2014/09/20

2014年 J2 第32節 福岡戦

【大分 3 - 0 福岡】

大・勝・利!負ければ福岡との順位がひっくり返る昇格圏内を巡る直接対決ダービー。3得点、さらに久々の無失点と素晴らしい結果を出してくれました。もはや様式美、補強したなら即使え!登録が完了したばかりのダニエルが大活躍の一戦となりました。スカパー!生観戦でしたが、大満足の週末でございます。



ダニエルがアンカーで先発。ラドンチッチも高松もベンチにおらずこの二人の不調が富山戦直前で起こったことなのでしょう。伊佐にとっては千載一遇のチャンス。末吉も古巣相手に120%で頑張ることを加味(※筆者独自調べ)して先発となりました。私、4-1-4-1は3トップ対策なのかと思っていたのですが違う模様で、3-5-2の福岡に対しても前半はこの布陣でした。


試合開始直後からアンカーで異常な存在感をみせつけるダニエル。身体は大きく、足も長く、さらに待望のブラジル人らしくパスの精度も高い。特にパスの射程圏内が広く、一発で前線に長距離でも正確なパスを供給。ボールを奪っては攻撃の起点となる、ちぎっては投げちぎっては投げのダニエル無双状態でした。もう皆さんお忘れでしょうが、去年獲得したマンシャとは違ってJリーグでの実績も頷ける存在感でした。「ダニエル」って名前は映画「ベスト・キッド」の主人公のイメージが強いんです。少年時代に日曜洋画劇場でヘビーローテーションされていた関係でどうしても「ダニエルさん」ってさん付けしたくなる名前です。ダニエル・カールよりもダニエルさんです。ミヤギさんです。右手でワックスをかけ、左手で拭き取る。トリニータのダニエルさんはボール奪う、パス出す。


福岡のFKがバーに直撃するような危うい場面もありましたが、ダニエルさん効果で先制。林の個人技が光る先制点でした。林は絶好調。補強が効いてる!先制後は全日本プロレス出身のプシュニク監督(※嘘です)がプロレスラーばりの大きなジェスチャーで「攻めろ」と指示。震え上がる福岡の選手。トリニータの左サイドから城後が起点となりクロスを中心に肉弾戦を仕掛けてきました。ここで正直に押し込まれるのが今のトリニータ。難しい時間帯が続きました。高木を中心とした守備陣はなんとか凌ぎ切って後半へ。


先制後の後半の入り方、これが課題だった我が軍。いくら田坂監督がハーフタイムで「仕留めろ」と指示を出しても実績がないので全く信用できず、ハラハラしながら戦況を見守っていましたが仕留めたのはダニエルさんでした。伊佐のチェイシングからボールを奪ったダニエルさんがそのまま持ち込みゴールを決めた。ボール奪う、ゴール奪う。ミヤギさんに教わる必要はない、完全に黒帯保持者でした。意図通りにカウンターで遂に仕留めたったのである。


これで一気に楽になったトリニータ。呪縛から解放された選手たちが躍動。やっぱりメンタルが問題だったのでしょうか。こんな試合を総力戦で見せたかったよ!林が3点目を決めた直後には明らかに福岡の選手の心が折れた。九州ダービーでお隣県の選手たちの心をへし折ってやったのがもう上出来過ぎてイケイケドンドン。得失点差がマイナスの借金を帳消しにしてやる勢いで福岡ゴールに襲い掛かりました。元3冠ヘビー級王者のプシュニク監督(※嘘です)も意気消沈。プレーオフ圏内を争うライバルに痛恨の一撃を加えられたので、勝ち点6くらいの価値ある勝利となりました。もっと点が取れた気もするんだけど、無失点だし褒め称えましょう。定位置6位をキープ。


この試合、伊佐の運動量が際立っていたように思います。シーズン途中からリトリートして守備をするようになってからFWがチェイシングする場面って戦術的に少なくなっていたのですが、そんなに追いますか、また足攣りますよ?っていうくらいに走っていた。風貌的にも飢えた狼っぽさがあり、戦術なんか知らねぇ、ボールに食らいつくんだっていうくらいに走っていました。周りもつられてチェイシングしていたような雰囲気。まぁ戦術なんだろうけれども。後半の2得点は高い位置で奪えたショートカウンターでしたし、福岡の弱点だったんでしょう。伊佐も得点チャンスを決めきっていたら完璧でしたが。富山戦の経験、手応えがプレーに出ていました。伊佐だけではなく、為田も末吉も林も伊藤もよく走っていました。やっぱりやればできる子なんです。


本当は総力戦で波に乗り、富山に勝利しておきたかったんですが、2週間遅れで波に乗りました。勝ち点を分けあった最下位の富山さんも東京Vに勝利してJ2残留争いにも火を付けておきましたから、J2がより盛り上がって良いのではないでしょうか。阪田も復帰して途中交代で試合に出ましたし、選手層が厚くなった気がしますし、次節対戦する横浜FCも久々に負けましたし、風を、強い追い風を感じます(※筆者独自調べ)。波でも風でも何でもいいから火曜日のアウェイで勝利して弾みをつけて欲しい!

2014/09/15

2014年 J2 第31節 富山戦

【富山 1 - 1 大分】



3連休を確保して行ってきました富山へ。札幌戦以来、約2か月ぶりに生観戦です。結構ご無沙汰でした・・・。前節、熊本戦を落とし、シーズン通して波に乗り切れないままなのに6位をキープしている謎な状況です。富山は雨が多いイメージなのですが珍しく謎の快晴でした。



富山総合運動公園陸上競技場に来たのは3回目かな?富山は今季2勝しか出来ていない状況で、きっと富山サポーター達は家庭や職場で「なんで勝てないのに応援しているの?」的なことを言われているに違いないはず。シーズン通じてほぼ負けているようなチームの試合観て楽しいの?意味あるの?とか。昨年J1で2勝しか出来なかった我が軍。痛いほどその状況が分かるだけあって、スタジアムに行くのも若干気が重たかったのです。J1からJ2に落ちるのとJ2からJ3に落ちるのとでは意味合いが全く違うので、状況は比べ物にならないほど深刻。さらに泣きっ面にスポンサー離れ。長年支援をしていたYKKが段階的な撤退方針を表明。来年度には北陸新幹線も開通するのにタイミングが悪すぎる。スポンサー多いように見えたけど、とにかく追い込まれている富山が最下位とは言え逆に不気味でした。








ただ、開始前のスタジアムの雰囲気は普通なのが救いでした。ライカ君ふわふわ。全国のマスコットふわふわを一堂に集めたい欲求にかられる。夢のふわふわコラボ。



今日もまったり観戦を決め込みまして、メインスタンドの自由席に座って観ていました。前売りで2100円。日が暮れてくるとピッチ以外は全体的に暗いスタジアムです。







富山のゴール裏は芝生があって子供たちが走り回っていてほのぼのした雰囲気。雨が降るとドロドロになるけど晴れていると良いですね。バーベキューとか流しそうめんとかフリーマーケットとかやればいいのに。土手的な使い方できる稀有なスタジアム。ダンボールをお尻に敷いて滑走したり、朝倉南に告白したりも出来そう。これ、毎回書いている気もする。





冗談はさておき、この日一番印象に残ったのは富山の社長さんの演説。ブーイングとか出るかと思いきや、社長の気迫が勝ってかスタジアム全体が一丸となった雰囲気を感じました。逆に言うとそれくらい追い込まれている。もうピッチ上に託すしかなくなっている様子。補強もし終わったし、もう外からは打つ手無しで、やるしかないというところまで来ているという雰囲気。讃岐との差が12で残り12試合。チェアマンも来場して挨拶していました。



そんな富山を倒して勝ち点を持って帰らねばならぬトリニータのスタメンが今までに無い謎のメンバーに。ワントップに伊佐が入り、右サイドバックは西。怪我から戻って間もない木村、アンカーにジョンヒョンとしばらくスタメンから離れていたメンバーが復帰しまくり。今更選手を試す訳もないので、とにかく何かあった様子が感じ取れる。憶測だけれども。主審は前俊と一悶着あった日高主審だし、こりゃ厳しくなるなというのが試合前の印象でした。



ふと気付くと、そのスタメンの横断幕を前面に張り出す細かい芸が。毎回アウェイではなるべくスタメンを前面にしている感じだけど、選手たちは気付いているのだろうか。いつもご苦労様です。


試合は前半、富山のロングボールに良いところ無しのトリニータでした。そういえば前回観に行った札幌戦も4-1-4-1だったのですが、3トップ対策なんだろうなぁと思うんです。アンカーがいて、スペースを潰してブロックを形成するのが目的だったのか・・・。ただ、ボールが頭の上を超えていくのです。中盤とかスペースとか関係ない。清々しいほどロングボールを多用する富山。事故みたいなゴールでも何でもいいから得点できればそれで良しみたいな。富山って、安間監督ってこんなサッカーでしたっけ?っていう。そんなね、単純な攻撃ならですよ?うちのDFなら弾き返せますわ、と余裕ぶっこいていたら徐々に慌て始めるから怖い。セカンドボールも拾えなかったし、ポストに助けられる危ういシーンまで出る始末。割り切ったチームは怖い。前節も富山はロングボール主体で戦ったらしいので、一体何をどう準備してきてこうなっているのか謎でした。


さらによく分からなくなったのは後半で、特に何も変わってないように見えるのにトリニータが攻撃を仕掛けられるようになったんです。もう波状攻撃。得点の匂いがし始めて、林のライダーキックで先制です。林、ライダーキック的な飛び込むシュートが得意ですね。得点は素晴らしいのですが、何でハーフタイムの微調整で修正出来ることが前半のうちに修正できないのだろう。ずーっとそんな試合が続いているから悔しい。やっぱり出来るんですよね。これが全くできないんなら諦められますが、やればできる子が毎試合ひょっこり顔を出すんです。チラッと。すぐ隠れやがんの。人見知りか。上手にやれれば前半の難しい時間帯も短く出来て、波状攻撃の時間帯を長く出来たんじゃないだろうか。謎だ。本当にこの点が惜しい。


ちなみに得点が入った時、富山のスタジアムは異常に静まり返りました。そりゃもう経験したことのないレベルでメインスタンド側が静まり返った。小学生や中学生だった時に朝礼で校長先生が「そこ、うるさい!」ってブチ切れてもこんなに静かになったりはしない。凍り付いたっていう表現が正しいかもしれない。この試合の先制点が、この試合の負けが富山にとってどういう意味なのかが分かる一瞬でした。正直ちょっといたたまれなくなりました。


70分過ぎから動き始めた試合ですが、ここからの交代が難しかった。西に代えて土岐田、あぁ守備を固めるのかな、と。次がジョンヒョンに代えて昌也。あぁ、ジョンヒョンは1枚イエローカードもらっていたし、日高主審だしな、と。最後に足を攣ったそぶりを見せていた木村に代えて後藤。この直後のプレーで伊佐が完全に足を攣ってピッチ外で動けなくなってしまった。前日深夜にドルトムントの香川復帰戦をテレビで観ていたのですが、あの香川でさえも久しぶりにスタメンで出場すると足を攣るんだなぁーなんて他人事のように観ていましたが我が軍の久々スタメン復帰組も次々と足を攣っているではないか!そして、1人少ない間にコーナーキックから失点。一転息を吹き返す富山県民。しかし、この時もう我が軍は攻め手を失っていました。


結果はドロー。最下位相手に痛恨のドローに違いないのですが、追い込まれた富山の気迫が運を呼び込んだ試合だったように感じています。前半の慣れないメンバーで戦わざるを得なかった事情(※謎)、受け身になった前半の時間帯(※謎)、後半の波状攻撃(※謎)、先制したのは成長の証しだけれども、交代メンバーの選定ミスで逃げ切れず。このところの失点の多さやアウェイでの勝てなさも考慮するとドローで済んで良かったと思えるほど。最後まで諦めずにプレーしていたし、相手が最下位ということを除けば及第点・・・は甘すぎでしょうか。


収穫はワントップだった伊佐。手荒い富山のDFに対して身体を張っていたし、得点にも絡んでいた。足を攣りながらも最後はピッチに戻って根性で走っていました。無理はして欲しくないけれども、彼にとってはチャンスでもあった訳で気持ちは伝わりました。高松の後継者になってもらわねば困るので、良い経験になったはず。中期目線で考えよう、中期目線で。昌也と風間を最初から使わなかったのはやっぱり謎なんだけど。謎の多い試合でした。サッカーって奥が深いですね・・・。私には何が起こっていたのか分からなかったです。解説のあるテレビ中継ってやはり大事。


終わってみればトリニータも富山も首の皮一枚つながったような状況です。6位をギリギリキープ。次節が正念場。トリニータも富山もこの試合をどう次に繋げて活かすか。富山は同じような気迫で他のチームを倒して意地を見せてくれると信じていますから。もう終盤戦は順位なんか関係ない、殺るか殺られるかの試合に突入します。チャンスも絶望も待つ終盤戦。毎週このヒリヒリした感じが続くのがたまらん。失点が止まらないですが、補強した選手に頑張ってもらいましょう。これからもう、全部決勝戦だわ。全部が。生観戦は最高でした。







2014/09/07

2014年 J2 第30節 熊本戦

【大分 0 - 1 熊本】

流れとしては間違っていなかったんです。若いチームが波に乗り切れず、自信を付けさせて一気にリーグ終盤戦で順位を捲り上げる!その流れだったんです。ただ天が、天が味方せずに点が取れなかったんです。はい、お後がよろしいようで・・・・こんな感じでもう書き終わりたいくらいですがもうちょっと頑張ります。むしろ天が助けてくれたから1失点で済んだ気もしますが。


土曜日は普通ならお休みなんですけど、期末ってものがありまして、納品and納品の日々になっている関係でお仕事だったのです。仕事を終えて、電車で最寄り駅に着いたのは19時を過ぎたあたり。スマホでスカパー!オンデマンドを起動したらそこには「大分」のコレオグラフィが飛び込んできました。か、漢字を描けるなんて!県の形もくっきりで分かりましたし、素晴らしかったです。来年には般若心経くらい描けるようになるんじゃないだろうか。準備お疲れ様でした。スマホ片手に帰宅して前半10分頃からは自宅でスカパー!観戦できました。


で、まぁ4度目です、4度目。田坂監督体制になってから総力戦と銘打って2万人を超える観客を集め、またもや勝てない試合を大観衆に見せてしまいました。痛恨の極み乙女。県内は強い雨が降ったようで、動員にやきもきした方も多かったんじゃないでしょうか。2万人を超える観客が集まってくれました。今季J2の集客ではNo.1ということで、総力戦では過去最低の動員ではありますが大雨の中、熊本という地味な相手にしては十分だったのではないでしょうか。まぁ、そりゃ3万人集めたかったですけれども。





スタメンにはラドンチッチが復帰。個人的な予想では前節と同じメンバーで、ラドンチッチはベンチスタートかなと思っていましたが外れました。前半からどう攻めるのか、意思統一がなかったように感じました。ラドンチッチをどう使うのか、使われるのか、局面の中での判断に統一感が無い感じ。効果的な攻撃は試合を通じて観ることはできませんでした。


熊本はアンデルソンという、かつてJ2では出場機会があったけれども、あまり印象に残っていない外国人を初スタメンに抜擢。シンプルにハードワークして縦に速いカウンターサッカーを展開していました。熊本相手に勝てていないのは確かで、苦手意識があるのも確かではあるのですが、今日で8回戦って5引き分け3敗。全然大したことない。ジェフ千葉に比べれば苦手とか勝てないとか言えるレベルの成績ではない。そう考えると傷ついた心が若干癒されます。


しかし何が残念ってですね、この日のために沢山のサポーターが知り合いを誘ってくれたと思うんです。それで18位の熊本相手にこんな試合を観ることになった一見さんがトリニータつまらんって言っちゃうってことですよね。どうしてこう、チャンスに弱いのだろう。こういう試合でこそ逆転勝ちをして欲しかったのだけれども。勝つと凄く楽しいってことを沢山の人に知ってもらえないことが一番残念だわ。若手がプレッシャーを感じて固くなったのであれば、それはそれで1つの経験なんだけれども。プレーオフでの試合で今日の経験を教訓として活かせれば良いのだけれども。


ともあれ、シーズンは佳境に入ります。磐田戦も松本山雅戦も千葉戦も岡山戦も福岡戦も横浜FC戦も残しています。次のアウェイ富山戦で立て直せないと、それこそ目も当てられない状況に陥るのでとても重要な一戦になってしまいました。一旦止まった勢いですが、もう一度波に乗って10月からの山場を乗り越えましょう。はぁ・・・・残念。くまモン嫌い。

2014/08/31

2014年 J2 第29節 愛媛戦

【愛媛 1 - 2 大分】

アウェイの勝利に足りなかったモノは為田の決定力と運でした。遂にアウェイで勝利して連勝ですよ!連勝!次節の総力戦を考えると絶対に勝って弾みをつけたい一戦でした。見事モノにしアウェイでは福岡戦以来の勝利です。豊後水道を渡って愛媛に行ったサポーターさんはお疲れ様でした。日曜日開催だと無理せず諦める真っ当な社会人の私はスカパー!で生観戦していました。アウェイの勝利はいずれも隣県で逆転勝利。近い方が負けない?



スタメンにはちょっとだけ変更が。家庭の事情で一時帰国していたラドンチッチが戻ってきましたが、ベンチスタートになっていました。この布陣から考えるに、最近の試合で前半に先制出来ているので、勢いはそのままに、後半にラドンチッチを入れてカウンターで試合を決める。そんなイメージを持ちましたよ私は。昌也が先発して、右サイドバックが松本怜から土岐田に変更。松本怜はここ最近良かったんだけどベンチにもいなかったので怪我か体調不良かもしれない。家庭の事情ではあるまい。


対する愛媛。昨シーズン失点は少ない割に得点の少なさから、中位以下に沈んだことを分析しストライカーファンドをぶち上げて出資を募り、Jリーグで実績のあるリカルド・ロボを6月に獲得。一口2万円ちょっとで、2300万円を目標に出資を募っていました。ファンドですからリスクはあれど成功すれば出資者にはお金が戻ってくる訳です。借金返済のために1億円以上を集めた我々とは違い、前向きなお話で羨ましい限り。元本保証は無いけれど無償の寄付ではなく投資として面白い試みではあります。髭の生えたロボが渋くて怖い。資産運用の投資としてもリスクありすぎて怖い。


そんなミカン農家の投資を受けて獲得されたメカゴジラ的なロボ。ロボを操縦するリモコンを持つ河原少年と空の大怪獣ラドンチッチを飼い馴らし始めた為田少年の試合でした(※筆者の妄想です)


試合は思ってたのと違う!という河原少年のゴールで先制される苦しい展開。今日も前半は元気いっぱいでトントントーンっと先制できるだろうと全く根拠なく楽観視していたのですが、林の決定機が1度あったくらいで崩せた場面が少ない前半でした。3バックの愛媛と攻撃時のプレスはハマる時があるんだけど、守備に回るとミスマッチが起こる状態。失点シーンもカウンター気味にサイドで数的有利を作られてフリーでクロスを上げられてしまいました。ヘディングで決めた河原は相変わらず良い選手。


先制後の後半立ち上がりに課題があった訳ですが、負けてますから細かいことは良いんだよと後半開始から木島に代えてラドンチッチを投入。ファーストコンタクトで完全にラドンチッチ対応に意識が割かれた愛媛DFが錯乱。バックパスをラドンチッチに掻っ攫われて運よく同点ゴールに繋がる。空の大怪獣ラドンチッチが愛媛に舞い降りる。今日は何度か高い位置で奪えていたので、やはりプレスがじわじわと効いていた模様です。運もありますが地道な守備のお蔭でもあると思うのです。


この同点弾で勢いづいたのは為田少年。ここまで1年以上シュートが枠に飛ばない病気にかかっていましたがラドンチッチの肩に乗り、ゴール前まで飛んで行くと、ラドンチッチが運んだボールに反応(※筆者だけにはそう見えました)勢いよく抜け出して値千金の逆転ゴールを決めたのです。ショエェヤァ!と近所に聞かれたら何て言い訳すればいいか分からない声を上げてしまうほど気持ちの良いゴールでした。


本当の意味ではここからが課題。リードした後にどうやって試合を終わらせるか。3点目を決めるのか、守りきるのか。意思統一をピッチの上の選手がコミュニケーションとりながら舵取りしていかなければならないのです。ロスタイムにポストやバーに救われる場面があり、運が残っていたというか愛媛に足りないのはFWよりも精度の高いプレーなんじゃないかとポンジュース片手に上から目線ですけど。結果論ですけど。まぁポストとバーに直撃したあのとき、生きた心地しませんでした。やっぱりギリギリで逃げ切る形になりましたが、勝利は勝利。連勝となりました。


この試合、何が嬉しかったってやっぱり為田のゴールでしょうよ。末吉からボランチとしてスタメンを奪い、前寄りのポジションで得点できなかったのに、下がり目のポジションで、持ち前の運動量を活かして駆け上がり、遂にチャンスにゴールを決めました。若手の努力が結実する瞬間がたまらないんです我々は。今週A代表に松原が選ばれるというサプライズがあり、刺激を受ける部分もあったと思う。次は為田や昌也、後藤の番ですよ。今日の結果で自信をつけて総力戦に挑んで欲しい。シュートシーン以外にも光るプレーが多かった。次節総力戦は若い選手で3万人を魅了させて欲しい。為田ナイスゴールでした。


この勢いで3連勝を飾るためにぜひ大分県民には大銀ドーム集結して欲しいです。見るなら今、面白くなってきているところです!プレーオフ圏内の熾烈な争いが面白いんです、今。まぁあの・・・私、総力戦行けないんですけどね・・・・。私の分まで応援して下さい・・・・。

2014/08/24

2014年 J2 第28節 群馬戦

【大分 2 - 1 群馬】

前半だけ絶好調、後半に追いつかれるという癖を逆手にとって前半のうちに5点とればいいんや!と、開き直ってのスカパー!生観戦となりました。結果はホームで10勝目。完勝とは言わないまでも、なんとか、本当になんとか逃げ切っての勝利となりました。前半の早いうちにポンポーンっと先制点と追加点がとれても、まだ足りない。目標は前半のうちに5得点なので、2得点じゃ浮かれられず、むしろ不安になるという贅沢な状況を味わい、後半はやっぱり始まってすぐに失点してもうダメかとドキドキハラハラの展開でグッタリでした。



水曜日に天皇杯がありましたが、リーグ戦のスタメン後方は固定メンバーのまま。スカパー!表記では2トップが林と風間、左に木島、右に土岐田という組み合わせ。対する群馬は天皇杯で浦和を撃破して大分に乗り込んできました。ハードワーク+当たり外国人FWというイメージの群馬です。


ホームでの試合展開がテンプレート化していて、もう先にブログの内容を書けるくらいに予測可能になっていますが、それにしても立ち上がりの元気の良さは何なのだろうか。良いことなのですけれども。得点は木島と林とそれぞれの良さが出ていた「らしい」得点でした。木島のスピードとか踏ん張りが効く良さは分かっていましたが、今日は林のボールを奪う能力が発見でした。何度も相手からボールを奪う場面があって、決定力も高いし、ただ細いモヤシなだけの選手ではないことにようやく気付きました。我ながら気付く遅い。


得点も出来ずに、なぜ勝てないのか分からないような状況ではなく、課題は明白なのは逆に救いだし、可能性を秘めている証拠だと思うのです。課題は先制後の試合運び。受け身になるメンタルというよりも、意思統一の問題のような気がしてきました。もう1点とりにいって試合を決めるのか、無理せずに守りきるのか、選手各々が同じ意識でいるのかどうか。2点差が危険と言われる所以ですが、試合の流れの中で意識統一とコミュニケーションが取れているかどうかの問題なんじゃないかと。ディスカッション形式のミーティングを実施したらしいので今後に期待しましょう。


今日の失点はセットプレーからだったのでまだ仕方ないと思えますが、それにしても攻められっぱなしの時間帯がえらく長かった。2得点後から群馬の右サイドバックの4番の選手が縦にガッツンガッツン攻撃に出てくるもんだから左サイドの安川が守備に周る場面が多く、押し込まれてしまっていました。両サイドバックが高い位置をキープして波状攻撃を生み出す群馬怖かった。それでも何度か決定的な場面を作れていたので、攻撃と守備のメリハリみたいなものがちょっと出てきたかもしれません。チャンスの時にスプリントする為田のおかげなのか。今日も素晴らしい運動量でした。


外から攻められても、群馬には背の高い選手が少ないこともあってか中で弾き返せていたので今日は追いつかれずに済みました。先行逃げ切れずに追いつかれ型がちょっとだけ進化して追いつかれずに試合を終えられたので、また来週鬼門のアウェイで、今度こそ、何度目の正直なのか分からなくなってきているけれども、連勝しましょう。もっと強くなれる。祝6位浮上。