2022/07/11

2022年 明治安田生命J2リーグ 第26節 岡山戦

【大分 2 - 2 岡山】


岡山にリベンジならず。リードしながら2度追いつかれるという、前節に続いてこれまたブログに書き辛い難しい評価の試合内容となりまして、今日も頭を抱えながらキーボードを叩いてまいります。今日はドーンと勝ってもらって、バーンと書きたかった日曜日でしたのに。ただ、試合自体は熱戦でした。激闘であった。

怪我人が戻って来ましたから、良いポイントはありました。特に大エース町田也真人が遂に戻って来たことは大きな戦力アップ。待ちに待った町田也真人がベンチ入り。そしてチームにフィットした手応えを得た直後に離脱したサムエルもベンチスタート。パワー系FWがベンチに入ったからこそ、この試合では長沢と呉屋をスタメンで使うことが出来た。いつもの3-4-2-1だったと思うのだけれども、ツートップ気味で前半からパワー全開でスタート。課題はボランチ。来季トップ昇格が決定した保田と弓場でスタートしたけれども、羽田の怪我もあって層が薄目のまま。保田、弓場、下田の3人で回しており、カードが足りない印象。この試合は「90分のうちどこで最大値を出すか」における駆け引きが見どころでした。

対する岡山。J2屈指のパワー系センターバック、ヨルディバイスと柳が最終ラインに控えるチーム。これに長沢と呉屋を当てることによって、前回の対戦では破れなかった岡山の守備網を打ち破る策であったと思われます。岡山は4-2-3-1を運用中。1試合消化数が少ない状態でプレーオフ圏内にいるため、なんとか勝って勝ち点の差を詰めなければならない相手。

トリニータは両ワイドを押し上げることによって4バックで守る岡山に対して2トップと中川、藤本と井上5人で幅でギャップを作り、さらに弓場や三竿も攻め上がって何とかして岡山の守備を破ろうとした前半。19分の中川のミドルシュートが決まって幸先よく先制に成功するまでは若干トリニータがボールを保持する展開で優位に進めていたし、先制も出来たしで、作戦や戦術的にも良い流れで試合に入れていた。しかし、2巡目のデメリット、分析されている感もあって、特に今日は木山監督がトリニータの左サイド、藤本の守備面での弱点を突く仕込みをしてきている印象で、岡山の攻撃は右に流れて行って起点を作っていたように感じた。先制して2分で失点したシーンも守備の人数は足りているはずのトリニータの左サイドを崩されて失点。結果的にはこの失点が非常に痛かった。


先制したのに優位にボールを保持して試合を進めることが2分しか出来なかったトリニータは再びパワー全開で戦わざるを得ず、相手を走らせて時間を進められたはずの時間を失ってしまった。それでももう1点を取れたことは大きな前進であった。守備面では狙われがちな藤本ではあるけれども、その弱点を補って余りあるクロスの質で長沢の得点を演出。35分に右サイドから井上が仕掛け、逆サイドにまで流れて来たボールを収めて素晴らしいクロスを上げた藤本、ヨルディバイスを制してゴールを決めた長沢、前半のうちに素晴らしい得点で再びリードを得ることができた。岡山相手に2得点は上出来。しかし、前半のうちにパワーを使ったトリニータ、交代カードを切るタイミングと内容がかなり難しくなった。

 

前半から球際での戦い、ロングフィードで間延びしがちな中盤、両チームともに疲労が激しかった。先にカードを切ったのは追いかける必要がある岡山で59分に2枚替え。10分後にトリニータも2枚替え、弓場→下田、中川→野村と中盤をリフレッシュ。74分には長沢→町田を投入したトリニータと、同時に2枚の交代を行った岡山。主導権は岡山に渡りつつあった。球際の攻防が激しかったこともあり、ファウルが多めになってセットプレーを多く相手に与えてしまったし、自陣の深い所では岡山の徳元がロングスローを投げて来ることもあり、クリアしてもクリアしても押し戻されてしまう状況に陥ってしまった。


79分に呉屋と藤本を下げて、サムエルと松本怜を投入したけれども、直後リスクとパワーを一点集中していた岡山に左サイドからクロスを入れられて柳にヘディングで合わされてしまい、同点ゴールを許してしまった。セットプレーを与えたことで岡山のCBが最前線に残ったままの状態で跳ね返すパワーが足りなかった。あの時間帯が岡山のパワーの最大値だったように思える。


そのままスコアは動かせずに引き分けで終了。勝ち点を分け合い、差を詰め切れず。リードしていたため、非常に悔しい、惜しい試合となってしまいました。試合内容的には手に汗握る激闘だったのでね、ご苦労様と言ってあげたい気持ちではあります。試合の流れ、交代カードと難しい試合展開ではあったとも思うのだけれども、試合終盤の岡山のプレスのハマりっぷりが追いつかれてしまった要因だと感じます。ボールを奪われ過ぎたし、じっくり保持する時間が作れなかったことこそが一番の問題。交代カードの内容やタイミングもそれほど間違ってはいなかったと思うのだけれども、交代で入った選手が全く試合でほとんど良いシーンを作り切れなかったのが気がかり。ゲームの中で改善し切れなかった。木山監督に上回られてしまったかな、というのが率直な感想。


上にいるチームに直接勝つことで順位を上げていく必要がある後半戦。夏の厳しいコンディションの中でやり切れない試合が続いてしまいました。ダメです。ただ、惜しいところまでは来ています。負け無しではあるし。夏の戦い方が上手く表現出来ていません。次から次へと新しい課題が出て来てしまうけれども、夏に優位に戦えるはずなんだ、このチームは。そういう戦力と戦術遂行能力があるはず。リードした後にじっくりボールを握れれば全く違う試合内容に出来たのに。傾向と対策が進む2巡目、弱点を塞ぐよりは若手に経験を積ませながら、弱点を補って余りある攻撃力を表現する方が今は良いような気がします。夏は先行逃げ切りの方が正しいと思います。7月の残り3試合はそんな試合展開に持ち込めるはずです。次からの3試合に期待したい。このまま崩さずに進めて欲しい。




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