2020/11/22

2020年 明治安田生命J1リーグ 第28節 川崎戦

【大分 1 - 0 川崎】

   

阻止!胴上げ阻止!優勝セレモニー阻止に成功!諸々の阻止をDAZNで生観戦。柏戦がコロナの影響で中止になってしまい、17日間の猶予が与えられてしまった大分トリニータ。勝てば優勝という独走状態の川崎がゴールテープを切る直前、足を引っ掛けて転ばせるという嫌がらせに成功。おそらく優勝争いには何の影響も無いでしょうが、我々は我々で目標を追っていますから一戦集中、首位川崎を相手に勝ち点3を得るという素晴らしい結果となりました。マーベラス!

 

17日間の準備期間を経てスタメンに選ばれたのはワントップ伊佐に野村と町田のシャドーという攻撃陣。このシャドーコンビが素晴らしかった。伊佐は当然の如く素晴らしかったのだけれども、怪我で出遅れた野村&潤滑油タイプ町田の馴染んだ感が凄かった。伊佐から始まるプレスの連動、フリックやワンツーを使ったパス交換、攻守に馴染んだ。馴染んだな。馴染んだうえで個性が出ていたので監督、コーチの狙い通りだったんでしょう。右サイドには小出、左サイドには田中達也。ボランチは島川と長谷川、DF陣はいつもの顔ぶれ。ベンチには小塚、高山が入り、小林裕紀が待望の復帰。松本怜や三平、スタメンに定着するかと思われた羽田、川崎からレンタル中の知念はベンチ外。ここからまた連戦なのでターンオーバーになると予想します。

 

対する王者復帰に王手をかけた川崎。そろそろ王者川崎。ジェジエウが出場停止とあって付け入る隙はあると思っていましたが、J1を独走するだけあって選手層が厚い。大ブレイク中の三笘がベンチスタート、家長は帯同せずなのかベンチ外。引退を発表し、見納めとなる中村憲剛、小林悠とJリーグMVP達がゴロゴロいるチームです。2回しか負けていないチームなんだから現時点でJリーグ最強なのは間違いない。

 

世間一般的に川崎優勝の見込み大とあって注目試合になったのは有難かった。特にDAZNの実況、解説が通常とは違って大変贅沢で心地良く、かつ専門的でチーム戦術度が300%UPしたかのような錯覚に陥る程の質でした。選手名を間違えるとか、そういう低レベルなミスが少ない。お互いの戦術の変化をリアルタイムに伝えてくれる岩政先生。分かりやすかった。

 

現役時代は鹿島の最終ラインを支えたDFだけあって鈴木義宜のシュートブロックへの評価とか、守備の判断についてなどを評価する説得力が段違いです。段違い。跳び箱15段くらい普段と違う段違いっぷり。大分トリニータのサッカーがいかに素晴らしいのか、それを伝えてくれる人って素敵やん?これをリアルタイムで言語化できる人材が田舎には居ないのがローカルメディアの弱さだと改めて格差を感じざるを得ませんでした。まだまだやらなければならないことは多いぞ、もっと関係者全員が頑張らないとダメだと感じざるを得ませんでした。この試合に準備してきたことを実況解説が盛んに伝えてくれていましたが、実況下田氏、解説岩政先生の事前準備っぷりの方が伝わって来たっつうの。

 

試合は完璧な前半が全てであった。ちゃんと準備通りの試合運びだったのではなかろうか。凄かった。試合の入りからすぐに王者になるであろう相手に落ち着いてボールを持てたことは素晴らしい。試合開始早々から川崎のプレスを引き出しながらサイドにスペースを作ってシュートチャンスまで作れていました。特に今までJ1では控えていた「真ん中から攻める」ってやつが早々に敢行されていて「お!?」ってなりました。伊佐、野村、町田の絡みは得点への希望を抱かせるには充分。右の小出はクロス、左の田中はドリブルでチャンスメイク。守備も素晴らしく、スタッツ的にも走行距離で大きく川崎を上回った。得点のケチャップの匂いがプンプンする中、試合が動いたのは33分。センターサークル付近で島川が出足鋭くボールを奪い、長谷川が受けて展開、受けた町田のロングバスを受けて抜け出した野村をイケメン過ぎる川崎DF谷口が手を使って倒して一発レッド判定でPKを獲得。昨年のルヴァンカップ決勝でも退場した谷口。川崎が優勝する時に谷口退場する説がにわかに盛り上がった模様ですが、仮説は外れました。PKを野村が決めて先制。10番のお仕事お見事。

 

J1通算350ゴール目のメモリアルゴール。10番の仕事をやり切りました。谷口退場で数的優位となったトリニータは優位に前半を進めてリードして後半へ。完璧な前半となりました。

 

後半はその数的優位が感じられなくなるという、間もなく王者川崎の意地が発動。勝って優勝したい、という本気で襲い掛かってくる川崎はあの手この手で揺さぶりをかけて1点をもぎ取りに。そりゃね、翌日の他所の試合結果で優勝が決まったら何となく消化不良。ちょっともったいない気持ちになるのは分かる。連戦続きでコンディションに差があるはずなのに、1人多いはずなのに攻め立てられる。川崎怖い。日本人主体なのになぜにこれほど質が違うチームが作れるのか。ただトリニータ守備陣が奮闘し決定打は繰り出させず。川崎は揺さぶりをかけすぎて形を作り続けられず、三笘のドリブル突破なども鳴りを潜め、レアンドロ↑ダミアン(実況下田)もシャットアウト。どさくさ紛れて岩田がボランチやってたような気もするんだけれども、とにかく逃げ切りに成功。ほぼ王者川崎相手に勝利。ここから残り全部勝てれば6位に滑り込めるかもしれない。9割9分王者に勝てたんだから残り全部勝てるんじゃなかろうか。楽観的過ぎるか。

 

今となっては懐かしい、2009年負けまくって降格が決まり、J2という名の溶鉱炉に沈みながら戦った川崎戦。あれ以来の川崎戦勝利。感慨深い。不撓不屈の精神で這い上がって来れたJ1で少しでも長く戦い続けて欲しい。2020年の試合は色々な人が内容を評価してくれていた。岩政先生も、トリニータの試合をよく観ている詳しげな人も絶賛でした。継続して行きましょう。

 


 

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