2021/07/11

2021年 明治安田生命J1リーグ 第22節 浦和戦

【大分 1 ― 0 浦和】


なぜか本拠地で浦和に負けないジンクスが発動。大分が自力で勝ったのか、浦和が勝手に負けたのか何とも不思議な現象が毎年起きますが今年も昭和電工ドームで無事勝ち点を得ることに成功。相性が良いと言ってしまえば楽ですが実は周到な、入念な準備をしていたはずです。天皇杯から準備期間が無かったなんて嘘です。リーグ戦のメンバーにはみっちり対策を落とし込んでいたはず。そうじゃなければあれほど良い試合の入りが出来るはずがない。


一応ですね、ゲン担ぎも手を抜かず続けようと再開はしたんです。今まで「カツ」的な揚げ物にとらわれ過ぎていたかもしれないので別の切り口でアプローチしてみようと思い立ちまして、勝利をね、勝利を、大勝利を呼び込もうと大勝軒のつけ麺にしてみました。白星にあやかって白髪ねぎもトッピング。効果絶大。大勝です、大勝。今節のMVP。辛いつけ麺にしたせいで大勝利よりも辛勝になった気もしますが、いやいや勝ち点が少ない我が軍にとっては間違いなく大勝利でした。


天皇杯のカップ戦メンバーからガラリと入れ替えたスタメン。GKポープ、3バックは左にレッドカード休暇から復帰の三竿、真ん中エンリケ、右に上夷。上夷は清水戦ではちょっと物足りなかったので意外な抜擢。ボランチは下田と長谷川のコンビ。左サイドは香川、右サイドに成長著しい井上健太を配置して、長沢ワントップの小林成豪と町田也真人がシャドーに入るいつもの3-4-2-1。ベンチメンバーは分厚くなっている印象。



対する浦和。宇佐神宮の加護が生んだSGGK西川周作が一時期スタメンを奪われるという衝撃の新人、若干18歳の鈴木彩艶の台頭が話題。飛び級でオリンピック代表に選出された後は再び西川周作がスタメンを奪い返した模様。オリンピック代表に選ばせようとする浦和の戦略とそれに応える若手GKは素晴らしい。しかしそれでもスタメンを奪い返す西川周作が更に素晴らしい。基本は4-2-3-1の並び。リカルド・ロドリゲス監督が落とし込んでいるポジショナルプレーが浸透し始めて結果が出ている。特に今シーズンはMF小泉とデンマーク人FWユンカーの補強が大当たり。



結果を出す上に見た目も王子様っぽく、日本に溶け込もうとツイッターで日本語でコミュニケーションを取るというマルチタスクっぷり。さらにうどん好きという、ピーターウタカのおでん好きに次ぐ分かり易さ。うどんでお祝いは安上がりで好感持てます。Jリーグで長く活躍しそうな条件を全部持っていて困る。ユンカーまじユンカー。このユンカーを止められるのかどうかが守備面の鍵でした。しかし、浦和は柏から江坂も補強したし、酒井宏樹も補強したのはえぐい。シーズン後半の台風の目になるんじゃなかろうか。


試合は昭和電工ドーム特有の暑さもあってか、清水戦に似た様子見しつつのローペースで始まった。前3枚がプレスに行く位置は諸条件が揃った時のみの設定であった印象。最終ラインから連動した守備になっていた。更にその中でユンカーを抑えるためにまず決定的なパスの供給元である小泉との関係性を分断。小泉に対しては強く寄せて自由を奪う。浦和は5レーン理論をベースとしたポジショナルプレーが浸透し始めたからこそ、我が軍のスペースを埋める5-4の守備ブロックにハマってしまい、さらにエンリケの個の能力がユンカーを抑えて手出しさせず、浦和がボールを保持するけれども深い位置に侵入出来ない状況を作り出せました。浦和の最終ラインからのボール回しがプレスに引っかかり、ショートカウンターを発動できるシーンを何度も作り出せていた。


そんな立ち上がり、試合が動いたのは12分、左サイドで西川周作からのピンポイントパスを受け損ねた浦和のミスにつけ込み、ボールを奪った三竿が小林成豪につなぎ、成豪がそのまま持ち込んでクロス。長沢がニアに走って浦和DF槙野をつり出し、裏に空いた広大なスペースに浦和殺しの異名を与えたくなる町田也真人が颯爽と登場。ヘディングシュートで先制点を決めた。久々のリーグ戦ゴールはまたしても町田也真人。これで勢いに乗れたトリニータはその後も再三決定機を作り出す。戦術が浸透してしまったからこそ対策しやすくなった浦和を逆手に取り、ショートカウンターを何度も発動。追加点を奪って試合を決めなければならなかったくらいの決定機を量産。素晴らしい内容の前半だった。追加点が欲しかったけれども。


後半も守勢に回り過ぎず、攻撃の意識を持ちながらカウンターを決めたかったのだけれども、浦和が先に動き、後半頭から杉本健勇を投入。2トップの4-4-2っぽく並びを変えて来たことで守備の狙いが分散されてしまって残念ながら守勢に回ってしまう。浦和に移籍してからの杉本健勇はすこぶる評価が悪くなっていますが、この試合は躍動して非常に厄介な存在でした。急に困る。移籍or残留アピールか何かだったんでしょうか。しかし、トリニータとしてはここで我慢できたことが大きかった。セットプレーでもやられなかったし、守備面ではこの試合はエンリケが本当に安定していて真ん中で跳ね返し続けた。パーフェクトなエンリケがユンカーを完封。個の能力だけなら昨年のメンバーよりもベースアップしている印象さえあって、苦しい時間帯の守備陣の我慢が勝利を手繰り寄せた。守備陣が素晴らしかった。若手の上夷、井上健太の右サイドコンビはようやくJ1で納得できる内容で応えてくれた。井上健太はクロスも縦への突破も一級品になりつつある。後はもうゴールを決めてしまって下さい。ようやく一皮剥けた、井上ズル剥健太に進化し始めた。遅い。シーズン頭からそうであって欲しかった。我が軍では大卒は即戦力。後半戦で取り返そう。



そして唯一の得点を生み出した町田也真人。毎試合イラっとする情報しか出さないOptaもこの日は良い情報出し。浦和キラー町田也真人がMVPです!つけ麺がMVPな訳がないだろ!試合後のヒーローインタビューも素晴らしかった!これからもどんどん大分県民を笑顔にして欲しい!



この成長し始めたメンバーでJ2に戻る訳にはいきません。坂も負傷離脱中、10番を背負う野村もまだ復帰していない、その中で呉屋を補強した。黒﨑や高山薫の移籍があったのでもう一人くらい、更に補強があるのかもしれない。なんだか急に盛り返せる気がしてきたな・・・。清水戦からもベースの戦術は変わってないけれども、1つ勝つだけで全く印象が変わるのがサッカーの恐ろしいところ。ボールの動かし方も板に付いてきたし、各々の能力は高いし、若手が主力になりつつあり、怪我人が戻れば急激にベースアップしそうな雰囲気。この流れで次の試合もすぐ・・・え?中断なの!?また中断前の試合だけ勝った感じです!?休みに入る前に駆け込みでキッチリ仕事するの何なの!そんなに気持ち良く休みたいの!?勝つなら何でも良いんだけれどもさ、しばらくお休みして、そして未消化である3節のガンバ戦を迎えるってことですね。呉屋がいきなり登場するか。伊佐も渡邉新太も元気だったので、髙澤を含めたより熾烈なメンバー争いを期待したい。ガンバ戦が非常に楽しみになってきました!期待して待ちましょう!



4 件のコメント:

  1. 乙亀様でした。
    大勝軒で来ましたか?!美味しそうでなによりです。各選手評も周到な準備も全く同じ意見ですが、あと一人、新婚長谷川さんの復調が非常に頼もしく、昨夜は効いていたと思いました。まあ、アレくらいはやってくれないと困るし、今シーズンはもしかしてポイチさんの目に留まるくらいの活躍、中盤での無双状態を期待しただけに前半戦の体たらくは情け無い。ここから巻き返して家族を安心させて欲しいですね。

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    1. 不撓不屈様

      コメントありがとうございます。長谷川もコンディションが戻りつつありますね。でもやはりそちらにも同意見でごさいまして、我々が求めるレベルは高いですからね、もっともっと副キャプテンとして、主軸としてチームを引っ張って欲しいですよね。よって目の醒めるようなミドルシュートを決めるまでは褒めません。ガンバ戦でミドルシュート、期待しましょう!

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  2. 前線からのディフェンス、ボールを奪ってからのギアチェンジ、本当に見てて楽しかったです。
    何度テレビを揺すったことか
    エンリケ完全移籍しないですかね🎵
    健太もスピード感がいい
    こういうワクワクする試合を続ければ結果もついてきそうですね

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    1. 自転車最高様

      コメントありがとうございます。浦和戦は素晴らしい内容でした。継続して躍動感のある試合を期待したいですね。

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