2025/10/20

2025年 明治安田J2リーグ 第33節 仙台戦

【大分 0 - 0 仙台】

引き続き運命の10月ど真ん中です。クラブの命運を決める重要なリーグ戦終盤。プレーオフ争いの渦中にある仙台をホームに迎えての33節。下位の3チームのうち、山口だけが今治に対して引き分けで勝ち点1を積み上げた状況。富山も愛媛も敗れて差を付ける大チャンス。他所の試合進行具合も気にしつつ、DAZN生観戦でした。

TKPスペシャルデー。T(遂に)K(帰ってくる)P(プレイヤー)を期待しましたが、有馬は帰ってこず。スタメンは前節から引き継ぎ。有働が久々のベンチ入りか。それ以外は見慣れたメンバーで動きは少ない。守備をベースにしながら、少しずつ、少しずつ攻撃面が改善されている中で、この試合も4バックの相手。守備に手ごたえを感じつつ、前線の固定メンバーの距離感とキャラクターがマッチし始めている中で、後は得点を取れるかどうかというチーム状況。そろそろ得点が取れるのでは?という匂いだけはするのだ。あぁ、今日、お隣さん家はカレーか、というのがはっきり分かる秋の夕方くらい得点の匂いだけはするのだけども、自分のうちはカレーじゃない、そんな感じの試合でした。

対する仙台。しぶとくプレーオフ圏内を争い続けている。シーズン序盤に戦った時は我が軍の中途半端なハイプレスが空回りして試合にならなかったレベルで軽くあしらわれた記憶があるのだけれども、秋も深くなって我が軍がリスクの無い「生活の懸かったサッカー」に豹変したことで難しい試合になることを覚悟でアウェイに乗り込んできたはず。しかし、運悪く我が軍の1トップがレッドカードで一発退場となり、より過剰に「生活が懸かっているからもう勝ち点1でいいや」と意思疎通がバッチリ通ってしまった守備組織を崩せずに無得点。シュートはほぼムンキョンゴンの正面と、完全にコースを切られた状態でしかチャンスは無かった。4-4-2をベースに、数的優位になった後半にはアンカーっぽく中盤を変えたりもしたけれども、春ほどの強さは感じられなかった。外国籍選手の攻撃陣が不足していて、徳島との差が如実に感じられた。きっとプレーオフに出たとしても、もはや昨年の下平監督みたいに無邪気に自分たちのサッカーをやるチームは少ないので、普通はドン引きになりますんでね、守備的な相手を崩せる何かを見つけたいところ。真瀬や郷家は良かったけれども、もう一味、もう少し何かが足りなかった印象。エロンがベンチから出てこなかったので、戦術的なものなのか?コンディション的なものなのか? 

前半は予想よりも良かった。しっかりとブロックを作って試合に入る、手堅い展開。諸々確認して慣れてきたら、プレスとボール奪取、ムンキョンゴンも含めて保持して前進と、試合運びの面では良かったし、ハイボールに競っている振りをするグレイソンも、流れの中で足元に出せばワンタッチではたいて前進のきっかけを作ってくれる、取扱説明書が更新された感じもあって、前線の良い距離感やハードワークが活き始めた。涼しくなったし、走れる良い季節になりました。池田、天笠、榊原、野嶽がハードワークするんでね、ペレイラやデルランが前線に出るタイミングも良いし、茂平と三竿も走りますんでね、もうちょっとの所まで来てはいるんだけれども、仙台以上に我が軍の方も何かが足りない。自信が一番足りていない部分だとは思うんだが、シュートシーンは作りながらも枠外。匂いだけはするんだけれども。仙台相手に割とボールがしっかりと奪えたので、球際ではしっかりと戦えていたと思います。チームは活きている。

後半にグレイソンのチャレンジが遅れて相手の足にガッツリ足裏が入ってしまい、レッドカードで一発退場。イエローでも良いような強度の試合だったとは思うのだけれども、判定は仕方なし。後半早々から、防戦一方になることが約束されてしまった。ここからトリニータは守備時5-3-1で守り倒すことになる。ランナーズハイならぬ、ディフェンスハイになったペレイラやデルランの叫び声が響く。守備に関しては3バックの岡本に用心棒感があって、安心感と信頼感が既にあるのだけれども、40分近く一人少ない状況で守り続けるのはかなり負担になったとは思う。しかし、本当に守備陣は素晴らしかった。なかなか、熱がですね、生まれにくいシーズン終盤の状況の中で、熱を感じる守備であった。かつてカメナチオを呼ばれた守備組織を髣髴とさせるくらいの堅さ。長いアディショナルタイムもミッションコンプリート。一人少ない中で熱のこもった勝ち点1を得ることが出来ました。

課題が克服された訳でも、残留が決まった訳でもないので、手放しに喜べるような状況ではないのだけれども、一人少なくなった中での勝ち点1は大いに評価すべきだと思います。匂いはするんだが、得点が生まれない。ケチャップを出さねばならない。次節は熊本戦。これまた6ポイントマッチの決戦。グレイソンが出場停止になる中で独特な熊本相手にどう戦うのか。次節は山口vs富山の直接対決も。熊本よりも上に、上にいなければならぬのだ。未来と運命を手繰り寄せよう。

 


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