2025/11/16

亀の屍を越えて犬

2025年J2クライマックス。昇格争い、プレーオフ圏内争い、残留争いに巻き込まれているチームのサポーター各位、試合が無い週末をいかがお過ごしでしょうか?私、落ち着かないです。9位から14位のチームのサポーターが羨ましい。残り2試合、軽く現在の状況と残された試合をまとめてみました。たぶん合ってる。間違っていたらごめんなさい。広い心で見て欲しい。


直接対決が多い。多すぎて落ち着かないです、私。AIに色々な可能性をまとめさせたんだけど、収束しないレベル。特に優勝争い、次節は首位水戸と2位長崎が長崎のホームで獲るぞTEPPEN決定戦。水戸は勝てば優勝、長崎の勝ち・引き分けで優勝争いは最終節に持ち越し。水戸の最終節の相手が某分トリニータさんなので、注目の試合となってしまいます。私、落ち着かないです。最終節までもつれて、もつれにもつれてもらった方が残留できる可能性が高まる気がする。プレーオフ圏内は8位までに可能性が残されている。鳥栖はちょっと厳しいかもしれないけれども、磐田との直接対決も残しているので2連勝すれば分からない。一方で残留争いは熊本、山口、富山に絞られているように見受けられるけれども、某分トリニータさんが2連敗、山口の2連勝で勝ち点で並び、そうなるとおそらく得失点差でひっくり返される可能性を残している。まずい。相当にまずい。1ミリも優位だとは思っていない。残り試合がジェフと水戸だぞ。2連敗全然あり得る。落ち着かないです、私。なぜ落ち着かないのか、理由は2つ。1つ目、シーズン通しての「得点」。Jリーグ公式サイトで得点順に並び替えてみて欲しい。


ダントツの最下位です。J2最下位の得点力。よくぞまだ残留圏にいるなっていう状況。27得点なのでね、1試合に1得点取れなかったチームってことです。守備は頑張っているので失点は少ない方だけれども、この得点順に並べると絶望的な気持ちになれる。もはや残された時間は少ない。まずはジェフだ。ジェフ側はトリニータを越えなければ何も始まらない。勝てば自動昇格の可能性も残せる。死ぬ気で襲い掛かってくるであろう猛犬になっているはず。我が軍は勝ち点1さえあればいいので、生活が懸かったサッカー、5-4-1で守り倒すことになります。5-5-0でもいいかもしれないレベル。もし負けるとしても0-1で負けたい。得失点差は最小限。1点を追う必要さえないのかもしれない。失点を重ねない。守り倒せ。守って時間を稼いでやりすごすのだ。焦る犬、じらす亀。そんな試合になって欲しい。ジェフが先制しようものならカウンターを食らいまくって試合が壊れるレベルで失点を重ねる可能性も十分あると思う。


長年J2で戦い続けた、昇格を知らない水戸、ジェフという2チームが同時に昇格する気がしてならない。水戸はJ2オリジナル10で未昇格、ジェフはJ1オリジナル10で降格してから一度も昇格していない。ジェフと一緒に降格した大分トリニータが初のJ1昇格プレーオフでジェフを叩き落した時以来の因縁は続く。もし次節で長崎とジェフが勝てば最終節で水戸を倒すとジェフが昇格する、という話になったりもするかもしれない。あっさりと某分トリニータさんが負けて水戸が昇格するのか?もう目まぐるしい因縁すぎて落ち着きません、私。


古参としてはじゃな(※急に老人口調)、2つ目の落ち着かない理由があるんじゃ。2015年。ちょうど10年前に起きたことを思い出すんじゃよ。わしらはな、2015年J2第41節で大宮と対戦して負け、昇格を見届け、第42節に磐田に負け、2試合連続で自動昇格を見届け、J2J3入れ替え戦に送り出されるという稀有な経験をしておるのじゃ。あれから10年ですよ、10年。そのままJ3に降格したんだよ。10年周期で降格のシグナルがビンビンに出てますよ、これ。阻止しよう、阻止。なんとかしなければなりません。10年前に1度、最後の2試合で2チームをJ1に送り出したことのある実績があるのでね、あの失敗を糧に次は生き残らないと。最後の勝ち点1を得るために、生活の懸かったサッカーってやつを見せよう。守り倒そう。甲羅に引き篭もるのだ。



2025/11/08

2025年 明治安田J2リーグ 第36節 札幌戦

【札幌 3 - 1 大分】


札幌のクオリティが全てを上回った試合っていう総括をすると元も子もないんですけれども、開幕戦で戦った相手と終盤に再戦して、このシーズンの中での積み上げが一体何だったのか、そういう総括が出来る試合でした。一体このシーズンで何をやっていたのだろうか。全然ダメでした。残留も決められなかった。大逆転降格の可能性を残してしまっただけの土曜日。何年ぶりに行ったか覚えていない札幌ドームでした。ちょっと太っただけの遠征です。




屋根が閉まるドームですよ、当たり前だけどさ。羨ましいな、閉まってるドームは。ドームだからな、閉まってないドームって何だよって話なんですけど。紆余曲折あったけれども、札幌駅前から30分で行ける巨大イベント会場なのでポテンシャルは間違いなくあって、黒字化したとか何かのニュースで見たような記憶が。久々に行きましたけれども、特に何も変わっていなかった印象。良い意味でも悪い意味でも変化なし。外は積雪でも暖かいという、素晴らしい環境ではありました

スタメンはグレイソンが復帰。しかしだ、この試合の前半はまぁ酷かったんだが、その原因の一つがグレイソンだったとは思う。競らない、勝てない、持てない。もういい加減ワントップにすな。空中戦は負け、セカンドボールは相手に拾われ、攻撃の起点、時間を生む仕事が一切出来ない上に、プレスも遅い。トップ下の方が良いのではなかろうか。3-5-2のトップ下以外では使ってはならない気がする。もう遅いけどさ。ベンチには中川が久々の復帰。表舞台に帰って来ました。

対する札幌。試合前、ゴール裏には長文の横断幕が掲示された。フォントがキレイ。読みやすい横断幕を作りました。内容よりも読みやすさの方が驚き。GMが変わった翌日の試合だったりして、ゴール裏からこういうメッセージが出た模様。開幕戦から時間が経って、お互いに監督も替わって、散々なシーズンとなった。札幌は降格しての1年目、J1即復帰が出来る強化費だっただろうと思うし、初年度を逃すとどんどんと辛くなることは誰もが判っているので焦燥感は理解できる。ミシャからの系譜、3-4-2-1でのスタメンは3バックが180センチを超える大型メンバーで空中戦を圧倒。長谷川が良く効いて、荒野も上手くて強く、高嶺についてはもう手が付けられないという印象。圧巻の活躍であった。高嶺、札幌への思い入れは強いけれども来季個人昇格してしまうのではなかろうか。個人能力はJ1で通用するメンバーが半分は残っていて、その差が試合の中でハッキリと現れた印象。特に1得点目は札幌側を褒めるしかない。



試合が始まって、守備時のラインが低く、ミドルゾーンでブロックを形成できなかった。蹴っては跳ね返され、セカンドボールは奪われ、切り替えの部分でもプレスに屈し、ボールを全うに前に運べない。そんな中での2失点。2失点目はGKからパスを繋いだけれども、繋がざるを得ないほどに跳ね返されて前進出来なかったので持って行くしかないか・・・となったその瞬間を狙われた。前節は良かったボールの動かし方も、ワントップがグレイソンに変わっただけで全く良さが出ず、前半はシュートゼロ本と今シーズンワーストの出来。シーズン終盤でワーストの内容を更新できるポテンシャルに底知れぬ恐ろしさを垣間見た。全然ダメな前半でした。


失点後にピッチ上のメンバーは相談を行っていて、前半を耐える気にはなっていたとは思う。2失点は余計だった。前半はムンキョンゴンのセーブ以外の見どころは無し。結果3失点したけれども、ムンキョンゴンのパフォーマンスは高かった。

シュートゼロで終わった散々な前半。ボコボコにやられました。後半から選手を3名交代して攻勢に出る。前半の出来の悪さは本当に酷かった。繋ぐのか、蹴るのか、どちらも出来ない中途半端なチームになってしまった。

伊佐、吉田、有働が投入されてからの12分間は盛り返した。競り合う、という普通のことをしっかりやる前線に変わったことで前進する機能が復旧。プレスも意味のある形に。9分にずっと得点の匂いが濃かった池田のスーパーゴールが決まる。

いつぶりだ、流れの中からのゴールなんて。スーパーなゴール過ぎて写真も撮れなかった。まさか入るとは思わないようなプレーの連続で固まってしまった。池田のすんごいゴールではあった。ゴール後もわちゃわちゃもなく、すぐに戻って反撃帯体制を整える。もしかしたら追いつける?と思わせてくれるくらいの勢いがあったのだけれども、札幌に耐えられてしまって逆にまた高嶺にゴラッソを決められて3失点。左脚のアウトサイドで巻くようにミドルシュートを決められたらもう何も言えない。反撃もここまで。完敗の内容でした。








残留は決められず、翌日の結果次第では勝ち点差を詰められて厳しい状況に陥る可能性もある。残り試合が千葉、水戸と昇格に関わる試合を控える2チーム。死ぬ物狂いで来る相手ですよ、特に次の千葉戦は難しい。乗り越えなければ。


2025/11/03

2025年 明治安田J2リーグ 第35節 山形戦

【大分 2 - 1 山形】


終幕の11月。お得意様の熊本を倒した後、逆にお得意様になってしまっている山形を迎えての一戦。今年も山の神に勝ち点を捧げ終えました。アシタカの気持ちよね、鎮まり給え山の神よってね。相性で片付けて良い話ではないのだけれども、「山形戦だし」という感情は正直ある。山形戦が残っていたからこそ、前節の熊本戦の勝利が大きな意味を持っていたのである。終えました。もう生贄は捧げ終わりました。今年も勝てなかった。ただ、この試合は変化を感じる試合ではあった。パスワークにおけるスペースの活かし方が変わった印象がある。

スタメンは前節試合途中で交代した選手がベンチ外となって、ペレイラも榊原もついでに伊佐も不在となった。その代わりに野村がスタメンに復帰。ワントップは鮎川が務めた。ペレイラの代わりは戸根。プロレスラー体形の戸根。新日より全日にいそうな戸根。戸根に関してはヘディングではなくヘッドバッドと呼ぶ方がしっくりくる。繰り上がりでベンチに入った宮川、松尾など久々の面子の中に咆哮要員こと吉田真那斗が戻ってきたことはプラス要素。3人抜けて1人戻りました。野村、池田、野嶽は流動性があるので誰がどこで何をやっても何とかなります。野嶽家は兄弟対決。

対する山形。4-3-3で運用中。昨年はシーズン終盤に急激に盛り返してプレーオフにまで達したものの、今年は序盤に失速するのは毎年のことながら、シーズン終盤でも調子は上がりません。メンバーもいる、途中で就任した横内監督も悪くない人選、だのに結果はついてこない。J2分からん。唯一足りなかった専用スタジアムも遂に10月に着工。しかし、スポンサーの1社、社外取締役が急転直下の退任と50億円分の支援を白紙にするというニュースの方が気になって仕方がない。スタメンよりもそっちを追いかけたい気持ち。ジャーナリズム魂。あれ、何なんだろうね?どういうことなんだろう?事業計画が追いつかなくなるのでめちゃくちゃ気になりますよね、あれ。スタジアム、屋根を削るしかないな。費用削減だ。今年、現地に行って山形のサポーターに感じた雨や寒さに異常な慣れがあるので大丈夫だ。新スタにも屋根なんか要らん。毎年増設していけばいいさ。建てちゃえ山形。

試合は先制されてしまったので評価は難しいところではあるんだけれども、それでも保持に関して意識の変化を感じた。プロレスラー戸根の存在も大きかったかもしれないけれども、パスをどこにどう出して前進するのか、という点において縦へ、特に誰もいないスペースへのパスが増えた。中盤に「え?」と思うようなパスが増えませんでしたか?誰に出してるんだ?みたいなパス。受け手が戻りながらギリギリで受けて戻して、を繰り返すような動き。選手の足元に出すばっかりじゃなくなった。これによって山形のプレスを意図的に引き出して相手を動かしていく。保持しての前進、遅攻の改善。セットプレーから2失点してしまった前半、山形にシュート3本を打たれて、枠内も3本、2失点。効率よく得点を奪われてしまったのだけれども、それでも保持に関しては良い感じであった。山形のプレスは「切り替わる瞬間」をピンポイントで狙っていたこともあり、徐々に無効化していくことが出来ていた。セットプレーで2失点したら意味が無いんだけどさ、セカンドボールも取れていたし、内容自体は良かった。残念なのは進んだ先のクロスよ、土曜日にルヴァンカップ決勝を観たこともあってだな、J1最高峰との差を感じざるを得なかった。

クロス以外は良かった我が軍。早いうちに1点を返したことで後半には希望が生まれた。左サイドのFK、三竿の蹴ったボールはプロレスラー戸根のヘッドバッドが当たったか、当たっていないか、微妙な感じだったけど、戸根の得点となりました。球への頭突きは合法です。

結果を出した戸根。後半にはチームに勢いが出て、期待感ある匂いはしたのだけれども、シュートシーンにまで持ち込めない。山形も粘り強く守るし、リードがある状態だったので上手く逃げられてしまった感じではある。交代選手は多く入ったけれども、試合をひっくり返すほどの活躍は無し。惜しい。最後の質が足りない。クロスが何度頭を超えて逆サイドに転がって行ったろうか。このいつまで経っても上達しないクロスの質と先に2失点が反省点です。もっと決定機を作れないと厳しいんだけれども、残りも3試合ですし、劇的な改善をする時間は無いのでしっかり守りましょう。もはや来季の契約もある程度進むだろうし、もはや出場しない選手も出てくるだろうと思われます。しっかり守る、それが出来れば残留は確定できるはず。しこたま守る。セットプレーでワンチャンス、ひとまずそれでいいと思います。シーズンの総括的には良くないけど、それはこのシーズンが終わってからです。

山形に警告が4枚、シュート数も少なく抑えられてはいたけれども2失点。対して大分側も7本とシュート数が少ない。1得点が観れたことは良かったけれども、全般的に低調な試合となってしまいました。

熊本と山口の直接対決は、何となく予想した通り山口が勝った。熊本とは3差に迫った。まだ8差あるけれども、3連勝と3連敗で余裕でひっくり返される可能性は残る。残り3試合。次節はグレイソンが戻る。開幕戦以来の対決となる札幌戦。しっかりと、負けない戦いを。塩試合を。


2025/10/27

2025年 明治安田J2リーグ 第34節 熊本戦

【熊本 0 - 1 大分】


勝った時にしかこのブログを読みに来ない人たち!お久しぶり!勝ちましたね!負けた時はしょうがないけどさ、引き分けの時も読みに来いよな!書いてる方も辛いんだぞ!運命の10月最後の試合、九州J2最下位決定戦の様相を呈したダービーで、見事な勝利を勝ち取ってくれた我らがトリニータ。書きやすいし読みやすいから助かります。結果だけが必要な試合で内容も良く、残留争いから少しだけ抜け出すことに成功。久々に心地の良い週末です。私はDAZN観戦でしたが、隣県とあって多くのサポーターがアウェイに乗り込んで応援してくれたのは頼もしい限り。九州はホームですから。ユニフォームも青かったし、コレオグラフィ通りの+3です。対熊本は5連勝。シーズンダブルを達成。完璧です。

前節レッドカードで退場となったグレイソンに代わってスタメンを奪取したのは伊佐。それ以外のメンバーは不変。すこぶる守備が良くなった。用心棒感のある岡本を中心に、DF陣とGKはこの試合も本当に素晴らしかった。ハイボールを処理しまくってフィードも正確なムンキョンゴンも素晴らしかった。前節の堅い守備も、カメナチオ時代を髣髴とさせたけれども、この日も守備は完璧で熊本に破られる雰囲気は皆無と言って良い出来。ベンチには繰り上がりで佐藤丈晟が入った。シーズンの中で、ベンチメンバーが出場しても中々ゲームに入れないというか、パワーダウンを感じることが多かった今年。しかし、今日のベンチメンバーはパワーを感じた。宇津元も有働も良かった。先制後のカウンターには可能性を感じることが出来たし、匂いだけ強くなる得点の雰囲気がどんどん濃くなっていく一方。まだゴールはバカスカ入らんけど、近づいてはいる。内容は向上中。

対する熊本。得点は我が軍よりも取れているけれども、失点が多い。偶然にも勝ち点も得失点差も並んだ状態での対決となった。大木監督が継続してきたポンポンスポポン3-3-1-3フォーメーションから3-4-1-2に変更。語呂が悪くなった上にツートップにした理由は分からんけれども、失点多めのバランスを調整する目的なのではないかと推測していた。しかし、サッカーにおいてバランスの問題は永遠の課題で、逆に我が軍の5-4ブロックを崩せない攻撃力になってしまった。熊本の戦い方に劇的な変化は感じなかったけれども、ペレイラやデルランの個の守備力を上回る何かを熊本は持っていなかった。

試合はサイドでの球際の攻防が激しく、デュエルの場所が限定されているのかと思われるほどにボールの奪い合いがサイドに偏重していた印象。熊本が長いボールも使っていて、セカンドボールの奪い合いにもなった。細かくパスを繋ぐのが熊本のスタイルだと思うのだけれども、割と蹴るので意外であった。お互い負けられない試合だったということです。熊本は保持時にはミドルブロックを形成するトリニータ守備陣を攻略できず、サイドでの攻撃はコーナーキック止まり。そのコーナーキックも全て跳ね返すトリニータ守備陣。セットプレーの守備も堅かった。トリニータが保持状態では熊本がプレスをかけてもムンキョンゴンの足元の強みでプレスを回避。効率良く前進はするものの、結局最後はサイドの攻防でグチャッとなって決定機は作れず。お互いにサイドで潰し合いをして決定機は少ないゲームではあった。バトル多め、熊本のアフターファウル多めの前半はスコアレス。

試合は後半に動いた。榊原が脳震盪で野村に交代すると、天笠をボランチに下げる。野村がカウンター時に時間とスペースを生み出し、正確な攻撃を生み出し始めた。なかなか獲得できなかったコーナーキックを獲得した72分、三竿のコーナーキックをファーでねじ込んだのは用心棒岡本でした。

用心棒感が凄いのにハートマークです。ギャップな。岡本さん凄いわ。このベテランの能力を認めざるを得ない。加入後、本当に守備が安定したし、安定し過ぎたが故に個人的に一番推していた藤原優大のことを思い出すことが無くなってしまったレベル。そしてこの日は殊勲の決勝ゴールまで奪ってしまった。コンディションが戻ってきた三竿のキックも素晴らしかった。流れの中からの得点もセットプレーからの得点も1点は1点だよ!入れば何でも良いんだ、この試合では。堅い守備とセットプレーでの1点。今のトリニータにはこの1得点で十分でした。守備陣が本当に素晴らしい。ペレイラが交代した後も、不安は感じなかった。この日のデルランは全くサボる気配がなく、一体何があったのかはよく分からんけれどもキャラクターが変わったかのような献身的なプレーが多かった。何なんだろう?契約の話でもあったんだろうか?本当に堅かった。

ということで、クリーンシートです。シーズン終盤なのでどこのチームも負けられない試合運びをするようになっていると感じる秋ですが、そうなると我が軍に利がありそう。ナイスディフェンス、ナイスゲームでした。

勝ちながら課題を克服していくには遅すぎるけれども、それでも敢えて求めるならば池田簾に2つほど決定機があったと思うので、あれはいずれかは決めて欲しかったところ。めちゃくちゃゴールの匂いだけはした池田簾。ケチャップの出具合としては足りません。流れの中からのゴールも見たい。内容は良くなっているので、より多くのゴールを。先制点を早い時間に取れればカウンターで複数得点は生まれそうな雰囲気がある。次節、流れの中からの得点を期待したい。

引き分け多めだけど、粘り強く戦ってきた甲斐があって15位に浮上。熊本と藤枝を抜いた。J2残留に向けて大きい勝利でした。次節は熊本と山口が直接対決。ここでの結果次第では山口の大逆転残留への勢いが生まれる可能性もまだまだあるので、気を抜かず、1点でも多く勝ち点を稼がなければなりません。粘り強い守備で安定的な試合を継続して欲しい。すべての結果が出る終幕の11月。終盤には昇格争いをしている千葉や水戸との連戦もあるので、何もない塩試合をお見舞いしてやりましょう。

2025/10/20

2025年 明治安田J2リーグ 第33節 仙台戦

【大分 0 - 0 仙台】

引き続き運命の10月ど真ん中です。クラブの命運を決める重要なリーグ戦終盤。プレーオフ争いの渦中にある仙台をホームに迎えての33節。下位の3チームのうち、山口だけが今治に対して引き分けで勝ち点1を積み上げた状況。富山も愛媛も敗れて差を付ける大チャンス。他所の試合進行具合も気にしつつ、DAZN生観戦でした。

TKPスペシャルデー。T(遂に)K(帰ってくる)P(プレイヤー)を期待しましたが、有馬は帰ってこず。スタメンは前節から引き継ぎ。有働が久々のベンチ入りか。それ以外は見慣れたメンバーで動きは少ない。守備をベースにしながら、少しずつ、少しずつ攻撃面が改善されている中で、この試合も4バックの相手。守備に手ごたえを感じつつ、前線の固定メンバーの距離感とキャラクターがマッチし始めている中で、後は得点を取れるかどうかというチーム状況。そろそろ得点が取れるのでは?という匂いだけはするのだ。あぁ、今日、お隣さん家はカレーか、というのがはっきり分かる秋の夕方くらい得点の匂いだけはするのだけども、自分のうちはカレーじゃない、そんな感じの試合でした。

対する仙台。しぶとくプレーオフ圏内を争い続けている。シーズン序盤に戦った時は我が軍の中途半端なハイプレスが空回りして試合にならなかったレベルで軽くあしらわれた記憶があるのだけれども、秋も深くなって我が軍がリスクの無い「生活の懸かったサッカー」に豹変したことで難しい試合になることを覚悟でアウェイに乗り込んできたはず。しかし、運悪く我が軍の1トップがレッドカードで一発退場となり、より過剰に「生活が懸かっているからもう勝ち点1でいいや」と意思疎通がバッチリ通ってしまった守備組織を崩せずに無得点。シュートはほぼムンキョンゴンの正面と、完全にコースを切られた状態でしかチャンスは無かった。4-4-2をベースに、数的優位になった後半にはアンカーっぽく中盤を変えたりもしたけれども、春ほどの強さは感じられなかった。外国籍選手の攻撃陣が不足していて、徳島との差が如実に感じられた。きっとプレーオフに出たとしても、もはや昨年の下平監督みたいに無邪気に自分たちのサッカーをやるチームは少ないので、普通はドン引きになりますんでね、守備的な相手を崩せる何かを見つけたいところ。真瀬や郷家は良かったけれども、もう一味、もう少し何かが足りなかった印象。エロンがベンチから出てこなかったので、戦術的なものなのか?コンディション的なものなのか? 

前半は予想よりも良かった。しっかりとブロックを作って試合に入る、手堅い展開。諸々確認して慣れてきたら、プレスとボール奪取、ムンキョンゴンも含めて保持して前進と、試合運びの面では良かったし、ハイボールに競っている振りをするグレイソンも、流れの中で足元に出せばワンタッチではたいて前進のきっかけを作ってくれる、取扱説明書が更新された感じもあって、前線の良い距離感やハードワークが活き始めた。涼しくなったし、走れる良い季節になりました。池田、天笠、榊原、野嶽がハードワークするんでね、ペレイラやデルランが前線に出るタイミングも良いし、茂平と三竿も走りますんでね、もうちょっとの所まで来てはいるんだけれども、仙台以上に我が軍の方も何かが足りない。自信が一番足りていない部分だとは思うんだが、シュートシーンは作りながらも枠外。匂いだけはするんだけれども。仙台相手に割とボールがしっかりと奪えたので、球際ではしっかりと戦えていたと思います。チームは活きている。

後半にグレイソンのチャレンジが遅れて相手の足にガッツリ足裏が入ってしまい、レッドカードで一発退場。イエローでも良いような強度の試合だったとは思うのだけれども、判定は仕方なし。後半早々から、防戦一方になることが約束されてしまった。ここからトリニータは守備時5-3-1で守り倒すことになる。ランナーズハイならぬ、ディフェンスハイになったペレイラやデルランの叫び声が響く。守備に関しては3バックの岡本に用心棒感があって、安心感と信頼感が既にあるのだけれども、40分近く一人少ない状況で守り続けるのはかなり負担になったとは思う。しかし、本当に守備陣は素晴らしかった。なかなか、熱がですね、生まれにくいシーズン終盤の状況の中で、熱を感じる守備であった。かつてカメナチオを呼ばれた守備組織を髣髴とさせるくらいの堅さ。長いアディショナルタイムもミッションコンプリート。一人少ない中で熱のこもった勝ち点1を得ることが出来ました。

課題が克服された訳でも、残留が決まった訳でもないので、手放しに喜べるような状況ではないのだけれども、一人少なくなった中での勝ち点1は大いに評価すべきだと思います。匂いはするんだが、得点が生まれない。ケチャップを出さねばならない。次節は熊本戦。これまた6ポイントマッチの決戦。グレイソンが出場停止になる中で独特な熊本相手にどう戦うのか。次節は山口vs富山の直接対決も。熊本よりも上に、上にいなければならぬのだ。未来と運命を手繰り寄せよう。