2023/07/17

2023年 明治安田生命J2リーグ 第26節 熊本戦

【熊本 1 - 3 大分】


逆転ゴールが入ってくれて、きもちくしてくれて、本当にほんとにありがとう。ということで、しばらく勝てなさ過ぎて鮮度的にはほぼ腐らせてしまったネタをやっと消化できました。広末は悪くない。勝てなかったトリニータが悪い。ということで大逆転勝利、大逆転勝利でした。


30℃を超える気温、飲水タイムも導入と厳しいコンディションでの試合となりました。怪我人やら出場停止やらでやりくりが大変な大分トリニータ。野嶽を左サイドバックにして4バックに戻る。野村と保田をボランチにして中川をトップ下に、サムエル、松尾、藤本を3トップにした4-3-3っぽい並び。選手層のカバーというよりは熊本対策の色合いが濃いと感じました。ベンチには久々に刀根が、少し髭が減った感じの夏模様の刀根が入りました。新戦力鮎川もベンチスタート。



対する「大分だけには負けられない」でおなじみの熊本。逆に言うと他のチームに負けるのはしょうがない、という割り切った哲学の模様。昨年の主力が流失した割には中位に踏みとどまって健闘中。大木監督が継続して3-3-1-3を運用中。我が軍は早々に敗退した天皇杯も含めて連戦になっており、コンディション的には我が軍有利。昨年のプレーオフで熊本のスタジアムに行きましたが、空港からのアクセスはイライラしたので都内からは移動する気になれず、DAZN観戦。



亀馬ダービーです。熊じゃありません。馬です。昨年のプレーオフは1万3千人以上入りましたが、この日も1万人を超えるサポーターが集まった。トリニータは最終ラインが3枚でボールを回す熊本に対して3トップをマンツーマンで当てて、熊本の背骨であるアンカー上村とトップ下の平川を中川と野村・保田のボランチでカバーしていた印象。熊本にボールを持たせてなるべく高い位置でプレスで引っ掛ける、守備からの攻撃を主体とした熊本対策が落とし込まれていたような気がする。熊本も守備時はマンツーマン気味でボールが回し辛いので、一気にロングボールをサムエルに供給して起点を作ってから攻めるという雰囲気。ただ、トリニータは守備時に完全にマンツーマンでもなかったような印象だし、熊本の守備側のマンツーマンなのか、何なのか、どれほどの効果があったのかは微妙なところだけれども、結局のところは1対1のデュエルで勝ちゃいいんです。2巡目だし、スタイルは不変の熊本だしで、ちゃんとした対策をした、という事実が重要です。対戦チームに合わせた対策。セットプレーからの失点はあったものの、流れの中からは失点しなかったので良かったんじゃなかろうか。



先にコーナーキックから熊本DF黒木にダイレクトシュートを打たれてしまって失点してしまったのだけれども、その後すぐに左サイドのスペースを攻略して同点に追いつけたことが大きかった。スペースがあったら走り込んでしまう症候群の野嶽が素晴らしかった。左サイドでは藤本が過剰なまでにマークにつかれており、1人で5人くらい引き連れてドルブルするシーンもあったくらいで、複数人での守備的フォローが熊本DFには課せられていた模様。そうなるとスペースが空いてしまう訳で、野嶽が走り込んで供給されたボールをクロス、中で待っていたダイレクトボレーマシンのサムエルがようやくゴールを決めてくれた。きもちくしてくれてありがとう。



この日2本目のダイレクトボレーを決め切った。1本目も決めて欲しかったけれども。ペナルティエリア内で無理が効くパワーとキレ、素晴らしいゴールでした。こんなゴールを決めてくれるなら腕立て伏せの回数は誤魔化しても良いぞ、ゴールを決めるなら問題ないぞ。



あきらかに浅い。腕立て伏せの腕の角度が浅い。途中から画角からフェードアウトするマリーシア。でも大丈夫、ダイレクトボレーが決められるなら問題無し。ターゲットマンとしてボールを収める業務にも精を出し、奮闘。センターFWの初ゴールは大きい。このゴール後、前半は一進一退の攻防で同点のまま終える。



後半から松尾を下げて渡邉新太を投入。右サイドにいたはずの渡邉新太が左サイドのスペースを見つけ出して走り込んだところを見逃さなかったデルラン。ロングボールを供給して一気に局面を打開。ペナルティエリア内でボールを受けた渡邉新太がボールを預けた藤本がキレのある動きでGKをかわしてゴールを決め切った。渡邉新太の交代効果。



逆転のゴールですよ、対峙したGKをドリブルで抜くなんてね、スカッとしますよね。きもちくしてくれてありがとう。大逆転、大逆転です。逆転後に伊佐、鮎川を投入して攻撃陣をリフレッシュ。この交代も当たった。



コーナーキックから伊佐が背骨が心配になるレベルのダイビングヘッド、こぼれ球を上夷が押し込んでダメ押しゴール。なぜか藤本がゴールを決めたと謎アピール。皆も藤本を称えてサイレントセレブレーション。それほど抗議しない控えめ夷。ナイスごっつあんゴールでした。


試合はこのままスコアは動かずに試合終了。大逆転でした。3得点できれば大体は勝てます。事故みたいな失点は気にするなってレベルです。この試合、何本もビッグセーブをみせた西川が素晴らしかった。前々節、前節とミスが重なり、自信を失ってもおかしくない中で見事なリバウンドメンタリティを発揮。この試合は西川に助けられました。TwitterとかにGK替えろ的なことを書いてしまった人たちはスマホを操作した指を突き指しますように。酷い突き指をすればいい。次の試合で頑張れる選手は凄い。思い知らされました。途中、10番野村が膝を痛めたっぽい感じで交代したこと以外はナイスゲーム内容でした。



素早いトランジションを主体にする戦い方でシーズンに入った当初、走れなくなる夏に順位を落とすだろうと予想していましたが、今年はもう連戦も少ないし、しぶとく上位に食らい付ければ秋にはきっと怪我人が、きっとパワーアップして戻ってくるだろうし、なんとかなるかもしれない。まだ何も決まってないですから、目の前の試合をひとつずつ全力で勝ち取る、それを続けてもらいましょう。




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