2024/02/26

2024年 明治安田J2リーグ 第1節 仙台戦

【大分 1 - 1 仙台】


三位一体の30周年あけましておめでとうございます。2024年シーズンも待望の開幕。現地には行けず、DAZN観戦でしたが新生トリニータの新戦術が垣間見えた試合だったと思います。今シーズンのキーワード「シームレス」というものがどういうものなのか。道半ばだけれども、きっとこういうことなんだろうな、というのは随所に見て取れたと思われます。攻守一体シームレス!


新スタメン画像の運用も始まりました。初っ端からGKが直前で西川から濱田に変更。試合前から心配と不安がよぎる。基本は保持時4-2-3-1で守備時も4-4-2っぽかった。新戦力の藤原を右SBでスタートさせていたのが予想外。各種事前情報で野嶽だと思ってた。前線が宇津元、キャプテン新太、野村、松尾。GKはハマタロウこと濱田太郎(※ダしか略してないのに意味があるのか)ベンチには繰り上がりでムンさんが入る。若手の小酒井と有働がベンチに入り、怪我人の存在が薄っすら浮き彫りに。小酒井は交代で出場出来たので早々にJリーグデビュー出来たのは良かったけれども。


昨年から私、保田堅心がヤバいヤバいと書き続けている保田堅心ヤバいおじさんなのですが、今年はもう最初から保田堅心のチームだと思っております。中盤でシームレスを具現化する中心ですし、コーナーキックのキッカーも勤め始めたし、スタジアムに熱狂を生みだす様なサッカーをしたいという片野坂監督の元で、スタジアムで一番血が沸騰しているタイプの漢なので、今年はもう本当に「君は2024年の保田堅心を観たか」というシーズンになると思います。トリニータを観に行こうじゃないんです、今年は保田堅心を観に行こうです。10ゴール10アシストくらいして欲しい。



対するは仙台。何故かホームの黄色いユニフォームで登場。胸のアイリスオーヤマのロゴが毎年少しずつ大きくなっているような気がするのは気のせいでしょうか?今年のは特に大き過ぎじゃない?アイリスオーヤマさん、どこまでバレずに大きくできるかチャレンジしてないですかね?これ。もはやアイリスオーヤマ仙台ですよ。そんな仙台も設立30周年で同い年。新しく森山監督が就任し、「走力」を求める基本方針を掲げる。4-4-1-1が基本布陣。この日はオナイウ阿道さんの弟であるプロ2年目のオナイウ情滋がサイドに入って走力全開。スピードや強度を求めるサッカーを展開しつつあった。こちらも道半ばな印象。ただ、既に方向性を表現出来てはいた。両チーム、緒戦で特徴が確認できるという事は、シーズン前のキャンプでの積み上げが一応ある、ということです。あってもシーズン終盤までそれが磨き上げられるかどうか、成功するかどうかは別の話ではありますが、それさえ無いとね、超絶不安になりますから、とりあえずこの2チームは目指すべき方向性を表現出来ているシーズンインとなりました。



兎年が終わったのでリッジー先輩は12年くらい倉庫で眠ると思っていたのですが、今年も健在の様子。倉庫送りにならないように頑張る模様です。


はい、試合です。緒戦ということでお互いに様子見しつつ、自分たちの積み上げて来たことを出そうとするけれども、ちょっと思ってたのと違うな、というような展開。両チーム完成度が低い状態で噛み合わせの悪いチーム同士の戦いだった印象。西川幸之助の交代によってか、昨年より繋ぐ意識は少なめのトリニータ。濱田太郎は割り切って前線にボールを蹴っていくスタイルだったのでリスクは少なめ。ただ、これによって仙台がハイプレスを敢行するタイプのプランだったのかどうかがよく分からない状態に。もっとガンガン前から守備に来るかと思いきや、そうでもなかった時間帯が長かったので途中で割り切ったのかもしれない。


仙台も仙台でボールを繋がないので、トリニータとしても前線から守備に行ったところで蹴られればハマらない。仙台は前半は右サイドに置いたオナイウ弟がスピードで圧倒したこともあって、シンプルなプレーが多かった。中島のドリブルも止めにくかった。パス数が少なく、走力とドリブルがベースのチームとなるとシームレス感を出せる相性としてはよろしくない。お互いの持ち味は出せなかったけれども、それでも両チーム勝利への意識は高かったので前半は戦術面で興味深かった。


トリニータで特徴的だったのは前半29分のシーン。中盤でボールを奪ってそのままカウンターになだれ込んだ攻撃があったのだけれども、ボールを奪う守備から即攻撃に移るという意識がこの試合で一番分かり易かったシーンだと思われます。左サイドでボールを持たれた時に簡単にクロスを許しがちだったが守備面で気になったところ。スピードのあるオナイウ情滋を対面にすると距離感保たないとスピードでちぎられるからなのか、何なのか。中で跳ね返せばいいやだったのか。実際やられてはいないけれども、ちょっと気になりました。


ゲームが動いたのは40分。ボールをGKまで戻したトリニータ。プレスをかける仙台、ハマタロウのキックが仙台の選手に引っかかってそのままカウンターで失点。ゲームへの入りから落ち着いて見えたハマタロウ。この時、おそらく左サイドで張っていた香川へのパスをチャレンジしたんだと思われます。ひっくり返せていたら大チャンスのチャレンジ。香川がフリーっぽかったので見えていたんだろうと思われます。それが通らなかっただけに見えました。守備から攻撃へ、攻撃から守備へ、というのはこういうチャレンジの連続だと思われます。リスクとのバランスが見いだせるのかどうかが不安要素だったのだけれども、前半先に失点してしまったけれども、当然体力も限界があるのでシームレス一辺倒ではなく、局面を選んでシームレス化できるかどうか、ということなんだろうと思われます。ハマタロウはいきなりのスタメンだったのに、かなり落ち着いていて良かったと思ってます。しかし、残念ながらビハインドで前半終了。



後半、メンバー交代まで試合は膠着状態でしたが、ペレイラを下げて藤原をCBにし、野嶽を右SBに入れてから前線が上がる時間帯が増えた印象。交代後に昨シーズンとの違いを特に感じたのは安藤のポジション。積極的に前に出ていくスタイルに変貌。後ろでどっしりではなく、割とリスク承知なポジショニングになった気がします。インターセプトも増えたし、そのままカウンターで前線に駆け上がるCBにグレードアップしていたのが面白かった。そりゃスタメンになるわって感じでした。シームレス感を出せるメンバーにならないと選ばれません。攻守がシームレス。攻撃が守備で守備が攻撃。簡単に例えるならば神社の階段から攻撃と守備が抱き合って転がり落ちてお互いの身体と心が入れ替わるような、攻撃&守備「私たち、入れ替わってる!?」みたいな世界を実現する思想ってことです(※確信はありません)


交代策が実ったのは83分。保田がボールを持つと前に持ち出してスルーパス一閃。交代で入っていた薩川が抜け出してクロスを送り、同じく交代で入っていた長沢が決めて同点に追いついた。保田、後半にドリブルで中央突破して行ったシーンもヤバかったけれども、このスルーパスもヤバかった。負けん気の強さは異常。こんな選手今まで観たことが無い。どこまでも行ってしまうポテンシャルを感じるヤバさ。観れるうちに観ておこうな。



再契約で再加入となった長沢さんが仕事してくれました。93番のゴールアピール写真は若干控えめ。後半は仙台の走力の限界もあって逆転の雰囲気はあったけれども、試合はこのまま痛み分け。2024年はドロー発進。たかが開幕戦、されど開幕戦。きっと怪我人が多い状態の中にしては現状の力は出せた方じゃないでしょうか。今年のJ2で優勝予想に挙げられるチームはざっと見たけれども、まだまださっぱり分かりません。保持するチームがどれくらいあるか、保持しないチームとどう戦うか。保持しない時間帯、保持する時間帯、相性的に抜き出れるチームがあるのかどうか。混沌とする昇格争いが目に浮かびます。全チームにチャンスはあるし、ピンチもある。そんなJ2が今年も開幕です。


招待券があったとはいえ、観客動員が素晴らしかった。保田を観た人が1万6千人いるってことか。またあの保田を観に行こう、そうなって欲しいと思います。DAZNは解説が変わらなかったことがアレなので、今シーズンのこのブログのスローガンとなった益荒男を呪文の様に唱え続けたいと思います。益荒男!!



4 件のコメント:

  1. クサカヤマト2024年2月26日 7:09

    まだまだな部分と希望が垣間見える開幕でしたね。保田の煽りはヤバかった。解説に関しては…
    今年も一年楽しみにしております

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    1. クサカヤマト様

      コメントありがとうございます。そうですね、まだまだ道半ばですが、ところどころで片鱗が垣間見えましたね。解説はアレでも保田はヤバいのでたまらないです。

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  2. 明けましておめでとうございます✨
    四年ぶりの現地観戦して来ました。
    ハマタロは良き勉強をしたと思いました。今シーズンは保田くんのチーム、御意です。少し、心配は相方の弓場先輩、余りに出来が悪いなと思っていたら片さんもそう思っていたみたいで。次戦もホームだし巻き返してほしいです。
    仙台はオナイウ&鎌田の代表の弟コンビがヤバいですね。
    今シーズンもブログ楽しみにしています。

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    1. 匿名様

      コメントありがとうございます。4年ぶりの開幕戦参戦羨ましい限りです。私も行きたかった。私は弓場先輩も悪くなかったと思いますよ。あの若いコンビでシームレスを体現するのです。このブログ以上にご期待下さい。

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