショックを受けていたっぽい雰囲気でした。選手層もまだ戻らないし、この日は采配がハズレまくったし、そりゃショックでしょうし、相手が想定と違う戦い方をしてきたのに、あれだけ自主性を謳っておきながら対応できるチーム作りも出来ていないし、かなりショッキングな敗戦となってしまいました。何度も何度も建て直し建て直しですが、夏の暑さの中でトランジションとポゼッションが曖昧になってなかろうか。次節は5-0で負けた山形戦。課題の対策が出来る首脳陣なのかどうか、評価が問われる一戦になりそうです。やり返せるか。



2023/07/17

2023年 明治安田生命J2リーグ 第26節 熊本戦

【熊本 1 - 3 大分】


逆転ゴールが入ってくれて、きもちくしてくれて、本当にほんとにありがとう。ということで、しばらく勝てなさ過ぎて鮮度的にはほぼ腐らせてしまったネタをやっと消化できました。広末は悪くない。勝てなかったトリニータが悪い。ということで大逆転勝利、大逆転勝利でした。


30℃を超える気温、飲水タイムも導入と厳しいコンディションでの試合となりました。怪我人やら出場停止やらでやりくりが大変な大分トリニータ。野嶽を左サイドバックにして4バックに戻る。野村と保田をボランチにして中川をトップ下に、サムエル、松尾、藤本を3トップにした4-3-3っぽい並び。選手層のカバーというよりは熊本対策の色合いが濃いと感じました。ベンチには久々に刀根が、少し髭が減った感じの夏模様の刀根が入りました。新戦力鮎川もベンチスタート。



対する「大分だけには負けられない」でおなじみの熊本。逆に言うと他のチームに負けるのはしょうがない、という割り切った哲学の模様。昨年の主力が流失した割には中位に踏みとどまって健闘中。大木監督が継続して3-3-1-3を運用中。我が軍は早々に敗退した天皇杯も含めて連戦になっており、コンディション的には我が軍有利。昨年のプレーオフで熊本のスタジアムに行きましたが、空港からのアクセスはイライラしたので都内からは移動する気になれず、DAZN観戦。



亀馬ダービーです。熊じゃありません。馬です。昨年のプレーオフは1万3千人以上入りましたが、この日も1万人を超えるサポーターが集まった。トリニータは最終ラインが3枚でボールを回す熊本に対して3トップをマンツーマンで当てて、熊本の背骨であるアンカー上村とトップ下の平川を中川と野村・保田のボランチでカバーしていた印象。熊本にボールを持たせてなるべく高い位置でプレスで引っ掛ける、守備からの攻撃を主体とした熊本対策が落とし込まれていたような気がする。熊本も守備時はマンツーマン気味でボールが回し辛いので、一気にロングボールをサムエルに供給して起点を作ってから攻めるという雰囲気。ただ、トリニータは守備時に完全にマンツーマンでもなかったような印象だし、熊本の守備側のマンツーマンなのか、何なのか、どれほどの効果があったのかは微妙なところだけれども、結局のところは1対1のデュエルで勝ちゃいいんです。2巡目だし、スタイルは不変の熊本だしで、ちゃんとした対策をした、という事実が重要です。対戦チームに合わせた対策。セットプレーからの失点はあったものの、流れの中からは失点しなかったので良かったんじゃなかろうか。



先にコーナーキックから熊本DF黒木にダイレクトシュートを打たれてしまって失点してしまったのだけれども、その後すぐに左サイドのスペースを攻略して同点に追いつけたことが大きかった。スペースがあったら走り込んでしまう症候群の野嶽が素晴らしかった。左サイドでは藤本が過剰なまでにマークにつかれており、1人で5人くらい引き連れてドルブルするシーンもあったくらいで、複数人での守備的フォローが熊本DFには課せられていた模様。そうなるとスペースが空いてしまう訳で、野嶽が走り込んで供給されたボールをクロス、中で待っていたダイレクトボレーマシンのサムエルがようやくゴールを決めてくれた。きもちくしてくれてありがとう。



この日2本目のダイレクトボレーを決め切った。1本目も決めて欲しかったけれども。ペナルティエリア内で無理が効くパワーとキレ、素晴らしいゴールでした。こんなゴールを決めてくれるなら腕立て伏せの回数は誤魔化しても良いぞ、ゴールを決めるなら問題ないぞ。



あきらかに浅い。腕立て伏せの腕の角度が浅い。途中から画角からフェードアウトするマリーシア。でも大丈夫、ダイレクトボレーが決められるなら問題無し。ターゲットマンとしてボールを収める業務にも精を出し、奮闘。センターFWの初ゴールは大きい。このゴール後、前半は一進一退の攻防で同点のまま終える。



後半から松尾を下げて渡邉新太を投入。右サイドにいたはずの渡邉新太が左サイドのスペースを見つけ出して走り込んだところを見逃さなかったデルラン。ロングボールを供給して一気に局面を打開。ペナルティエリア内でボールを受けた渡邉新太がボールを預けた藤本がキレのある動きでGKをかわしてゴールを決め切った。渡邉新太の交代効果。



逆転のゴールですよ、対峙したGKをドリブルで抜くなんてね、スカッとしますよね。きもちくしてくれてありがとう。大逆転、大逆転です。逆転後に伊佐、鮎川を投入して攻撃陣をリフレッシュ。この交代も当たった。



コーナーキックから伊佐が背骨が心配になるレベルのダイビングヘッド、こぼれ球を上夷が押し込んでダメ押しゴール。なぜか藤本がゴールを決めたと謎アピール。皆も藤本を称えてサイレントセレブレーション。それほど抗議しない控えめ夷。ナイスごっつあんゴールでした。


試合はこのままスコアは動かずに試合終了。大逆転でした。3得点できれば大体は勝てます。事故みたいな失点は気にするなってレベルです。この試合、何本もビッグセーブをみせた西川が素晴らしかった。前々節、前節とミスが重なり、自信を失ってもおかしくない中で見事なリバウンドメンタリティを発揮。この試合は西川に助けられました。TwitterとかにGK替えろ的なことを書いてしまった人たちはスマホを操作した指を突き指しますように。酷い突き指をすればいい。次の試合で頑張れる選手は凄い。思い知らされました。途中、10番野村が膝を痛めたっぽい感じで交代したこと以外はナイスゲーム内容でした。



素早いトランジションを主体にする戦い方でシーズンに入った当初、走れなくなる夏に順位を落とすだろうと予想していましたが、今年はもう連戦も少ないし、しぶとく上位に食らい付ければ秋にはきっと怪我人が、きっとパワーアップして戻ってくるだろうし、なんとかなるかもしれない。まだ何も決まってないですから、目の前の試合をひとつずつ全力で勝ち取る、それを続けてもらいましょう。




2023/07/10

2023年 明治安田生命J2リーグ 第25節 清水戦

【大分 1 - 2 清水】


ホームで連敗、重要な3連戦で得られた勝ち点は1のみと、順位も落とした清水戦をDAZN生観戦。観客動員にしたって惜しくも1万人に届かず、なかなかポジティブにはなれませんが、だがしかし、私はもっとボッコボコに負けると予想していたので、個人的な予想よりも実際のチームの方が強かったことは書き残したい。(※どんな酷い予想だったんだ)このコンディションでよくぞ清水を上回る時間帯を作れたなっていう驚きの方が上回った。町田戦よりはポジティブ。そりゃまぁ3失点よりマシなだけかもしれない。ただ、春先の清水戦よりはやれてたと思う。選手層が薄くなったなかで、補強もしたし、勝ち点取りにくい相手との連戦だったし、シーズンで難しいコンディションのピークはここだと思いますよ。乗り越えられたとは言えないけれども、とりあえず連戦は終わった。


3バックになりました。対清水だったとしてもやりたくてやったとは思えなくて、左サイドバックの高畑がベンチ外ということはリカバリが追いつかないメンバーが多いというコンディションだったのでしょう。4枚が揃わないとは予想だにしなかったので、3バックでなんとかやりくりせざるを得なかったというのが実情ではなかろうか。3バックに入った安藤、羽田、上夷という3枚は初の試みのはずだけれども、ボールの動かし方自体は良かった。全員が3バックの真ん中の経験者同士、もうすぐに合わせられます。経験者採用重視。



FWが戻ったのでゼロトップ戦術は終了。伊佐のワントップに野村と中川がシャドー。左に藤本、右に金髪になった松尾。ボランチは弓場と池田。ベンチには早速、育成型期限付き移籍で加入の鮎川が入った。屋敷も靭帯損傷で長期離脱を余儀なくされ、広島からレンタルで鮎川を獲得したことは強化部の良いお仕事だと思います。これでもう今シーズンお好み焼きは広島風しか食べられません。オタフクソースを浴びよう。



対する清水、徐々に順位を上げてきました。そもそもなんでうちより下にいるんだって話なんですけど。優勝予想で断トツの人気だったのに何をやってるんだ。何人の人達が賭けたと思ってんだ、優勝しないと被害甚大だぞ。そもそも清水が結果を出せないから町田がのさばってるんだぞ。そんな清水は4-2-3-1を運用中。J1得点王チアゴ・サンタナはベンチ外。ターンオーバーなのか何なのかはよく分かりません。正直な話、春先の方がJ1っぽいチームの雰囲気が残っていて、特に攻撃面の構築では断トツで強さを感じたチームでした。それがこの試合、なんだかJ2のチームっぽくなっていたような雰囲気は気のせいだろうか?あの頃の水戸に乾がいる、そんなチームに変貌していないか?なんか、J2っぽかったのが意外だった。春先の清水の強さ、そのイメージが思い出補正として刻まれていたので予想より戦えた印象になったのかもしれない。冷静に比較するとハードワークする典型的なJ2っぽいチームになってなかったですか?清水。J2のカウンター主体の良いチームに。



試合はそんな清水に対してボールを保持させられた印象だった試合の入り。持てたというよりも清水側が保持の思想が薄くなったような印象。それでもやっぱり清水の個の力は素晴らしく、中長距離のパスの精度の違い一撃でひっくり返されることがあるのでふんわりとJ1の匂いが残っています。ハイプレスでGKまで追って来た清水。暑さもあるので最初の20分くらいを凌げば押し込める時間帯は来るかもしれないと、我慢の時間帯だと思っていました。しかし、GK西川のパスが乾に引っかかってしまい、そのまま失点。激痛のミスで先制を許してしまった。西川は前節からミスが続いているのでメンタルで落ち過ぎないように気分転換に甘い物でも食べて下さい。高木くらい突き抜けた明るさを持たないと我が軍のGKは辛い職場なのです。GKだけのミスじゃないし、乗り越えて欲しい。この早い時間帯での失点が清水にJ2っぽさを感じてしまった原因なのかもしれない。先制してからの清水はのらりくらり試合を支配するでもなく、保持する我が軍にプレッシャーを与え続けるハードワークする良いチームになってしまいました。前半は1つだけ右サイドの松尾が磐田戦の先制の場面の如く、裏抜け一発でクロスを供給してチャンスがあったくらい。あまりサッカーらしいサッカーが展開できませんでした。



後半に渡邉新太をシャドーに入れて、野村をボランチに下げると状況が一変。相手陣内に押し込んで攻撃を継続することが出来るように激変。メンタル的な喝もあったのかもしれない。49分に早々に結果が出る。左サイドの藤本がカットインしてクロスを送ると、走り込んだのは松尾。逆サイドから中に入って来ることが出来るようになった松尾。金髪の松尾。1ゴールしただけで調子に乗って金髪にした松尾。2点目も入れたから調子に乗って頂いて結構です。どんどん調子に乗って下さい。目立とうとする精神は大歓迎です。なので、↓真面目なこの写真は撮り直そうな。日本代表GK権田からゴールを奪ったんだぞ、凄いぞ、ホームでの初ゴールおめでとう。



そしてこの後の攻撃も素晴らしかった。試合を支配した時間帯。清水相手に上回れたのが素晴らしかった。ベンチワーク含めて予想以上に戦えました。春先にはこんな時間帯は全く作れなかったので意外だった。ただし、諸刃の剣というか、攻撃面では野村の良さが出るものの、守備力の面では劣ってしまい、J2っぽさ全開の清水にカウンターを浴び、J2っぽくない乾に防ぎようのないミドルシュートを決められる。ボランチが潰しに行かないとダメなんだろうけれども、前がかりになっていたし、乾をフリーにさせすぎました。この後、サムエルや鮎川を早速使ってみるも、清水のハードワークの前にほぼ攻撃の形を作れず。残念ながら敗北となりました。無念の連敗。


とりあえず連戦は大変だったと思うのでコンディションを整えて、身体とメンタルをリセットして欲しい。一番難しい季節に、一番難しい相手と一気に戦ったのでね、休んでリセットです。今日の戦い方に、ベースとしての成長と、積み上げて来た基盤の強さみたいなものを感じられたので質を上げることに注力してもらいたい。試合終了間際に羽田がレッドカードを貰ったのでCB不足に拍車が掛かりますが、控え選手としてはチャンスです。松尾の様にチャンスをモノにして欲しい。一旦リセットですね。もう一度、メンタルをリセットして戦うにはうってつけの相手、熊本戦。ここで負けるようなチームなら俺の優勝予想に賭けた5万円はもうダメだ。




2023/07/06

2023年 明治安田生命J2リーグ 第24節 町田戦

【大分 0 ー 3 町田】


いやー守備も攻撃も全然、全然ダメでした。ホームに町田を迎えてリベンジしたかった一戦、ほとんどサッカーが出来ず、なんだかよく分からないものを90分間見せられていた感じ。前節の磐田戦とのコントラストが凄い。DAZN生観戦でサッカーとしては面白くなかった試合を目の当たりにしました。期待していた試合だっただけに、ショックは大きく、町田のサッカーをひっくり返せなかった痛恨の敗戦となりました。2度3失点して負けたらもうそれは今シーズン町田より弱かったってことです。勝ち点6、得失点+5を献上。ダメでした。


長沢がベンチに復帰。これだけは朗報。戦術のベースは変えませんでした。対町田戦術と言えるものは無かったと言っても過言ではない。あったかもしれないけど噛み合わなければ意味がない。保持しない町田の包囲網がJ2では敷かれ始めていて、逆に町田にボールを保持させる展開に持ち込んで勝ち点を得るクラブが続出。我が軍はこれまでゼロトップでしぶとく戦っていたけれども、ハイプレスに適した伊佐をチョイス。FWが戻って来たからな!でも保持しない町田に対してこの戦術が果たして噛み合ったのかというとやっぱりダメでした。噛み合わせの問題。噛み合わない。左サイドに渡邉新太、ボランチを野村・池田もなじみが薄い。


結果論だけれどもサイドで数的優位を作るゼロトップでも良かったかもしれない。そのためには保持して時間を使える野村を前線で使いたかった。もしくはキープ力のあるサムエルをワントップで固定する、みたいな対町田戦術が必要だったと思います。磐田戦でボール回しに夢を感じた羽田・安藤コンビでは無く、デルランにしたことも左サイドからの攻撃面でクオリティを落とした。もうリカバリが間に合わないことだらけだったのでしょう。噛み合わない。そんな巡り合わせと噛み合わせの悪さしか感じない試合でした。



対する町田、首位をひた走る。もはや独走。すまんなJ2各位。保持しちゃダメだぞ、町田に保持させるんだぞ。前節は保持させ作戦に成功した大宮は倒されちゃったけれども、戦うなら保持させる方が勝ちやすいぞ。そのためには先制点を与えないこと、先制点を得ることが重要になってきます。持たせちゃったら大したことない町田、先制点だけは許しちゃダメ。



ニータンはそっとしておいて試合は残念ながらその先制点をセットプレーのこぼれ球から決められてしまう。本当に不思議なんだけれども、相手の前にボールがこぼれてしまう。町田との対戦でまーたセットプレーから先に失点してしまって、町田がボールを保持して追いかける展開に出来なかった。良い攻撃もあったけれども、再現性と精度が低く、町田の守備を破る頻度と精度が、頻度と精度が足りません。磐田戦から数日で改善はできなかった。



後半からサムエルと藤本を投入してシュートシーンを作れたりもしたけれども、決め切れず。逆にエリキにカウンターの独走を許して2失点目を喫し、おまけの3失点目まで献上。良いところなく試合終了ですよ。短いですよ、書くこと少ないですよ。エリキ1人で得点できてしまうので、それ以外は全員守備しておけばいいんでね、保持していても数的優位を作り辛い。動かない町田。スペースを与えないように無理にプレスを掛けないトリニータ対策もされていたし、町田の守備を攻略できませんでした。セットプレーも不発。ボールを動かすメンタルの部分は、アウェイの町田戦よりも向上を感じたのだけれども、町田のプレスが無理をせず、というプランニングだったこともあって単純比較は難しい。


前半は蹴り合いでも良いから0-0で時間を潰して、後半にワンチャンス決めて逃げ切る、がゲームプランだったのだとは思うのだけれども、先制点でプランは崩れ、追いつくためのチャンスで決め切れず、カウンターを食らって見事なまでに負け展開。ミスも含めてホームでやっていい試合ではありませんでした。残念無念。


あのですね、このブログを毎回、そして最後まで読んでくれている人は稀有だと思うんですけれどもね、読んでいるよって言う人は思い出して欲しいんですけれどもね、私ですね、シーズン前にJ2優勝予想でですね、5万円をね、5万円を、5万円を大分トリニータの優勝に突っ込んでいるんですね。そんな私がですよ?この試合をどんな顔をして観ていたか想像して欲しいんですよね。あの3失点目を私がどんな顔して観たのか、そりゃもうね、白眼剥いて泡を吹くレベルじゃないんですよ、もうね、赤い。白眼を通り越して赤い。赤目。血の涙ですよ。口から出る泡も赤い。唇噛み締めるレベルじゃない。吐血。あんな失点で首位と引き離されて俺の5万円が消え行く訳です。辛いなんてもんじゃない。辛過ぎた。ただ、まだ18試合ある訳です。私はまだ諦められないんです。優勝を。流した血を。5万円を。諦めちゃいけない。諦められる訳が無い。週末は清水戦。シーズン前半戦、現地で観て最も強かったチームは明らかに清水でした。サッカーの質ではこちらの方が勝っても負けても面白いでしょう、もう一度J1昇格に向けて意地を見せて欲しい。まだまだシーズンは続く、続きますよ。


2023/07/02

2023年 明治安田生命J2リーグ 第23節 磐田戦

【磐田 1 − 1 大分】


補強出来ない方の静岡に行ってきました。静岡の広大さと工場地帯のど真ん中でやるサッカーを感じる旅。梅雨時のアウェイ連戦で雨は若干パラつく程度。ヤマハスタジアムは専用スタジアムでピッチとの距離感が近い。これまでゴール裏、バックスタンドで観戦した経験はあったのだけれども今回雨を避けてメインスタンドの観戦でコンプリート感。課金しました。




前節のジェフ戦から最終ライン不動のレギュラーであったペレイラを欠くというチーム状況の中で勝ち点1を持ち帰り。シーズン中盤にして怒涛の上位連戦が始まってしまいましたが、磐田に対しては今シーズン1勝1分けなのでね、悪くないとは思ってます。ポジティブ。だって磐田が強かったんだもの。ジェフ戦と似たようなこと書き始めてますが、試合の流れも似たような内容に。でもジェフより磐田の方が強く感じた。そこでペレイラ抜きで勝ち点1。次の試合次第で意味合いが俄然変わって来ますね、これ。関係各位全員が分かってはいると思いますが次節町田戦が重要な一戦になります。水曜日も頑張ろう。


ペレイラの穴を埋めたのは羽田。4バックを継続。鈴木義宜移籍後、羽田に異常な期待を寄せていたものの、ボランチやったりなんかしている中で徐々に影が薄まり、今シーズンに至っては安藤が上位互換的な大活躍をし始めたのでもうCB羽田の夢は諦めかけていた私ですが、思い出しました。CB羽田を思い出した。やっぱり夢がある。とんでもない雑な縦パスも含めて夢がある。この日は羽田・安藤がCB兄弟の如く磐田に立ちはだかった。本当に兄弟みたいだった。



そしてベンチには伊佐・野嶽が復帰。公表されないレベルの負傷があったと推測されますがこの連戦の中で戻って来てくれたことは大きい。



対する補強禁止で戦い続ける磐田。4-2-3-1で運用中。ファビアンゴンザレスの出場は認められたものの、なんだろう、果たしてそこまでして獲得する価値がある選手だったのだろうか・・・・と誰もが思っているような気がする。ただ、やはりJ2以上の戦力ベースはある。サイドチェンジの長いパスがバスバス通る。個の質が高い。ルヴァンカップハンデがちょうど良かったのにグループリーグ敗退でこれからリーグ戦に集中して巻き返しを期する後半戦、トリニータ対策を含めてこの試合に懸けるものが大きかった印象。特に水曜日のリーグ戦の試合を10人入れ替えて甲府と引き分けるなど、かなり入念な準備が感じられた。



注目はベンチスタートで18歳になったばかりの後藤啓介。仙台戦後の生放送インタビューで仙台サポーターのブーイングに対する意見をハッキリと言い、負けた仙台サポーターにバスごと取り囲まれ、予定していた新幹線に乗り遅れるという事件に発展。今どきそんなことになります?という仙台側がマイナスにしかならないニュースを提供してしまった。令和のサッカー選手と平成のゴール裏の思想がクッキリ違うことが露呈してしまい、仙台のゴール裏が良しとしているものが今の時代に合っていないということを知らしめる結果となった。仙台の大多数の大人たちが黙っていることが一番ダメなことを露呈させてくれた後藤啓介、あのインタビューも私は素晴らしいと感じたし、ジュビロだけじゃなくてJリーグの至宝となるように頑張って欲しい。応援したい。



試合はクオリティの高い探り合いから始まった。トリニータのボール保持と磐田のバランス重視のプレス、磐田のボール保持とトリニータのハイプレス、両サイドの攻防。特にサイドの攻防は見応えがあり過ぎた。目の前で上夷の対応っぷりを目の当たりにしたんだけれども、よくぞ磐田の左サイドを抑えられたなっていう感想です。磐田の攻撃は強力でなかなかJ2でポストプレーが潰せない場面なんて見なかったんですけど、ジャーメインの強さと上手さが印象的で、前線に起点を作られてしまう場面が多かった。残念ながらジェフ同様、磐田もアタッキングサードに入った後の精度が低く、助けられた場面と、屈強なトリニータのCB兄弟がしっかりとした対応した場面とが繰り返された。








前半20分過ぎ頃から中川と野村が流動的に降りてきて、その前線のスペースに藤本や松尾、上夷や高畑が入って全体を押し上げられ始めた。しかし、こっちもクロスの精度が低く、直接GKに取られる場面が多かった。更に磐田の守備も堅い。リカルドグラッサと伊藤槙人の両CBはJ1級であった。セットプレーでも跳ね返えされ続けてしまった。試合が動いたのは40分過ぎ。ピッチが近いヤマハスタジアムなのでベンチワークが把握できてしまう。下平監督は右サイドの攻撃面で不満そうなリアクションを繰り返していて、松尾を呼んで指示を出している雰囲気であった。得点はこの直後。





最終ラインのボール回しから降りて来た中川がフリーで受けて一気に右サイドのスペースに展開。松尾が裏に抜けた時に磐田GKが飛び出して来ており、思い切って狙った角度のないところからのシュートがファーのポストにドンピシャ当たってゴールに吸い込まれた。



松尾のプロ初ゴールで先制に成功。おめでとうございました。監督の指示は裏抜け、であったのであろうか?指示が効いた感じでした。スタメンのチャンスを得て、結果を出せたことは大きいのではなかろうか。プロでやっていける自信が大事。ただ、残念なことに顔芸が薄い。普通だよ、松尾さん。プロでやっていくには思い切った顔芸も必要です。先輩たちから学んでいこうな。





これは後半開始の円陣で急に虫みたいな独特な準備体操を始めた野村さん。怪我だけしないように入念にお願いします。後半も一進一退の攻防が続く中、64分に失点。起点となった鈴木雄斗が素晴らしかった。まず、最終ラインから逆サイドにボールを展開した本人が鈴木雄斗で、一度は上夷が対処したのだけれども、こぼれ球を拾われてまた逆サイドに展開されて、鈴木雄斗が再び保持、ワンツーで抜け出してゴールを決められてしまった。同点に追いつかれた後、トリニータも選手交代で攻勢に出る。








残念ながら得点は得られず、ただ失点もせず、そのまま引き分けで試合終了。終盤は磐田の攻勢によく耐えた展開になったので引き分けで勝ち点を分け合う結果は妥当じゃなかろうか。引き分けではあったものの、クオリティの高い白熱の好ゲームでした。







アウェイの2連戦で得られた勝ち点は2ですけれども、内容は濃かった。ゼロトップのストロングポイントでボール保持のクオリティは上がっているように感じられたし、これまではサイドで数的優位になれても中に誰もいないという問題があったけれども、逆サイドからペナルティエリアに入るようになっていたので複数得点の伏線にはなっていく期待感はあります。ゼロトップでサイドから多くチャンスを作れてコーナーキックを取れるんだけれども、セットプレーで得点できないところが唯一の課題だろうか。選手交代後の攻撃の連携不足感も同じく課題。守備面では羽田に試合勘が戻って足を攣らなくなればペレイラの穴は埋められそう。


次節は水曜日。町田戦。まだシーズンの序盤なので何も決まらないけれども、アウェイで負けている相手。ホームで勝って五分にしたい。保持のクオリティが上がった今、町田のプレスを掻い潜って前進できるのかどうか、水曜日が楽しみ。