2024/11/11

2024年 明治安田J2リーグ 第38節 仙台戦

【仙台 2 - 1 大分】


2024年シーズン、お疲れ様でした。タイトルも昇格の可能性も降格もなく終了。今年も38節ブログにお付き合い頂きましてありがとうございます。訳の分からないくらい広告が増えてかったるいと思いますが今年もこれで最後の観戦記なのでね、根性でスクロールしてみて下さい。日帰りで仙台に行って来ました。




今年、遠征費の中で宿泊費がお高くなっておりまして、もはや日帰りできるなら日帰りせねばなりません。仙台は東京駅からスタジアムまで2時間あれば移動できてしまうので日帰り圏内。これは来年もJ2に残ってもらった方が良いのではないか?相性の悪い山形がプレーオフからJ1に昇格してもらった方が良いのではないか?それを実現するなら観たい、そう思いまして何も懸かっていない試合を観に行った訳です。まさかこんなに仙台側が盛り上がっているとは予想出来なかった時にチケットを取ってしまっていたのだけれども。

我々大分トリニータ側からすると、3連勝したいなぁレベルのモチベーションではあったと思います。降格の緊張感から解放されて伸び伸びと試合が出来る一方、流血戦の覚悟で試合に入る程のモチベーションはどうしても途切れてしまっていたと思われます。それでもモチベーションを維持するために監督やスタッフは手を尽くしたとも感じました。悪くはなった。が、シチュエーションとして山形と千葉でプレーオフ圏内の直接対決があって、仙台が勝ち点1でもプレーオフ進出に十分な可能性もあり、堅い試合の入り方をしてくることが判り切っているので、前半が面白くない試合になることも想定の範囲内。実際面白くはなかった。スタメンは3-4-2-1で、ワントップに屋敷、池田と野村をシャドーにした形。ベースは変わらず。ベンチには薩川、町田也真人、小酒井、藤原優大、長沢駿、濱田太郎、渡邉新太が入った。最終節なのでね、全員が最後になる可能性がありますから悔いのないように写真を撮りました。西山哲平GMが居なくなることが発表され、スポーツダイレクターなる役職が急に出て来て、吉岡宗重氏が鹿島から大分トリニータに復帰。スポーツダイレクターの業務分掌が不明ですから、どこからどこまで何をするのかは分からんけれども、強化担当の業務を行うと思われます。今いる選手の契約関連をバッサリ見直すくらいの改革を期待したいところです。そう考えるときっとこれが最後になる選手も居るんだろうな・・・と思ってしまうのです。売れる若手は売るだろうし、ベテランから若手への切り替えも進めるのではなかろうか。写真撮っとこう。






対する仙台。森山監督のもと、プレーオフ圏内への滑り込みを達成。ただ、この試合に関しては今シーズン積み上げて来たハイプレスからのショートカウンターで奪ってから速くゴールに向かうスタイルがあまり発揮されなかった。我が軍の2失点目は今年の仙台っぽかったけれども、だいぶ放棄して安全に時間を進めようとしていた印象。4-4-2を運用中。保持している相手に対してのショートカウンターで得点を奪う形なので、仙台は最終ラインで保持されている場合が最もチャンスクリエイトに近くなる。ボールを保持させると特に何も出来ないイメージ。蹴って陣地回復と前進を試みるんだけれども、前線に入っているエロンに対してデルランがハイボールの競り合いに完勝していて何も生み出せず。失点までの時間帯はデルラン無双になりそうな雰囲気さえあったのだけれども、なぜか自陣にゴールを決めてしまって3試合連続のゴール。なんでやねん。良い形で試合に入れたのに、なぜかほぼ何も出来ていなかった仙台が先制してしまうんだからサッカーは分からない。

















1点を追いかけるトリニータは後半開始に野村に替えて渡邉新太を投入。屋敷と2トップにして守備時に仙台のボール保持に追う、攻撃時に前線に人を増やす手を打った。


しかし残念ながらショートカウンターから2失点目を喫してしまう。これは仙台が積み上げて来た攻撃の形が発揮された印象。ただ、きっかけを生み出せる仙台ではないので、あくまでこちらがミスをした時にしか仙台の攻撃は発動しない。2点差になって、4-2-3-1に変更したトリニータ。トップ下に長沢、右サイドバックに薩川を投入してボールを握りつつサイドから攻めるも形にはならない。アディショナルタイム、薩川が蹴ったセットプレーのボールが直接ゴールを割って1点差に詰め寄るも反撃はここまで。ちなみに、薩川のゴールはビールの売り子さんがカットインして来て↓このざまです。








薩川のJ2&移籍後初ゴールは良かったのですが、撮れていません。ゴール後にボールを持ってセンターサークルまで走る吉田は超速かったんですが撮れました。一人でラグビーやってんのかレベルでボール持って走るのが速かった。しかし、このスタジアムは本当にフットボール観戦がないがしろにされていて、特にメインスタンドは絶望的な程に人が通る。コンコース側に人が出ない。チケットチェックが無いので内側を素通りする。試合中に8往復くらいするジジイがいたりもする。専用スタジアムの中では群を抜いてメインスタンドの価格設定と環境が釣り合っていないので大嫌いです。高さが足りないですかね。とにかく人が通るのでスタンド最上段くらいまで上がらないと全体像がバランス良く把握できない。昨年はですね、上段レベルで観戦していたら目の前で試合中に仙台スタッフがグッズの写真撮影し始めるという事件も発生して、仙台スタッフによって試合が遮られるという信じられない事も起きたので今年は真ん中を選んだのですが、ダメでした。試合を観るという概念が希薄な感じがする。何しに来てんだ。試合を観ろ、試合を。勝ってるのに試合観ないの。一番嫌いな専用スタジアムです。関係者となって関係者席で観るしかなさそう。







反撃も1点止まりで最終節は敗北。6位で仙台はプレーオフ圏内に滑り込みに成功。横浜FCが逃げ切りで昇格。長崎、山形、岡山、仙台で最終枠を争う。長崎のホームで仙台が能動的に試合を動かして勝ち切れるかどうかは微妙な組み合わせ。山形にはかつて仙台を指揮しつつも理想を実現できる前に解任となった渡邉監督がいて、後半戦にとんでもない勢いでプレーオフ圏内まで辿り着いた。土居の補強、大当たりであった。岡山はプレーオフ敗退芸人の木山監督だし、長崎と山形の決戦になるのではないかと予想。毎回ドラマがあるプレーオフなので難しいところですが、長崎の新スタジアム効果が一番強いような気がする。 

大分トリニータは16位で終了。得点力不足が如実。怪我人が多かろうがなんだろうがダメです。ここから吉岡スポーツダイレクターがどのようなチーム編成をするのかが楽しみではあります。きっと保田を売り払ってレンタル組を買い取るとか、コーチにポポビッチ連れて来るとか、何かを劇的に変える手を打つと思われます。J2の中の下の予算の中、何を仕掛けるのか?今年のシーズンオフは長くなりそうです。シーズンの総括などはまた別途書きたいと思います。今シーズン、本当に本当にお疲れ様でした。



2024/11/04

2024年 明治安田J2リーグ 第37節 群馬戦

【大分 2 - 1 群馬】


ホーム最終戦、見事勝利で飾り、今シーズン中々勝利を重ねられなかったホームで有終の美を飾ることが出来ました。この試合、所用で生観戦できずディレイ観戦となってしまったのですが、前半から群馬相手に気合の入ったサッカーを見せてくれたと思います。

スタメンは前節がベースで、負傷した鮎川に代わってキャプテン渡邉新太がワントップに入る形。左に茂平、右に吉田真那斗。ベンチには久々に薩川が復帰。そして梅崎司ですよ、梅崎司。

クラブが契約満了を突きつけておいて「Thank you」とはどういうことなんだって話ですけれども、ユース出身選手が引退を決断するサイクルに入ることになってしまいました。30周年の重み、今年1年だけで評価すると積み上げができなかったかもしれないけれども、30年間積み重ねて来たことを象徴する出来事の一つだと思います。ユース出身選手の引退。2008年の初タイトル獲得から2009年の経営危機で散り散りとなってしまった選手達。その中でユース出身で、ファンボさんの鉄拳制裁を耐え抜き、海外移籍、日本代表にまで召集された実績で「大分トリニータユースブランド」を作り上げた選手。個人的にはできればもう一度、同期の西川周作と一緒にピッチに立って欲しかった。願いは叶わなかった・・・。それでも大分トリニータに戻って、そこで引退となった巡り合わせは幸せなことだったと思います。クラブレジェンドとして、次は監督として戻ってこれるようにサッカーに関わるセカンドキャリに期待したいと思います。ユース出身者の監督就任の第1号を目指して欲しいものです。梅崎司選手、現役生活お疲れ様でした。

もう一人のレジェンド、西山哲平GMの退任も発表されました。今シーズンの得点力不足の原因、建て直しが出来なかったシーズン途中の補強、J2に降格してからの3年間の積み上げ不足を考えるとGMの責任は問われなければならない結果だったと思います。J3に降格した年から強化部長として、片野坂監督を招聘し、目標を前倒しし続けてJ1に昇格したところまでは本当に素晴らしい手腕だったと思います。天皇杯決勝にまで到達出来たところまでがピークだったとは思いますが、レジェンド級の結果を残した体制でした。残念ながらJ2への降格とその後の昇格戦線への絡めなさに関しては責任を問われてもしょうがないと思います。が、しかし十分に頑張ってくれたと思います。西山哲平GM、お疲れ様でした。

37節で対戦相手となったザスパ群馬。残念ながらJ3への降格が決定。大槻組長を解任しても上向かず、厳しいシーズンとなってしまいました。オーソドックスな4-4-2をベースに堅守速攻スタイルで戦うもシーズンでまだ3勝しかできておらず、断トツの最下位となっている状況。大分トリニータとしては勝たねばならない相手。 

試合は前節から引き続き、流血戦を厭わないレベルの球際の戦いが定着したのか何なのか、素晴らしい展開から始まりました。前節よりはボールを保持し、ハイプレスで即時奪還を行いつつ、攻撃を繰り返すことが出来ており、後はいつ得点できるか、それくらい充実の内容だったと思います。残念ながら前半のうちに1得点は遠かったですが、ゴールが決まりそうな雰囲気はありました。

試合が動いたのは後半。セットプレーのこぼれ球をデルランが押し込んで先制に成功。さらに2得点目が素晴らしかったと思うのだけれども、ボールの奪取からカウンター気味に走り続ける中で生まれた、試合を決定付ける象徴となるゴールだったと思います。 

ゴールを決めたのはユース出身の弓場将輝。ゴールの流れが素晴らしかった。この後、余計な1失点はしてしまったものの、無事勝利。梅崎司も最後に出場することが出来て大変良かったと思います。ホーム最終戦のセレモニーに花を添えることが出来たと思います。買って良かった。

ユース出身者の写真撮影が良い。素晴らしい。梅崎先輩と写真を撮れるなんて素晴らしいことです。残留出来て本当に良かったと思います。来年は片野坂監督の続投が試合後の挨拶で実質発表され、今シーズンの反省と課題解決を探りつつ、来年に向けて再出発。この試合自体はホーム最終戦にふさわしい内容だったと思います。泣いても笑ってもラスト1試合。仙台戦がラストアウェイ。連勝して有終の美を飾れるように、最後まで戦い切って欲しいと願います。仙台はプレーオフ圏内に肉薄しているので最終節のモチベーションは高いと思います。逆手にとって勝利できるかどうか、有終の美を飾れるようにラスト1試合、見届けたいと思います。


2024/10/28

2024年 明治安田J2リーグ 第36節 秋田戦

【秋田 0 - 2 大分】


秋田での残留を見届けに行って来ました。信じた通り、ミッションコンプリート。勝ち点1でも十分だったミッションで勝ち点3を得た大分トリニータ。見事J2残留を決めてくれました。喜んで良い事なのか微妙な気持ちにはなるけれども、ここで踏み留まれたことは過去のJ3降格の経験を経て、今のクラブの総合力が問われた局面で結果を出して底力を確認できた面もあるので、ひとまず安堵という感情でしょうか。安堵。色々と思うことが湧き上がる遠征でした。




秋田も駅前・スタジアム周辺の土地勘が芽生え始めるくらいには現地に行っている訳ですが、今回背もたれ付きシートってものを選択してみました。スタジアムで背もたれがあるのはこの席だけ!みたいな涙ぐましい謳い文句だったのでね、ブログのネタにもなるし、長崎のスタジアムで経験した最高額の席も経験したし、秋田の創意工夫に富んだ客単価の上げ方ってものも体感してみようと思いまして、思い切って座ってみました。正直ね、長崎の革張りのシートからのこの席ですから、ちょっと馬鹿にしていましたけれども、実際のところめちゃくちゃ快適。この、どこに売っているのか分からない背もたれ付きのクッションシート、欲しい。欲しくなった。こたつに最適だし、三ツ沢とか陸上競技場の長椅子がベースになっているスタジアムには持って行きたくなる。これは意外だった。アウェイ側は人気が無くてガラガラだったけれども、ちゃんと価値はあった。背もたれの無い、他の古い陸上競技場をホームスタジアムとするクラブはパクった方が良い。客単価を上げられる工夫としては素晴らしい。でも、もはや秋田は早く専用スタジアムを建てる計画を具体化しないとマズい。スタジアム周辺にある県庁とかにはスポーツ推しのスローガンとかが沢山飾ってある割に、秋田のスタジアム問題は長引いていて進捗が無いとJリーグ側から厳しい突っ込みが入っているのでそろそろ危うい。観客を増やすためには結果を出さなければならない秋田、昇格プレーオフ圏内の可能性が潰えてしまったけれども、政治を動かさないとならないターニングポイントにあるのではなかろうか。乗り越えるの大変だけれども、秋田県のお偉いさんを長崎の新スタジアムに連れて行けば良いと思われます。説得力が違う。

試合の話です。スタメンは前節から動かさず。対秋田戦術として前線が鮎川と屋敷で良いのか?という疑問はあった。きっとロングボールを増やしてリスク回避しつつ攻撃を組み立てると思っていたのでセカンドボールの奪い合いで優位に立つためにも、ある程度コントロールできるFWが居ないと苦しくなると予想していた。替えなかったってことは秋田のハイラインの裏を狙った低くて速いカウンターを狙う作戦に出ると予想。実際は肉弾戦を上回る流血戦を行う覚悟で試合に入った我が軍が、特に守備陣が球際で奮闘し続けた試合となりました。実際のところ、それだけの試合だったと言っても過言ではない。

対する秋田一体+をスローガンとする秋田。クラブ史上最高順位を狙う2024シーズン末期。プレーオフ圏内には届かないことが確定したものの、ホームスタジアムでモチベーションが下がることは無いと思われた。スローガン、来年どうすんだろうな。秋田一体、超秋田一体、シン秋田一体、秋田一体+と来たら、来年は「秋田一体×絶対」とかになるんだろうか。きっと吉田監督体制は維持するだろうからスローガンが楽しみ。スローガンを続ける今どき数少ないクラブになっているけれども。ベースは4-4-2だけれども縦横に圧縮する時と拡がる時があって、ロングボールを蹴るだけの単純な戦術では無い。2つくらいの戦術面を使い分けてくるので面倒です。途中の手段は変わっても最後の攻撃はペナルティエリア内でのカオス狙いではある。



試合の入り、GKからのボールを受ける秋田は密集から始まる。昔、町田で相馬監督がやっていたくらいの圧縮っぷり。縦にも横にも密集してコンパクトにし、何かが起こりやすい局面を作る。横に振ったりはせず、狙いは縦のみ。攻撃に対する創意工夫。これに対してシンプルに立ちはだかったのがトリニータの3バックとGK。特に3バックは強かった。攻撃面でハイボールの競り合い負けることは多かったけれども、逆に守備側ではハイボールの競り合いには圧勝。お互いに蹴っては跳ね返されを繰り返し、試合としては高度な冬の体育サッカーを見せられているような、原始的なサッカーを観た気がする。正直な感想としては面白くはなかったんだけれども、これが正解。じっくり時間を使いながら、堅くゲームを進めていく。裏で栃木は清水との戦いがある訳で、勝ち点1でも重要な意味を持つ試合。これで良いんです。面白くないサッカーこそがこの試合でやるべきこと。割り切って徹してくれました。お互い事故待ちです。




何も起きなければ得するのは我が軍。そんな試合展開で先に事故ったのは秋田でした。裏を狙ったロングボールに対してヘディングでGKに戻した秋田DF。これをGK山田元気がファンブル。全然難しいボールでも何でもなかったので写真さえ撮ってませんでしたけど、こぼれ球をかっさらってゴールにしてしまった鮎川。相手のミスで先制出来てしまった。これまで大体、GKがミスするのは我が軍の専売特許でしたが「行って来い」です。長いシーズン、対戦相手がミスしてくれることもあるんです。この先制点で大分トリニータ、元気になりました。山田元気のミスで元気をもらう。この元気が2点目も引き寄せた。





流血戦ですから、セットプレー多めだったこの試合、2点目は左サイドのセットプレーが起点で、逆サイドに大きく振ったボールを折り返しに失敗。こぼれ球を屋敷が拾って中に入れる。そのボールを鮎川が軌道を変えてペレイラが粘ってふわっと前線に供給。そのボールをデルランが溜めてボレーシュート。これまでセットプレーで何ら結果を出さなかったデルランがここで決めた。いままで!なんども!相手のペナルティエリア内ではほぼ何の役にも立ってこなかった漢が!急にボレーシュートですよ! 

こんなヘビメタムーブメントをする選手だったんですか!?全然セットプレーで決めないから初めて見たけどさ!大きな大きな2得点目で選手達も大喜びでした。




Jリーグ初ゴールです。デルラン、契約が残っているのかどうか不明ですし、この季節になると延長するかどうか決める時期ですけれども、当落線上にありそうな気が。最後の最後でアピールには成功。この試合、守備陣は本当に流血戦を覚悟していたくらいに気合が入っていて、3バックは守備だけでなく攻撃時もフル稼働で奮闘。それくらいしか見どころは無かったです、この試合。前半の2得点で精神的には優位に立てたトリニータ。前半リードで結果だけは抜群。だがそれで良い。

前半終了間際に鮎川が負傷退場っぽくなってしまって、後半の頭から渡邉新太が投入される。跳ね返し、跳ね返され、空中にボールがある時間帯が長いサッカーで、時折保持して野村に供給出来れば一気に局面を打開してカウンターが発動できる。ただ、そんなシーンは少なく、基本はもう、球際の殴り合いが継続です。





アディショナルタイムを含めて、長い時間肉弾戦を観続けました。秋田のサッカーを逆に遂行してやった感。秋田の観客はこういうサッカーを何年も観続けているのか、どんな感じなんだろうか、と思ってしまった。秋田は後半、圧縮から拡張に変わり、両ワイドがキチンと拡がって中で刺すような形でサイド攻撃をやろうとしていた時間帯があった。が、結局我が軍の守備陣を打ち破れず。2点差を活かして時間を使い続けてスコアは動かずタイムアップ。例えば秋田がJ1に行けたとして、J1の屈強なCBに対してどう戦うのか?という問題に対して答えは持っていなかった印象。うちの3バックはサイズ的にはJ2ではハイレベルだけれども、J1だと普通くらい。このスタイルで秋田に今以上の未来はあるのか?吉田体制継続か?このスタイルはJ1で資金が豊富なチームがやった方が結果が出たりしないのか?内容が割り切った内容だっただけに、色々と考えさせられる試合となりました。我が軍としてはアウェイで堅い試合運びによる勝ち点3を得ることが出来ました。勝ち点3だけが得られた試合。だがそれで良い。来年も秋田とJ2で戦うならば秋田対策として来年もこの戦いの方が良いかもしれない。対秋田は目には目を歯には歯を大作戦で上回る。秋田に対しては割り切る。そんな経験を得たのかもしれない。




試合終了直後、突っ伏したGKムン。シーズン終盤は責任を感じていたかもしれない。抱き合って称え合う頼もしい3バックに吸い寄せられるように抱き合って喜んでいました。この4人がこの試合のMVP。流血せずに戦い抜いた。 

亀が喜んでおります。J2残留です。J2残留で喜んで良いのかどうか、冒頭にも書きましたけれども微妙な気持ちではあります。ただ、第一次片野坂体制はJ3からのスタートで、あの時も栃木と競り合っていたことを覚えているだろうか。なぜか栃木と競り合うことになる初年度の片野坂体制。そう考えると、今回はJ2の下の方からスタート出来ている訳で、あの時よりもスタート地点は上にいる。1年目の片野坂体制も常勝軍団では決してなく、紆余曲折を経て、最後の最後で結果を出した。あの時も割り切って結果を求めたシーズンだったですよ。J3優勝したけど。体制2年目、3年目でより高い目標を上回る結果を出して行ったので、同様に期待したい気持ちはある。ただ、今シーズンに関しては得点力不足という明確な課題があったにも関わらず、それを克服するシーズン途中の補強を強化部門がやり切れなかったという重大な過失は見過ごせない。サムエルの負傷とその後の試合への絡まなさっぷり、長沢の再契約、最初から色々と後手に回った。夏の補強を本気で行うならばサムエルの契約を切って別の外国籍選手を獲得するくらいのことはやらないとダメだったのではないか。そのせいで、割とギリギリ瀬戸際まで追い込まれた。これは大反省が必要な編成だったと思います。J2の競争は激化している中で、「これで大丈夫だろう」レベルではなく、J1に行くための編成をやれないと生き残れません。下位3チームが自動降格するレギュレーション。少しでも不測の事態があればどのチームが落ちても不思議ではない。何とか生き残れたけれども、残り2試合は来年に向けた内容にしたいところです。 

清水がなんとか栃木に勝利して残留が確定。清水が楽勝かと思いきや、内容的には辛勝だった。危うかったですよ、今シーズンの残留。改めてギリギリだったなって思いました。怪我人が多く出るシーズンは定期的にあるけれども、その時にクラブとしての経験値とか総合力が問われる局面が訪れる。一度J3に落ちたり、片野坂監督もガンバで解任を経験したり、残留するために割り切ったサッカーをクラブも監督も選択して結果を出せて、各々の成長はあって、最悪は回避できたけれども、じゃぁ来年どうするんだという話はこれから続々と出るんだろうなと思われます。残り2試合。残留を決めた後、内容がどうなるのかは見届けたい。失敗は繰り返せない。