2025/11/30

2025年 明治安田J2リーグ 第38節 水戸戦

【水戸 2 - 0 大分】


ラストアウェイ。ラスタウェイ。シーズン2025年お疲れさまでした。大分トリニータはプレーオフにも出れないので終了です。最終節、水戸のメインスタンドに紛れ込んで来ました。歴史に残るほど目まぐるしく動いたドラマチックな最終節。残留が決まっているので我々は蚊帳の外でしたが、まずは水戸ホーリーホック関係者各位、昇格と優勝おめでとうございました。26年間J2にいて、最後の試合がなぜか大分トリニータ戦だった巡り合わせとなった訳ですが、意外とお見送り芸人としては定評がありまして、私個人としてもJ1へ昇格するチームを目の当たりにしたのはハッキリとした記憶としては3チーム目かな?もっとある気もする。調べる気力は無い。大分トリニータが昇格した瞬間は2回見たので、他のチームを見送った方が多いのは確実です。最終節が大分戦だった時点で縁起は良かったのかもしれない。試合はさておき、まずは順位表の確認から行きましょう。

ゾッとする順位表です。特に残留争い。薄氷の上を歩くかのような残留でした。勝ち点1の重み。残留まではなるべくポジティブな文章を書くつもりでしたが、シーズン通して今年は辛かった。2015年よりはマシだったけれども、久々に辛すぎるシーズンでした。今年の反省点はデータを分析して年内にまとめたいと思います。


最終節の富山の得失点差での大逆転残留も歴史に残るレベルの奇跡。我が軍、下位チームにも得失点差で負けまくっているんでね、熊本と山口が降格となりましたけれども、後半戦の直接対決で我が軍がどちらかに負けていたらと思うとゾッとします。本当にギリギリで生き残れて万々歳です。昇格争いは2位となった長崎がJ1へ。獲れなかったぞTEPPENだけども昇格できれば良し。ジェフには前節、我々には期待しないで欲しいとお伝えしておりますのでね、前半45分が終わった時点では夢を見せてしまったのだけれども、そこはもうね、ジェフはプレーオフ芸人ですからね、プレーオフから昇格して呪縛を開放する流れですね、今度こそ頑張って欲しい。プレーオフ争いも磐田が滑り込み、仙台が脱落。こちらもドラマチックでした。最終節は本当に目まぐるしかった。




ケーズデンキスタジアムは満員御礼、チケット完売。J2生活26年目にして動員数記録を樹立。1万人を超えてどよめきが起きていました。私も何年も通っているのでね、いつも4000人程度しか入らなかったこのスタジアムで指定席が買えなかったことなんて初めてでした。ライト層が多かった印象。明らかなオフサイドなのに過剰な盛り上がりになったり、日頃は応援に来ていない水戸市民が多数紛れ込んでいました。大分トリニータ側のゴール裏にも紛れ込んでいるのではないか疑惑があって、「トリサポなら手を叩こう」とか日頃一切やらない横浜FCみたいなチャントをコールリーダーが歌い始めて、スパイの洗い出しを試みていましたが、声量からして純度はかなり高かったと思われます。

スタメンはGKを濵田に変更。ミドルゾーンからもバンバンシュートを放ってくるイメージがある今年の水戸。それであればと濵田のセーブ力をチョイスだったか。我が軍のGKは個性があって、ハイレベルなので選択できることが強み。3バックにはデルランが出場停止から復帰。平常営業の3バックに戻る。ボランチは野嶽&榊原。シャドーに池田蓮が復帰。右サイドに角刈り松尾。ワントップはキャプテンマークを巻く伊佐。この日の伊佐は気合十分。




写真撮影時に叫ぶ伊佐。シーズン最高の叫びっぷりだった。途中、筋肉ポーズでも取りそうな雰囲気まであって、過去最高の叫びっぷりだったと思う。今シーズン、得点が少ない内容のゲームが多い中で、毎回このシーンの写真を撮り続けたのだけれども、ここだけには期待は裏切られずに多分に元気をもらうことが出来たので、この咆哮は大好きだった。試合になればどうしても良し悪しあるけれども、試合前のこの瞬間はまだ何も決まってない瞬間だし、期待値も高まる。誰も叫ばない試合は期待値が下がってしまうほど私の中では定着した。観客に気合を見せるという行為はプロだと思うし、元気も貰えるし、良いことだと思っている。照れて何も叫ばない奴は論外。どうせ大したプレーもしない。プロならアピールしろ、である。ただの消化試合だろうと思っていた矢先、気合が凄かった伊佐に心が動かされた。

対するは水戸。最終節に勝てば昇格という状況を作れただけ偉業。26年間自動昇格争いに絡んだ経験が無く、昇格のプレッシャーとの戦いとなる。水戸サポーターが掲示した横断幕に「恐れるな」とあったけれどもまさにそんな心境だったと思われる。特にGKは前節、ずっと試合出場を続けていた西川が出場停止。シーズンで出場経験の乏しいGK春名へのプレッシャーが凄かったと思う。つけ入る隙があるとすればそこだろうし、逆算して組み立てて、GKに対するハイプレスが出来れば面白いと予想していた。水戸はこの試合は4ー4ー2だったと思う。渡邉新太が怪我から復帰してベンチ入り。前半はやっぱり選手の動きは硬かった。イマイチの出来。


トリニータ側が岡本を中心に最終ライン高めのミドルブロックを形成。ある程度は前からプレスに行く形で守れていた。予想よりも保持出来てしまったくらいには水戸がプレッシャーで硬くなっていた。とは言え、守れてはいるけれども、水戸の守備はぬかりなく、プレスの前になかなか前進は出来なかった。途中濵田のビッグセーブもあり、6:4で水戸に押されつつも前半は0-0でやりすごせた。






後半開始から池田を下げてグレイソンを投入。直後、失点をする。崩された訳ではなかったけれども、クリアしたボールが水戸のハイプレスに当たり、ゴール前にボールがこぼれる。右サイドからクロスを上げられて、ファーでヘディングで決められてしまった。

この時の打点の高さ、ヘディングの後に腰から落ちるくらいの気合の身体の投げ出しっぷり。モチベーションの差が出た得点だったと思う。気持ちで持っていかれた。先制されたら終りの我が軍、後半開始直後に終焉を迎えてしまった。


2失点目は右サイドからカットインされて見事なゴールを決められた。このゴールは7年前に大分トリニータの昇格を手繰り寄せた川西翔太のゴールを彷彿とさせるものだった。ダブりました。2点目だったし。「決まったな」と思いました。






まったくと言っていいほど真っ当なシュートは放てず、得点の匂いはしないままお見送りとなりました。ジェフに45分間だけ夢をみせてしまった。先制されてからは水戸の選手たちがプレッシャーから解放されてこともあって、圧倒された形。枠内シュートあったかしら?レベル。最後の最後まで意地を見せることは出来ず、残留しかできなかった最低限の結果を残しただけのシーズンが終了しました。無念。

今シーズンの観戦試合の戦績を確認してみたら、磐田戦の勝利しか見ていないことに気付く。割と酷い。1回だけだけれども勝ちを観れて良かった(※ポジティブ)良い時も悪い時もあるけれどもさ、今シーズンは昨年度を下回って結果は酷かった。すでに竹中監督の退任が発表されたけれども、来シーズンに向けて新監督を決めたうえでゼロリセットが必要です。若手も育たず、怪我人も多く、すべての目標が下回った。猛烈に挽回しないとクラブ間競争に敗れます。クラブの歴史を振り返ってもかなり悪い結果になっているので、思い切った改革を期待したい。というか、改革せねば生き残れない。もう一度、今一度、這い上がろう。


2025/11/24

2025年 明治安田J2リーグ 第37節 千葉戦

【大分 0 - 1 千葉】


2025年のホーム最終戦、自力での残留に必要な勝ち点1を獲得することは叶わず、残念ながら敗北となりました。が、いわきと山口との筋肉の肉弾戦となった試合が引き分けとなり試合後に残留が確定。ホーム最終戦のセレモニーはブーイングさえ出ないという、冷めた雰囲気がDAZNを通じてビンビンに伝わってくるレベルでした。どうしてこうなった?ホームで引き分けにさえできないからだよ!!私はね、クラブとして中期的な計画を公表しろ!さもなければシーズンパスは更新しないからな!って自宅で叫んでしまったのですが、現地にいる方々は皆、大人でした。

ミッションは勝たなければならないジェフを相手に、守りに守って守り倒すことでした。必要な勝ち点は1。失点さえしなければ自力残留。かっちかちに守るだろうと思ってました。出場停止のデルランに代わって三竿がCBに入り、左サイドは薩川。脳震盪から榊原も復帰できて3-4-2-1はいつも通り。ワントップには鮎川を起用。シャドーに伊佐と天笠を使う布陣。グレイソンはベンチスタートにして機動力を高めに、ハイプレスを慣行しつつ、あわよくばゴールを奪う意欲的なものでした。いやもう、守りっぱなしで良かったんだけれども。実際セットプレー以外では守れたし。ハイプレスが得意な人員を揃えられたこともあり、ボールを高い位置で奪えるシーンも作れてはいた。だがしかしだ、ダントツのJ2最下位27得点しかできていない我が軍の攻撃では決定機を作り出せない。予想外だったのは先制されてもしっかりと守れたこと。先にリードを奪われたらカウンターでバカスカ失点すると予想していただけに、守備の部分ではしっかりしていたことが唯一の救い。

対するジェフ。多くのサポーターが3連休の中、高い旅費を支払ってゴール裏に集結。ジェフのサポーターってどちらかと言えばあまり遠征をしないイメージがあって、アウェイ側ゴール裏を埋め尽くすみたいな印象はないサポーターではあるものの、ジェフのサポーターにしては頑張ってた。J1時代を通じてもあんなにサポーターが大分県に集まったのは初めてではないか?アビスパ福岡サポーターより多く集まっていたと思います。スタメンも決して突出したメンバーではないものの、ベンチメンバーを含めてJ2であればどのクラブでもレギュラーになれるであろう実力を持った選手たちばかりを集めている。選手層の平均レベルは最も高い印象。ただ全員がJ2レベル。それが正しい競争を生んで厳しいリーグ戦を駆け抜けることに成功。最終節まで自動昇格の可能性を残すなんて久々。小林監督3年目。降格してから16年目かな?年月が凄い。降格した年に生まれた子が盗んだバイクで走りだすくらいの年月が過ぎ去っている。初めてJ1昇格プレーオフが導入されて、旧国立競技場で昇格を争った2012年のあの日も11月23日。因縁ですね、因縁。巡り巡る因縁。余談だけれどもプレーオフでゴールマウスを守っていたGK丹野も引退を公表。あの時のスタメンで現役は三平さんだけになった。長いこと見れば見るほど味が出ますね、Jリーグは味が出る。美味しいか不味いかは別の話。味は出る。

勝てなさ過ぎてニータンが化け物になったかと思いましたが違う様子。予想通りに攻めるジェフ、予想外に前にプレスに出て積極的に守る大分という図式の中で、コーナーキックから前半20分に失点。デルランの不在が高さ不足に繋がった面はあるけれども、キックの精度、競り合いの強度で後手を踏みました。絶対に与えてはいけなかった先制点を奪われて、苦しい展開になってしまった。前半のうちに更に追加点を奪われなかったことは札幌戦の二の舞にならなかったので許容範囲。鮎川が追って、伊佐と天笠が連動するので守備面ではグレイソンワントップより機能していた。相対的評価です。絶対的評価ではないけれども、いつもよりは機能していた。攻撃面で競り合いに勝てない点ではグレイソンも鮎川も一緒なので、やっぱり前線で時間を作れない問題は継続してしまうんだけれども。奪うことはいつもより出来て、奪ったとて、どうすんだっけ?がいつも通りだった。

後半に試合が動いたのは野村投入後から。攻撃で時間を作れるようになり、保持して押し込める時間帯が作れた。が、まぁ、残念ながら攻撃精度は足りない。コーナーキックでやり返して欲しかったけれども、得点には至らず、時間だけが過ぎてタイムアップ。自力残留叶わず。 

上位対決では直接対決となった長崎vs水戸は長崎が競り勝ち、最終節を前に首位に立った。獲るぞTEPPENです。自動昇格って勝ち点70必要よね。敗れた水戸は最後、コーナーキックで相手ゴール前まで上がった西川幸之介がこぼれ球を再び蹴り入れようとしたらジェズスにブロックされてしまって追いかけっこに。慌てて止めて得点機会の阻止レッド判定。西川の足元の技術があっての水戸のボールのつなぎ方が出来るので割とピンチ。昇格プレッシャーの魔物が水戸を襲う。ジェフに追い風かと思いきや、残念ながら水戸と戦うのは力なく敗れた我が軍です。長崎が負けてジェフが勝てば勝ち点では並ぶ。ジェフには得失点差で上回る可能性もある。最終節まで自動昇格の2チームが確定しない。そこにガッツリ絡んでしまった我が軍。残留だけ確定できて本当にラッキーであった。ギリギリだった。本当にギリギリ。本当に危うい状況にまで追い込まれた。何もしなくて良い訳がない。

残留争いは山口、熊本がそれぞれ引き分け、富山が勝利して望みを繋いだ。最終節まで最後の降格枠は決まらない。恐ろしい。残留出来て本当に良かった。次節、長崎と水戸がそれぞれ勝てばそのまま昇格。水戸はたぶん負けない。長崎は徳島とアウェイで対戦。徳島の勢いと強さは本物なので何かあるとすればこちら側。長崎は引き分けでも可だけれども、守備が割とアレなので攻め倒す方がよさげ。我が軍より失点が多いのが長崎なのだ。しかし、一方徳島はJ2でNo.1守備を誇る。徳島vs長崎の方が予想が難しい。ジェフはもうあれだ、こっちに期待はするな。とにかく自力で頑張って下さい。最終節水戸戦は我が軍の視点というよりも水戸視点の方がよほどドラマチック。本当に昇格を見届けることになるのか?ラストアウェイ。



2025/11/16

亀の屍を越えて犬

2025年J2クライマックス。昇格争い、プレーオフ圏内争い、残留争いに巻き込まれているチームのサポーター各位、試合が無い週末をいかがお過ごしでしょうか?私、落ち着かないです。9位から14位のチームのサポーターが羨ましい。残り2試合、軽く現在の状況と残された試合をまとめてみました。たぶん合ってる。間違っていたらごめんなさい。広い心で見て欲しい。


直接対決が多い。多すぎて落ち着かないです、私。AIに色々な可能性をまとめさせたんだけど、収束しないレベル。特に優勝争い、次節は首位水戸と2位長崎が長崎のホームで獲るぞTEPPEN決定戦。水戸は勝てば優勝、長崎の勝ち・引き分けで優勝争いは最終節に持ち越し。水戸の最終節の相手が某分トリニータさんなので、注目の試合となってしまいます。私、落ち着かないです。最終節までもつれて、もつれにもつれてもらった方が残留できる可能性が高まる気がする。プレーオフ圏内は8位までに可能性が残されている。鳥栖はちょっと厳しいかもしれないけれども、磐田との直接対決も残しているので2連勝すれば分からない。一方で残留争いは熊本、山口、富山に絞られているように見受けられるけれども、某分トリニータさんが2連敗、山口の2連勝で勝ち点で並び、そうなるとおそらく得失点差でひっくり返される可能性を残している。まずい。相当にまずい。1ミリも優位だとは思っていない。残り試合がジェフと水戸だぞ。2連敗全然あり得る。落ち着かないです、私。なぜ落ち着かないのか、理由は2つ。1つ目、シーズン通しての「得点」。Jリーグ公式サイトで得点順に並び替えてみて欲しい。


ダントツの最下位です。J2最下位の得点力。よくぞまだ残留圏にいるなっていう状況。27得点なのでね、1試合に1得点取れなかったチームってことです。守備は頑張っているので失点は少ない方だけれども、この得点順に並べると絶望的な気持ちになれる。もはや残された時間は少ない。まずはジェフだ。ジェフ側はトリニータを越えなければ何も始まらない。勝てば自動昇格の可能性も残せる。死ぬ気で襲い掛かってくるであろう猛犬になっているはず。我が軍は勝ち点1さえあればいいので、生活が懸かったサッカー、5-4-1で守り倒すことになります。5-5-0でもいいかもしれないレベル。もし負けるとしても0-1で負けたい。得失点差は最小限。1点を追う必要さえないのかもしれない。失点を重ねない。守り倒せ。守って時間を稼いでやりすごすのだ。焦る犬、じらす亀。そんな試合になって欲しい。ジェフが先制しようものならカウンターを食らいまくって試合が壊れるレベルで失点を重ねる可能性も十分あると思う。


長年J2で戦い続けた、昇格を知らない水戸、ジェフという2チームが同時に昇格する気がしてならない。水戸はJ2オリジナル10で未昇格、ジェフはJ1オリジナル10で降格してから一度も昇格していない。ジェフと一緒に降格した大分トリニータが初のJ1昇格プレーオフでジェフを叩き落した時以来の因縁は続く。もし次節で長崎とジェフが勝てば最終節で水戸を倒すとジェフが昇格する、という話になったりもするかもしれない。あっさりと某分トリニータさんが負けて水戸が昇格するのか?もう目まぐるしい因縁すぎて落ち着きません、私。


古参としてはじゃな(※急に老人口調)、2つ目の落ち着かない理由があるんじゃ。2015年。ちょうど10年前に起きたことを思い出すんじゃよ。わしらはな、2015年J2第41節で大宮と対戦して負け、昇格を見届け、第42節に磐田に負け、2試合連続で自動昇格を見届け、J2J3入れ替え戦に送り出されるという稀有な経験をしておるのじゃ。あれから10年ですよ、10年。そのままJ3に降格したんだよ。10年周期で降格のシグナルがビンビンに出てますよ、これ。阻止しよう、阻止。なんとかしなければなりません。10年前に1度、最後の2試合で2チームをJ1に送り出したことのある実績があるのでね、あの失敗を糧に次は生き残らないと。最後の勝ち点1を得るために、生活の懸かったサッカーってやつを見せよう。守り倒そう。甲羅に引き篭もるのだ。



2025/11/08

2025年 明治安田J2リーグ 第36節 札幌戦

【札幌 3 - 1 大分】


札幌のクオリティが全てを上回った試合っていう総括をすると元も子もないんですけれども、開幕戦で戦った相手と終盤に再戦して、このシーズンの中での積み上げが一体何だったのか、そういう総括が出来る試合でした。一体このシーズンで何をやっていたのだろうか。全然ダメでした。残留も決められなかった。大逆転降格の可能性を残してしまっただけの土曜日。何年ぶりに行ったか覚えていない札幌ドームでした。ちょっと太っただけの遠征です。




屋根が閉まるドームですよ、当たり前だけどさ。羨ましいな、閉まってるドームは。ドームだからな、閉まってないドームって何だよって話なんですけど。紆余曲折あったけれども、札幌駅前から30分で行ける巨大イベント会場なのでポテンシャルは間違いなくあって、黒字化したとか何かのニュースで見たような記憶が。久々に行きましたけれども、特に何も変わっていなかった印象。良い意味でも悪い意味でも変化なし。外は積雪でも暖かいという、素晴らしい環境ではありました

スタメンはグレイソンが復帰。しかしだ、この試合の前半はまぁ酷かったんだが、その原因の一つがグレイソンだったとは思う。競らない、勝てない、持てない。もういい加減ワントップにすな。空中戦は負け、セカンドボールは相手に拾われ、攻撃の起点、時間を生む仕事が一切出来ない上に、プレスも遅い。トップ下の方が良いのではなかろうか。3-5-2のトップ下以外では使ってはならない気がする。もう遅いけどさ。ベンチには中川が久々の復帰。表舞台に帰って来ました。

対する札幌。試合前、ゴール裏には長文の横断幕が掲示された。フォントがキレイ。読みやすい横断幕を作りました。内容よりも読みやすさの方が驚き。GMが変わった翌日の試合だったりして、ゴール裏からこういうメッセージが出た模様。開幕戦から時間が経って、お互いに監督も替わって、散々なシーズンとなった。札幌は降格しての1年目、J1即復帰が出来る強化費だっただろうと思うし、初年度を逃すとどんどんと辛くなることは誰もが判っているので焦燥感は理解できる。ミシャからの系譜、3-4-2-1でのスタメンは3バックが180センチを超える大型メンバーで空中戦を圧倒。長谷川が良く効いて、荒野も上手くて強く、高嶺についてはもう手が付けられないという印象。圧巻の活躍であった。高嶺、札幌への思い入れは強いけれども来季個人昇格してしまうのではなかろうか。個人能力はJ1で通用するメンバーが半分は残っていて、その差が試合の中でハッキリと現れた印象。特に1得点目は札幌側を褒めるしかない。



試合が始まって、守備時のラインが低く、ミドルゾーンでブロックを形成できなかった。蹴っては跳ね返され、セカンドボールは奪われ、切り替えの部分でもプレスに屈し、ボールを全うに前に運べない。そんな中での2失点。2失点目はGKからパスを繋いだけれども、繋がざるを得ないほどに跳ね返されて前進出来なかったので持って行くしかないか・・・となったその瞬間を狙われた。前節は良かったボールの動かし方も、ワントップがグレイソンに変わっただけで全く良さが出ず、前半はシュートゼロ本と今シーズンワーストの出来。シーズン終盤でワーストの内容を更新できるポテンシャルに底知れぬ恐ろしさを垣間見た。全然ダメな前半でした。


失点後にピッチ上のメンバーは相談を行っていて、前半を耐える気にはなっていたとは思う。2失点は余計だった。前半はムンキョンゴンのセーブ以外の見どころは無し。結果3失点したけれども、ムンキョンゴンのパフォーマンスは高かった。

シュートゼロで終わった散々な前半。ボコボコにやられました。後半から選手を3名交代して攻勢に出る。前半の出来の悪さは本当に酷かった。繋ぐのか、蹴るのか、どちらも出来ない中途半端なチームになってしまった。

伊佐、吉田、有働が投入されてからの12分間は盛り返した。競り合う、という普通のことをしっかりやる前線に変わったことで前進する機能が復旧。プレスも意味のある形に。9分にずっと得点の匂いが濃かった池田のスーパーゴールが決まる。

いつぶりだ、流れの中からのゴールなんて。スーパーなゴール過ぎて写真も撮れなかった。まさか入るとは思わないようなプレーの連続で固まってしまった。池田のすんごいゴールではあった。ゴール後もわちゃわちゃもなく、すぐに戻って反撃帯体制を整える。もしかしたら追いつける?と思わせてくれるくらいの勢いがあったのだけれども、札幌に耐えられてしまって逆にまた高嶺にゴラッソを決められて3失点。左脚のアウトサイドで巻くようにミドルシュートを決められたらもう何も言えない。反撃もここまで。完敗の内容でした。








残留は決められず、翌日の結果次第では勝ち点差を詰められて厳しい状況に陥る可能性もある。残り試合が千葉、水戸と昇格に関わる試合を控える2チーム。死ぬ物狂いで来る相手ですよ、特に次の千葉戦は難しい。乗り越えなければ。


2025/11/03

2025年 明治安田J2リーグ 第35節 山形戦

【大分 2 - 1 山形】


終幕の11月。お得意様の熊本を倒した後、逆にお得意様になってしまっている山形を迎えての一戦。今年も山の神に勝ち点を捧げ終えました。アシタカの気持ちよね、鎮まり給え山の神よってね。相性で片付けて良い話ではないのだけれども、「山形戦だし」という感情は正直ある。山形戦が残っていたからこそ、前節の熊本戦の勝利が大きな意味を持っていたのである。終えました。もう生贄は捧げ終わりました。今年も勝てなかった。ただ、この試合は変化を感じる試合ではあった。パスワークにおけるスペースの活かし方が変わった印象がある。

スタメンは前節試合途中で交代した選手がベンチ外となって、ペレイラも榊原もついでに伊佐も不在となった。その代わりに野村がスタメンに復帰。ワントップは鮎川が務めた。ペレイラの代わりは戸根。プロレスラー体形の戸根。新日より全日にいそうな戸根。戸根に関してはヘディングではなくヘッドバッドと呼ぶ方がしっくりくる。繰り上がりでベンチに入った宮川、松尾など久々の面子の中に咆哮要員こと吉田真那斗が戻ってきたことはプラス要素。3人抜けて1人戻りました。野村、池田、野嶽は流動性があるので誰がどこで何をやっても何とかなります。野嶽家は兄弟対決。

対する山形。4-3-3で運用中。昨年はシーズン終盤に急激に盛り返してプレーオフにまで達したものの、今年は序盤に失速するのは毎年のことながら、シーズン終盤でも調子は上がりません。メンバーもいる、途中で就任した横内監督も悪くない人選、だのに結果はついてこない。J2分からん。唯一足りなかった専用スタジアムも遂に10月に着工。しかし、スポンサーの1社、社外取締役が急転直下の退任と50億円分の支援を白紙にするというニュースの方が気になって仕方がない。スタメンよりもそっちを追いかけたい気持ち。ジャーナリズム魂。あれ、何なんだろうね?どういうことなんだろう?事業計画が追いつかなくなるのでめちゃくちゃ気になりますよね、あれ。スタジアム、屋根を削るしかないな。費用削減だ。今年、現地に行って山形のサポーターに感じた雨や寒さに異常な慣れがあるので大丈夫だ。新スタにも屋根なんか要らん。毎年増設していけばいいさ。建てちゃえ山形。

試合は先制されてしまったので評価は難しいところではあるんだけれども、それでも保持に関して意識の変化を感じた。プロレスラー戸根の存在も大きかったかもしれないけれども、パスをどこにどう出して前進するのか、という点において縦へ、特に誰もいないスペースへのパスが増えた。中盤に「え?」と思うようなパスが増えませんでしたか?誰に出してるんだ?みたいなパス。受け手が戻りながらギリギリで受けて戻して、を繰り返すような動き。選手の足元に出すばっかりじゃなくなった。これによって山形のプレスを意図的に引き出して相手を動かしていく。保持しての前進、遅攻の改善。セットプレーから2失点してしまった前半、山形にシュート3本を打たれて、枠内も3本、2失点。効率よく得点を奪われてしまったのだけれども、それでも保持に関しては良い感じであった。山形のプレスは「切り替わる瞬間」をピンポイントで狙っていたこともあり、徐々に無効化していくことが出来ていた。セットプレーで2失点したら意味が無いんだけどさ、セカンドボールも取れていたし、内容自体は良かった。残念なのは進んだ先のクロスよ、土曜日にルヴァンカップ決勝を観たこともあってだな、J1最高峰との差を感じざるを得なかった。

クロス以外は良かった我が軍。早いうちに1点を返したことで後半には希望が生まれた。左サイドのFK、三竿の蹴ったボールはプロレスラー戸根のヘッドバッドが当たったか、当たっていないか、微妙な感じだったけど、戸根の得点となりました。球への頭突きは合法です。

結果を出した戸根。後半にはチームに勢いが出て、期待感ある匂いはしたのだけれども、シュートシーンにまで持ち込めない。山形も粘り強く守るし、リードがある状態だったので上手く逃げられてしまった感じではある。交代選手は多く入ったけれども、試合をひっくり返すほどの活躍は無し。惜しい。最後の質が足りない。クロスが何度頭を超えて逆サイドに転がって行ったろうか。このいつまで経っても上達しないクロスの質と先に2失点が反省点です。もっと決定機を作れないと厳しいんだけれども、残りも3試合ですし、劇的な改善をする時間は無いのでしっかり守りましょう。もはや来季の契約もある程度進むだろうし、もはや出場しない選手も出てくるだろうと思われます。しっかり守る、それが出来れば残留は確定できるはず。しこたま守る。セットプレーでワンチャンス、ひとまずそれでいいと思います。シーズンの総括的には良くないけど、それはこのシーズンが終わってからです。

山形に警告が4枚、シュート数も少なく抑えられてはいたけれども2失点。対して大分側も7本とシュート数が少ない。1得点が観れたことは良かったけれども、全般的に低調な試合となってしまいました。

熊本と山口の直接対決は、何となく予想した通り山口が勝った。熊本とは3差に迫った。まだ8差あるけれども、3連勝と3連敗で余裕でひっくり返される可能性は残る。残り3試合。次節はグレイソンが戻る。開幕戦以来の対決となる札幌戦。しっかりと、負けない戦いを。塩試合を。