2019/03/06

2019年 YBCルヴァンカップ グループステージ 第1節 C大阪戦

【大分 2 - 1 C大阪】



大分トリニータがカップ戦に帰って来た!いつの間にかYBCルヴァンカップに名前が変わってますけれども、唯一のタイトルを獲得した思い出深いこのカップ戦に再び参戦することができまして、感無量でございます。どうしてもあのアンセムを聞くと気持ちがアガる。


忘れないように軽く大会概要をおさらい。まず、グループステージがあります。4チーム毎に4つのグループに分かれてホーム&アウェイ方式で戦い、上位2チームが勝ち抜け。我が軍はC大阪、名古屋、神戸の新幹線停車駅グループ。さんふらわあ号でかろうじて繋がってるから大丈夫。次がプレーオフステージ、勝ち抜いた8チームがトーナメント的にホーム&アウェイ方式で戦い4チームが最終ステージであるプライムステージに進出。プライムステージではACL出場の鹿島、浦和、川崎、広島を加えた8チームでホーム&アウェイ方式でトーナメントを行い、決勝だけが一発勝負。長い長い戦いですが、簡単に説明すると幽☆遊☆白書の暗黒武術会です(※全然違う)勝ち抜けば勝ち抜くほど強いチームが出てくるので、最終的に戸愚呂兄弟と戦うってことです。(※違う)


更に1つルールがあって、スタメンには必ず21歳以下の選手を最低1人、スタメンでの起用が義務付けられています。例外規定もありますが、強制的にニューヒーローを生み出す面白い大会となっているのです。J1における若手育成大事。この条件を知って、わくわくしながら待った第1節のスタメン。


あー!若い!初々しいよぉぉ!なるほど今現在こういう序列なのか、ということが判明するスタメン。鈴木義宜が居ない最終ラインなんて不安で仕方ないんだけど、楽しみでもある。キャプテンは馬場。ここに翼と大将が居ないのが寂し過ぎる。腐らず猛烈に頑張って欲しい。三平さんはインフルエンザの影響でまだまだ出遅れか?対するセレッソ大阪のスタメン。


セレッソでは瀬古歩夢が18歳と若手枠。J2から引き抜かれたロティーナ監督がこれまた厄介にもミラーゲームを仕掛けてくる。面倒ったらありゃしない。松本と戦った直後にまたロティーナのJ2っぽい戦いに巻き込まれてしまう巡り合わせ。ベンチには大分県が生んだ戸愚呂兄弟こと清武兄弟の次男さんも。実況アナウンサーの「清武に対しては沢山のサポーターから拍手がおくられていました」という情報に対し、解説に入った高松市議が「丹野選手にはブーイングでしたけどね」とか余計な情報を挟み込んでくるのは最高でした。久々に加入したスカパー!はお値段高めに感じてしまうのですが、高松市議の解説なら安く感じます。



試合の注目はやはりこの若手中心のチームがいつもの戦術をどれほどやり切れるのか、という点。これはルヴァンカップならではの醍醐味。チームの底上げと、若手の育成と、ベテラン勢のチャンスを掴むキッカケと、ギラギラしたものを感じられる素晴らしい場なのです。平日にあるから忙しいったらないけれども、リーグ戦の敗北を忘れるには最適なチャンス!


そして驚くことにキックオフ後!若手が!予想に反して!スムースに試合に入ってポゼッションをし、トリニータのサッカーを表現していたのです!既存戦力と若手が当たり前の様に戦術を体現出来ていたので、誇らしい気持ちになりました。ただ、ただですね、セレッソ相手にボールを持てる、ということは良いことなんですけれども・・・・いや待てよ、これ相手はロティーナ監督だったな、という疑念も出てくるほどボールを持てたので、持たされているのかどうかの判断と評価は難しいところですが、決定機を作れるところまでは足りていなかったので、若干持たされ気味だったのかな・・・と、冷静に振り返るとロティーナ監督の想定の範囲内だったかもしれません。ポゼッションは出来ていたものの、セレッソの新外国人、ブルーノメンデスに手を焼きました。

単独で突破を許し、先制を決められてしまいました。このブルーノメンデス、劇画のようなキャラの濃さが凄かった。なんとなくですが、ちばてつやが描いた外国人のような雰囲気。探しても出て来ないんだけど、何かのキャラに似ているような、でも何なのかが出て来なくて90分間悶々とした。あのパーマ、髭の濃さ、何かに似ているんだけど、思い出せない。そんな印象のFWです。(※どんな印象だ)



リードされた状態で折り返し、後半に入ると徐々にトリニータの攻撃の形が具現化し始める。しつこくしつこく、ボールを動かしながらパワーを持ってトライし続けました。


まずは小林成豪に代えて岩田を。


次に馬場に代えて後藤を。


最後に長谷川に代えて前田を投入。少しずつ、既存戦力を投入した形になったのですが、勇猛果敢なトライが結実したのは3枚の交代をし、連携の練度が高いメンバーがそろった後でした。


インターセプトからそのまま前線に駆け上がった丸谷が、後藤とワンツー、伊佐とワンツーでシュートまで持ち込んで同点ゴールを蹴り込む。これにはキックの精度が格段に上がっていた丹野も防ぎきれず。


そしてGKからのロングフィードに伊佐が競り勝ち、星が持ち上がって最後は後藤が決める。運が、サッカーの女神が攻撃し続けた我が軍に少し微笑んだかのようなお膳立て。伊佐の強さと星の仕掛ける意識も良かった。立て続けに2得点を挙げて逆転に成功。これには若手たちもアドレナリンが出た模様。89分からの2得点で大逆転勝利は気持ち良すぎる。最高の水曜日じゃないか。土曜日負けたことなんて消えたね、消えた。得点速報のツイートもジェイリーススポンサードの模様。株価も400円台に戻ったので心が安らぎます。週末のリーグ戦が楽しみになります。昭和電工ドーム初勝利とルヴァンカップ初勝利を飾った記念すべき歴史的な日となりました。酒や、酒!酒持って来い!


対戦したセレッソはまだロティーナ監督の戦術が馴染む前かな、というのが率直な印象。東京Vと何度も対戦した身としては、ロティーナ監督から得点を奪うことさえ難しかったのに、得点後に逃げ切りに失敗するのはロティーナ監督としては珍しい。攻撃の時間を作れていなかった。作らせなかったトリニータなのか。それぞれの監督のコメントなどを読まないとよく分かりません。片野坂監督はマネジメントとして既存戦力と新戦力が半分半分になるように意識しているような気もします。融合と底上げと。まだまだ我慢の時期なんでしょうけれども、カップ戦の第1節としては余りある収穫となりました。それにしても新人は多すぎですけど。勇猛果敢な選手起用、大成功。


今日の勝利の要因は、練度の高いメンバーが攻撃を牽引したことだとは思いますが、それと同じくらい試合を作れた若手メンバーが素晴らしかった。まだまだ足りないとは思うのです。思うのですが、それでもほとんどプロデビュー戦のような状況でボールを動かせる選手達が複数人居た訳じゃないですか、試合を壊さずに粘り強く戦えたことは素晴らしいと思います。GK小島、長谷川、高畑、岡野もよく戦ってくれました。まだ本領を発揮できていないまでも、可能性を感じさせる新戦力の個の力も融合すれば必ずもうひとつ上のレベルに行けそう。そして何より今日はやっぱり活躍した既存戦力ですよね、特に伊佐、後藤。この二人はJ3を共に戦ったじゃないですか。J3の時、セレッソ大阪U-23に1度負けたんですよね・・・その時の気持ちったらね、本当に悔しかったんですよね・・・・。そこから這い上がって、今日の活躍ですよ?そりゃもうね、ずっと応援してきたからこそ得られるこの感情。たまりませんよ?これ、本当に。よく這い上がってくれましたよ。カップ戦の1勝なだけなんですけど、格別のものがあるのです。最高の水曜日となりました。祝杯。

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