2023/07/02

2023年 明治安田生命J2リーグ 第23節 磐田戦

【磐田 1 − 1 大分】


補強出来ない方の静岡に行ってきました。静岡の広大さと工場地帯のど真ん中でやるサッカーを感じる旅。梅雨時のアウェイ連戦で雨は若干パラつく程度。ヤマハスタジアムは専用スタジアムでピッチとの距離感が近い。これまでゴール裏、バックスタンドで観戦した経験はあったのだけれども今回雨を避けてメインスタンドの観戦でコンプリート感。課金しました。




前節のジェフ戦から最終ライン不動のレギュラーであったペレイラを欠くというチーム状況の中で勝ち点1を持ち帰り。シーズン中盤にして怒涛の上位連戦が始まってしまいましたが、磐田に対しては今シーズン1勝1分けなのでね、悪くないとは思ってます。ポジティブ。だって磐田が強かったんだもの。ジェフ戦と似たようなこと書き始めてますが、試合の流れも似たような内容に。でもジェフより磐田の方が強く感じた。そこでペレイラ抜きで勝ち点1。次の試合次第で意味合いが俄然変わって来ますね、これ。関係各位全員が分かってはいると思いますが次節町田戦が重要な一戦になります。水曜日も頑張ろう。


ペレイラの穴を埋めたのは羽田。4バックを継続。鈴木義宜移籍後、羽田に異常な期待を寄せていたものの、ボランチやったりなんかしている中で徐々に影が薄まり、今シーズンに至っては安藤が上位互換的な大活躍をし始めたのでもうCB羽田の夢は諦めかけていた私ですが、思い出しました。CB羽田を思い出した。やっぱり夢がある。とんでもない雑な縦パスも含めて夢がある。この日は羽田・安藤がCB兄弟の如く磐田に立ちはだかった。本当に兄弟みたいだった。



そしてベンチには伊佐・野嶽が復帰。公表されないレベルの負傷があったと推測されますがこの連戦の中で戻って来てくれたことは大きい。



対する補強禁止で戦い続ける磐田。4-2-3-1で運用中。ファビアンゴンザレスの出場は認められたものの、なんだろう、果たしてそこまでして獲得する価値がある選手だったのだろうか・・・・と誰もが思っているような気がする。ただ、やはりJ2以上の戦力ベースはある。サイドチェンジの長いパスがバスバス通る。個の質が高い。ルヴァンカップハンデがちょうど良かったのにグループリーグ敗退でこれからリーグ戦に集中して巻き返しを期する後半戦、トリニータ対策を含めてこの試合に懸けるものが大きかった印象。特に水曜日のリーグ戦の試合を10人入れ替えて甲府と引き分けるなど、かなり入念な準備が感じられた。



注目はベンチスタートで18歳になったばかりの後藤啓介。仙台戦後の生放送インタビューで仙台サポーターのブーイングに対する意見をハッキリと言い、負けた仙台サポーターにバスごと取り囲まれ、予定していた新幹線に乗り遅れるという事件に発展。今どきそんなことになります?という仙台側がマイナスにしかならないニュースを提供してしまった。令和のサッカー選手と平成のゴール裏の思想がクッキリ違うことが露呈してしまい、仙台のゴール裏が良しとしているものが今の時代に合っていないということを知らしめる結果となった。仙台の大多数の大人たちが黙っていることが一番ダメなことを露呈させてくれた後藤啓介、あのインタビューも私は素晴らしいと感じたし、ジュビロだけじゃなくてJリーグの至宝となるように頑張って欲しい。応援したい。



試合はクオリティの高い探り合いから始まった。トリニータのボール保持と磐田のバランス重視のプレス、磐田のボール保持とトリニータのハイプレス、両サイドの攻防。特にサイドの攻防は見応えがあり過ぎた。目の前で上夷の対応っぷりを目の当たりにしたんだけれども、よくぞ磐田の左サイドを抑えられたなっていう感想です。磐田の攻撃は強力でなかなかJ2でポストプレーが潰せない場面なんて見なかったんですけど、ジャーメインの強さと上手さが印象的で、前線に起点を作られてしまう場面が多かった。残念ながらジェフ同様、磐田もアタッキングサードに入った後の精度が低く、助けられた場面と、屈強なトリニータのCB兄弟がしっかりとした対応した場面とが繰り返された。








前半20分過ぎ頃から中川と野村が流動的に降りてきて、その前線のスペースに藤本や松尾、上夷や高畑が入って全体を押し上げられ始めた。しかし、こっちもクロスの精度が低く、直接GKに取られる場面が多かった。更に磐田の守備も堅い。リカルドグラッサと伊藤槙人の両CBはJ1級であった。セットプレーでも跳ね返えされ続けてしまった。試合が動いたのは40分過ぎ。ピッチが近いヤマハスタジアムなのでベンチワークが把握できてしまう。下平監督は右サイドの攻撃面で不満そうなリアクションを繰り返していて、松尾を呼んで指示を出している雰囲気であった。得点はこの直後。





最終ラインのボール回しから降りて来た中川がフリーで受けて一気に右サイドのスペースに展開。松尾が裏に抜けた時に磐田GKが飛び出して来ており、思い切って狙った角度のないところからのシュートがファーのポストにドンピシャ当たってゴールに吸い込まれた。



松尾のプロ初ゴールで先制に成功。おめでとうございました。監督の指示は裏抜け、であったのであろうか?指示が効いた感じでした。スタメンのチャンスを得て、結果を出せたことは大きいのではなかろうか。プロでやっていける自信が大事。ただ、残念なことに顔芸が薄い。普通だよ、松尾さん。プロでやっていくには思い切った顔芸も必要です。先輩たちから学んでいこうな。





これは後半開始の円陣で急に虫みたいな独特な準備体操を始めた野村さん。怪我だけしないように入念にお願いします。後半も一進一退の攻防が続く中、64分に失点。起点となった鈴木雄斗が素晴らしかった。まず、最終ラインから逆サイドにボールを展開した本人が鈴木雄斗で、一度は上夷が対処したのだけれども、こぼれ球を拾われてまた逆サイドに展開されて、鈴木雄斗が再び保持、ワンツーで抜け出してゴールを決められてしまった。同点に追いつかれた後、トリニータも選手交代で攻勢に出る。








残念ながら得点は得られず、ただ失点もせず、そのまま引き分けで試合終了。終盤は磐田の攻勢によく耐えた展開になったので引き分けで勝ち点を分け合う結果は妥当じゃなかろうか。引き分けではあったものの、クオリティの高い白熱の好ゲームでした。







アウェイの2連戦で得られた勝ち点は2ですけれども、内容は濃かった。ゼロトップのストロングポイントでボール保持のクオリティは上がっているように感じられたし、これまではサイドで数的優位になれても中に誰もいないという問題があったけれども、逆サイドからペナルティエリアに入るようになっていたので複数得点の伏線にはなっていく期待感はあります。ゼロトップでサイドから多くチャンスを作れてコーナーキックを取れるんだけれども、セットプレーで得点できないところが唯一の課題だろうか。選手交代後の攻撃の連携不足感も同じく課題。守備面では羽田に試合勘が戻って足を攣らなくなればペレイラの穴は埋められそう。


次節は水曜日。町田戦。まだシーズンの序盤なので何も決まらないけれども、アウェイで負けている相手。ホームで勝って五分にしたい。保持のクオリティが上がった今、町田のプレスを掻い潜って前進できるのかどうか、水曜日が楽しみ。



0 件のコメント:

コメントを投稿