2023/05/04

2023年 明治安田生命J2リーグ 第13節 藤枝戦

【藤枝 0 - 2 大分】
 


ナイスゲームでした!!世間はゴールデンウィークだとかで観光地は久しぶりのお祭り騒ぎですが、わたくしは仕事のせいで灰色ウィークでして現地観戦にも行けずにDAZNディレイ観戦。今シーズンは現場に行けない方が勝ってる気がするな?気のせいかな?現場に行けなかったら良いサッカー披露するんだから巡り合わせって怖い。今シーズン序盤はツイてない。
前節仙台戦で2名の出場停止処分を食らってしまったトリニータ。連戦の中で厳しい条件が揃っていましたが逆に、逆にですよ?どんなスタメンになるのかは楽しみでした。フォーメーションは3-4-2-1を継続。GKは前節に続いて高木。3バックは左からデルラン、安藤、上夷の並び。ペレイラの穴を埋めるに補って余りある天上夷でした。特上→極上→天上です。ボランチコンビはターンオーバーで保田と野嶽。弓場はベンチスタート。左右と前線は固定気味メンバーで継続。3連敗するチームが昇格などおこがましいくらいのテンションで戦ったのに3連敗してしまったので、どんな気持ちでこの試合に臨んだのか、それを表現するには十分な、気持ちのこもった試合となりました。
 

DAZNで解説だった両クラブ共通OBの森島康仁さんが勝利への執念が見えたと評価してくれたこの日の大分トリニータ。Mr.J1昇格プレーオフですから、森島康仁さんは。一回戦・京都戦の4得点と決勝・千葉戦でのアシストは一生忘れませんよ、私は。一度は絶望の淵に立たされたクラブをもう一度J1に導いてくれたレジェンドが解説をしてくれるってのがですね、とても感慨深い試合でした。まぁあれだ、昇格した2013年はあれだ、オマケみたいなもんだ。クラブが経営破綻して、もう一度昇格出来るんだって勇気を貰えて、実績を作れたことが重要だったんです、あの時は。長く観れば観るほどに味が出てくるJリーグ。細く長く観続けような。しきりに「雑い」って言ってましたけど、その言葉遣いを含めて森島康仁さんっぽくて良かったです。デカモリシ健在。
 

対する藤枝。初のJ2を戦う昇格組。J3時代に対戦しましたがその時も現地に行けなかったので私とは縁がありません。王国清水、王者磐田に続く静岡サッカー三都(※沼津はなんか違うと思ってる)の一角が遂にJ2へ昇格。藤枝ブルックスが博多で残念なチームに仕上がってしまった後、新興国としてゼロから這い上がって来ました。我が軍と同じ3-4-2-1を運用し、ボールを繋ぎながら前進しまくるベクトルが前に向きっぱなしの攻撃的スタイルでJ2でも上位に進出。ワントップの渡邉りょうに至っては9得点とJ2単独得点王となっている。ファンマより得点を取る日本人は脅威。この試合はJ3時代からしのぎを削って来たであろう、CB安藤とFW渡邉りょうのカテゴリを上げてのバトルも見応えがあり。藤枝側は中2日での連戦とあって日程的にはトリニータ有利。藤枝もトリニータも出場停止者がいる中での試合となりました。藤枝は昔試合後に監督がその日の試合を解説させられていた「MY」っぷりが面倒くさそうな客層イメージが残っているんだけれども今はどうなっているんだろう?普通のクラブになったんだろうか。昨年度昇格に貢献した鈴木惇を放出してしまったのは残念。再会したかったな、鈴木惇と。
 

遠征して各地で金を稼ごうとする亀がまたもや仕事しに行ってたらしい。それにしてもだ、問題は蹴っ飛ばし小僧だ。何なんだこの人相の悪さは。あぁ生で観たかった!メジャーリーグのマスコットにも今時こんな人相の悪いマスコットはいないぞ。ネーミングも何なんだ蹴っ飛ばし小僧って。明治時代の妖怪か。絶対に人気は出ないと思うので、早めに整形手術した方が良いと思うんですけど。沼津にマスコットが誕生するらしいのでここだけはちゃんと力を入れた方が良いと思います、藤枝。
 

はい、試合の話です。ボールを繋ぐ意志あるサッカーをする藤枝なので噛み合いました。フォーメーション的にもミラーゲームだったし、噛み合って上回れました。なぜか急に大ベテラン主審の、昔一悶着あった西村主審が割り当てられる巡り合わせもあって前節とは比べ物にならないほどのちゃんとしたプロサッカーが展開されました。俺も先週こんな試合が観たかったよ!気温高めの、風強めのコンディションの中、前半風上に立ったトリニータはハイプレスで藤枝をハメて高い位置でボールを奪うと藤枝陣内で攻撃を継続。得点の匂いを感じられる時間帯が続きました。
 

先制は28分、右サイドからのクロスを伊佐が決めて得点。何度でも観たい顔芸ツイートが2度目の登場です。藤枝出身の藤本のプレー精度が起点で、シュートが枠に飛ばないってレベルじゃねぇぞ的なシュート性のボールが逆サイドに展開されたのが結果的に良かった。いや、良くないんだけどさ。藤本は後半に決定機を決め切れないシーンもあったのでもったいなかった。藤枝とのサイドの高い位置の取り合いで茂平と藤本はハードワークが必要とされたので仕方ない部分もあるけれども、最後の精度は生命線ですから。昨シーズン末期に猛威を奮った井上健太のように、今シーズン末期には猛威を奮う存在になってもらわないと困るんです。サイド攻撃、質を上げたい。
 

後半もリードを保ちつつ試合をし続けられた。確かにプラットフォームは同じだけれども、藤枝の攻撃はワンツーとかパスアンドゴーを繰り返して後方からも追い越しながら前進するので多少精度が低くても結果的に前進しているベクトルの強さが怖い。ホームで前がかりになるが故にオープンな展開にもなって試合を決める2得点目、大きく空いた左サイドから展開しての野村のクロス。前線に走り込んだのは交代で入った弓場でした。結局精度の高い攻撃は野村に頼りっぱなしです。


相変わらずどんぶりご飯をニコニコしながら掻き込みそうな兄ちゃんっぷりの良い写真です。良い。焼き肉を奢ってあげたい。弓場は明るい。暗闇を照らす光属性。ドンピシャのヘディングでした。ベンチから交代で入って結果出すのは素晴らしい。これで試合を決めたトリニータ。交代で入った宇津元は打って欲しいときに打たない元だったし、パスを出して欲しい時に打つ元だったので、今日は反省が必要な宇津元。折角悲願のワントップでチャンスを与えられたのにだ、活かせなかったのは痛い。


この試合はボランチの保田も素晴らしかった。試合後の藤枝・須藤監督のコメントにもあるようにプレスを剥がされ、ボールを散らされたという評価をしていた。前節も保田がボールを持ってターンして持ち出せるのが良かったと感じたのだけれども、この試合でも状況判断が良くて伸び盛りです。色気が出て来た。良い。保田はひょっとすると、ひょっとするかもしれない。ひょっとするかもしれないよ?A代表の色気。覇王色の覇気みたいなもんです、A代表の色気。夢があります。大切に育てたい。もう育ったかもしれないけど。


クリーンシートのツイートなんてありましたっけ?失点が多すぎて観てなかっただけでしょうか?藤枝の枠内シュートも高木がビッグセーブをしてくれたこともあり、無失点で切り抜けられました。連戦の中、出場停止メンバーを抱えながらアウェイで勝てたのは大きい。もう一度首位を追いかけて、追撃態勢を整えたい。週末ホームでの試合は落とせません。連戦、頑張りましょう。


藤枝のような繋ぐ哲学があるチームに対してはトランジションの速い今年のサッカーは有効に働くのだけれども、蹴ってしまう哲学のチームに対しては効果が薄く、噛み合う試合と噛み合わない試合がある印象を改めて感じてしまいました。この辺りは試合展開の中で選手達が対峙する相手の出方を感じてやり方を柔軟に変えられないと優位に立てないので、事前のスカウティングと戦略の立て方が難しそう。噛み合わなさそうな相手とどのように対峙していくのかが今後の注目ポイント。金沢はどっちなのか、予習して臨みましょう。


 

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