2021/12/30

データで振り返る2021

年内最後の更新です。天皇杯の決勝に進んだものの敗北。それでも準決勝から素晴らしい戦いっぷりだったのでグッドルーザーとして何となく良い年だったな・・・って感じで終わっていますが現実的にはJ2降格という結果なので猛省が必要です。振り返ります。開ける必要のない箱を開けます。



毎年データをまとめて終わることにしていますが、ちょっと調べてみたところ今年のリーグ戦のデータは21敗という結果と相まって「弱かった」データに偏りまくっていまして、クリアとか守備的な切り口だと優秀な指標になっていますがそれ以外は全ての指標がリーグ下位に沈んでいました。守備的な指標を切り取っても、それって攻められっぱなしだっただけで優秀だったとも言えず、今年のデータに限ってはあまり見どころを定められませんでした。箱を開けてもどうしようもない数値しかありませんでした。気になる方はフットボールラボさんをご参照下さい。https://www.football-lab.jp/oita/



https://www.football-lab.jp/oita/formation/?year=2021

2021シーズンのスタメン。町田、下田、三竿がどっぷり主軸。得点を生み出せるFW、右サイドと三竿以外のCBについて不足していた感は否めない。主軸が少ない印象。今シーズンは開幕前に主力を抜かれたことが不調の原因だという話しになってしまいがちですが、私は開幕当時に選手のポテンシャルは上がっているという仮説を持っていました。実際天皇杯で見せた粘り強さやリーグ戦の終わり際のパスワークなどを見る限り、強化部の補強は間違っていなかったと感じたのだけれども成熟と発見が間に合わなかったというのが一つの誤算だったか。ペレイラのCB定着を早期に発見できていれば結果は違っていたかもしれない。



https://www.football-lab.jp/oita/formation/?year=2020

ちなみにこれが2020年のスタメン。過密日程でターンオーバー気味ではあるものの、主軸はいて、入れ替えしていたスッキリ感はある。スタート時4バックも無かった。2年間FWについては悩みを抱えたままだった。得点力は解決できず。主軸になり切れなかった選手たち、特に大卒で加入した選手たちに対しては正直なところガッカリ感があります。私の仮説の拠り所は、強化指定で大学生からJ1を経験させつつ、大切に投資をして獲得につなげてきた大卒選手たちが主軸になる想定だった。しかし、J1レベルでは誰一人主軸になっていないことが現実です。思い返せば鈴木義宜だって最初はJ2スタートだったし、プロのレベルに慣れるにはJ2で経験を積んだ方が早道なのかもしれない。J3の経験は余計だったかもしれんけど。とにかく来年こそはJ2でバリバリやって欲しいのです。このJ1での経験を得てのJ2ですから、大卒選手たちへの期待感というか、使命感というか、そういうものに期待したい2022年です。多少強引に総括するならば半強制的にやらざるを得なかった主軸の世代交代に失敗した、ということだと思います。実績のある選手を夏に補強したのもその現れだと思っています。



片野坂体制6年という長期政権が終わったこともあり、ここ10シーズン分のデータも集めてみました。スマホだと小さいかもしれんが何とかして見てくれ。色々なところからデータをかき集めた手計算なので微妙な間違いがあったらご容赦下さい。まずはボール支配率を見て欲しい。2016年の片野坂監督就任後、如実に平均ボール支配率が高まっていったことが判ります。田坂監督時代の堅守速攻的な戦術からボールを握るスタイルへの変更。平均得点や平均失点、支配率からスタイルが垣間見える。ボールを50%以上握れなくなった2021年に降格。戦術を磨き切れずに現実と折り合ったJ3時代よりもボール支配率が下がったので相手チームの片野坂対策という意味で限界でもあったのではなかろうか。1試合平均の得点率が1を切ったシーズンは全てカテゴリが降格している。得点が取れないチームには厳しい現実が突き付けられます。


J1でのみトラッキングのデータが公表されていて、総走行距離の平均値はリーグで常に3位をキープしていた。交代枠が広がった影響の方も大きいだろうけれども走行距離は延びていた。J1でも上位の走るチームであったこと、ファウルの少ないチームであったことは好感が持てた。負ければグッドルーザー止まりだけれども、そのスタイルで勝ち抜いた2018年が戦術のピークだったと今でも思う。2桁得点をした選手が4名という、チームで得点を取るスタイルが素晴らしいチームだった。これ以上は強くならないだろうという寂しさも感じた2018年の感覚は間違っていなかった。2019年はJ1でリスクを抑えて失点を少なめにする生存戦略スタイルへの変貌と、フランス2部で結果を出しているオナイウが凄かったという年だったのではなかろうか。


経営危機からのJ3降格経て、ようやくJ2の中の上くらいの売り上げ規模に戻れた矢先のコロナ禍。入場料収入も上昇の兆しを見せていたのに無観客試合になってしまいクラブの規模を大きくするチャンスを逃した。折角のJ1昇格で広告・スポンサー収入も増えていただけに惜しい。運が無かった。全Jクラブが同じ状況ではあるため差異が出ていないことだけが救いではある。今はJ3のクラブを含めて競争激化の一途。人件費も復活して10億円以上使えたのは何年振りだって話です。J2では10億円使えれば上位に入れる。この人件費、今年度どういう数値だったのかは春ごろに判明です。19年よりも下がっている可能性もある。コロナ禍とJ1残留失敗がこの後のシーズンにどう影響するのか。これまで経験してきた困難に比べるとただのJ2降格だけなら大したこと無いと感じてしまうのが良いことなのか悪いことなのか。次の10年がまた楽しみですね、どっぷりJ2に10年なのか、もう1度ひょっこりJ3に顔を出してしまうのか、J1に返り咲けるのか。ボールを握るスタイルでもう1度どこまで突き詰められるのか。やり直しの1年目、重要です。


では皆さんこのへんで。今年も1年、ブログを読んで頂いてありがとうございました。来年の新体制スローガンを予想しながら、良いお年を。



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