2025/03/31

2025年 明治安田J2リーグ 第7節 愛媛戦

【愛媛 0 - 1 大分】


DAZN生観戦。3月30日、勝ち点3の日なのか0の日なのか。見事勝利して勝ち点3の日にしてやりました。シーズン2勝目、おめでとうございます。大分守備ニータかよってほどの守備力を見せてくれて、愛媛の未勝利ミカン爆弾を無事に処理完遂。かなり危ういように見えたけどな!きっと選手たちはほぼやられていなかったって言うやつです。J2シュート数最底辺ダービーとなったこの試合、両軍課題を克服するシュートは多めの試合となりました。久々に勝利をしたのでね、安堵です。内容はともかく、アウェイでは勝ち点3が重要。何の文句もございません。

「栄光を、大分に。」とか急にシャアっぽいことを言い出し始める公式。何かに感化されたか?勝利の栄光を君に的な。しかし、スタメンは何も感化されず前節を引き継ぎました。2トップで野嶽CBを継続。守備の要、藤原優大はJリーグ通算100試合目の節目。おめでとう。敗退してしまったルヴァンカップで結果を出した屋敷、キムヒョンウ、木許がベンチ入り。屋敷は途中出場したけど、もっと長い時間観たかったです。清武はお休み。ペレイラが久々にベンチメンバーに復帰。ペレイラ、もしかしたら移籍か?と勘繰ったのだけれども、思い過ごしでした。

対する愛媛。なんとリーグ戦17試合未勝利だそうです。J1で14連敗の経験をもつ我が軍もビックリ。引き分けがあるならまだマシだろうけれども、しかし厳しい。この未勝利記録をうっかり打破して愛媛に勢いを戻して得することは無く、まさに爆弾処理班の気持ちでした。愛媛の未勝利ミカン爆弾。オレンジスプラッシュ。愛媛は3-4-2-1を運用中。スタメンには有名どころの選手が少ない。ほぼ知らない。愛媛っぽかったベテラン勢がごっそり抜けて若手主体へと生まれ変わった。ボランチの深澤、谷本くらいしかJ2で複数年の主力として稼働した実績がないくらい、大卒とJ3からの補強で賄われている。実績だけだとかなり厳しい戦力かもしれない。ベンチメンバーの方がまだ実績はありそうなんだけれども、ベンチスタートということはコンディションが厳しいということなんでしょう。石丸監督も苦しいと思われる。今シーズン得た勝ち点は1のみ。逆に絶対に負けられないプレッシャーの方が苦しい。よくぞ勝ち点3を持ち帰れたと思います。簡単じゃなかった。賞賛。


試合展開は序盤、保持の割合が長かった印象。愛媛にうまくプレスをかけられていて、奪われても高い位置で奪い返すことが出来ていたので序盤は優勢に試合を進められた。コーナーキック、ロングスローと「何か起これ」攻撃に終始していたのだけれども、組み立てとしては悪くなかった。2トップの効果が大きく、守備は5-3-2で追い込み方が効率良く、よく刈り取れていた。10分に得たフリーキックを有馬がヘディングで折り返したらオウンゴールとなって幸先良く先制に成功。がっつりオウンゴールではあるものの、ほぼ有馬のゴールってことで良い気はする。愛媛の勝てなさ具合を象徴するような失点シーンではあった。勝てないときってね、なぜかね、オウンゴールとか増えるんですよね。不思議と。分かる。すごく分かる。



ここからが守備ニータの本領発揮。っていうか受けすぎじゃなかったか?先制したら即受け身。甲羅に籠ります。もうちょっと上手く保持して時間を作っておくれよって思ったけど、勝ったので文句はございません。攻撃はパスが合わないシーンが相変わらず多いんだけれども、文句はございません。奪えた後に、最終ラインが攻撃参加して走る距離が長くなっているので、チャンスの時の頑張っている感が凄く伝わってくるのだけれども、ちょっと遠すぎというか、1度のチャンスに消費するエネルギーが大きい。ラインを押し上げ続けられる状態をキープしたい。33分にあった決定機は、左サイドから展開して右サイドへ、受けた野嶽のクロスを愛媛のDFが跳ね返したら不思議と伊佐の胸元にピタッと収まった形。伊佐のシュートまでの流れは完璧だったけれども、愛媛GKが左手に当てて死守。リードは1点のまま後半へ。

後半も引き続き守備ニータでした。ピンチの方が増えた気がします。しかし、何とかなりました。セットプレーから何度も肝を冷やしましたが、何とかなりました。守備陣踏ん張れた。先行できたことで、交代要員も守備的なメンバーも投入出来てバランスが取れたので安心でした。クリーンシートで未勝利ミカン爆弾処理に成功となりました。

ナイスクリーンシートでした。良かった、とにかく良かった。これで順位表を見ても「勝てていない」印象から「負けていない」印象に変わりました。勝ち点10に到達。J2のど真ん中に復帰です。

3月最後のアウェイで勝てたことは大きい。失点も少ない。粘り強く勝ち点を稼ぐ、負けないチームってことです。攻撃はあれだ、伸びしろだ。勝てるのであれば我慢できます。


2025/03/27

2025年 YBCルヴァンカップ1stラウンド1回戦 山口戦

【大分 2 - 3 山口】


情報を観ないようにして、無料の配信をディレイ観戦しました。しかしそこまでして観た試合内容はホームで3失点して1stラウンドの1回戦敗退という結果。これ以上ない酷い結果で今年のルヴァンカップが早々に終了。開幕して即終了です。本当に残念無念。しかし、前半の攻撃面と、絶望的な3失点をしてからの攻撃陣の爪痕を残さなければサッカー人生が終わってしまうレベルの気迫について見所はあった試合だったと思います。若手たちがもうしばらく観れないと思うと残念ではある。早々に成長の場を失ってしまったことは惜しい。

スタメンはごっそりターンオーバー。GKは佐藤、3バックは左から香川、宮川、戸根の並び。アンカーに松岡、右サイドに松尾、左サイドは茂平、清武と池田がシャドー気味、鮎川と有働のツートップ的な基本布陣。守備時は5-4-1で鮎川のワントップになっていた雰囲気。前半は清武プレー集かと思える程の違いを見せてくれたキャプテン清武が見所を提供。良い意味で「清武頼みのサッカー」ではあった。後半はベンチスタートになった屋敷とキム。この先発で出れなかった二人が気迫のこもったプレーで違いを見せてくれたことが救いでした。

対する山口。こちらもごっそりターンオーバー。リーグ戦に絡んでいないメンバーが中心。宮吉、池上、キムボムヨンがいて山口もしっかりとした選手層のあるチームになっています。先日戦ったばかりなので新鮮さはありませんでしたが、良く走るチームでした。


前半の攻撃面、トリニータとしては悪くなく、清武を起点に大きなサイドチェンジやスルーパスでプレスに来る山口の裏を鮎川が狙うなど、最後のプレーがもう一つ合えば・・・くらいの攻撃を実現できていて、清武ってやっぱり凄いんだなってことを見せつけられたような内容。右サイドの松尾も良かった。今は吉田が凄すぎるのでリーグ戦で出番は無いけれども、攻撃面では松尾も捨てがたいと思わせるプレーが多かった。守備面では吉田の方が強烈なのでトータルでは吉田チョイスになってしまうかなと、改めて感じました。良い雰囲気で攻撃を継続出来ていたものの、コーナーキックのこぼれ球の処理からボールを奪われてカウンターを食らって先に失点するという、本来ならばこちらがやりたいようなサッカーをやられてしまってゲームコントロールを苦しくしてしまった。失ってはダメなタイミング・位置でパスをひっかけられてしまった松岡猛省。惜しい前半ではあった。

後半の2失点目はちょっと酷い。深い位置での山口のスローインに対しての対応が酷過ぎたので逆に見返して欲しい。スローインから誰もボールに触れられずに競り合いさえもできずに失点しているので見返して欲しい。クロスもフリー、折り返しもフリー、シュートもほぼフリーで失点してます。この失点は精神的に堪える内容であった。何やってんだレベルです。


ここでおそらく、気落ちしてしまったであろうプロ初先発の宮川に試練が訪れる。2分後に最終ラインからのボールを受けた相手選手と競り合いに負けて入れ替わられてクロスを上げられて、これまた戸根がフリーにした相手選手にキッチリ決められての3失点。守備陣がJ2のレベルにありませんでした。ほろ苦いデビュー戦になりましたが、ここでのプレーは気落ちしてもらいたくなかったなという印象。踏ん張りどころでしたが耐え切れず。試練。乗り越えて欲しい。その後、宮川を下げて屋敷を投入。ここからの屋敷劇場でした。プロとは何か?屋敷がお手本となりました。

キムヒョンウと2人で奪い取った得点。プレスからボールを奪取し、運び、ラストパス、キムヒョンウがきっちりと決め切って反撃の狼煙を上げた。二人ともゴールが決まっているのにも関わらず、止まらずゴールに向かうからね。ここを是非観て欲しい。ゴールして即、ボールを持って戻ろうとする姿勢。この二人、2点目を目指します。3失点した直後、もう映像観るのを止めようかと思ったのだけれども、手を止めて正解だった。

2分後、右サイドから「仕掛けることしかしない男」木許のクロスを屋敷が決め切って2点目。1点差に追いつく。あれ?ある?同点ある?と思わせ始めたくらいに試合の流れをひっくり返した。この後も屋敷がシュートを放つシーンもあって、本当に可能性を感じさせてくれたんだけれども、残念ながら試合は終わってしまい、ルヴァンカップは敗退となりました。前半の清武プレー集、そして後半最後15分の気迫。平日に見所はあった試合でした。この試合でプロの壁、J2の壁を感じてしまったであろう選手はまだ若いので成長のチャンスはあるとは思います。しかし、それも勝って公式戦の試合を通しての成長だと思うのでその場を一つ、早々に失ったことはクラブとしても大きな損失。残念ではある。が、逆に爪痕を残しまくった屋敷、キム、木許にはチャンスが与えられると思われます。むしろ何で使われないんだって思ったレベルでした。守備陣は手薄なのかなっていう印象を持ってしまった。スタメンとの差が大きい。ただ、プロ初先発で完璧な結果を残す選手の方が少ないとも思う。歴代の選手たちも若い頃に沢山ミスをして、授業料だと我慢して、成長した選手だけが移籍していってしまうのが我が軍ですから、這い上がって行くしかないのです。試練は乗り越えてこそ。リーグ戦、やるしかないよ。



2025/03/24

2025年 明治安田J2リーグ 第6節 藤枝戦

【大分 1 - 1 藤枝】


クロージングに失敗。プレッシングvsプレス剥がしの思想闘争となった第6節。全てを出し尽くして必死に奪った虎の子の1点を守り切れず。惜しくもドロー決着となってしまいました。お得意様であった藤枝に対して遂に連勝記録はストップ。3月中にホームで勝っておきたかったし、勝てそうな雰囲気だったしで惜しいドローという印象になってしまいました。惜しかった。

より攻撃的になるために、私が肉を食って臨んだこの試合。少しだけ体重を増やした以外の効果と変化は無かったのですが、スタメンも変化なく前節を引き継ぎました。伊佐と有馬の2トップを継続。ベンチメンバーに木許、松岡と若手の比率が増え始めた。急に暖かくなり、また走るのがしんどい季節になるのかなという不安。まだ涼しいうちに戦術の土台を固めたいところ。

対する藤枝は未だ大分トリニータ戦で未勝利。引き分けさえないという相性。お得意様です。須藤監督5年目のシーズン。3-4-2-1でビルドアップにGKが参加して最終ラインで数的優位を作ってプレスを剥がして前進するという、我が軍がJ1で限界を迎えてシフトチェンジしてしまった戦術を改めて目の当たりにした形。GKにプレスを掛ければフィールドプレイヤーの誰かは空いているはずになる。どの角度からどうプレスを掛けて空いている選手にパスを供給させないプレスが必要とされます。チームの連動が試される一戦。注目はFWセンゴールが千のゴールを決めるのか、ゴールせんのかどっちになるのか。189センチのセンゴール、なぜかサイドに流れがちで、サイドからチャンスメイクしようとして不思議でした。真ん中にどっしり居た方が嫌なんですけどね。ゴールせんでした。うちのDF藤原を中心によく踏ん張ってくれました。

良い天気だけどさ、花粉が酷いので私には辛い季節です。サッカー観るのは何時が一番良いんだろうか。暑さ寒さ花粉を避けて、秋が一番なんじゃなかろうか。春は鼻水デルラン。はい、試合です。構図的には判り易くて面白かった。特に前半は藤枝のGK北村海チディにプレスを行くのか行かないのか、藤枝が大分のプレスを回避して前進するのかしないのか。センゴールがゴールするのかせんのか、そんな展開でした。良い形でボールを奪うことが多くあっても、攻撃の形が作り切れない。奪ってからの「速い攻撃」と「急いで攻撃」がごっちゃになっている印象。慌てて攻撃しているように観えてしまう。まだ洗練されていない印象。肉が足りない。決定機は何とか作れたものの、ゴールを確実に割れるほどのチャンスではなかったでしょうか。スコアレスドローで折り返す。 

後半も構図は同じ。奪ってさぁ攻撃、というところでミスが出たり、奪い返されたりでもどかしい展開が続いた。藤枝も切り替えが速く、セカンドボールの攻防が激しく続く。ここ数試合に比べれば攻撃も形にはなったけれども、藤枝のチャンスメイクの方が多かった印象。こぼれ球を期待するロングスローが唯一の武器になってしまっていて若干残念。バンバン決まるならまだしも、今のところ開幕戦だけで得点に繋がる確率も低い。


ベンチワークでは次々と攻撃の選手をリフレッシュ。試合が動いたのは87分。交代枠を使い切った直後。途中から左に入った茂平がセカンドボールをスペースに蹴り出したことが起点となった。スペースで拾った途中出場の木許。若手は前進あるのみですよ、あなた。ボールを下げる訳が無い。前へ前へと進んで意外なタイミングでの早めのクロス。真ん中で走り込んだこれまた途中出場の鮎川が上手に決め切った。ワンチャンスのクオリティが噛み合っての得点。チャンスが少ない中、質×質の掛け算で得点するしかない。見事な先制点ではあった。しかし再現性はきっとない。

87分の得点でしたし、お得意様の藤枝が対戦相手だったし、不思議と藤枝には勝っちゃうんだなって私も思ってしまいました。しかし、クロージングには失敗。要因は勝ちに行って、攻撃的選手で交代カードを切りまくっていたから、だと分析します。耐えきれませんでした。左からクロスを放り込まれ、数的優位性が無かった逆サイドで合わされて失点。失意のドロー決着でした。


若手がアシストと爪痕を残した試合だったし、鮎川のゴールもお見事だったので沢山のヒーローを生み出せる試合にしたかった。大変に惜しい。最後、勝ちに行った交代だったので仕方がないかなとは思います。バランスは攻撃に振ってしまったし、それで1得点出来た。耐えられていたならばベストだったけれども、もう少し時間の使い方が上手ければ良かった・・・・くらいだろうか。2勝目が遠い。守備陣が奮闘してくれているけれども、もう少し攻撃陣が結果を出さないと改善しません。セットプレーでも何でも、この試合の木許のように、前へ前へ、チャレンジして欲しい。次はルヴァンカップで山口との再戦。試合に出ていないメンバーの奮闘を期待したい。



2025/03/17

2025年 明治安田J2リーグ 第5節 山口戦

【山口 1 - 1 大分】


アウェイの試合でしたが、DAZN生観戦でした。仙台に無理して行きましたのでね、山口遠征は自重。大分から山口であれば、車で下関の唐戸市場に寄って腹ごしらえをしてからスタジアムへ向かう、みたいな黄金ルートが確立されていて羨ましい限りなんだけれども、4時間くらいかかると思いますからね、遠征された方々は移動も大変だったと思います。電車でも行けるし、日帰りアウェイ遠征の中級編としての位置付けですね。北九州が同じカテゴリならば初級者を誘う絶好の距離感、スタジアム設備なんですが、今手ごろなアウェイは少ないので遠征民を増やす活動は難しい。北九州に慣れて「アウェイ楽しいかも」と思い始めた心の隙間を狙って山口に誘う、山口に行くのが当たり前になればバカになった遠征サポーターの完成です。徐々に世間から遠ざけることに大成功。トリニータ中心の週末が始まります。そんなアウェイ民を増やすために重要な戦略的アウェイの拠点。今年も多くのサポーターが心の隙間を狙われて集まっていました。

前節ホームで水戸相手にシュート2本という結果に終わった大分トリニータはテコ入れです。入れろテコ、入れろゴールってことです。スタメン変更。珍しくペレイラがメンバー外。3バックは右に野嶽が入りました。これは発明だと思った。ペレイラが怪我なら苦しいけれども、野嶽を3バックの右で使う期待感の方が上回った。左サイドの宇津元は開幕戦以来の復帰。FWに伊佐が入って2トップ気味、トップ下付近に野村が入るような基本布陣。保持時に野村はかなりフリーに動いていたけれども。守備時は5-3-2になることが多く、奪った直後に裏抜けを狙う伊佐とポストプレーが得意な有馬で業務分担です。FWの業務支援をさせると伊佐の右に出るものはいない。FW支援専業のFW。戸根がベンチ入り。どうしても「刀根」が変換候補に出がちなので要注意です、戸根。

対する山口。昨シーズン後半に若干失速も、志垣体制1年目としては十分過ぎる奮闘っぷりだった。長年チームを支えたGK関、山瀬、佐藤が引退、ヘナン、前が移籍とかなり顔ぶりは変わった印象。山形からFW有田MF横山をレンタル、京都から宮吉、福岡から亀川、昨年千葉で活躍した岡庭(FC東京からのレンタル)と計算できる戦力を補強。GKには外国籍選手を充てた。4-4-2を運用中。この日2トップの有田&山本コンビはデカい、速い、強いで面倒でした。スーペルゴラッソでしかゴールしない男、小林成豪はベンチスタート。チームの設計思想はボールを運ぶ手段とフォーメーションに若干の違いはあれども、今シーズンの大分トリニータ的に似てしまっていることもあり、非常に難しい相手となった。なぜかお互い札幌からしか勝てていません。どういうことだ。

ピッチ状態があまり良くなく、ところどころ水溜まりがあるような状態。シャバッシャバでした。大雨でも降ったんか?前節4バックの水戸に手を焼いたこともあり、今節の4バック山口対策は前節よりは機能していた印象。ピッチコンディションが難しかったこと、山口も守備を頑張るチームであることも関係してお互いに流れの中からは決定機を繰り出せなかった前半。それほど面白くはなかったです。でも水戸戦に比べればマシであった。両軍プレスとプレス回避が機能して、さぁここから攻撃だ!という攻撃にミスが出て相手にボールを渡す、という残念なクオリティの繰り返し。良く走る2チームだからこそ起きる停滞。もはやセットプレーくらいしか得点が生まれるイメージが無かった。ゲームが動いたのは37分、山口のコーナーキックが続く流れでシュートブロックで軌道がループになったシュートがゴールとなり痛恨の失点。先制を許して前半を終えた。守備は身体を投げ出して踏ん張ってくれているからこその失点だったけれども、事故的な失点は発生するものです。守備は良いんです、問題は攻撃。

新加入選手が入って5試合目。有馬、天笠、榊原の3人と既存戦力がまだ合っていないのか?そもそも既存戦力も去年得点出来ていなかったじゃん、という根本的な問題もあって、攻撃面の停滞感が出てきてしまっている。後半は山口が守備時にボールサイドに偏る特性に対して、サイドチェンジを繰り返すことで盛り返し始めた。同点弾は55分、右へ左へ山口の4-4-2を左右にスライドさせて出来たスペースを活かした形。榊原のミドルシュートが決まった。

真面目な好青年的なキャラクターなので顔芸には期待出来ません。仕方ない。そこは諦めよう。しかしゴールは期待できるようです。逆足の左足でも蹴れるらしいぞ。入籍発表後に移籍後初ゴールです。籍づくし。入れ過ぎだぞ。ダブルでおめでとうございました。しかし、残念ながら反撃もここまでで、長い時間パッとした攻撃はなく、選手交代を繰り出せども得点の匂いはしないまま、ピンチを脱した回数の方が多い終り際となり、なんとか試合終了に辿り着いたような試合となってしまいました。アウェイで勝ち点1を持ち帰り。ギリギリ持ち帰り、といった印象の試合。攻撃面、「そこが繋がらんか」とか残念なクオリティが多かったのは山口側に隙が無かった面もピッチコンディションが難しかった面もあるだろうけれども、もう少し連携面の練度を上げないと4月に今、調子の良い上位陣との対戦でボッコボコにやられる可能性もある。3月中に藤枝・愛媛に勝利できるように練度の積み上げを願う。山口とはルヴァンカップで早々にリマッチとなるので、きっとギラギラの若手がバチバチにやってくれると思うので期待したい。

まだ5試合ですけれども、勝ち点6と年間40点台ペース。目標に足りません。2トップ気味にしてみたものの、好転の特効薬とはいかず、もはやバーベキューをやるくらいしか攻撃陣の練度向上の手は無さそう。もうこうなったらバーベキューをやるか、バーベキューを。肉を焼く息が合えばパスも合うはずだ。肉を食おう、肉を。得点力不足には肉だ。唐戸市場の魚じゃない、来週は肉にしましょう。



2025/03/10

2025年 明治安田J2リーグ 第4節 水戸戦

【大分 0 - 0 水戸】


水戸を迎えたホームでの第4節、流血戦の様相を呈した激戦はスコアレスドロー決着。公式記録でシュート2本しか放てず、得点が遠い試合でした。遠かったな、遠かった。TKP仮設シートはピッチに近かったのに、ゴールは遠かった。

TKPスペシャルデーに実証実験が行われたらしいです。ホームには行けてないのでDAZNだけでは不明な点が多いですが、アンケートを取って今後の新スタジアム構想に役立てられるとか。座った人居ますかね?どうだったでしょう?ゴール裏席。古参は「可動席出せば?」とか余計なことを言うので黙っていような。色々な取り組みは良いと思いますが、シュート2本でね、最高の臨場感のあるダメな試合を観せてしまってどうする?って話です。たぶん関係者が噛み締めた唇やストレスで胃からも血が滲んで流血戦になっていると思われます。観戦が大好きなサポーターは長崎やその他アウェイの専用スタジアムに行った経験があるので、そりゃね、専用スタジアムの良さは判っている人が多いでしょうから良いアンケート結果になるんじゃなかろうか。

公式が「頼む」って言う時は自信が無い時です。驚きの清武スタメン。シャドーの組み合わせが清武・有働。ボランチが榊原と天笠。ベンチメンバーには伊佐が復帰。ベンチに入る競争は熾烈です。前節の仙台戦でボランチの組み合わせを野嶽・天笠に代えて結果が出なかったので戻した形。しかし、我が軍のやり方に対しては既に対策が成されている印象で、攻撃が組み立てられず。どうせ有馬に放り込むんだろ?吉田にも競らせるんだろ?セカンドボール争いだろ?裏のスペースなんて作らないからな?そんな対策を上回る術が乏しかった。保持せずに、乾坤一擲で攻撃するため、シュートに至るプロセスが短縮されたからこそ1つのミスで攻撃が台無しになるシーンが多く、水戸のプレスと肉弾戦に劣勢となって正確にボールを前に運べなかった試合でした。それでも濱田太郎のビッグセーブがあったりと守備陣の奮闘で勝ち点1を積んだ。積みながら反省。負けない試合を勝てる試合に変えて行きましょう。

水戸は良かったですね。守備時は4-4-2。移籍した昨年の我が軍のカピトン渡邉新太がスタメン。西川幸之介はベンチスタート。右サイドの津久井が眉毛が細くて鋭くてヤンキーっぽい顔の雰囲気があって恐ろしかったです。街ですれ違っても目を合わせたくない。若手中心の水戸はベテラン勢を補強してJ2のど真ん中からJ1サイドに少しでも移動しようとしている。今シーズンはパス総数が多めで繋ぐ方の側へ移動中。J1に近いところに、J2らしいサッカーだなって札幌の某監督に言われないようなサッカーに近づこうとしております。攻守のバランスが良かった。ただ、我が軍の鉄壁の守備は破れず。かなり危うかったけれどもね、破られませんでしたから!

この日も仙台戦同様、プレスがハマったかと言われると、若干印象は違うんだけれども、結局はハマらなかった試合だった印象です。仙台戦よりは肉弾戦になったので、プレス自体は機能したのかもしれない。しかし、マイボールにし切れないと言いますか、なんか水戸側にボールがこぼれてしまうことが多かった。奪っても奪い返されたり。水戸のプレスは最初は元気で、徐々に保持も出来るように放ったけれども、保持時に攻撃の形は見えなかった。保持されて攻められていることは狙いとしてあるはずなので、相手をミドルブロックに引き込んで、奪ってからの速い攻撃で仕留めたいはずが、試合冒頭に有馬が警告を受けてしまった影響もあってか、形にならず。裏のスペースを活かすに至らない攻撃、水戸のトランジションが速かったとも言えますが、シュート2本ですから。前半の1本は惜しかったけれども、終わり間際でしたし、終始攻撃は形にならなかった。

今年は粘り強く背後を狙うという戦い方ってことでしょう。もう少し5-4守備ブロックの位置を高めに設定しないと奪った後にゴールから遠いのでゴールに直結出来る攻撃シーンが少なかったような気がします。分かっていても止められない形が理想なんだろうけれども、まず有馬狙いがあって、その周辺の連携や繋ぎが悉く水戸に刈られてしまったので辛かった。ただ、攻撃の構築に関しては片野坂監督には信頼を置いているので追って良くなると期待しています。「守る」守備が何とかなっているので、「奪う」守備から攻撃へ繋ぐ部分、この精度を上げればJ2の中の上には踏み留まれるはず。勝ち点を計算できるチームは今年のJ2には1チームも無いので1試合1試合に死力を尽くすしかありません。攻撃をどのように改善するのか。次節はこの点に注目しましょう。



2025/03/02

2025年 明治安田J2リーグ 第3節 仙台戦

【仙台 2 - 0 大分】


25年シーズンのアウェイ観戦記開幕戦。ファーストアウェイ。ファーラウェイ。・・・はい、無理をして行って来ました。仕事が入ってしまい、行くかどうかギリギリまで悩んだのですが強行移動日程を組んでチャレンジ。とんぼ返り移動はなんとかなりました。試合はなんともならなかったけどな。開幕戦を生で観て、第2節をDAZNで観て、で?結局今年はどうなの?やれるの?やれないの?と一定の評価が固まる第3節だったのでね、観たかったんですよ、どうしても観たかった。ただ残念ながらそこまでの価値は感じませんでした。輝いていたのは右サイドの吉田。重要だった第3節、早速対策されてしまったので結果的に今年も中の下に落ち着くかもな、そんな気持ちになってしまったアウェイ開幕戦でした。







ユアテックスタジアムが芝の養生中とのことで宮城スタジアムことキューアンドエースタジアムにて開催された第3節。今まで縁の無いスタジアムだったので初訪問。箱モノ事業です。広大な敷地、巨大な遺跡感が凄い。遺跡感としては長居に似ている。移動も不便だし、周りに自販機さえも少なく、何も無いので正直ハズレスタジアムではある。山の上の国体系スタジアム。試合を観る上での観戦環境自体は悪く無かったのだけれども、また行きたいなと思うようなスタジアムではなかったです、はい。
スタメンには変化あり。今シーズンテストマッチからレギュラーだったという噂の野嶽がボランチで今シーズン初先発。天笠とコンビを組み、榊原がシャドーに一段上がった。アウェイでもベンチメンバーは9人枠をフル活用。移動や宿泊にお金は掛かるだろうけれども勝負しています。有働がベンチ。宇津元がベンチ外となってしまった。大卒ルーキーのDF宮川がベンチ入り。若手枠がローテーションされてます?競争ならば良いことです。
対する仙台。昨シーズンまで守備と攻撃を牽引した中島元彦がセレッソに帰還。キャプテンだった小出が甲府に移籍してキャプテン就任と主力が若干抜かれた印象。MF武田英寿、FW荒木、FW宮崎などを獲得。森山体制を維持して走る・ショートカウンター主体のサッカーを継続中。守備時4-4-2、攻撃時に大分対策の立ち位置を取って来たと思われます。プレッシャーが全くハマらなかったのが試合を決定付けた前半の2失点に繋がってしまった。




試合開始直後からどうも、しっくりこず、守備がハマっていなかった感じ。それでもミドルブロックに構えられていた時は何とかなっていたのだけれども徐々に前進を許してしまって良くないなと思った矢先に失点でした。



1枚目の写真は仙台側が変な立ち位置だなぁと思って撮った写真。保持している時は何?大分側の5-4-1ブロックに対して何かしてきたな、という違和感で撮りました。2枚目はブロックの位置が下がったなぁと思って撮った写真。仙台が保持している時に有馬が限定に行き、シャドーが更に制限をかけるところから始まるプレスが回避されて前進されてしまった。最初の失点は奪って前に蹴ったボールが相手にブロックされたのか、パスミスなのかは判断が難しいけれども、カウンター&カウンターみたいな形になってしまってエロンに決められてしまった。2失点目は競り合いで優位に立てず、セカンドボールを回収されてしまってのミドルシュートを決められてしまった形。前半はミスや球際負けが発生してシュート2本で2失点という内容。それ故に圧倒されたみたいな印象は無いんだけれども、守備がしっくりこなかったので仙台側に主導権はあったと思います。大分対策が既に施されておりました。




後半開始から清武を投入。追って野村も投入し、更には4バックに移行するなど、あの手この手で状況を変えようとしていましたが、反撃は実らず。若干チャンスを作れたものの、そのままスコアを動かせずに試合終了となりました。


右サイドの吉田が単騎でぶち破って前進するプレーとか、個人レベルが違う見せ場はあったものの、先制を許した後に攻撃を仕掛ける連携やチーム戦術の成熟度は足りていない印象で、まだまだ完成度を高めなければよろしくない、ということが判ったと思います。3試合で1勝1分1敗となりました。冷静に振り返ればまだどこまでやれそうなのかは謎。メンバーはほぼほぼ固定する方向性のようで、ゲームを作るメンバーと清武・野村で状況を変えるメンバーを使い分けられるのは良いとは思います。この試合は前半始まってすぐにプレスがうまくいかないのであれば、マンツーマン守備っぽくやってみるとか、2トップにするだとか、そんなレベルでピッチにいる選手達が自主的に、柔軟に、判断を行えないと事前のスカウティングを上回れないと思われます。アウェイで負けてしまったので無敗優勝の夢は潰えましたが、ホームで勝ち点を積み上げることが重要です。連敗しないこと、大分対策を上回れるような、例えばセットプレーの精度を上げる工夫などに期待したい。次節勝てればまた印象は変わると思います。ホームで連敗を阻止して欲しい。