2024/09/15

2024年 明治安田J2リーグ 第31節 徳島戦

【徳島 3 - 1 大分】

徳島に行って来ました。陰鬱な週末は旅をしても続きます。四国は行き辛いので遠慮しがちなのですが割と直前で決断しまして、J2のうちにJ2の試合を、観れるうちに観ておかないといけないと思い立った訳です。いや、でもビックリした試合でした。前半にこんなにうちが弱かったのかな?って思ってドキドキしましたけれども、後半も観て風の影響が大きかっただけか、と自己分析して落ち着きました。結局負けたんだけど。



徳島は20周年記念試合と銘打って光の演出。我が軍の30周年記念試合の方が盛り上がったし、コラボとかの演出も上回ってるんだけど、10年の差がありますから。10年若いクラブがここまでやれれば十分凄い。ほぼホームだけで1万人以上集まったし、シャツを配布したイベントとしては成功だったのではなかろうか。







湿度が80%近くあった環境。風が強かった。大分が陣取るアウェイスタンド側からホームゴール裏側のゴールへと風が吹く状況で、前半はGKのロングフィードが押し戻されて落下点に入れず、ボールをコントロールされてセカンドボールを制圧されて押し込まれる展開になる。これが前半と後半でクッキリ内容として出たので、どうしても一方的な展開になりがちであった。


徳島ゴール裏の写真。旗を見てくれ、旗を。風がずーっと吹く環境でした。涼しく観戦は出来たのよ。試合終了間際に雨も混じって嵐っぽくなったのだけれども、雨粒が風に乗って風が可視化された時に難しいコンディションだったな、とは思いました。

そんな風の中でハマタロウのチョイスだったので、蹴るけど空中でボールが戻ってマイボールに出来ない展開になりました。3バックは野嶽、安藤、吉田という組み合わせ。ボランチに弓場と保田、左に宇津元、右に松尾、野村と髙橋大悟がシャドーでワントップに鮎川。伊佐と中川が怪我でベンチ外、出場停止で香川を欠いたメンバー。ワントップが得意だと言い張る鮎川が前半には全然競れていなくて、本当に得意なのか?と疑ってしまったのですけれども、あれは風だ。後半に徳島が全くセカンドボールを拾えなくなったのを目の当たりにして、理解した。実力差とかボールの動かし方とか関係無いくらいにはGKからのフィードに対して競れなくなっていた。落下地点を予測できないので跳ね返す側が常に有利でした。ゲームキャプテンとなった野村がコイントスで陣地を選んだのを目撃したのだけれども、このスタジアムをホームとしていた経験を持つ野村が敢えてそうしたってことは、前半を風下で耐えて、後半に風上から勝負するゲームプランだったのではないかと推測する。残念ながら3分で2失点したので全て崩れ去ったのだけれども、フットボールとしての評価は普通じゃない試合として忘れても良いかなという印象になりました。前半だけ観た時は混乱したけれども、後半のあのプレーの入れ替わりっぷりを目の当たりにすると、そういうことか、としか思えませんでした。狙いを反復できる環境が一方的に有利になるので、そういう試合です。体力のあるうちに風上から3得点出来た徳島の勝ち。

その徳島、夏に岩尾が浦和から出戻りして別チームになった印象。保持による対ハイプレスが安定した。この試合は出場停止などがあって永木が3バックに入ったりと普通じゃない並びの3-4-2-1でミラーゲーム。渡、柿谷とタレント自体は揃っているので強すぎる保持の思想で躓かなければ真ん中より上にいなければおかしい戦力ではある。


蹴るスタイルで風に戻されて保持できず、元気な徳島に波状攻撃を浴びて3失点。もしもピッチ選択が前半に風上になれたとして、上手く環境を利用して攻められたかどうかは分からない。蹴るスタイルに変えて、残留に向けて安定した試合運びを目指した矢先のこの環境である。逆風を呼び込んでどうする。慎重に試合に入るチョイスをすべきであった。3失点した後に監督コーチの緊急会合。前半のうちにコーナーキックから1得点でも出来ていたらだいぶ違ったのだろうけれども。残念ながら3点のビハインドのまま前半を終えた。

後半は一転してやりたい放題。並びを変えたとかそういうレベルではなかった。ハイプレスから高い位置でボールを奪い続けることも出来たのはやっぱりセカンドボールの回収が容易になったから。風起点。宇津元アシストだったと思うけれども、髙橋大悟のゴールの流れは素晴らしかった。後半開始ですぐに何度もチャンスが作れたので、風で押し込めたらこうなるんだなって気付いた後半でした。徳島はミスも絡んで前半と全く違うチームになった。

ただ、3点のビハインドを跳ね返せるほどの得点力を発揮できず、チャンスはあっても決め切れない、得点力がJ2では最下位レベルの状態なのでGKハマタロウを前線に上げる荒業を使い始めたのだけれども及ばず。反撃は1点止まりで敗戦となりました。もっと風を、風を上手く使わなければダメでした。

前半だけを観終わった時は本当に心配だったのだけれども、後半も観て気持ちが落ち着いた試合というのは珍しい。どっちに陣取るかでここまで激変する環境も珍しい。風がなければこういう試合にはならなかったと思うので、風無しで戦っていたらどうなったのかは少し気になる。負けは負けなのでね、取り返しできませんけれども、慎重に試合に入るという概念を徹底しないとダメだろうと、ピッチ選択でどっちを選ぶべきだったかは反省せねばなりません。風が強いぞ、どうしようか?は2失点した後に話しても遅い。次のアウェイ横浜戦も大体雨降りますから、秋のニッパツは。名勝負を生み出す秋のニッパツ。環境に負けず、慎重に戦って欲しい。余裕は無い。


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